動画編集/撮影

動画編集の「見積もり」で見るべき項目|追加料金が発生しやすいケース

「見積もりは安かったのに、最終的な請求額が倍以上になった」

「追加料金がかかるなんて、事前に聞いていなかった」

「何にいくらかかっているのか、内訳がよく分からない」

動画編集を外注した企業担当者から、こうした声を聞くことは少なくありません。動画編集の見積もりは、Webサイト制作や印刷物と比べて項目が多く、料金体系も会社によってさまざまです。そのため、見積書を正しく読み解かないと、後から想定外の追加料金を請求されるリスクがあります。

本記事では、動画編集の見積もりで必ず確認すべき項目と、追加料金が発生しやすいケースを徹底解説します。制作会社やフリーランスに動画編集を依頼する前に、ぜひ最後までお読みください。

動画編集の見積もりが分かりにくい理由

そもそも、なぜ動画編集の見積もりは分かりにくいのでしょうか。まずはその理由を理解しておきましょう。

理由1:料金体系が統一されていない

動画編集業界には、統一された料金体系がありません。制作会社やフリーランスによって、料金の計算方法がまったく異なります。

主な料金体系のパターン

・1本あたりの固定料金(「5分までの動画:○○円」など)
・時間単価制(「編集作業1時間あたり○○円」など)
・尺(動画の長さ)に応じた料金(「1分あたり○○円」など)
・工程ごとの積み上げ式(「カット編集○○円+テロップ○○円+…」など)
・月額定額制(「月○本まで○○円」など)

同じ「5分の動画」を依頼しても、会社によって見積もりの出し方が異なるため、単純な比較が難しいのです。

動画編集の費用相場【2026年版】1本あたりの単価から月額制まで比較では、各料金体系の特徴を詳しく解説しています。

理由2:作業範囲の定義が曖昧

「動画編集」と一口に言っても、その作業内容は多岐にわたります。

・カット編集(不要な部分を削除し、必要な部分をつなげる)
・テロップ・字幕の挿入
・BGM・効果音の追加
・カラーグレーディング(色調整)
・アニメーション・モーショングラフィックスの追加
・ナレーションの収録・挿入
・サムネイル作成

見積書に「動画編集一式」としか書かれていない場合、これらのうちどこまでが含まれているのかが分かりません。「テロップは含まれていると思っていたのに、別料金だった」というトラブルが発生しやすいポイントです。

理由3:素材や条件によって工数が変わる

動画編集の工数は、提供される素材の状態や条件によって大きく変動します。

・撮影素材の量(1時間分か、10時間分か)
・素材の品質(手ブレが多い、音声が聞き取りにくいなど)
・テロップの量(全編に字幕を入れるか、ポイントのみか)
・修正の回数(何回まで無料で対応するか)

これらの条件が明確になっていないと、後から「想定よりも作業量が増えたので追加料金がかかります」と言われるリスクがあります。

理由4:業界の慣習を知らないと理解しにくい

動画編集業界には、特有の用語や慣習があります。

・「MA(エムエー)」:音声の調整・ミキシング作業
・「カラグレ」:カラーグレーディングの略
・「テロベース」:テロップのデザインテンプレート
・「白完」:テロップや音楽が入っていない状態の動画

見積書にこうした専門用語が使われていると、何にいくらかかっているのかが分かりにくくなります。

見積書で必ず確認すべき10の項目

動画編集の見積書を受け取ったら、以下の10項目を必ず確認しましょう。これらを確認することで、後から追加料金が発生するリスクを大幅に減らすことができます。

項目1:動画の尺(長さ)の上限

見積もりが「何分までの動画」を対象としているかを確認しましょう。

確認すべきポイント

・見積もり金額は何分までの動画に対応しているか
・尺が延びた場合、追加料金はどのように計算されるか
・「完成尺」と「素材尺」のどちらで計算されるか

「完成尺」は完成した動画の長さ、「素材尺」は編集前の撮影素材の長さです。素材尺で料金が計算される場合、「5分の動画を作るために1時間の素材を編集する」といったケースでは、想定よりも高額になる可能性があります。

