動画編集/撮影

CapCut商用利用ガイド|ビジネス利用の条件と注意点を徹底解説

CapCut商用利用ガイド - omniweb.jp

Q. CapCutは商用利用できる?

CapCutの商用利用は条件付きでOKです。自分で撮影・制作したオリジナル素材の編集は問題ありませんが、アプリ内の音楽・テンプレート・エフェクトの商用利用には制限があります。アプリ内の素材は、公式の素材ライセンス契約で「非商用のみ」と「商用にも使える(commercial表示あり)」に分かれています。利用規約は2026年4月15日、素材ライセンス契約は2026年1月22日に更新されているため、ビジネスで使う前に最新版を確認してください(本記事は2026年9月29日時点の公式情報に基づきます)。

CapCutの商用利用は条件付きでOK――ただし知らないと危険

結論から言うと、CapCutの商用利用は条件付きでOKです。自分で撮影・制作したオリジナル素材をCapCutで編集し、ビジネス目的で使用すること自体は利用規約上問題ありません。しかし、アプリ内に用意されている音楽・テンプレート・エフェクトなどの素材を商用動画にそのまま使うと、著作権侵害のリスクが生じます。

また、CapCutの利用規約には、アップロードしたコンテンツについて運営会社(Bytedance Pte. Ltd.)に利用を許諾する条項があります。2025年6月の改定で話題になりましたが、規約はその後も更新されており、最新版は2026年4月15日付です。内容は後半の「利用規約が定めるコンテンツのライセンス」で、条文に沿って説明します。

つまり、CapCutをビジネスで使うなら「何がOKで何がNGなのか」を正確に理解しておくことが不可欠です。この記事では、2026年9月29日時点の公式の利用規約と素材ライセンス契約に基づいて、CapCutの商用利用に関するルールを解説します。

そもそもCapCutとは?

nayami - CapCut商用利用ガイド

CapCut(キャップカット)は、TikTokの運営会社であるByteDance社が提供する動画編集アプリです。iOS・Android・Windows・Mac・ブラウザ版に対応しており、基本無料で利用できます。

直感的な操作性と豊富なテンプレート、AIを活用した自動編集機能が特徴で、個人クリエイターから中小企業の担当者まで幅広く利用されています。無料でありながらプロレベルの編集が可能な点が支持されている最大の理由です。

有料版の「CapCut Pro」では、さらに多くの素材やAI機能が利用できます。公式サイトに掲載されている個人向けの料金は月額2,180円・年額19,800円です(2026年9月29日確認)。料金は地域・端末・購入経路・キャンペーンで変わるため、契約前にアプリ内の購入画面で確認してください。

CapCutの主な機能一覧

CapCutが多くのユーザーに支持されている理由を、具体的な機能面から整理します。

  • カット・トリミング編集:直感的なタイムライン操作で、不要な部分のカットやトリミングがワンタッチで可能
  • テキスト・字幕挿入:フォント、サイズ、色、アニメーションを自由に設定でき、自動字幕生成(AI文字起こし)にも対応
  • BGM・効果音の追加:アプリ内蔵の音楽ライブラリから選択、または外部の音源ファイルを取り込める
  • フィルター・エフェクト:動画全体の色味を調整するフィルターや、トランジション(場面転換)効果が豊富
  • 速度調整:スローモーションや倍速再生に対応し、カーブ速度調整で緩急のある演出も可能
  • クロマキー合成:グリーンバック撮影した素材の背景を自動で除去・合成できる
  • AI背景除去:AIが被写体を自動認識し、グリーンバックなしでも背景を除去できる
  • 高解像度エクスポート:最大4K解像度での書き出しに対応(Proプラン推奨)

これらの機能が無料または低価格で利用できることが、CapCutの大きな魅力です。ただし、ビジネスで使用する場合は、これらの機能そのものではなく、各素材のライセンスに注意を払う必要があります。

CapCutで商用利用がOKな範囲

まず、CapCutで問題なく商用利用できるケースを整理します。

自分で撮影・制作した素材の編集

自社で撮影した動画や写真、自分で作成したグラフィックをCapCutで編集し、ビジネス目的で公開することは許可されています。CapCutはあくまで「編集ツール」として使用するという位置づけです。

たとえば以下のようなケースは問題ありません。

  • 自社の店舗や製品を自分で撮影した動画を、CapCutでカット編集してSNSに投稿する
  • 自分でデザインしたロゴやグラフィックを動画に挿入する
  • 自社スタッフが出演する動画をCapCutで編集して企業サイトに掲載する

