動画編集/撮影

インタビュー動画の編集|話し手の魅力を引き出し、退屈させない構成案

「インタビュー動画を編集しているけど、なんだか退屈な仕上がりになってしまう」

「話している内容は面白いのに、動画として見ると魅力が伝わらない」

「長いインタビュー素材をどうやってまとめればいいか分からない」

インタビュー動画は、企業のプロモーション、採用動画、ドキュメンタリー、YouTubeコンテンツなど、幅広い場面で活用されています。しかし、「ただ話しているだけ」の動画になってしまい、視聴者を退屈させてしまうケースは少なくありません。

良いインタビュー動画の編集は、話し手の魅力を最大限に引き出し、視聴者を最後まで惹きつけます。そのためには、構成、カット割り、テロップ、音声処理など、様々なテクニックが必要です。

本記事では、インタビュー動画の編集術を徹底解説します。退屈させない構成の作り方から、具体的な編集テクニックまで、詳しくお伝えします。

インタビュー動画の特徴と課題

まずは、インタビュー動画の特徴と、編集における課題を理解しましょう。

インタビュー動画の特徴

インタビュー動画には、他のジャンルの動画とは異なる特徴があります。

話し手が主役

インタビュー動画では、話し手(インタビュイー)が主役です。話し手の言葉、表情、人柄を伝えることが最も重要です。

映像の変化が少ない

基本的に「人が話している」映像が続くため、視覚的な変化が少なくなりがちです。これが「退屈」の原因になります。

情報量が多い

インタビューでは、多くの情報が語られます。すべてを使うと長くなりすぎ、視聴者が離脱してしまいます。

生の声の説得力

実際に話している人の声には、テキストやナレーションにはない説得力があります。この強みを活かすことが重要です。

インタビュー動画の主な用途

インタビュー動画は、様々な場面で活用されています。

・企業紹介・ブランディング動画
・採用・リクルート動画(社員インタビュー)
・顧客の声・お客様インタビュー
・ドキュメンタリー
・YouTubeのトーク・対談コンテンツ
・専門家へのインタビュー
・イベントレポート

インタビュー動画編集の課題

インタビュー動画の編集では、以下のような課題に直面することが多いです。

1. 退屈になりやすい

同じ構図で話し続ける映像は、視覚的な刺激が少なく、視聴者が飽きてしまいます。

2. 長くなりすぎる

話している内容をすべて使おうとすると、動画が長くなりすぎます。

3. 編集点が分かりやすい

不要な部分をカットすると、つなぎ目が不自然になることがあります。

4. 音声の問題

環境音、ノイズ、音量のばらつきなど、音声に問題がある場合があります。

5. 話の流れが分かりにくい

話し手が話した順番と、視聴者に伝えるべき順番が一致しないことがあります。

インタビュー動画の構成

退屈させないインタビュー動画を作るには、構成(ストラクチャー)が重要です。

基本的な構成パターン

インタビュー動画には、いくつかの基本的な構成パターンがあります。

パターン1:時系列型

話し手の経験や出来事を、時系列に沿って構成します。

構成例

1. 導入(話し手の紹介)
2. 過去(きっかけ、背景)
3. 転機(変化、チャレンジ)
4. 現在(今の状況、成果)
5. 未来(展望、メッセージ)

適しているケース

・創業者インタビュー
・キャリアストーリー
・プロジェクトの振り返り

パターン2:テーマ別型

複数のテーマに分けて構成します。

構成例

1. 導入
2. テーマA(例:仕事内容)
3. テーマB(例:やりがい)
4. テーマC(例:チームの雰囲気)
5. まとめ・メッセージ

適しているケース

・採用インタビュー
・サービス紹介
・専門家インタビュー

パターン3:問題解決型

課題と解決策を中心に構成します。

構成例

1. 導入(課題の提示)
2. 課題の詳細(何が問題だったか)
3. 解決策(どう解決したか)
4. 結果(どうなったか)
5. まとめ

適しているケース

・お客様の声(導入事例)
・成功事例インタビュー

パターン4:Q&A型

質問と回答を交互に見せる構成です。

構成例

1. 導入
2. 質問1 → 回答1
3. 質問2 → 回答2
4. 質問3 → 回答3
5. まとめ

適しているケース

・FAQ形式のコンテンツ
・YouTubeの質問コーナー

視聴者を惹きつける構成のコツ

1. 冒頭にハイライトを持ってくる

最も興味を引く部分、印象的な発言を冒頭に持ってきます。これにより、視聴者に「続きが見たい」と思わせます。

・インパクトのある発言
・意外性のある内容
・感情が動く瞬間

2. ストーリーを作る

単なる情報の羅列ではなく、起承転結のあるストーリーにします。

・始まり(背景、課題)
・展開(取り組み、プロセス)
・クライマックス(転機、成果)
・結び(学び、メッセージ)

