「採用サイトに動画を載せているのに、応募が増えない」
「社員インタビュー動画を作ったけど、なんだか素人っぽい仕上がりになってしまった」
「他社の採用動画を見ると、うちのとは雰囲気が全然違う。何が違うのか分からない」
こんな悩みを抱えている採用担当者や動画編集者は、非常に多いのではないでしょうか。
近年、採用活動における動画の重要性は飛躍的に高まっています。就活生や転職希望者の多くが、企業研究の際に採用動画をチェックしています。「動画を見て、この会社で働きたいと思った」という声は珍しくありません。
しかし、ただ動画を作ればいいというわけではありません。「編集」の質によって、採用動画の効果は天と地ほど変わります。
同じ内容を話していても、編集次第で「働きたい!」と思わせる動画にもなれば、「なんだかつまらなそうな会社だな」と思われる動画にもなるのです。
この記事では、採用動画の編集に特化した実践的なテクニックを徹底解説します。社員インタビューの魅力を最大限に引き出す編集方法、社内風景を効果的に見せるコツ、求職者の心を動かす構成の作り方まで、すぐに使えるノウハウをお伝えします。
自社で採用動画を制作している方、外注先に編集を依頼する際のディレクションに困っている方、採用動画の編集を請け負うクリエイターの方は、ぜひ最後までお読みください。
なぜ採用動画の「編集」が重要なのか
動画で伝わる「言葉にならない情報」
採用動画が求人票や採用サイトのテキストと決定的に違うのは、「言葉にならない情報」を伝えられる点です。
社員の表情、声のトーン、話し方の癖、オフィスの雰囲気、社員同士のやり取り、笑い声、仕事をしている時の真剣な眼差し…。これらは、文字情報では絶対に伝えることができません。
しかし、撮影した映像をそのまま並べただけでは、これらの「空気感」は伝わりにくいのです。
例えば、社員インタビューで「うちの会社はアットホームな雰囲気です」と話していても、その映像が暗い照明で、BGMもなく、延々と喋っているだけの単調な画面だったら、視聴者は「本当にアットホームなの?」と疑問に思うでしょう。
逆に、同じインタビュー内容でも、適切なBGMを入れ、社員同士が談笑しているインサート映像を挟み、温かみのあるカラーグレーディングを施せば、「この会社、本当に雰囲気良さそうだな」と感じてもらえます。
つまり、編集は「言葉では伝えきれない魅力」を視覚と聴覚で補完し、増幅させる作業なのです。
採用動画における「第一印象」の重要性
就活生や転職希望者は、企業研究の段階で多くの会社の採用動画を見比べています。1社だけを深く見るのではなく、複数社の動画をサラッと流し見しているケースも少なくありません。
つまり、採用動画は「最初の数秒」で興味を持ってもらえなければ、最後まで見てもらえないのです。
冒頭の数秒で「お、この会社面白そう」「もっと見たい」と思わせる編集ができているかどうかが、視聴完了率を大きく左右します。
また、動画の「クオリティ」そのものが、企業の印象に直結します。
映像がブレブレ、音声が聞き取りにくい、テロップが読みにくい…といった動画は、「この会社、大丈夫かな?」という不安を与えてしまいます。逆に、プロっぽく洗練された動画は、「しっかりした会社だな」という信頼感につながります。
採用動画は、求職者にとって「会社の顔」です。そこに手を抜いている会社は、他のことにも手を抜いているのではないか、と思われても仕方ありません。
「ミスマッチ」を防ぐ編集の役割
採用動画には、もう一つ重要な役割があります。それは、「入社後のミスマッチを防ぐ」ことです。
求人票やWebサイトの文章だけでは、実際の職場の雰囲気や仕事のリアルな姿はなかなか伝わりません。その結果、「イメージと違った」「思っていた環境ではなかった」という理由で、早期離職が発生することがあります。
採用動画で「職場のリアル」を正直に伝えることで、入社前に「自分に合っている会社かどうか」を判断してもらうことができます。
ただし、ここで注意が必要です。「リアルを伝える」ことと「ネガティブな印象を与える」ことは違います。
例えば、「うちの会社は残業もあります。忙しい時期は大変です」という内容を伝えたいとしても、編集次第で「それでも頑張れる理由がある」「大変だけどやりがいがある」という前向きなメッセージに変えることができます。
ミスマッチを防ぎつつ、入社意欲を高める。この両立を実現するのが、採用動画編集の腕の見せどころです。
入社後のミスマッチを防ぐ編集については、【採用・教育】:内定辞退を防ぐ!「職場のリアル」を伝える動画編集のトーン&マナーの記事も参考にしてください。
採用動画の「構成」を考える
採用動画で伝えるべき5つの要素
採用動画の編集に入る前に、まず「何を伝えるべきか」を整理しておきましょう。求職者が知りたい情報は、大きく分けて以下の5つです。
【要素1】会社・事業の概要
「この会社は何をしている会社なのか」「どんなビジネスモデルなのか」「業界内でのポジションはどうか」といった基本情報です。求職者は、まず「どんな会社か」を把握したいと考えています。
【要素2】仕事内容・キャリアパス
「実際にどんな仕事をするのか」「入社後はどのように成長できるのか」「将来的にどんなキャリアを歩めるのか」といった情報です。自分が働くイメージを持てるかどうかが、応募の決め手になります。
【要素3】職場の雰囲気・社風