正規ライセンスを取得した素材の使用

著作権フリー素材サイトや有料ストックサービスから正規にライセンスを取得した音楽・映像・画像を、CapCut上で編集して商用利用することも問題ありません。

具体的には、以下のような外部サービスで取得した素材をCapCutに読み込んで使用するケースです。

  • 音楽素材:Artlist、Epidemic Sound、DOVA-SYNDROME、甘茶の音楽工房など
  • 映像素材:Shutterstock、Adobe Stock、Pexels、Pixabayなど
  • 画像素材:iStock、Getty Images、Unsplash(ライセンス要確認)など

これらのサービスで取得した素材には、商用利用の可否がライセンスとして明記されています。必ずライセンス条件を確認のうえ使用してください。

「commercial」表示のある素材(公式の区分)

CapCutの公式の素材ライセンス契約(CapCut Materials License Agreement)は、アプリ内の素材を次の2種類に分けています。

  • 非商用素材(Non-commercial Use Materials):個人的・非商用の目的に限って使える素材
  • 商用にも使える素材(Dual Use Materials):非商用に加えて、限定された商用目的にも使える素材。アプリ上で「commercial use」「commercial」などの表示が付く

この区分は無料・有料とは別です。契約には、どちらの素材も無料の場合と有料の場合があると書かれています。Proに加入していても、表示のない素材は商用に使えません。

商用にも使える素材だけで作った動画は、オンラインの広告・販促物、配布用のパンフレットやポスター(転売しないもの)、屋外広告などに使えます。一方、非商用素材を1つでも混ぜた動画は、全体が非商用の扱いになります。

素材ごとに、使える期間と地域も決まっています。使う前にアプリ上の表示を確認してください。

CapCutで商用利用がNGな範囲

次に、やってはいけないことを明確にします。ここを見落とすと、著作権侵害や損害賠償請求につながる可能性があります。

アプリ内蔵の音楽をYouTubeや広告に使用

CapCutの音楽ライブラリは、公式の素材ライセンス契約で2種類に分かれています。通常の「Sounds」は個人の楽しみと非商用の目的に限られ、ブランドや事業の宣伝には使えません。事業者向けの「Commercial Sounds」は商用に使えますが、公開できる場所はCapCut・TikTok・TikTok for Businessに限られます。どちらの楽曲も、YouTube動画、Instagram広告、企業のWebサイトなどで商用に使うには、権利者から別途許諾を得る必要があります。YouTubeではContent IDシステムにより自動検出され、動画が削除されたり収益化が停止されたりすることがあります。

実際に起こりうるトラブルの例を挙げます。

  • YouTubeにアップした商品紹介動画が、Content IDにより収益化停止になる
  • Instagram広告にCapCut内蔵BGMを使い、権利者からDMCA通知(著作権侵害の申し立て)を受ける
  • 企業のWebサイトに掲載した動画のBGMについて、楽曲の権利者から使用料の請求が届く

無料テンプレート・スタンプ・エフェクトの商用転用

無料版CapCutに含まれるテンプレート、スタンプ、フィルター、エフェクトの多くは「個人利用のみ」を前提としています。これらを商品紹介動画や企業広告に使用することは、ライセンス違反になる可能性が高いです。使用前に必ず各素材のライセンス表記を確認してください。

素材を使えない用途(公式の禁止事項)

素材ライセンス契約は、商用表示のある素材であっても次の使い方を禁止しています。

  • たばこ、医薬品、ヘルスケア・医療関連製品(サプリメントなどを含む)の広告・販促物への使用
  • Tシャツ・マグカップ・ポストカードなどのグッズへの使用(販売するかどうかを問わない)
  • 商標・ロゴ・ブランド名の一部としての使用
  • アプリの外で素材そのものを編集・加工すること
  • 素材だけを取り出して配布・販売すること

他者の著作物を含む動画の商用利用

当然ながら、他者が著作権を持つ映像・音楽・画像をCapCutで編集して商用利用することは違法です。フリー素材と謳っているサイトであっても、利用規約を必ず確認しましょう。