よくあるトラブル例

「5分の動画を依頼したつもりが、編集したら7分になった。2分超過分として追加料金を請求された」

こうしたトラブルを防ぐためには、完成動画の目標尺を明確にし、尺の超過時の対応を事前に確認しておくことが重要です。

項目2:修正回数の上限

修正対応が何回まで含まれているかは、最も重要な確認ポイントの一つです。

確認すべきポイント

・無料で対応してもらえる修正回数は何回までか
・修正回数を超過した場合の追加料金はいくらか
・「修正」の定義は何か(軽微な修正と大幅な変更の区別)

修正回数のパターン例

・「修正2回まで無料、3回目以降は1回あたり○○円」
・「軽微な修正は無制限、大幅な変更は別途見積もり」
・「修正は別途料金(基本料金には含まず)」

特に注意が必要なのは、「修正」の定義です。「テロップの文言を1箇所変更する」のと「動画の構成を大幅に変える」のでは、作業量がまったく異なります。どのような修正が「軽微」で、どのような修正が「大幅」に当たるのかを事前に確認しておきましょう。

失敗しない動画編集会社の選び方|実績・納期・修正回数のチェックポイントでは、修正対応の確認方法を詳しく解説しています。

項目3:テロップ・字幕の枚数

テロップや字幕の挿入は、動画編集の中でも工数がかかる作業です。

確認すべきポイント

・テロップは何枚まで含まれているか
・フルテロップ(全編に字幕を入れる)の場合、追加料金は発生するか
・テロップのデザイン(フォント、色、装飾)は含まれているか
・テロップ原稿は誰が作成するか(発注者か、編集者か)

テロップ料金の計算パターン例

・「テロップ○枚まで含む、超過分は1枚あたり○○円」
・「フルテロップは別途○○円」
・「テロップ作成は基本料金に含まず、別途見積もり」

YouTube動画などでは、視聴者の離脱を防ぐためにテロップを多用することが一般的です。テロップの量が多い場合は、事前に枚数の目安を伝え、見積もりに反映してもらいましょう。

見やすいテロップ(字幕)の入れ方|フォント・サイズ・色の視認性ルールも参考にしてください。

項目4:BGM・効果音の費用

BGMや効果音(SE)は、動画のクオリティを大きく左右する要素です。

確認すべきポイント

・BGM・効果音は見積もりに含まれているか
・含まれている場合、フリー素材か有料素材か
・有料素材を使用する場合、費用は誰が負担するか
・著作権の処理は誰が行うか

BGM・効果音の費用パターン例

・「フリー素材のBGMは基本料金に含む」
・「有料素材を使用する場合は実費を別途請求」
・「BGM・効果音は別途見積もり」

特に、YouTubeに公開する動画の場合、著作権管理されたBGMを使用すると、動画が収益化できなくなったり、削除される可能性があります。使用するBGMが商用利用可能かどうかを必ず確認しましょう。

BGMと効果音(SE)の選び方で印象は激変!動画のクオリティを上げる音響術無料で使える!商用OKの高品質なBGM・効果音サイト5選【2026年版】も参考にしてください。

項目5:素材(画像・イラスト・フォント)の費用

動画に挿入する画像やイラスト、特殊なフォントにも費用がかかる場合があります。

確認すべきポイント

・動画に使用する画像・イラストは誰が用意するか
・有料素材を使用する場合、費用は誰が負担するか
・特殊なフォント(有料フォント)を使用する場合の費用
・素材の著作権処理は誰が行うか

「イメージに合う画像がないので、有料素材を購入しました」と後から請求されるケースがあります。素材の費用負担については事前に取り決めておきましょう。

無料素材の落とし穴!「商用利用可」でもクレジット表記が必要なケースでは、フリー素材の利用に関する注意点を解説しています。

項目6:アニメーション・モーショングラフィックスの有無

アニメーションやモーショングラフィックスは、動画のクオリティを高める効果的な要素ですが、工数がかかるため、別料金になることが多いです。

確認すべきポイント

・簡単なアニメーション(テロップのフェードイン・アウトなど)は含まれているか
・本格的なモーショングラフィックスは含まれているか
・ロゴアニメーションは含まれているか
・別料金の場合、どのような内容がいくらかかるか