「どんな人たちが働いているのか」「社員同士の関係性はどうか」「上司との距離感は」「和気あいあいなのか、ピリッとした雰囲気なのか」。これらは、求人票では絶対に分からない情報であり、動画だからこそ伝えられる価値です。
【要素4】働く環境・福利厚生
「オフィスはどんな場所にあるのか」「設備は充実しているか」「リモートワークはできるか」「休憩スペースはどんな感じか」。物理的な環境も、求職者にとっては重要な判断材料です。
【要素5】経営者・リーダーのビジョン
「この会社はどこを目指しているのか」「社長や経営陣はどんな人物なのか」「会社の未来をどう考えているのか」。特に成長意欲の高い人材ほど、会社のビジョンや経営者の考えに関心を持ちます。
採用動画の代表的な構成パターン
上記の要素を盛り込んだ採用動画には、いくつかの代表的な構成パターンがあります。
【パターン1】社員インタビュー中心型
最もスタンダードな構成です。複数の社員にインタビューし、それぞれの視点から会社や仕事の魅力を語ってもらいます。
社員の「生の声」が聞けるため、信頼性が高く、求職者が共感しやすいのがメリットです。編集のポイントは、インタビュー映像だけで構成せず、適宜インサート映像(働いている様子、社内風景など)を挟むことで、視聴者を飽きさせない工夫が必要です。
インタビュー動画の編集については、インタビュー動画の編集|話し手の魅力を引き出し、退屈させない構成案の記事で詳しく解説しています。
【パターン2】1日密着型(ドキュメンタリー風)
特定の社員の1日に密着し、出勤から退勤までの流れを追う構成です。
仕事のリアルな姿が伝わりやすく、「自分がこの会社で働くイメージ」を持ちやすいのがメリットです。ただし、撮影に時間がかかり、編集で「見どころ」を抽出するスキルが求められます。
ドキュメンタリー風の編集については、【リクルート】:入社後のミスマッチを減らす「ドキュメンタリー風」編集のコツの記事も参考にしてください。
【パターン3】オフィスツアー型
社員がナビゲーターとなり、オフィス内を案内する構成です。
物理的な環境が一目で分かり、「ここで働きたい」という気持ちを喚起しやすいのがメリットです。ただし、オフィスが広くない会社や、見せ場が少ない会社では、工夫が必要です。
【パターン4】座談会型
複数の社員が集まり、テーマに沿って話し合う様子を撮影する構成です。
社員同士のやり取りが見えるため、「社風」や「人間関係」が伝わりやすいのがメリットです。ただし、参加者が緊張して不自然になりがちなので、リラックスした雰囲気を作る工夫が必要です。
【パターン5】コンセプトムービー型
会社のビジョンや理念をドラマチックに伝える、イメージ重視の構成です。
ブランディング効果が高く、「かっこいい会社」「ワクワクする会社」という印象を与えられます。ただし、抽象的すぎると「結局何をしている会社か分からない」となるリスクがあります。具体的な情報(インタビューなど)と組み合わせるのがおすすめです。
動画の尺(長さ)はどのくらいが最適か
採用動画の最適な長さは、目的と掲載場所によって異なります。
SNS広告・ショート動画:15〜60秒
認知拡大や興味喚起が目的。冒頭で惹きつけ、「もっと知りたい」と思わせて採用サイトへ誘導します。
採用サイトのメイン動画:2〜5分
会社の魅力を網羅的に伝える「顔」となる動画です。長すぎると離脱されるため、5分以内に収めるのが理想です。
社員インタビュー(個別):1〜3分
各社員のインタビューを個別の動画として切り出す場合。1人あたり1〜3分程度が視聴しやすい長さです。
説明会・セミナー用:5〜15分
会社説明会やオンラインセミナーで流す動画は、ある程度の長さが許容されます。ただし、10分を超える場合は、飽きさせない編集が必須です。
いずれの場合も、「長ければ詳しく伝わる」というわけではありません。視聴者が最後まで見てくれなければ意味がないため、「この長さで伝えるべき情報を絞る」という編集力が求められます。
社員インタビューの編集テクニック
インタビュー映像の「選球眼」を持つ
社員インタビューの撮影では、通常、使用する分量の何倍もの映像を撮影します。30分インタビューして、最終的に使うのは2〜3分、ということも珍しくありません。
編集の最初のステップは、膨大な素材の中から「使うべき部分」を選び出すことです。この「選球眼」が、採用動画のクオリティを大きく左右します。
選ぶべき瞬間のポイント
本音が垣間見える瞬間:台本通りの回答ではなく、ふと出た本音や、考えながら話している瞬間には、リアリティと説得力があります。
表情が豊かな瞬間:笑顔、真剣な表情、熱を込めて話している瞬間。表情に感情が乗っている部分は、視聴者の心に響きます。
エピソードが具体的な部分:「やりがいがあります」という抽象的な言葉よりも、「この前、〇〇のプロジェクトで△△したとき、こう思いました」という具体的なエピソードの方が、共感を生みやすいです。
「なぜ」が語られている部分:「この会社に入社した理由」「この仕事を選んだ理由」「困難を乗り越えられた理由」。「なぜ」が語られている部分は、視聴者も自分に置き換えて考えやすくなります。
避けるべき部分
逆に、以下のような部分は、編集でカットすることを検討しましょう。
言い淀みが多すぎる部分、同じ内容を繰り返している部分、明らかに台本を読んでいる不自然な部分、ネガティブすぎる内容(フォローなしで終わる批判など)、他社や個人を特定できる内容などです。