3. 緩急をつける

真面目な話とカジュアルな話、データと感情など、緩急をつけることで飽きさせません。

4. 適切な長さに収める

用途に応じた適切な長さに編集します。

・SNS用:1〜3分
・YouTube:5〜15分
・企業VP:3〜10分
・ドキュメンタリー:10分以上も可

構成を決めるプロセス

ステップ1:素材を全て確認する

まず、撮影した素材を全て確認し、使える部分、印象的な発言をメモします。

ステップ2:核となるメッセージを決める

この動画で最も伝えたいメッセージは何かを明確にします。

ステップ3:構成を組み立てる

使いたい部分を、論理的な流れになるように並べ替えます。

ステップ4:不要な部分を削る

核となるメッセージに関係ない部分、冗長な部分は思い切って削除します。

カット編集のテクニック

インタビュー動画のカット編集には、特有のテクニックがあります。

基本的なカットの考え方

削除すべきもの

・「えー」「あー」などの言い淀み
・言い直し、繰り返し
・本題と関係ない脱線
・冗長な説明
・無意味な沈黙

残すべきもの

・核となるメッセージ
・印象的な発言
・感情が表れている瞬間
・具体的なエピソード
・自然な間(考えている瞬間など)

ジャンプカットとその対策

インタビュー動画で最も問題になるのが、ジャンプカット(同じ構図でカットした際に、人物がピクッと動いて見える現象)です。

ジャンプカットが起きる原因

・同じアングルの映像を直接つないでいる
・カットの前後で人物の位置や表情が異なる

ジャンプカットを隠す方法

1. B-roll(Bロール)を挿入

カットの繋ぎ目に、別の映像(B-roll)を挿入して隠します。これが最も一般的な方法です。

・話の内容に関連する映像
・話し手の手元、資料など
・オフィス、製品、風景などの映像

2. 別アングルに切り替え

複数のカメラで撮影している場合、カットのタイミングで別アングルに切り替えます。

3. ズームイン/ズームアウト

同じ映像でも、ズームを変えることでカットを隠せます。

・カット前:引きの映像
・カット後:寄りの映像(またはその逆)

4. カットアウェイを挿入

聞き手(インタビュアー)のリアクションショットを挿入します。

5. 自然なカット点を選ぶ

話の区切り、息継ぎのタイミングなど、自然なカット点を選ぶことで、違和感を減らせます。

L-カットとJ-カット

インタビュー動画で効果的なのが、L-カットとJ-カットというテクニックです。

L-カット

映像が切り替わった後も、前のシーンの音声が続くカット。映像がL字型になることからこの名前がついています。

・例:話し手の映像 → B-rollに切り替わるが、話し手の音声は続く

J-カット

映像が切り替わる前に、次のシーンの音声が始まるカット。

・例:B-rollの映像中に、次の話し手の音声が始まる → 話し手の映像に切り替わる

効果

・シーン間の移行が滑らかになる
・視聴者の注意を自然に誘導できる
・プロフェッショナルな印象を与える

視聴維持率が変わる!プロが教える「カット」と「間」の編集テクニックも参考にしてください。

カット編集のリズム

同じペースでカットし続けると、単調になります。緩急をつけましょう。

テンポを上げる場面

・エネルギッシュな話題
・リスト形式の説明
・盛り上がる部分

テンポを落とす場面

・重要なメッセージ
・感情的な瞬間
・じっくり聞かせたい部分

B-roll(Bロール)の活用

B-rollは、インタビュー動画の視覚的な魅力を高める重要な要素です。

B-rollとは

B-rollとは、メインの映像(インタビュー映像 = A-roll)を補完する映像素材のことです。インタビュー中に挿入することで、視覚的な変化を加え、話の内容を補強します。