アニメーション料金の目安

・簡単なテキストアニメーション:5,000円〜10,000円
・ロゴアニメーション:10,000円〜30,000円
・本格的なモーショングラフィックス:30,000円〜100,000円以上

「かっこいいアニメーションを入れてほしい」という曖昧な依頼は、認識のズレにつながります。参考動画を提示して、どのようなアニメーションを想定しているかを明確にしましょう。

項目7:ナレーション・音声関連の費用

ナレーションの収録や音声の調整も、動画編集の重要な要素です。

確認すべきポイント

・ナレーション収録は含まれているか
・ナレーターの費用は誰が負担するか
・音声の調整(ノイズ除去、音量調整など)は含まれているか
・AIナレーションの使用は可能か、その費用はいくらか

ナレーション関連の費用目安

・プロのナレーター(5分程度):10,000円〜50,000円
・AIナレーション:無料〜数千円
・音声調整(MA):5,000円〜20,000円

AI音声 vs プロのナレーター|企業のYouTubeチャンネルにはどちらが最適か?では、ナレーションの選択肢について詳しく解説しています。

項目8:サムネイル作成の有無

YouTube動画の場合、サムネイル(動画の表紙となる画像)は視聴回数を大きく左右する重要な要素です。

確認すべきポイント

・サムネイル作成は見積もりに含まれているか
・含まれていない場合、別途いくらかかるか
・サムネイルの修正対応は何回まで可能か

サムネイル作成の費用目安

・シンプルなサムネイル:1,000円〜3,000円
・デザイン性の高いサムネイル:3,000円〜10,000円

動画の「サムネイル」編集術|クリック率を最大化する文字の配置とデザインも参考にしてください。

項目9:納品フォーマットと書き出し回数

動画の納品フォーマットや、複数フォーマットへの書き出しについても確認が必要です。

確認すべきポイント

・納品フォーマット(mp4、mov、解像度など)
・複数フォーマットでの納品は可能か、追加料金はかかるか
・縦型版(9:16)と横型版(16:9)の両方が必要な場合の費用

書き出しに関する費用パターン例

・「1フォーマットの書き出しは基本料金に含む」
・「追加フォーマットは1つあたり○○円」
・「縦型リサイズは別途○○円」

同じ動画でも、YouTube用(横型)とTikTok用(縦型)では、フォーマットが異なります。複数のプラットフォームで動画を活用する予定がある場合は、事前に必要なフォーマットを伝えておきましょう。

動画の「書き出し」で失敗しない!SNS別・推奨解像度とアスペクト比一覧では、各プラットフォームの推奨フォーマットを解説しています。

項目10:納期と特急対応の費用

納期と、納期を短縮する場合の特急料金についても確認しておきましょう。

確認すべきポイント

・標準的な納期はどのくらいか
・納期を短縮する場合、特急料金はかかるか
・特急対応の場合、料金はどのくらい上乗せされるか

特急料金の目安

・通常納期の50%短縮:基本料金の10〜20%上乗せ
・通常納期の75%短縮:基本料金の30〜50%上乗せ
・即日〜翌日対応:基本料金の50〜100%上乗せ

「来週のイベントに間に合わせたい」といった急ぎの依頼は、特急料金が発生する可能性が高いです。余裕を持ったスケジュールで発注することで、不要な追加費用を避けられます。