ジャンプカットで「間」を消す
インタビュー映像には、話し手の「えー」「あのー」「うーん」といった言い淀みや、考え込む「間」が含まれていることがほとんどです。
これらをそのまま残すと、視聴者は「テンポが悪い」「退屈」と感じて離脱してしまいます。そこで活用するのが「ジャンプカット」です。
ジャンプカットとは、同じカメラアングルの映像を、不要な部分をカットしてつなげる編集手法です。話の流れは維持しつつ、無駄な部分を省くことで、テンポの良い映像に仕上げることができます。
ただし、ジャンプカットを多用すると、映像が「パッパッ」と切り替わり、不自然に感じることもあります。これを緩和するために、カットのタイミングでインサート映像(働いている様子、オフィスの風景など)を挟む手法がよく使われます。
ジャンプカットの詳しい使い方については、ジャンプカットの是非:不自然さを消しつつ「情報密度」を上げるためのカット技術の記事を参考にしてください。
インサート映像の効果的な使い方
インサート映像(Bロール)は、インタビュー映像を補完し、視覚的な変化を生み出す重要な素材です。
インサート映像を挿入するタイミング
話の内容に合わせて:「会議が多いんですが…」と話している場面で、実際に会議をしている映像を入れる。「チームで協力して…」と話している場面で、社員同士が相談している映像を入れる。話の内容と映像がリンクすることで、説得力が増します。
ジャンプカットの緩和:前述の通り、カットのつなぎ目でインサート映像を挟むことで、ジャンプカットの不自然さを和らげることができます。
視覚的な変化として:同じ人物の顔が長く映り続けると、視聴者は飽きてしまいます。定期的にインサート映像を入れることで、視覚的な変化を生み出し、視聴維持率を高めます。
インサート映像として使える素材の例
採用動画で使えるインサート映像には、以下のようなものがあります。
デスクで仕事をしている様子、パソコンの画面(個人情報に注意)、会議やミーティングの様子、社員同士が雑談・相談している様子、電話対応や接客の様子、オフィスの全景・各エリア、休憩スペースでの様子、社内イベントの様子、外観・エントランス、商品やサービスに関する映像などです。
インサート映像は多めに撮影しておくことが重要です。「足りない」と後から追加撮影するのは大変なので、撮影時に「使うかもしれない」ものは積極的に撮っておきましょう。
素材が足りない場合の対処法については、素材が足りない!撮影し忘れたシーンを「フリー素材」や「静止画」でカバーする編集技の記事も参考にしてください。
テロップの入れ方と注意点
採用動画では、テロップ(字幕)の使い方が重要です。
テロップの役割
話し手の情報を伝える:氏名、所属部署、入社年次、役職など。視聴者は「この人は誰なのか」を知りたいと思っています。インタビュー冒頭で、話し手の基本情報をテロップで表示しましょう。
話の内容を補足する:専門用語や略語の解説、数字の強調、重要なキーワードの可視化など。耳で聞くだけでは分かりにくい情報を、テロップで補足します。
質問・テーマを明示する:「入社の決め手は?」「仕事のやりがいは?」「今後の目標は?」といった質問やテーマをテロップで表示することで、視聴者は「今、何について話しているのか」を把握しやすくなります。
音声オフでも内容が伝わるようにする:スマートフォンで音声オフで視聴する人も多いです。フルテロップ(話している内容をすべて文字にする)を入れることで、音声オフでも内容が伝わります。
テロップデザインの注意点
フォントは読みやすいゴシック体を基本とし、会社のブランドイメージに合ったものを選びましょう。サイズはスマートフォンでも読める大きさに、色は背景との コントラストを確保し、縁取りや影を付けて視認性を高めます。
また、採用動画全体でテロップのデザイン(フォント、サイズ、色、位置など)を統一することが重要です。統一感がないと、「素人っぽい」印象を与えてしまいます。
テロップの具体的なデザインルールについては、見やすいテロップ(字幕)の入れ方|フォント・サイズ・色の視認性ルールの記事で詳しく解説しています。
複数の社員インタビューを組み合わせる
採用動画では、複数の社員のインタビューを組み合わせることが一般的です。この編集には、いくつかのアプローチがあります。
【アプローチ1】一人ずつ完結させる
Aさんのインタビュー(2分)→Bさんのインタビュー(2分)→Cさんのインタビュー(2分)という形で、一人ずつ完結させる方法です。
メリットは、各社員のストーリーをじっくり伝えられること。デメリットは、後半になるほど視聴者が離脱しやすいことです。
【アプローチ2】テーマごとに切り替える
「入社の決め手」というテーマで、Aさん→Bさん→Cさんの回答をつなげる。次に「仕事のやりがい」というテーマで、またAさん→Bさん→Cさん…という形です。
メリットは、テンポが良くなり、視聴者を飽きさせにくいこと。また、同じテーマで複数の視点を見せることで、多角的な情報を提供できます。デメリットは、各社員の「個人としてのストーリー」が断片的になることです。
【アプローチ3】ハイブリッド型
冒頭は全員のダイジェスト(テーマごとに切り替え)→その後、各社員のストーリーを順番に紹介、という組み合わせです。
最初に全体像を見せて興味を引き、その後詳細を伝える構成は、視聴者にとって情報を整理しやすくなります。