B-rollの種類

1. 話の内容に関連する映像

話している内容を視覚的に説明する映像です。

・製品やサービスの映像
・仕事をしている様子
・イベントやプロジェクトの映像
・場所や風景

2. 話し手の別カット

話し手の別アングル、手元、全身などの映像です。

・手のジェスチャー
・資料を見ている様子
・別アングルからの撮影

3. 環境・コンテキストを示す映像

インタビューが行われている環境や、話し手の背景を示す映像です。

・オフィスの様子
・会社のロゴ、建物
・チームメンバー

4. 象徴的・抽象的な映像

話の内容を象徴的に表現する映像です。

・「成長」を表す植物の映像
・「チームワーク」を表す握手の映像
・「挑戦」を表す登山の映像

B-rollの入れ方

タイミング

・ジャンプカットを隠すとき
・話の内容を視覚的に補強するとき
・場面転換のとき
・テンポを変えるとき

長さ

・一般的には3〜10秒程度
・短すぎると意味が分からない
・長すぎると本編から離れる

注意点

・話の内容と関連性のある映像を使う
・B-rollばかりになりすぎない(話し手の顔も重要)
・映像の質を統一する

B-roll(Bロール)撮影の基本|「差し込み映像」で動画のクオリティを劇的に上げる方法も参考にしてください。

B-rollがない場合の対処法

B-rollの素材がない場合でも、いくつかの方法で視覚的な変化を加えることができます。

1. ズームイン/ズームアウト

同じ映像でも、ズームを変えることで変化を作れます。

2. テロップやグラフィック

キーワードやデータをテロップやグラフィックとして表示します。

3. 写真や画像の挿入

関連する写真や画像を挿入します。

4. ストック映像の使用

フリー素材や有料のストック映像を使用します。

複数カメラの編集

複数のカメラで撮影されたインタビューの編集方法を解説します。

マルチカム編集のメリット

複数カメラで撮影することで、以下のメリットがあります。

・アングルを切り替えることで視覚的な変化を出せる
・ジャンプカットを自然に隠せる
・話し手と聞き手の両方を見せられる
・編集の自由度が高まる

一般的なカメラ配置

2カメラの場合

・カメラ1:話し手の正面またはやや斜め(メインカメラ)
・カメラ2:話し手の別アングル、または聞き手

3カメラの場合

・カメラ1:話し手の正面(メイン)
・カメラ2:話し手の別アングル(サブ)
・カメラ3:聞き手、または2人を収めたワイドショット

マルチカム編集の手順

ステップ1:同期

複数のカメラの映像を、音声を基準に同期させます。多くの編集ソフトには、自動同期機能があります。

・Premiere Pro:マルチカメラソースシーケンスを作成
・DaVinci Resolve:タイムライン上で音声同期
・Final Cut Pro:マルチカムクリップを作成

ステップ2:アングル切り替え

再生しながら、適切なタイミングでアングルを切り替えます。

ステップ3:微調整

切り替えのタイミングを微調整し、自然な流れになるようにします。

アングル切り替えのタイミング

切り替えに適したタイミング

・話題が変わるとき
・強調したいポイント
・話し手の表情が変わるとき
・聞き手のリアクションを見せたいとき
・カットを隠したいとき

注意点

・切り替えが多すぎると落ち着かない
・重要な発言中は切り替えない
・動きの途中で切り替えない(動きが完了してから)

テロップ・字幕の入れ方

インタビュー動画におけるテロップ・字幕の入れ方を解説します。

テロップの種類と役割

1. フルテロップ(全文字幕)

話している内容をそのまま文字にしたものです。

・メリット:音声なしでも内容が分かる、聞き取りにくい部分を補える
・デメリット:作成に時間がかかる、画面が煩雑になる可能性

2. キーワードテロップ

重要なキーワードや数字だけを表示するものです。

・メリット:強調効果がある、作成が比較的簡単
・デメリット:内容の全ては伝わらない

3. 名前・肩書きテロップ

話し手の名前、役職、所属などを表示するものです。

・表示タイミング:登場時、話し始めの最初
・表示時間:3〜5秒程度

4. 質問テロップ

インタビュアーの質問を表示するものです。

・話し手だけが映る場合に、質問を明示するために使用
・Q&A形式を明確にする効果

テロップデザインのポイント

フォント

・視認性の高いゴシック体が基本
・企業VPなら、ブランドフォントを使用
・装飾フォントは避ける

サイズ

・フルテロップ:画面の1/5〜1/6程度の高さ
・キーワードテロップ:やや大きめでインパクト重視

配置

・画面下部が基本(話し手の顔にかからない位置)
・名前テロップは画面下部の左または右
・キーワードテロップは内容に応じて配置

・背景との コントラストを確保
・縁取りまたは背景ボックスで視認性を高める
・企業VPならブランドカラーを活用

見やすいテロップ(字幕)の入れ方|フォント・サイズ・色の視認性ルールも参考にしてください。

フルテロップの効率的な作成方法

フルテロップの作成は時間がかかります。効率化する方法を紹介します。

1. 自動文字起こしツールを活用

AIの自動文字起こしを使えば、大幅に時間を短縮できます。

・Premiere Pro:文字起こし機能
・Vrew:自動字幕生成ソフト
・YouTube:自動字幕機能(精度に注意)