AI生成コンテンツの商用利用における注意点

CapCutにはAIを活用した機能が多数搭載されていますが、AI生成コンテンツの商用利用には独自の注意点があります。

  • AI文字起こし・自動字幕:自分の動画に対して自動字幕を付ける用途であれば問題は少ないですが、精度を必ず確認し、誤字脱字を手動で修正してください
  • AIアバター・AI画像生成:AI生成されたアバターやイラストの商用利用は、CapCutの利用規約と各国のAI著作権法に照らして判断が必要です。現時点では法的にグレーゾーンが多いため、商用での使用は慎重に検討してください
  • AIテンプレート:AI技術で生成されたテンプレート内の素材についても、通常のテンプレートと同様にライセンス確認が必要です

利用規約が定めるコンテンツのライセンス(2026年4月15日版)

CapCut商用利用ガイドの解説画像2

CapCutの利用規約(Terms of Service)には、利用者がアップロードしたコンテンツについて、運営会社に利用を許諾する条項があります。2025年6月の改定の際に大きく話題になりましたが、規約はその後も更新されています。ここでは、2026年4月15日付の現行版(2026年9月29日確認)の内容を説明します。

現行の規約に書かれていること

  • 所有権は利用者に残る:規約は「当社は利用者のコンテンツを所有しない」と明記しています
  • 運営会社と関連会社への利用許諾:非独占・無償・譲渡可能・再許諾可能・永久・全世界のライセンスを与えることになります
  • 許諾の目的:改変・複製・派生物の作成・表示・公開・配信・保存を、「サービスの運営・開発・提供のため」に、プラットフォーム上の設定に従って行えるとされています
  • 名前や肖像:コンテンツの出所を示す目的で、ユーザー名・画像・肖像を使うことも許諾の対象です(スポンサードコンテンツでの使用を含む)
  • アカウントを削除した場合:アップロードや編集をしたコンテンツは取り戻せなくなります

日本の利用者向けには補足条項があり、規約の準拠法は日本法とされています。

法人利用での具体的リスク

許諾は永久で、譲渡や再許諾も可能とされています。クライアントから受託した動画制作をCapCutで行う場合、クライアントとの契約で「独占利用権」や「第三者への提供禁止」を約束していると、CapCutの規約と食い違うおそれがあります。受託前に、使用する編集ツールをクライアントと合意しておくと安全です。

企業の機密情報を含む映像素材やブランドアセットをCapCutにアップロードすることも、情報管理の観点から推奨できません。

現行の規約の要点

項目 現行の規約(2026年4月15日版)
コンテンツの所有権 利用者に残る
運営会社への許諾 非独占・無償・譲渡可能・再許諾可能・永久・全世界
許諾の目的 サービスの運営・開発・提供のため
規約の変更 重要な変更は通知に努めるとされる。更新後も使い続けると同意したものとみなされる
日本の利用者 補足条項あり。準拠法は日本法

規約は今後も更新されます。ビジネスで使う場合は、公式ページの「Last updated」の日付を定期的に確認してください。

CapCut Pro と無料版の詳細比較

ビジネスでCapCutを利用する場合、無料版のままで良いのか、Proプランに加入すべきなのかは重要な判断ポイントです。以下で詳細に比較します。

料金プランの詳細

プラン 月額 年額 備考
無料版 0円 0円 基本の編集機能
Standard アプリ内で確認 アプリ内で確認 2026年4月に新設。Proより安い
CapCut Pro(個人) 2,180円 19,800円(月あたり1,650円) 公式サイト掲載の料金
CapCut Pro(チーム) 1席あたり2,590円 – 複数人での利用向け

料金は2026年9月29日に公式サイトで確認したものです。2026年4月にプランが改定され、Standardプランが新設されました(公式の案内)。料金は地域・端末・購入経路・キャンペーンで変わるため、契約前にアプリ内の購入画面で確認してください。

機能面の比較

機能 無料版 CapCut Pro
基本的なカット・トリミング ○ ○
テキスト・字幕挿入 ○ ○
BGM追加(内蔵ライブラリ) △(一部のみ) ○(フルライブラリ)
テンプレート △(一部のみ) ○(プレミアム含む)
エフェクト・フィルター △(基本のみ) ○(全種類)
AI自動字幕 △(回数制限あり) ○(無制限)
AI背景除去 △(回数制限あり) ○(無制限)
クロマキー合成 ○ ○
4Kエクスポート × ○
ウォーターマーク除去 × ○
クラウドストレージ – 1TB(2026年4月の公式案内)
「commercial」表示のある素材 素材ごとの表示で確認 素材ごとの表示で確認
優先カスタマーサポート × ○

機能の範囲は変更されることがあります。公式の案内によると、無料版でもProの機能を編集画面で試せますが、その機能を使った動画の書き出しにはアップグレードが必要です。

ビジネス利用ではProプランが必須か?