どのアプローチを選ぶかは、動画の目的や尺によって判断しましょう。
話し手の「魅力」を引き出す編集
同じインタビュー素材でも、編集次第で話し手の印象は大きく変わります。
良い表情を使う
話し手が笑顔になった瞬間、熱を込めて話している瞬間、真剣な眼差しで語っている瞬間など、「良い表情」の部分を優先的に使いましょう。
逆に、緊張して硬い表情の部分、目が泳いでいる部分、考え込んで黙ってしまった部分などは、極力カットします。
声のトーンが明るい部分を選ぶ
同じ内容でも、声のトーンが明るい時と、疲れていて低いトーンの時では、印象が全く違います。可能であれば、声のトーンが明るく、ハキハキと話している部分を選びましょう。
「らしさ」が出ている部分を残す
その人ならではの「口癖」「笑い方」「ジェスチャー」など、個性が出ている部分は、あえて残すことで「人柄」が伝わります。完璧に整えすぎると、逆に「つくりもの感」が出てしまいます。
社員インタビューの編集で「親近感」と「誠実さ」を両立させる方法については、求人:採用サイトに載せる「社員紹介動画」の編集|親近感と誠実さを両立させるポイントの記事も参考にしてください。
社内風景の「魅せ方」編集テクニック
オフィス映像で「働くイメージ」を喚起する
社内風景の映像は、求職者に「この場所で働くイメージ」を持ってもらうための重要な素材です。
ただし、単にオフィスを撮影しただけでは、魅力は伝わりません。編集で「どう見せるか」が鍵になります。
撮影すべき社内風景の例
執務エリア:デスクの配置、パソコンの並び、資料や書類、観葉植物、窓からの景色など。「普段仕事をする場所」のイメージを伝えます。
会議室・ミーティングスペース:大きな会議室、カジュアルな打ち合わせスペース、立ち話ができるエリアなど。「社員同士のコミュニケーション」を想像させます。
休憩スペース・リフレッシュルーム:カフェスペース、自販機コーナー、ソファエリアなど。「息抜きができる環境」を伝えます。
エントランス・受付:会社の「顔」となる場所。第一印象を決める重要なエリアです。
外観・周辺環境:ビルの外観、最寄り駅からの道のり、周辺の街並みなど。「通勤のイメージ」を持ってもらいます。
特徴的な設備:フリードリンク、マッサージチェア、仮眠室、社内ジム、ペット同伴OKのエリアなど。会社の特色をアピールできる設備は、積極的に見せましょう。
社内風景を魅力的に見せる編集テクニック
【テクニック1】動きのあるカットを入れる
オフィスの静止画だけでは、動画の意味がありません。人が歩いている様子、ドアが開く瞬間、エレベーターが動く様子、パソコンを操作する手元など、「動き」のあるカットを入れることで、動画としての魅力が増します。
【テクニック2】ゆっくりしたパンやズーム
カメラを固定した静止映像だけでなく、ゆっくりと横に動く「パン」や、徐々にズームイン・ズームアウトする映像を入れると、高級感や洗練された印象を与えることができます。
撮影時にカメラを動かす方法もありますが、4K撮影した映像を編集でクロップ(切り取り)して疑似的にパンやズームを作ることもできます。
【テクニック3】タイムラプス映像
朝から夜までのオフィスの様子を早回しで見せる「タイムラプス」は、時間の流れと活気を表現できます。出勤ラッシュの様子、1日の仕事の流れ、日が暮れて退勤していく様子などを数秒に凝縮することで、視覚的にインパクトのある映像になります。
【テクニック4】カラーグレーディングで雰囲気を作る
撮影したままの映像は、実際のオフィスよりも「地味」に見えることがほとんどです。カラーグレーディング(色補正)を施すことで、温かみのある雰囲気、クールでスタイリッシュな雰囲気、ナチュラルで爽やかな雰囲気など、会社のイメージに合った映像に仕上げることができます。
カラーグレーディングの基本については、カラーグレーディングの基本|動画の色味を整えて「プロっぽさ」を出す方法の記事を参考にしてください。
【テクニック5】BGMとの同期
社内風景を見せる際、BGMのリズムに合わせてカットを切り替えると、映像にテンポ感と一体感が生まれます。特に、オフィスツアー的なパートや、エンディングに向かう盛り上がりのシーンで効果的です。
「人」が映っているカットの重要性
オフィスの設備や内装だけを見せても、「人の気配」がなければ、冷たい印象になってしまいます。
社内風景には「人」を入れる
オフィスの映像には、できるだけ「人」が映っているカットを選びましょう。デスクで仕事をしている人、会議室で話し合っている人、休憩スペースで談笑している人など、「人の営み」が見えることで、温かみが生まれます。
自然な表情を撮る
「カメラに向かってポーズを取っている」映像よりも、「仕事に集中している」「同僚と話している」など、自然な表情の映像の方が、リアリティがあります。
撮影の際は、被写体に「カメラを意識しないでください」と伝え、なるべく自然な様子を撮影しましょう。
多様性を見せる
可能であれば、性別、年齢、部署など、様々な属性の社員が映っている映像を使いましょう。「自分と似た属性の人がいる」と感じることで、求職者は安心感を覚えます。
「活気」と「落ち着き」のバランス
採用動画では、「活気がある会社」という印象を与えたい一方で、「落ち着いて仕事ができる環境」というイメージも必要です。
活気を見せるカット