納期遅延を防ぐ動画編集のスケジュール管理|撮影から納品までの標準フローでは、動画制作の標準的なスケジュールを解説しています。

追加料金が発生しやすい15のケース

見積もり時には想定していなかったのに、後から追加料金を請求されるケースがあります。ここでは、特に追加料金が発生しやすい15のケースを紹介します。

ケース1:完成動画の尺が想定より長くなった

「5分程度の動画」を依頼したつもりが、編集してみたら7分になった。このような場合、尺の超過分として追加料金が発生することがあります。

対策
・完成動画の目標尺を明確にする
・尺の超過時の対応(追加料金か、カットするか)を事前に確認する
・構成段階で尺の見込みを確認する

ケース2:修正回数が上限を超えた

「ここを直してほしい」「やっぱりこうしてほしい」と修正依頼を繰り返した結果、修正回数の上限を超えてしまうケースです。

対策
・修正回数の上限を事前に確認する
・中間確認の段階でしっかりチェックする
・修正依頼はまとめて出す(小出しにしない)
・修正が必要な箇所を明確に伝える

修正指示が「無限ループ」になる原因と対策|お互いに疲弊しないコミュニケーションも参考にしてください。

ケース3:テロップの枚数が想定より多かった

「テロップを多めに入れてほしい」という曖昧な依頼が、想定以上の枚数になり、追加料金が発生するケースです。

対策
・テロップの枚数の目安を事前に伝える
・フルテロップ(全編字幕)の場合は、その旨を事前に伝える
・見積もり時に「テロップ○枚まで」という条件を確認する

ケース4:BGM・効果音に有料素材を使用した

フリー素材では合うBGMが見つからず、有料素材を購入したために追加料金が発生するケースです。

対策
・BGM・効果音の費用負担を事前に確認する
・使いたいBGMの雰囲気を参考音源で伝える
・有料素材を使用する場合は、事前に承認を得るよう依頼する

ケース5:画像やイラストの購入が必要になった

動画に挿入する画像やイラストについて、適切なフリー素材がなく、有料素材を購入したケースです。

対策
・使用する画像・イラストは可能な限り発注者側で用意する
・有料素材の購入が必要な場合は事前に承認を得るよう依頼する
・素材費用の上限を設定しておく

ケース6:アニメーションやモーショングラフィックスを追加依頼した

当初の依頼にはなかったアニメーションやモーショングラフィックスを、後から追加依頼したケースです。

対策
・必要なアニメーションは見積もり段階で伝える
・参考動画を提示して、イメージを共有する
・追加依頼する場合は、事前に追加料金を確認する

ケース7:ナレーションの収録が必要になった

当初は音声なしの予定だったが、途中でナレーションを入れたくなったケースです。

対策
・ナレーションの有無は見積もり段階で決めておく
・後から追加する場合は、追加料金を確認してから依頼する

ケース8:複数フォーマットでの納品を依頼した

当初はYouTube用(横型)のみの予定だったが、TikTok用(縦型)も必要になったケースです。

対策
・必要なフォーマットは見積もり段階ですべて伝える
・複数フォーマットの費用を事前に確認する

動画の二次利用戦略|1本の動画をYouTube、TikTok、ブログ用に編集し直す方法では、複数フォーマットへの展開について解説しています。

ケース9:サムネイル作成を追加依頼した

当初はサムネイルは自作する予定だったが、やはり制作会社に依頼したくなったケースです。

対策
・サムネイル作成の要否は見積もり段階で決めておく
・追加依頼する場合は、追加料金を確認する

ケース10:納期を短縮してほしいと依頼した

当初は2週間の納期だったが、事情が変わり1週間に短縮してほしいと依頼したケースです。

対策
・余裕を持ったスケジュールで発注する
・納期短縮が必要な場合は、早めに相談する
・特急対応の料金を事前に確認しておく

ケース11:素材の追加提供が発生した

当初の素材だけでは足りず、追加で撮影データを提供したために、編集作業量が増えたケースです。

対策
・必要な素材は最初にまとめて提供する
・素材の追加提供時は、追加料金の有無を確認する

ケース12:カラーグレーディングを依頼した

簡単な色調整だけの予定が、本格的なカラーグレーディングを依頼したケースです。

対策
・カラーグレーディングの要否とレベルを事前に伝える
・参考動画で求める色味のイメージを共有する

カラーグレーディングの基本|動画の色味を整えて「プロっぽさ」を出す方法では、カラーグレーディングについて解説しています。

ケース13:音声の大幅な調整が必要になった

撮影時の音声にノイズが多く、編集での調整に想定以上の工数がかかったケースです。

対策