結論として、ビジネス用途でCapCutを使うならProプランへの加入を強く推奨します。理由は以下の通りです。

  1. ウォーターマークの問題:無料版ではエクスポートした動画にCapCutのロゴが入ります。企業の動画にこのロゴが入ると、プロフェッショナルな印象を損ないます
  2. 使える素材の幅:Proでは使える素材が増えます。ただし商用に使えるかどうかは、素材ごとの「commercial」表示で決まります
  3. 高解像度出力:4K対応は企業サイトや大画面での再生を想定する場合に不可欠です
  4. クラウドストレージ:チームでプロジェクトを共有する際に、1TBのストレージ(2026年4月の公式案内)は大きなアドバンテージです

ただし、Proプランに加入しても、利用規約のコンテンツのライセンス条項は同じように適用されます。この点は必ず理解しておいてください。

業種別のCapCut活用事例と注意点

CapCutをビジネスで活用する際、業種によって適した使い方や注意すべきポイントが異なります。代表的な業種ごとに解説します。

飲食店(カフェ・レストラン)

活用シーン

  • 新メニューの紹介動画をInstagramのリールに投稿
  • 店舗の雰囲気を伝えるプロモーション動画の制作
  • 調理工程のタイムラプス動画

注意点

  • BGMにCapCut内蔵の音楽を使わず、フリー音源サービスから調達する
  • 店内に他のお客様が映り込んでいないか確認する(肖像権の問題)
  • 食材の産地や効能について虚偽・誇大な表現をしない(景品表示法)

美容室・サロン

活用シーン

  • ビフォーアフターの施術動画
  • スタイリストの技術紹介動画
  • キャンペーン告知用のショート動画

注意点

  • お客様の顔が映る場合は必ず書面で撮影許諾を取得する
  • 「若返り」「シワが消える」などの表現は薬機法に抵触する可能性がある
  • 他店の料金や技術と比較する表現は、景品表示法上のリスクがある

ECサイト・小売業

活用シーン

  • 商品紹介動画(使用感やサイズ感の紹介)
  • 開封動画(アンボクシング)
  • セールやキャンペーンの告知動画

注意点

  • 商品に他社ブランドのロゴが映る場合は商標権に注意する
  • 「業界最安値」「No.1」などの表現は根拠が必要(景品表示法)
  • 商品の色味や質感が実物と大きく異なるフィルターの使用は避ける

不動産業

活用シーン

  • 物件紹介のウォークスルー動画
  • エリア紹介や周辺環境の動画
  • バーチャルルームツアー

注意点

  • 広角レンズやエフェクトで部屋を実際より広く見せる演出は、不動産広告の規制に抵触する可能性がある
  • 物件情報の表示は宅地建物取引業法に基づく規定を遵守する
  • 入居者のプライバシーに配慮し、隣接住戸が特定される映像は避ける

フィットネス・パーソナルトレーニング

活用シーン

  • トレーニングメニューの紹介動画
  • ビフォーアフター(体型変化)の比較動画
  • トレーナーの自己紹介・スキル紹介動画

注意点

  • 「○kg痩せる」「○日で効果が出る」などの断定的な表現は景品表示法違反のリスクがある
  • 医学的な効果を謳う場合は薬機法にも注意が必要
  • ビフォーアフター画像の加工(体型を実際以上にスリムに見せるなど)は虚偽広告に該当する可能性がある

CapCutをビジネスで使う際に守るべき法的注意点

商用動画の制作では、CapCutの利用規約だけでなく、日本の法律も遵守する必要があります。

著作権

すべての映像・音楽・画像・フォントには著作権が存在します。「無料で使えるから著作権フリー」ではありません。商用利用可能かどうかは、必ずライセンス条件を個別に確認してください。

特に注意すべきポイントは以下の通りです。

  • フォント:CapCutに搭載されているフォントの中にも、商用利用が制限されているものがあります。日本語フォントは特にライセンスが厳格な場合があるため、フォントごとにライセンス条件を確認してください
  • 効果音:BGMだけでなく効果音にも著作権は存在します。「ジングル」「サウンドエフェクト」なども同様にライセンスを確認する必要があります
  • 引用の範囲:他者の著作物を動画内で紹介・批評する場合、著作権法上の「引用」に該当するかどうかを慎重に判断してください