会議で活発に意見が飛び交っている様子、チームで協力してプロジェクトを進めている様子、社内イベントで盛り上がっている様子、達成を喜んでハイタッチしている様子などです。
落ち着きを見せるカット
一人で集中して仕事をしている様子、静かなオフィスの様子、整理整頓されたデスク周り、窓から差し込む光と静かな空間などです。
これらをバランスよく配置することで、「メリハリのある職場」という印象を与えることができます。
音声・音楽の編集
BGMが採用動画の印象を決める
BGM(バックグラウンドミュージック)は、採用動画の「雰囲気」を大きく左右する要素です。
同じ映像でも、BGMを変えるだけで、「元気で活気のある会社」にも「落ち着いた信頼感のある会社」にも見せることができます。
BGM選びのポイント
会社のイメージに合っているか:IT企業ならテクノロジー感のある電子音楽、老舗企業ならクラシカルなピアノ曲、ベンチャー企業ならポップで勢いのある楽曲…というように、会社のイメージに合ったBGMを選びましょう。
ターゲットに響くか:新卒採用なら若者に親しみやすい曲調、ミドル層向けの転職なら落ち着いた曲調など、採用ターゲットによっても適切なBGMは変わります。
長さと構成が合っているか:BGMには「イントロ→サビ→アウトロ」などの構成があります。動画の構成(導入→本編→結び)とBGMの構成が合っていると、自然で心地よい流れになります。
著作権はクリアか:商用利用可能な楽曲を使用することは必須です。フリーBGMサイトでも、利用規約をよく確認してください。
BGMの選び方については、BGMと効果音(SE)の選び方で印象は激変!動画のクオリティを上げる音響術の記事で詳しく解説しています。また、無料で使える商用OKのBGMサイトについては、無料で使える!商用OKの高品質なBGM・効果音サイト5選【2026年版】も参考にしてください。
インタビュー音声の処理
インタビュー映像の音声は、そのままでは「聞きにくい」ことが多いです。編集で適切な処理を行いましょう。
ノイズ除去
撮影環境によっては、空調の音、外の騒音、機材のノイズなどが入ってしまうことがあります。動画編集ソフトのノイズ除去機能や、専用の音声編集ソフト(Adobe Auditionなど)を使って、ノイズを軽減しましょう。
ただし、ノイズ除去をかけすぎると、音声自体が不自然になることがあります。程度のバランスが重要です。
音声トラブルへの対処については、音がこもる・ノイズが入る…編集で解決できる音声トラブルの限界と対策の記事を参考にしてください。
音量の均一化
複数の社員にインタビューした場合、人によって声の大きさが異なります。また、同じ人でも、話の途中で声が小さくなったり大きくなったりすることがあります。
編集で音量を調整し、動画全体を通して聞きやすい音量に均一化しましょう。
BGMとのバランス
インタビューの音声とBGMが重なる場合、BGMの音量が大きすぎると、話し手の声が聞き取りにくくなります。
一般的に、話している間はBGMの音量を下げ、インタビューの間(インサート映像など)ではBGMの音量を上げる、という処理を行います。この処理を「ダッキング」と呼び、多くの動画編集ソフトには自動ダッキング機能が搭載されています。
音声全般の品質向上については、動画のクオリティは「音」で決まる!ノイズ除去と音量バランスの黄金比の記事も参考にしてください。
効果音の使いどころ
効果音(SE:サウンドエフェクト)は、使い方次第で動画の印象を大きく変えることができます。
採用動画で効果的な効果音の例
テロップ出現時の「キラン」「シュッ」:重要なテロップが表示される際に軽い効果音を入れると、注目度が上がります。
場面転換時の「スワイプ音」「切り替え音」:シーンが切り替わる際に効果音を入れると、区切りが明確になります。
ポジティブな場面での「キラキラ」「達成感」:良い話や成功体験を話している場面で、明るい効果音を入れると、ポジティブな印象が強調されます。
注意点
採用動画はビジネスシーンで使われるものなので、効果音を使いすぎると「バラエティ番組っぽい」「軽い」印象になってしまうことがあります。
会社のイメージやターゲットに合わせて、効果音の使用頻度や種類を調整しましょう。落ち着いた印象を重視するなら、効果音は最小限にとどめるのが無難です。
冒頭と結びの編集
冒頭5秒で興味を引く
採用動画に限らず、動画の「最初の数秒」は極めて重要です。視聴者は、冒頭を見て「最後まで見るかどうか」を判断しています。
冒頭で避けるべきパターン
会社概要から始める:「弊社は1985年に設立され…」といった説明から始まると、視聴者は「つまらなそう」と感じて離脱してしまいます。
長いロゴアニメーション:会社のロゴが5秒以上かけてゆっくり表示される…という冒頭は、視聴者の時間を奪い、離脱の原因になります。
インパクトのない映像:なんとなく始まる、何が言いたいか分からない冒頭は、視聴を続ける理由を与えません。
冒頭で効果的なパターン
インパクトのある一言から始める:社員の「この仕事、正直きついこともあります。でも…」「入社前は全く想像してなかったんですけど…」といった、続きが気になる一言から始めると、視聴者は「この先どうなるの?」と興味を持ちます。
ダイジェスト映像で始める:動画全体のハイライトを数秒にまとめた「ダイジェスト」を冒頭に持ってくることで、「この動画では何が見られるのか」を視聴者に伝えられます。