・撮影時に音声品質に注意する
・素材の状態を事前に伝え、追加料金の可能性を確認する

動画のクオリティは「音」で決まる!ノイズ除去と音量バランスの黄金比も参考にしてください。

ケース14:翻訳・多言語対応を依頼した

日本語版のみの予定が、英語字幕も必要になったケースです。

対策
・多言語対応の要否は見積もり段階で伝える
・追加依頼する場合は、追加料金を確認する

動画の「多言語化」もAIで一瞬!海外向け動画編集のコストを9割削減する方法では、多言語対応の効率的な方法を解説しています。

ケース15:著作権処理が必要になった

動画に使用した素材の著作権処理(ライセンス取得など)が必要になったケースです。

対策
・使用する素材の著作権を事前に確認する
・著作権処理の費用負担を事前に取り決める

動画編集の著作権ガイド|BGM・画像・フォントの商用利用トラブルを防ぐでは、著作権に関する注意点を詳しく解説しています。

見積書を正しく比較するためのポイント

複数の制作会社やフリーランスから見積もりを取得した場合、それらを正しく比較することが重要です。しかし、前述のように各社の料金体系は異なるため、単純な金額比較では判断を誤る可能性があります。

比較のための基準を統一する

見積もりを比較する際は、以下の基準を統一するよう依頼しましょう。

統一すべき条件

・完成動画の尺(○分)
・テロップの枚数(○枚程度)
・BGM・効果音の有無
・修正回数の上限
・納期
・納品フォーマット

これらの条件を統一して見積もりを依頼すれば、より正確な比較が可能になります。

「含まれているもの」と「含まれていないもの」を明確にする

各社の見積もりについて、「何が含まれていて、何が含まれていないか」を一覧表にまとめましょう。

比較表の例

|項目|A社|B社|C社|
|基本料金|50,000円|40,000円|60,000円|
|テロップ|30枚まで含む|20枚まで含む|無制限|
|BGM|フリー素材含む|別途|含む|
|修正回数|2回まで|3回まで|1回まで|
|サムネイル|別途5,000円|含む|別途3,000円|

このように整理すると、基本料金が安い会社でも、オプションを加えると高くなるケースがあることが分かります。

最終的な総額で比較する

基本料金だけでなく、想定されるすべてのオプション・追加料金を含めた「総額」で比較しましょう。

総額算出の例

A社:基本料金50,000円+サムネイル5,000円=55,000円
B社:基本料金40,000円+BGM5,000円=45,000円
C社:基本料金60,000円(すべて含む)=60,000円

基本料金が最も高いC社が、総額では妥当な選択になる可能性もあります。

金額だけでなく、品質・対応も含めて判断する

見積もりの比較は、金額だけでなく、以下の要素も含めて総合的に判断しましょう。

・ポートフォリオの品質
・問い合わせへの対応の早さ・丁寧さ
・コミュニケーションの取りやすさ
・過去の実績・評判

最も安い会社が、最も良い選択とは限りません。YouTube動画編集の代行相場|格安業者とプロ制作会社の違いとは?では、価格帯による品質の違いを解説しています。

見積もり依頼時に伝えるべき情報

正確な見積もりを得るためには、依頼時に必要な情報を過不足なく伝えることが重要です。以下の情報を整理してから、見積もりを依頼しましょう。

基本情報

・動画の目的(YouTube投稿、SNS広告、採用、社内研修など)
・完成動画の希望尺
・使用するプラットフォーム(YouTube、TikTok、Instagram、自社サイトなど)
・希望納期

素材に関する情報

・撮影素材の有無と量(○時間分の映像があるなど)
・素材の形式(mp4、mov、スマホ撮影など)
・画像・ロゴなどの提供可否

編集内容に関する情報

・テロップの量(フルテロップか、ポイントのみか)
・BGM・効果音の要否
・ナレーションの要否
・アニメーションの要否
・カラーグレーディングのレベル
・サムネイル作成の要否

その他の条件

・希望する修正回数
・納品フォーマット
・秘密保持の必要性
・請求書払いの要否

参考資料

・参考動画(「こんな雰囲気で」というイメージ)
・過去に制作した動画(あれば)
・ブランドガイドライン(あれば)

修正回数をゼロにする!動画編集の「絵コンテ」と「指示書」の正しい書き方では、依頼時に準備すべき資料について詳しく解説しています。

見積もりに関するよくある質問

Q1. 見積もりは無料ですか?

多くの制作会社・フリーランスは、見積もりを無料で対応しています。ただし、詳細な企画提案や絵コンテの作成が必要な場合は、有料になることがあります。見積もり依頼時に確認しましょう。

Q2. 見積もりの有効期限はありますか?