2. 文字起こし後に修正

自動生成された字幕を確認し、誤りを修正します。

3. テンプレートを活用

テロップのデザインをテンプレート化しておき、毎回ゼロから作らないようにします。

AI動画編集ツールの実力は?自動カットや字幕生成で作業を10倍速くする方法も参考にしてください。

音声の編集と処理

インタビュー動画では、音声のクオリティが非常に重要です。

よくある音声の問題と対処法

1. ノイズ(環境音、機材のノイズ)

・対処:ノイズ除去エフェクトを適用
・Premiere Pro:「クロマノイズ除去」または「エッセンシャルサウンド」のノイズ軽減
・DaVinci Resolve:Fairlightのノイズリダクション

2. 音量のばらつき

話し手の声の大きさにばらつきがある場合。

・対処:コンプレッサーで音量を均一化
・ゲイン調整で手動で音量を揃える

3. リップノイズ(口の音)

「ぺちゃ」「ちゅ」などの口の音。

・対処:専用のプラグイン(iZotope RXなど)で除去
・または、該当箇所をカット

4. エコー・反響

部屋の反響が入ってしまった場合。

・対処:リバーブ除去エフェクト(限界あり)
・撮影時に吸音材を使用するのがベスト

音量レベルの目安

話し手の声

・目標レベル:-12dB〜-6dB
・ピーク:-3dB以下

BGM(使用する場合)

・話し手の声より-15dB〜-20dB低く
・声を邪魔しない音量

全体のラウドネス

・YouTube推奨:-14 LUFS程度

BGM・効果音(SE)の使い方|聴き疲れさせない音量調整とタイミングも参考にしてください。

BGMの使い方

インタビュー動画でのBGMの使い方には、いくつかのパターンがあります。

パターン1:BGMなし

話の内容に集中させたい場合、BGMを使わない選択もあります。ドキュメンタリーや、真剣な内容のインタビューに適しています。

パターン2:全編にBGM

雰囲気を作り、空白を埋めるために、全編を通してBGMを流します。音量は控えめに。

パターン3:部分的にBGM

導入、B-roll部分、エンディングにのみBGMを使用し、話の核心部分はBGMなしにします。

BGM選びのポイント

・話の邪魔にならない控えめな曲
・歌詞のないインストゥルメンタル
・動画の雰囲気に合ったジャンル

インタビュー動画のスタイル別編集

用途やスタイルによって、編集のアプローチが異なります。

企業VP・ブランディング動画

特徴

・プロフェッショナルで洗練された印象
・ブランドイメージに合った演出
・3〜5分程度が一般的

編集のポイント

・B-rollを豊富に使用(オフィス、製品、チームなど)
・カラーグレーディングで統一感を出す
・名前・肩書きテロップをきちんと入れる
・BGMでブランドの雰囲気を演出
・冗長さを排除し、テンポ良く

カラーグレーディングの基本|動画の色味を整えて「プロっぽさ」を出す方法も参考にしてください。

採用・リクルート動画

特徴

・社員の人柄、リアルな声が重要
・親しみやすさ、共感を重視
・5〜10分程度、または短い複数本

編集のポイント

・社員の自然な表情を残す
・仕事の様子のB-rollを入れる
・複数の社員のインタビューを交互に編集
・カジュアルすぎず、堅すぎないバランス

お客様の声・導入事例

特徴

・説得力、信頼性が重要
・課題→解決→効果のストーリー
・2〜5分程度

編集のポイント

・具体的な数字、エピソードを残す
・製品やサービスの使用シーンをB-rollに
・課題と解決策の対比を明確に
・信頼感のある演出(派手すぎない)