問いかけから始める:「あなたは、仕事に何を求めますか?」「〇〇業界に興味がありますか?」といった問いかけで始めると、視聴者は「自分ごと」として捉えやすくなります。
印象的な映像で始める:美しいオフィスの映像、活気あふれる社員たちの様子、ダイナミックな事業の映像など、視覚的にインパクトのある映像で始めると、「かっこいい会社だな」という第一印象を与えられます。
最初の数秒の作り方については、縦型動画(9:16)特有の編集ルール|最初の3秒でユーザーの指を止める仕掛けの記事も参考になります。
結び(エンディング)で行動を促す
採用動画の目的は、「視聴者に応募してもらうこと」または「会社に興味を持ってもらうこと」です。動画の結びでは、視聴者に次の行動を促す工夫が必要です。
CTA(コール・トゥ・アクション)を入れる
「詳しくは採用サイトをご覧ください」「エントリーはこちらから」「説明会のご予約はこちら」といったCTA(行動喚起)をテロップや音声で入れましょう。
また、採用サイトのURLやQRコードを表示することで、視聴者がすぐにアクセスできるようにします。
余韻を残す終わり方
単に「以上です」と終わるのではなく、印象に残る言葉や映像で締めくくりましょう。
例えば、社員の「一緒に働けることを楽しみにしています」という一言、会社のビジョンを語る経営者の言葉、笑顔で手を振る社員たちの映像などです。
視聴後に「この会社で働きたいな」という気持ちが残るような終わり方を意識してください。
エンドカード(終了画面)の作成
動画の最後に、会社ロゴ、採用サイトURL、SNSアカウント、問い合わせ先などをまとめた「エンドカード」を表示することで、視聴者が次のアクションを取りやすくなります。
YouTubeに掲載する場合は、「終了画面」機能を使って、関連動画やチャンネル登録ボタンを表示することも効果的です。
エンドカードの作り方については、リード獲得:視聴後に「問い合わせ」へ繋げる!動画末尾(エンドカード)の編集術の記事を参考にしてください。
会社ロゴの使い方
会社のロゴは、ブランディングの観点から重要な要素です。しかし、使い方を間違えると、逆効果になることもあります。
冒頭でのロゴ表示
冒頭でロゴを表示する場合は、長くても3秒程度に抑えましょう。長すぎるロゴアニメーションは、視聴者に「早く本編を見せて」と思わせてしまいます。
また、冒頭のロゴは省略して、結びのエンドカードでロゴを見せる、という構成も有効です。
動画中のロゴ表示
動画の本編中、画面の隅に小さくロゴを常時表示する(ウォーターマーク)こともあります。ただし、目立ちすぎると邪魔になるため、透過度を上げて控えめにしましょう。
ロゴアニメーションの作成
静止画のロゴだけでなく、動きのある「ロゴアニメーション」を作成すると、より洗練された印象になります。
ロゴアニメーションの作り方については、ブランディング:会社の「ロゴアニメーション」を自作して動画の信頼性を高める方法の記事を参考にしてください。
採用動画のパターン別・編集のポイント
新卒採用向け動画の編集
新卒採用向けの動画では、「この会社で働きたい!」という期待感と、「自分も活躍できそう」という安心感の両方を与えることが重要です。
新卒向け編集のポイント
若手社員を積極的に起用:入社1〜3年目の社員のインタビューを中心に構成することで、就活生は「自分と近い存在」として見ることができます。
成長ストーリーを見せる:「入社時は何もできなかったけど、今はこんなことができるようになった」という成長ストーリーは、就活生の希望を刺激します。
研修・教育制度をアピール:「ちゃんと育ててもらえるのか」という不安を解消するため、研修の様子や教育体制についての情報を入れましょう。
テンポの良い編集:若い世代はテンポの速い動画に慣れています。間延びしない、テンポの良い編集を心がけましょう。
SNS展開を意識:新卒採用では、SNS(Instagram、TikTok、YouTubeなど)での動画展開が効果的です。縦型動画やショート動画への展開も視野に入れた編集を意識しましょう。
中途採用向け動画の編集
中途採用向けの動画では、「この会社でキャリアアップできる」という実感と、「自分のスキルが活かせる」という確信を与えることが重要です。
中途向け編集のポイント
中堅〜ベテラン社員を起用:転職経験のある社員、業界経験を持って入社した社員など、中途入社者の視点を入れることで、転職希望者は共感しやすくなります。
具体的な仕事内容を見せる:「どんなスキルが求められるのか」「どんなプロジェクトに関われるのか」という具体的な情報は、中途採用者が重視するポイントです。
キャリアパスを提示:「この会社でどこまで昇進できるのか」「どんな専門性を身につけられるのか」というキャリアパスの情報を入れましょう。
落ち着いたトーン:新卒向けと比較すると、落ち着いたトーン・テンポの編集が好まれる傾向があります。派手な演出よりも、情報の充実を重視しましょう。
数字・実績で説得力を持たせる:「売上〇〇円のプロジェクト」「〇〇社との取引実績」など、具体的な数字や実績は、中途採用者への訴求力が高いです。
特定職種向け動画の編集
エンジニア、営業、デザイナーなど、特定の職種に絞った採用動画を作る場合は、その職種ならではの編集が求められます。
エンジニア採用向け