肖像権・パブリシティ権

動画に人物が映っている場合、撮影対象者から事前に書面で同意を得る必要があります。有名人やインフルエンサーの画像を無断で使用すると、パブリシティ権侵害に問われます。

商標権

他社のロゴやブランド名を動画内で使用する場合は、商標権侵害に注意が必要です。比較広告や製品レビューであっても、使用方法によっては問題になります。

薬機法・景品表示法

健康食品、化粧品、医療関連サービスの動画広告では、薬機法に基づく表現規制があります。また、「業界No.1」「最安値」などの表現は景品表示法の対象となり、根拠がなければ違法です。

個人情報保護法

動画内に第三者の個人情報(氏名、住所、電話番号、顔写真など)が含まれる場合は、個人情報保護法に基づいて適切に取り扱う必要があります。街頭で撮影した映像に通行人が映り込んでいる場合も、状況によっては配慮が必要です。

ビジネスユーザー向け安全チェックリスト

CapCut商用利用ガイドの解説画像3

CapCutをビジネスで安全に使うために、以下のチェックリストを活用してください。

動画制作前の確認事項

  • CapCut内蔵の音楽を使用していないか
  • 使用する素材すべてのライセンスを確認したか
  • 出演者から書面での肖像権使用許諾を取得したか
  • 他社の商標やブランドロゴを不正に使用していないか
  • クライアント契約とCapCutの利用規約に矛盾がないか
  • 動画内で使用するフォントの商用利用ライセンスを確認したか
  • 機密情報を含む素材をCapCutにアップロードする必要がないか確認したか

動画制作中の確認事項

  • 外部の著作権フリー音楽サービス(Artlist、Epidemic Sound、DOVA-SYNDROMEなど)の楽曲を使用しているか
  • CapCutのウォーターマーク(ロゴ)が残っていないか
  • 薬機法・景品表示法に抵触する表現がないか
  • 映り込んだ第三者の顔にモザイク処理を施したか
  • 商品の色味や質感が実物と大きく異なるフィルターを使用していないか

動画公開後の管理

  • 使用した素材のライセンス証明書を保管しているか
  • 出演者の同意書を保管しているか
  • 権利侵害の申し立てがあった場合の対応フローを整備しているか
  • 動画の公開先(YouTube、Instagram、自社サイト等)ごとにライセンス条件を満たしているか確認したか
  • 定期的に規約変更がないかCapCutの利用規約をチェックしているか

CapCut商用利用でよくあるトラブルと対処法

実際にCapCutをビジネスで使用する中で報告されているトラブルと、その対処法を紹介します。

YouTubeでContent IDに引っかかった場合

症状:CapCut内蔵の音楽を使用した動画をYouTubeにアップロードしたところ、Content IDシステムにより著作権侵害の警告を受けた。

対処法

  1. 該当の動画を非公開にする
  2. 音楽部分をミュートにするか、YouTubeの「音声の入れ替え」機能で著作権フリーの楽曲に差し替える
  3. 著作権者からの異議申し立てに対して、正当な使用権がない場合は素直に受け入れる
  4. 今後は外部の商用利用可能な音楽サービスから楽曲を調達する

クライアントからCapCut使用を問題視された場合

症状:受託制作した動画がCapCutで編集されたことをクライアントが知り、利用規約のライセンス条項に関する懸念を示された。

対処法

  1. クライアントに対して、使用した素材(すべて自社撮影またはライセンス取得済み)の一覧を提示する
  2. CapCutの規約上のリスクについて透明性のある説明を行う
  3. クライアントの要望に応じて、別の編集ツール(Adobe Premiere Pro、DaVinci Resolveなど)で再編集を提案する
  4. 今後のプロジェクトでは、使用する編集ツールについて事前にクライアントと合意する

ウォーターマークが残ったまま公開してしまった場合

症状:無料版CapCutで編集した動画を、ウォーターマーク(CapCutのロゴ)が入ったまま企業の公式チャンネルに公開してしまった。

対処法

  1. 速やかに動画を非公開にする
  2. CapCut Proに加入してウォーターマークなしで再エクスポートする、または別の編集ソフトでウォーターマークのない動画を再制作する
  3. 再アップロードする(ウォーターマーク付きの動画をトリミングやクロップで除去するのは画質劣化を招くため非推奨)