YouTubeトーク・対談

特徴

・エンターテインメント性が重要
・テンポの良さ
・10〜30分程度も可

編集のポイント

・テンポを重視し、不要な間を徹底カット
・効果音、テロップで演出
・面白い部分を冒頭に持ってくる
・サムネイルを意識したカットを残す

ドキュメンタリー

特徴

・リアリティ、深みが重要
・ストーリーテリング重視
・10分〜1時間以上

編集のポイント

・自然な間、感情を残す
・B-rollで文脈を丁寧に描く
・ナレーションとの組み合わせ
・時系列を再構成してストーリーを作る

インタビュー撮影時の編集を意識したポイント

良い編集は、良い撮影から始まります。撮影時に編集を意識することで、後の編集作業がスムーズになります。

撮影前の準備

質問リストの作成

インタビューの質問を事前に準備し、構成を意識した順番で用意します。

・導入用の質問(自己紹介、背景)
・本題の質問(核となる内容)
・深掘り用の質問(具体的なエピソード)
・まとめ用の質問(メッセージ、今後の展望)

B-rollのリスト作成

必要なB-rollを事前にリストアップし、撮影漏れを防ぎます。

・話し手の仕事の様子
・オフィス、施設の映像
・製品、サービスの映像
・チームメンバーとの交流

撮影時のポイント

複数アングルの確保

可能であれば複数のカメラを使用し、後の編集でアングルを切り替えられるようにします。

十分なB-rollの撮影

B-rollは「多すぎる」ということはありません。様々なカット、アングルで撮影しておきましょう。

話し手への指示

・質問を含めて回答してもらう(「〇〇についてですが、私は…」)
・言い間違いは気にせず、そのまま続けてもらう
・同じ回答を別の言い方でも話してもらう(編集でベストを選べる)

音声の確保

・静かな環境で収録
・ピンマイクを使用(可能であれば)
・収録前に音声レベルを確認

編集を楽にする撮影のコツ

前後に余白を作る

話し始めの前と、話し終わった後に数秒の間を取ってもらいます。これにより、編集でカットしやすくなります。

リアクションショットの撮影

インタビュアーのうなずき、リアクションを別撮りしておくと、カットを隠すのに使えます。

環境音の収録

話していない状態での環境音(ルームトーン)を30秒〜1分程度収録しておくと、音声編集で役立ちます。

インタビュー動画のグラフィック演出

テロップ以外にも、グラフィック要素でインタビュー動画を魅力的にできます。

データ・数字の視覚化

話の中で出てくるデータや数字を、グラフィックで視覚化します。

・数字のカウントアップアニメーション
・グラフやチャート
・インフォグラフィック
・アイコンと数字の組み合わせ

引用・キーメッセージの強調

特に印象的な発言を、引用形式で画面に表示します。

・大きなフォントで発言を表示
・背景をぼかして、テキストを際立たせる
・デザイン性のある引用符を使用

ローワーサード(名前・肩書き表示)

ローワーサードとは、画面下部に表示される名前や肩書きの表示のことです。

含める情報

・名前
・役職、肩書き
・所属(会社名、部署名)
・必要に応じて連絡先やSNS

デザインのポイント

・ブランドカラーやロゴを反映
・読みやすいフォント
・アニメーションで表示/非表示
・3〜5秒程度表示

チャプター・セクション表示

長いインタビュー動画では、チャプターやセクションを視覚的に区切ると見やすくなります。

・セクションタイトルを全画面または画面の一部に表示
・トランジションを使って場面転換を明確に
・YouTubeのチャプター機能と連動

よくある失敗と改善方法

インタビュー動画編集でよくある失敗と、その改善方法を紹介します。

失敗1:全部使おうとして長くなる

原因

話し手の言葉を無駄にしたくないと思い、すべてを使おうとする。

改善方法

・核となるメッセージを決め、それ以外は思い切って削除
・同じ内容の繰り返しは、ベストなテイクだけを使用
・目標の尺を決めてから編集する

失敗2:ずっと同じ映像で退屈

原因

B-rollがない、またはアングルの切り替えがない。

改善方法

・B-rollを計画的に撮影/収集する
・ズームイン/アウトで変化を作る
・テロップやグラフィックを活用
・次回の撮影では複数カメラを検討

失敗3:カットが不自然でつなぎ目が分かる

原因

ジャンプカットが目立っている。

改善方法

・B-rollでカットを隠す
・ズームを活用する
・自然なカット点(文の切れ目、息継ぎ)を選ぶ
・L-カット、J-カットを活用

失敗4:音声が聞きにくい

原因

ノイズ、音量のばらつき、エコーなど。

改善方法

・ノイズ除去エフェクトを適用
・コンプレッサーで音量を均一化
・次回の撮影では収録環境を改善

失敗5:話の流れが分かりにくい

原因

撮影した順番のまま使っている、または論理的に並べ替えていない。

改善方法

・構成を先に決めてから編集
・論理的な流れになるよう並べ替え
・テロップやナレーションで補足

失敗6:話し手の魅力が伝わらない

原因

感情的な瞬間をカットしている、または機械的に編集している。

改善方法

・笑顔、熱意、考えている表情など、人間味のある瞬間を残す
・完璧でない部分も、魅力として活かす
・話し手の個性が出ている部分を大切に

よくある質問

Q1. インタビュー動画の適切な長さは?