開発環境(使用言語、ツール、フレームワーク)をテロップで明示する、実際のコード画面やシステム構成図を見せる、技術的なチャレンジや裁量の大きさを強調する、テックブログやGitHubへの導線を入れるなどの工夫が効果的です。
営業職採用向け
営業の1日の流れ(訪問件数、商談の様子など)を見せる、成功事例や達成感を語ってもらう、インセンティブや評価制度について触れる、お客様との関係性を伝えるなどが効果的です。
クリエイティブ職採用向け
制作物・ポートフォリオを映像で見せる、制作プロセスや使用ツールを紹介する、クリエイターとしての裁量や自由度を強調する、おしゃれな雰囲気の編集(カラーグレーディング、フォント選びなど)を心がけるなどが効果的です。
アルバイト・パート採用向け動画の編集
アルバイトやパートの採用動画は、正社員向けとは異なるアプローチが必要です。
アルバイト・パート向け編集のポイント
シンプルで短く:正社員採用と比べて、視聴者が求める情報量は少ないです。1〜2分程度のシンプルな動画で十分です。
仕事内容を具体的に:「何をするのか」が一目で分かる映像を中心に構成しましょう。実際の作業風景を見せることで、応募前の不安を解消できます。
シフトの柔軟性をアピール:「週2日からOK」「学業と両立できる」など、シフトの柔軟性は、アルバイト・パートの応募において重要な訴求点です。
先輩スタッフの声:「最初は不安だったけど、すぐに慣れました」「先輩が優しく教えてくれます」といった先輩スタッフの声は、安心感を与えます。
編集で避けるべきNG例
「きれいごと」ばかりになっていないか
採用動画でありがちな失敗が、「良いことしか言っていない」動画です。
「やりがいがあります」「成長できます」「チームワークが最高です」…といったポジティブな言葉ばかり並んでいると、視聴者は「本当に?」と疑問を持ちます。
さらに、入社後に「動画で言っていたこと」と「実態」にギャップがあると、ミスマッチによる早期離職につながります。
対策
「課題」や「大変なこと」も正直に伝えましょう。ただし、ネガティブな話で終わるのではなく、「大変だけど、だからこそやりがいがある」「課題があるからこそ、一緒に解決してくれる仲間を求めている」というポジティブな文脈につなげることが重要です。
「台本感」が出すぎていないか
インタビューで、明らかに台本を暗記して話している「台本感」が出ると、視聴者は「やらせっぽい」「信用できない」と感じます。
対策
撮影の際は、台本を丸暗記させるのではなく、「話すべきポイント」だけを伝え、あとは本人の言葉で話してもらいましょう。編集では、「自然に話している部分」を選んで使い、棒読みっぽい部分はカットします。
映像・音声のクオリティが低すぎないか
映像がブレブレ、音声が聞き取りにくい、照明が暗すぎる…といったクオリティの低い動画は、会社の印象を下げます。
「うちは動画制作会社じゃないから、このくらいでいい」という考えは危険です。求職者は、他社の採用動画と比較しています。クオリティが明らかに劣っていると、「この会社、大丈夫かな」と思われてしまいます。
対策
撮影環境を整える(照明、マイク、三脚など)、撮影は可能であればプロに依頼する、編集で色補正や音声処理を行う、クオリティに自信がなければ外注を検討するなどの対策が必要です。
撮影と編集の関係については、照明と編集の関係:編集で「明るく」するのは限界がある?撮影時にこだわるべきライティングの記事も参考にしてください。
長すぎて離脱されていないか
「せっかく撮影したから、全部入れたい」という気持ちは分かりますが、長すぎる動画は最後まで見てもらえません。
YouTubeの視聴データを見ると、長い動画ほど途中離脱率が高くなる傾向があります。採用動画で伝えたいことをすべて入れようとすると、10分、15分と長くなってしまいがちですが、視聴者の集中力には限界があります。
対策
「本当に伝えるべきことは何か」を絞り込み、優先度の低い情報は思い切ってカットしましょう。どうしても情報量が多い場合は、複数の動画に分ける(メイン動画+個別の社員インタビュー動画など)ことも検討してください。
カットと間の編集については、視聴維持率が変わる!プロが教える「カット」と「間」の編集テクニックの記事を参考にしてください。
「誰に向けた動画か」がブレていないか
新卒向けなのか、中途向けなのか、特定職種向けなのか。ターゲットが曖昧だと、誰にも刺さらない動画になってしまいます。
「すべての人にアピールしたい」と欲張ると、結果的に「誰にも響かない」動画になりがちです。
対策
企画段階で「この動画のターゲットは誰か」を明確にし、そのターゲットに響く内容・編集を徹底しましょう。ターゲットが複数いる場合は、それぞれ別の動画を作ることを検討してください。
採用動画の効果を高める運用
採用サイトへの掲載
採用動画の最も基本的な活用場所は、自社の採用サイトです。
掲載位置の工夫
採用サイトのトップページ(ファーストビュー)に動画を配置すると、訪問者の目に留まりやすくなります。また、各ページ(社員インタビューページ、福利厚生ページなど)にも関連する動画を配置することで、サイト全体の滞在時間を延ばすことができます。
採用サイトへの動画掲載については、求人特化型ホームページ(採用サイト)の作り方|応募が増えるデザインと情報の見せ方の記事も参考にしてください。
動画の埋め込み方法
YouTubeにアップロードした動画を採用サイトに埋め込むのが一般的です。YouTube埋め込みであれば、サーバーの負荷を気にせず、どのデバイスでも再生しやすくなります。