CapCutが使えない場合の代替ツール

規約上のリスクが許容できない場合や、クライアントワークでCapCutの使用が制限される場合は、以下の代替ツールを検討してください。

Adobe Premiere Pro / Premiere Rush

業界標準のプロフェッショナル向け動画編集ソフトです。商用利用に関するライセンスが明確で、法人利用でも安心です。月額制で費用はかかりますが、著作権管理の観点では最も信頼性が高いツールの一つです。

DaVinci Resolve

Blackmagic Design社が提供する無料の動画編集ソフトです。無料版でも商用利用が可能で、プロの映像制作でも使われるレベルの高機能を備えています。カラーグレーディングに特に強みがあります。

Filmora

Wondershare社が提供する動画編集ソフトで、初心者にも扱いやすい操作性が特徴です。有料版では商用ライセンスが明確に提供されており、ビジネス利用にも対応しています。

Canva(動画編集機能)

デザインツールとして有名なCanvaには動画編集機能も搭載されています。有料プラン(Canva Pro)では商用利用が可能な素材も豊富に用意されており、SNS向けの短尺動画制作に適しています。

代替ツール詳細比較表

CapCutを含む主要な動画編集ツールを、ビジネス利用の観点から比較します。

項目 CapCut(Pro) Adobe Premiere Pro DaVinci Resolve(無料版) Filmora Canva Pro
月額費用 2,180円 3,280円 0円 1,680円(月額) 1,500円
商用利用 条件付きOK 全面OK 全面OK 有料版でOK 有料プランでOK
ユーザーコンテンツの権利 ByteDanceにライセンス付与 ユーザーが完全保持 ユーザーが完全保持 ユーザーが完全保持 Canvaにライセンス付与(限定的)
操作難易度 易しい 難しい やや難しい 易しい 易しい
4K対応 ○(Pro) ○ ○ ○(有料版) ×
AI機能 充実 あり 一部あり あり あり
モバイル対応 ○ △(Rushのみ) × △ ○
チーム機能 ○(Business) ○ × × ○
日本語対応 ○ ○ ○ ○ ○
推奨ユーザー SNS動画・短尺動画 プロの映像制作 本格的な映像制作 初心者〜中級者 SNS・マーケティング

CapCut Pro以外の料金は記事公開時点のものです。最新の料金は各社の公式サイトで確認してください。

どのツールを選ぶべきか? 用途別の推奨

  • SNS向けの短尺動画が中心:CapCut Pro(規約リスクを許容できる場合)またはCanva Pro
  • YouTube向けの中〜長尺動画:DaVinci Resolve(コスト重視)またはAdobe Premiere Pro(機能重視)
  • クライアントワーク・受託制作:Adobe Premiere ProまたはDaVinci Resolve(ユーザーコンテンツの権利を完全に保持できるため)
  • 初心者で手軽に始めたい:Filmora(操作が簡単でライセンスが明確)
  • チームで共同編集したい:Adobe Premiere Pro(Creative Cloud連携)またはCanva Pro

商用利用可能なフリー音源・素材サイトまとめ

CapCut商用利用ガイドの解説画像4

CapCutの内蔵素材を商用利用できない場合に役立つ、外部の音源・素材サイトを紹介します。

音楽・BGM

サービス名 料金 商用利用 特徴
DOVA-SYNDROME 無料 ○ 日本最大級のフリーBGMサイト。クレジット表記推奨
甘茶の音楽工房 無料 ○ 和風BGMが充実。クレジット表記不要
Artlist 年額約2万円 ○ ハイクオリティな楽曲が豊富。一度ライセンス取得すれば永久利用可
Epidemic Sound 月額約2,000円 ○ 楽曲数が非常に多く、ジャンルも幅広い
YouTubeオーディオライブラリ 無料 ○ YouTube動画での使用に限り無料で商用利用可

効果音

サービス名 料金 商用利用 特徴
効果音ラボ 無料 ○ 日本語対応で使いやすい。クレジット表記不要
フリー音素材 くらげ工匠 無料 ○ 自然環境音が充実
Soundsnap 有料 ○ プロ向けの高品質効果音ライブラリ

映像素材

サービス名 料金 商用利用 特徴
Pexels 無料 ○ 高品質なストック映像が豊富
Pixabay 無料 ○ 写真・イラスト・映像を横断検索可能
Shutterstock 有料 ○ 世界最大級のストック素材ライブラリ
Adobe Stock 有料 ○ Adobe製品との連携がスムーズ