用途によりますが、一般的な目安は以下の通りです。SNS用:1〜3分、YouTube:5〜15分、企業VP:3〜10分。長さを決めてから、その尺に収まるように編集するのがおすすめです。

Q2. 質問者の声は入れるべきですか?

スタイルによります。質問者の声を入れるとQ&A形式が明確になりますが、入れないと話し手の語りに集中できます。質問をテロップで表示し、質問者の声はカットするパターンも一般的です。

Q3. フルテロップは必要ですか?

必須ではありませんが、以下の場合はフルテロップがおすすめです:音声なしで視聴される可能性がある(SNS用)、聞き取りにくい音声、視聴者に外国語話者が含まれる、重要な数字やキーワードを強調したい。

Q4. B-rollがほとんどない場合はどうすればいいですか?

以下の方法で視覚的な変化を作りましょう:ズームイン/アウト、テロップやグラフィックの追加、ストック映像の使用、写真や画像の挿入。次回の撮影では、B-rollを計画的に撮影することを忘れずに。

Q5. 話し手が言い間違えた部分は全てカットすべきですか?

必ずしもすべてカットする必要はありません。言い間違いや言い直しが、話し手の人間味や誠実さを表す場合もあります。ただし、意味が通じにくい、視聴者を混乱させる場合はカットしましょう。

Q6. 複数の話し手がいる場合の編集のコツは?

複数の話し手のインタビューを編集する場合、テーマごとに各話し手の発言を交互に並べると、多角的な視点が得られて面白くなります。話し手が変わるたびに名前テロップを表示するか、画面の位置を統一する(Aさんは左側、Bさんは右側など)と分かりやすくなります。

インタビュー動画編集のチェックリスト

本記事で解説した内容をチェックリストとしてまとめます。

構成のチェックリスト

□ 核となるメッセージは明確か
□ 冒頭にハイライト(フック)があるか
□ 論理的な流れになっているか
□ 適切な長さに収まっているか
□ 緩急がついているか

映像のチェックリスト

□ B-rollを効果的に使っているか
□ ジャンプカットが目立っていないか
□ 視覚的な変化があるか
□ 話し手の表情、人間味が伝わるカットがあるか

音声のチェックリスト

□ ノイズは除去したか
□ 音量レベルは適切か
□ 音量のばらつきはないか
□ BGMは話の邪魔になっていないか

テロップのチェックリスト

□ 名前・肩書きテロップは入っているか
□ テロップは読みやすいか
□ 配置は適切か(話し手の顔にかかっていないか)

まとめ

インタビュー動画の編集ポイントをまとめます。

構成

・核となるメッセージを決める
・冒頭にハイライトを持ってくる
・ストーリーを意識した構成
・適切な長さに収める

カット編集

・不要な言い淀み、冗長な部分をカット
・B-roll、ズーム、別アングルでジャンプカットを隠す
・L-カット、J-カットで滑らかに
・テンポに緩急をつける

B-rollの活用

・話の内容に関連する映像を挿入
・視覚的な変化を作る
・ジャンプカットを隠す

音声処理

・ノイズ除去
・音量の均一化
・BGMは控えめに

テロップ

・名前・肩書きを入れる
・必要に応じてフルテロップまたはキーワードテロップ
・視認性を確保

インタビュー動画は、話し手の魅力を伝える強力なコンテンツです。本記事で紹介したテクニックを実践し、視聴者を最後まで惹きつける動画を作りましょう。

動画編集に関する他の記事も、ぜひ参考にしてください。

視聴維持率が変わる!プロが教える「カット」と「間」の編集テクニック
B-roll(Bロール)撮影の基本|「差し込み映像」で動画のクオリティを劇的に上げる方法
見やすいテロップ(字幕)の入れ方|フォント・サイズ・色の視認性ルール
BGM・効果音(SE)の使い方|聴き疲れさせない音量調整とタイミング
カラーグレーディングの基本|動画の色味を整えて「プロっぽさ」を出す方法

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