見積書には通常、有効期限が記載されています。一般的には1週間〜1ヶ月程度です。有効期限を過ぎると、料金が変更される可能性があるため、注意しましょう。

Q3. 見積もり金額から値引き交渉はできますか?

値引き交渉は可能ですが、無理な値引きはおすすめしません。制作会社・フリーランスにも適正な報酬があり、過度な値引きは品質の低下や対応の悪化につながる可能性があります。

値引き交渉をする場合は、「継続的に依頼する予定がある」「複数本まとめて依頼したい」といった条件を提示するのが効果的です。

Q4. 見積もりの内訳が詳しくない場合、どうすればよいですか?

「動画編集一式:○○円」のように、内訳が詳しく記載されていない場合は、以下を確認しましょう。

・何が含まれていて、何が含まれていないか
・追加料金が発生する条件
・修正回数の上限

詳細な内訳を出してもらうよう依頼することも可能です。内訳を出し渋る会社は、後から追加料金を請求するリスクが高い可能性があります。

Q5. 見積もりと請求額が異なることはありますか?

見積もりは「見込み」であり、実際の作業量や追加依頼によって変動する可能性があります。ただし、発注者側の追加依頼がない限り、見積もりと請求額が大きく異なることは通常ありません。

見積もり時に、「この金額で確定か、変動する可能性があるか」を確認しておくと安心です。

Q6. 相見積もりは何社くらいから取るべきですか?

一般的には、3〜5社程度から見積もりを取ることをおすすめします。これにより、相場感を把握し、各社の特徴を比較できます。

ただし、あまり多くの会社に見積もりを依頼すると、比較検討に時間がかかりすぎるため、5社程度を目安にしましょう。

追加料金トラブルを防ぐための契約のコツ

見積もりを確認した後、実際に発注する際には、契約内容を明確にしておくことが重要です。以下のポイントを押さえて、追加料金トラブルを防ぎましょう。

契約書(発注書)を取り交わす

口頭やチャットでのやり取りだけでなく、契約書または発注書を取り交わすことをおすすめします。

契約書に明記すべき内容

・作業内容の詳細
・料金と支払い条件
・納期
・修正回数と追加料金
・著作権の帰属
・秘密保持
・キャンセル時の対応

追加料金が発生する条件を明文化する

追加料金が発生する可能性がある項目について、条件と金額を明文化しておきましょう。

明文化すべき項目

・尺の超過:1分あたり○○円
・修正回数の超過:1回あたり○○円
・テロップの追加:10枚あたり○○円
・特急対応:基本料金の○%増し
・フォーマット追加:1フォーマットあたり○○円