これらのサービスを活用することで、CapCutの内蔵素材に頼ることなく、安全に商用動画を制作できます。

CapCut for Businessとは?現在の名称と商用利用の位置づけ

「CapCut for Business」で情報を探している方向けに、2026年9月29日時点の状況を整理します。

現在はビジネス向けツール「Pippit」として提供

  • CapCutの公式サイトの製品一覧に、「CapCut for Business」という名前の製品は載っていません(2026年9月29日確認)
  • ビジネス向けの制作ツールは「Pippit」の名前で提供されています。公式の発表によると、前身の「CapCut Commerce Pro」が2025年にPippitへ改称されました
  • CapCutの利用規約はPippitにも適用され、Pippitでは提供素材を商用目的で使えると明記されています(素材ライセンス契約を守ることが条件)
  • 複数人で使う場合は、CapCut Proのチーム向けプラン(1席あたり月額2,590円)もあります

通常版CapCutとの使い分け

個人事業主が自社SNSの動画を編集する程度であれば、本記事で解説してきた条件を守るかぎり通常版でも問題ありません。一方、広告用の動画や商品画像を継続して作りたい場合は、商用利用を前提にしたPippitを検討する価値があります。

なお、Pippitでも利用規約と素材ライセンス契約は適用されます。「ビジネス向けだから何をしてもよい」わけではありません。契約前に最新の公式規約を確認してください。

CapCut商用利用に関するよくある質問(FAQ)

CapCut商用利用ガイドの解説画像5

Q1. CapCutで編集した動画をYouTubeの収益化動画に使えますか?

A. CapCutの編集機能自体を使うことは問題ありません。ただし、CapCut内蔵の音楽やテンプレートを使用した場合、YouTubeのContent IDにより著作権侵害の警告を受けるリスクがあります。YouTube収益化を目的とする場合は、すべての素材を自社制作または外部の商用ライセンス素材で賄うことを推奨します。

Q2. CapCutの無料版でも商用利用は可能ですか?

A. 無料版でも「自分で撮影したオリジナル素材を編集するだけ」であれば商用利用は可能です。アプリ内の素材は、無料・有料に関係なく「commercial」表示のあるものだけが商用に使えます。音楽は、商用向けの「Commercial Sounds」であっても、公開先がCapCut・TikTok・TikTok for Businessに限られます。

Q3. CapCut for Businessと通常のCapCut Proは何が違いますか?

A. 「CapCut for Business」という名前の製品は、2026年9月29日時点の公式サイトの製品一覧に載っていません。ビジネス向けの制作ツールは「Pippit」(旧CapCut Commerce Pro)として提供されています。CapCut Proは動画編集アプリの有料プランで、複数人で使うためのチーム向けプランもあります。

Q4. TikTokへの投稿ならCapCut内蔵の音楽を使っても問題ないですか?

A. 事業の宣伝を目的とする投稿では、商用向けの「Commercial Sounds」を選んでください。公式の素材ライセンス契約では、Commercial Soundsを使った動画はCapCut・TikTok・TikTok for Businessで公開できます。通常の「Sounds」は個人的・非商用の利用に限られます。同じ動画をYouTubeやInstagramなど他のプラットフォームに転用する場合は、権利者から別途許諾を得る必要があります。

Q5. CapCutで作った動画を有料で販売できますか?

A. 自分で撮影したオリジナル素材のみで構成された動画であれば、販売自体は可能です。ただし、利用規約により、アップロードしたコンテンツには運営会社への非独占のライセンスが付きます。買い手に独占的な権利を約束する販売には向きません。そのような販売を予定している場合は、CapCut以外の編集ツールの使用を検討してください。

Q6. CapCutのAI機能で生成した画像やアバターは商用利用できますか?

A. 現時点ではAI生成コンテンツの著作権に関する法的整備が各国で進行中であり、明確な結論は出ていません。CapCutのAI機能で生成した素材の商用利用については、CapCutの利用規約に加えて、公開先の国の法律やプラットフォームの規約も確認する必要があります。リスクを避けたい場合は、AI生成素材の商用利用は控えるのが安全です。

Q7. 過去にCapCutで編集した動画も規約改定の影響を受けますか?

A. 規約の更新後もCapCutを使い続けると、更新後の規約に同意したものとみなされます(利用規約の定め)。ただし、更新前にエクスポートして既に公開済みの動画が遡及的に影響を受けるかどうかは、規約の解釈次第です。不安がある場合は、弁護士や法務担当者に相談することを推奨します。

Q8. 海外向けのビジネス動画にCapCutを使う場合、追加の注意点はありますか?