ただし、埋め込み時には「関連動画を非表示にする」設定をしないと、動画終了後に他社の採用動画が表示されてしまう可能性があるので注意してください。
動画の埋め込みについては、ホームページに動画を埋め込むメリット|YouTube活用で滞在時間を延ばすSEO効果の記事で詳しく解説しています。
YouTubeでの公開
採用動画をYouTubeに公開することで、「採用サイトに来ていない潜在層」にもリーチできます。
YouTubeでの採用動画公開のポイント
検索されやすいタイトル:「〇〇株式会社 採用動画」「〇〇業界 仕事の魅力」など、求職者が検索しそうなキーワードを含めましょう。
サムネイルの作成:目を引くサムネイルを作成することで、クリック率が大きく変わります。社員の笑顔、会社のロゴ、キャッチコピーなどを入れたサムネイルを用意しましょう。
サムネイルの作り方については、動画の「サムネイル」編集術|クリック率を最大化する文字の配置とデザインの記事を参考にしてください。
説明欄の活用:動画の説明欄には、採用サイトのURL、募集職種、会社の基本情報、SNSアカウントなどを記載しましょう。
チャプターの設定:長い動画の場合、チャプター(目次)を設定することで、視聴者が見たい部分にすぐアクセスできます。
YouTubeのチャプター機能については、YouTubeの「チャプター機能」を最大活用する編集と設定のコツの記事で解説しています。
SNSでの展開
採用動画は、SNSでの展開も効果的です。特に新卒採用では、SNSでの認知獲得が重要になっています。
各SNSの特性に合わせた動画作り
Instagram / TikTok:縦型(9:16)のショート動画が主流。15〜60秒程度の短い動画で、インパクトのある内容を凝縮して伝えましょう。
X(旧Twitter):短い動画(数秒〜2分程度)が効果的。テロップを大きめに入れ、音声オフでも内容が伝わるようにしましょう。
LinkedIn:ビジネスプロフェッショナル向けのSNS。中途採用向けには効果的です。落ち着いたトーンの動画が好まれます。
1本の動画を複数SNS向けに編集し直す
採用サイト用に作った横型の動画を、縦型に編集し直してInstagramやTikTok用にする、長い動画から見どころを切り出してショート動画にする、といった「二次利用」を行うことで、制作効率を上げることができます。
動画の二次利用については、動画の二次利用戦略|1本の動画をYouTube、TikTok、ブログ用に編集し直す方法の記事を参考にしてください。
会社説明会・選考での活用
採用動画は、オンライン・オフラインの会社説明会や選考プロセスでも活用できます。
説明会で上映する
会社説明会の冒頭で採用動画を上映することで、参加者の興味を引き、その後の説明への理解を深めることができます。
選考前に視聴してもらう
面接前に採用動画を視聴してもらうことで、会社理解を深めた状態で選考に臨んでもらえます。「動画を見て、特に印象に残ったことは?」という質問をすることで、志望度を測ることもできます。
内定者フォローに使う
内定後、入社前の期間に動画を見てもらうことで、内定辞退を防ぐ効果も期待できます。先輩社員からのメッセージ動画、部署紹介動画などを配信することで、入社への期待を高めることができます。
採用動画における編集の重要性
採用動画の「クオリティ」は、会社の印象に直結します。編集の力で「言葉では伝えきれない魅力」を視覚と聴覚で補完し、増幅させることができます。求職者は他社の採用動画と比較しているため、クオリティの差は応募数に直結します。
社員インタビューの編集ポイント
本音が垣間見える瞬間、表情が豊かな瞬間を選んで使いましょう。ジャンプカットで言い淀みを消し、インサート映像で視覚的な変化を付けます。テロップで話し手の情報や内容を補足し、複数の社員の声を効果的に組み合わせましょう。
社内風景の魅せ方
動きのあるカット、ゆっくりしたパンやズームで魅力的に見せます。カラーグレーディングで会社のイメージに合った雰囲気を作り、「人」が映っているカットを入れて温かみを出しましょう。活気と落ち着きのバランスを意識してください。
音声・音楽の重要性
BGMは会社のイメージとターゲットに合ったものを選びましょう。インタビュー音声はノイズ除去、音量調整を行い、BGMとのバランスを適切に設定します。効果音は使いすぎに注意してください。
冒頭と結びの工夫
冒頭5秒で興味を引く編集を心がけ、インパクトのある一言やダイジェスト映像で始めましょう。結びでは行動を促すCTAを入れ、余韻を残す終わり方で印象付けます。
効率化のための工夫
テンプレートを作成して制作時間を短縮しましょう。AIツールを活用して文字起こしやカット作業を効率化します。編集マニュアルを作成して品質を均一化し、外注する部分を見極めてください。
採用動画は、求職者にとって「会社の顔」です。その編集に手を抜けば、どれほど素晴らしい会社であっても、その魅力は伝わりません。
逆に、編集に力を入れれば、「この会社で働きたい」「一緒に仕事をしてみたい」という気持ちを喚起することができます。
ぜひ、この記事で紹介したテクニックを実践し、優秀な人材を惹きつける採用動画を作成してください。
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