追加作業は事前承認制にする

追加作業が発生する場合は、作業前に承認を得るというルールを設けましょう。

「追加作業が必要な場合は、作業前に内容と追加料金を提示し、発注者の承認を得てから実施する」

このルールを契約書に明記しておけば、「知らないうちに追加料金が発生していた」というトラブルを防げます。

コミュニケーションは記録に残す

プロジェクト中のコミュニケーションは、メールやチャットなど、記録が残る形式で行いましょう。口頭での合意は「言った言わない」のトラブルにつながりやすいです。

重要な合意事項(追加依頼、料金変更、納期変更など)は、必ず文書で確認し、双方が合意した記録を残しておきましょう。

実際にあった「動画編集の外注トラブル」5選|契約書で防ぐべき著作権と秘密保持では、契約に関する注意点を詳しく解説しています。

料金体系別の見積もりの見方

動画編集の料金体系はさまざまです。ここでは、代表的な料金体系ごとに、見積もりの見方と注意点を解説します。

1本あたりの固定料金制

「5分までの動画:○○円」のように、1本あたりの固定料金が設定されている形式です。

メリット
・料金が分かりやすい
・予算管理がしやすい

注意点
・「○分まで」の条件を超えた場合の追加料金を確認
・何が含まれて何が含まれていないかを確認
・修正回数の上限を確認

時間単価制

「編集作業1時間あたり○○円」のように、作業時間に応じて料金が計算される形式です。

メリット
・実際の作業量に応じた適正価格になりやすい
・複雑な編集でも対応しやすい

注意点
・作業時間の見積もりが正確かどうか
・作業時間が延びた場合の上限設定
・作業時間の実績報告を求める

尺(動画の長さ)に応じた料金制

「1分あたり○○円」のように、完成動画の尺に応じて料金が計算される形式です。

メリット
・動画の長さに応じた適正価格になる
・尺が短い動画は安く済む

注意点
・完成尺と素材尺のどちらで計算されるか
・テロップやアニメーションの費用は別途か
・最低料金の設定があるか

工程ごとの積み上げ式

「カット編集○○円+テロップ○○円+BGM○○円…」のように、各工程の料金を積み上げる形式です。

メリット
・内訳が明確で分かりやすい
・必要な工程だけを選べる

注意点
・各工程の条件(テロップ何枚までなど)を確認
・漏れている工程がないかを確認
・全体の総額を計算する

月額定額制(サブスクリプション)

「月額○○円で○本まで」のように、月額料金で一定数の動画編集を依頼できる形式です。

メリット
・コストが固定化できる
・継続的な動画制作に向いている

注意点
・月の上限本数と、超過時の追加料金
・1本あたりの尺や編集内容の条件
・契約期間の縛りがあるか
・解約時の条件

動画編集の「定額制(サブスク)」サービスを徹底比較!メリットと注意点では、定額制サービスについて詳しく解説しています。

見積もりチェックリスト

本記事で解説した内容をチェックリストとしてまとめます。見積もりを受け取った際に、以下の項目を確認してください。

基本項目のチェック

□ 動画の尺(長さ)の上限は明記されているか
□ 尺を超過した場合の追加料金は明記されているか
□ 修正回数の上限は明記されているか
□ 修正回数を超過した場合の追加料金は明記されているか
□ 「修正」の定義は明確か

編集内容のチェック

□ テロップ・字幕は含まれているか、枚数の上限はあるか
□ BGM・効果音は含まれているか
□ アニメーション・モーショングラフィックスは含まれているか
□ カラーグレーディングは含まれているか
□ ナレーションは含まれているか
□ サムネイル作成は含まれているか

素材関連のチェック

□ BGM・効果音の素材費用は含まれているか
□ 画像・イラストの素材費用は含まれているか
□ 有料素材を使用する場合の費用負担は明確か

納品関連のチェック

□ 納期は明記されているか
□ 特急対応の費用は明記されているか
□ 納品フォーマットは明記されているか
□ 複数フォーマットの費用は明記されているか

その他のチェック

□ 見積もりの有効期限は確認したか
□ 追加料金が発生する条件は明確か
□ 支払い条件は確認したか
□ キャンセル時の対応は確認したか

まとめ

動画編集の見積もりを確認する際は、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

必ず確認すべき10の項目

1. 動画の尺(長さ)の上限
2. 修正回数の上限
3. テロップ・字幕の枚数
4. BGM・効果音の費用
5. 素材(画像・イラスト・フォント)の費用
6. アニメーション・モーショングラフィックスの有無
7. ナレーション・音声関連の費用
8. サムネイル作成の有無
9. 納品フォーマットと書き出し回数
10. 納期と特急対応の費用

追加料金を防ぐためのポイント

・見積もり依頼時に必要な情報を過不足なく伝える
・「何が含まれていて、何が含まれていないか」を明確にする
・追加料金が発生する条件を事前に確認する
・契約書で条件を明文化する
・追加作業は事前承認制にする

見積もりを正しく理解し、適切な契約を結ぶことで、追加料金トラブルを防ぎ、スムーズな動画制作を実現できます。本記事を参考に、見積もりをしっかりと確認してから発注してください。

動画編集の外注に関する他の記事も、ぜひ参考にしてください。

動画編集の費用相場【2026年版】1本あたりの単価から月額制まで比較
失敗しない動画編集会社の選び方|実績・納期・修正回数のチェックポイント
クラウドソーシングで動画編集を依頼する際の注意点と良いクリエイターの見極め方
YouTube動画編集の代行相場|格安業者とプロ制作会社の違いとは?
動画編集の「定額制(サブスク)」サービスを徹底比較!メリットと注意点

OMNIWEBでは、明確な料金体系で安心して依頼できる動画編集サービスを提供しています。見積もりに関するご質問も含め、お気軽にお問い合わせください。

関連記事