A. 海外向けの動画では、各国・地域の著作権法、広告規制、個人情報保護法が適用されます。たとえば、EU向けの動画ではGDPR(一般データ保護規則)への対応が必要です。また、CapCutの利用規約には国・地域別の補足条項があり、米国の利用者には別の素材ライセンス契約が適用されます。対象市場の規約を確認してください。

ビジネス動画の制作を外注するという選択肢

自社でCapCutを使って動画を制作する場合、利用規約の確認や著作権管理に相応の手間がかかります。特に法人として継続的に動画コンテンツを制作・運用する場合、著作権リスクの管理コストは無視できません。

ここまで解説してきたように、CapCutの商用利用には多くの注意点があり、規約や素材ライセンスの更新も続いています。自社で動画制作の体制を整えるには、ツールの選定、素材のライセンス管理、法的リスクの確認、社内ルールの整備など、多岐にわたる対応が必要です。

そうした負担を軽減したい場合は、動画制作も含めたWeb制作のプロに相談するのも一つの方法です。omniweb.jpでは、企業のWebサイト制作からSNS向け動画コンテンツの企画・制作まで、ビジネスのオンラインプレゼンス構築を総合的にサポートしています。権利関係の管理も含めて対応できるため、法的リスクを心配することなく、本業に集中することが可能です。

あわせて読みたい:動画編集の費用相場を徹底比較|依頼先別の料金表【2026年版】

あわせて読みたい:動画編集の副業で稼ぐ方法
動画編集で副業収入を得るためのロードマップ。

参照した公式情報

いずれも2026年9月29日に確認しました。規約や料金は変更されることがあります。実際に利用する前に、公式ページの最新の内容を確認してください。本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の契約や権利関係の判断は専門家にご相談ください。

まとめ:CapCutの商用利用は「知って使えば」問題ない

CapCutの商用利用は、ルールを正しく理解していれば十分に活用できます。最後に要点を整理します。

商用利用OKの条件

  • 自分で撮影・制作したオリジナル素材を編集する場合
  • 正規ライセンスを取得した外部素材を使用する場合
  • アプリ内の「commercial」表示のある素材だけを使用する場合

商用利用NGの注意点

  • CapCut内蔵の音楽をYouTubeや広告で使用すること
  • 無料素材・テンプレートを商用転用すること
  • アップロードしたコンテンツには、利用規約により運営会社への永久・非独占のライセンスが付く点

やるべきこと

  • 使用する素材のライセンスを必ず個別に確認する
  • 外部の著作権フリー音楽サービスを活用する
  • 権利関係の書類を保管し、社内ルールを整備する
  • 法人利用の場合はクライアント契約との矛盾がないか確認する
  • クライアントワークではCapCut以外の編集ツール(Adobe Premiere Pro、DaVinci Resolveなど)の使用を検討する

動画マーケティングはビジネスにおいてますます重要になっています。CapCutという優れたツールを正しく活用し、法的リスクを回避しながら、効果的なビジネス動画を制作していきましょう。

関連記事: 動画の画質をAIで向上させる方法

あわせて読みたい: 動画編集ソフトおすすめ8選|無料・有料を目的別に比較


商用利用OKの動画、どこに載せますか?

CapCutで作ったPR動画や商品紹介動画は、SNSに流すだけでは数日で埋もれてしまいます。自社のホームページやLPに埋め込んでおけば、検索やGoogleビジネスプロフィールから来たお客様に何度でも見てもらえます。

  • 自分で作るなら:月額500円のOmniWeb Site。テンプレートを選んで文言を入れ替えるだけで、YouTube動画の埋め込み・独自ドメイン・SSL・お問い合わせフォーム込みで公開できます(作り方ガイド)
  • プロに任せるなら:初期費用0円・月額1,000円〜のホームページ制作サブスク。動画・SNS・広告と合わせた集客設計までまとめて相談できます

動画制作・動画編集でお困りですか?

オムニウェブでは、企業PR動画・SNS動画・YouTube動画の制作を提供しています。企画・撮影・編集・運用まで、動画を使った集客をワンストップでお任せいただけます。

  • 初期費用0円の月額制で始めやすい
  • 動画×Web×広告のトータル集客戦略
  • SNS・YouTube・広告用の目的別動画制作

「動画を活用した集客を始めたい」「編集を外注したいけど費用感がわからない」という方は、まずはお気軽にご相談ください。

あわせて読みたい|動画編集をさらに極める

関連記事