SNS/広告運用

広告予算の配分方法とポートフォリオ戦略【効果最大化の考え方】

「複数の広告媒体にどう予算を配分すればいい?」

「Google広告とMeta広告、どちらに多く投資すべき?」

「限られた予算で最大の効果を出すには、どうすればいい?」

Web広告を運用していると、予算配分の判断に悩む場面が多くあります。複数の媒体、複数のキャンペーン、複数の目的がある中で、どこにいくら投資するかは、成果を大きく左右する重要な意思決定です。

結論から言うと、予算配分には「正解」はありません。ビジネスの目標、ターゲット、競合状況、フェーズによって最適な配分は異なります。しかし、考え方のフレームワークを持つことで、より良い判断ができるようになります。

この記事では、広告予算の配分方法とポートフォリオ戦略を徹底解説します。配分の考え方、媒体間・キャンペーン間の配分方法、時期による調整、最適化の進め方まで網羅しています。限られた予算で最大の効果を出したい方は、ぜひ最後までお読みください。

予算配分の重要性

なぜ予算配分が重要なのか

同じ広告予算でも、配分の仕方によって成果は大きく変わります

例:月間100万円の予算

【配分A】

  • Google検索広告:100万円
  • 結果:CPA 10,000円、100件獲得

【配分B】

  • Google検索広告:60万円
  • Meta広告:30万円
  • リマーケティング:10万円
  • 結果:CPA 7,500円、133件獲得

この例では、配分を変えただけで33%多くのコンバージョンを獲得できています。

予算配分の目的

1. 費用対効果の最大化

効率の良い媒体・キャンペーンに予算を集中させ、同じ予算でより多くの成果を得ることが目的です。

2. リスクの分散

一つの媒体やキャンペーンに依存すると、その媒体が効かなくなったときのリスクが高まります。複数に分散することでリスクを軽減できます。

3. 機会損失の防止

効果のある媒体に予算が足りないと、獲得できるはずだったコンバージョンを逃すことになります。

4. 成長機会の発見

新しい媒体やキャンペーンにテスト予算を配分することで、新たな成長機会を発見できます。

予算配分を考える際の前提

目標が明確であること

何を達成したいのか(売上、リード獲得、認知など)が明確でなければ、配分の判断ができません。

計測ができていること

各媒体・キャンペーンの成果を正確に計測できていなければ、どこに投資すべきか判断できません。

計測については、コンバージョン設定の基本と正しい計測方法を参照してください。

予算配分の基本的な考え方

トップダウンアプローチ

考え方

まず総予算を決め、そこから各媒体・キャンペーンに配分していく方法です。

手順

  1. 売上目標から逆算して、広告に投資できる総予算を決める
  2. 媒体ごとに配分割合を決める
  3. 各媒体内で、キャンペーンごとに配分

メリット

  • 予算のコントロールがしやすい
  • 事前に計画を立てやすい
  • 経営層への説明がしやすい

デメリット

  • 効率の良いところに十分な予算が回らない可能性
  • 機動的な調整がしにくい

ボトムアップアプローチ

考え方

各媒体・キャンペーンの必要予算を積み上げて、総予算を決める方法です。

手順

  1. 各媒体・キャンペーンの目標(CV数など)を設定
  2. 目標達成に必要な予算を算出
  3. 積み上げて総予算を決定

メリット

  • 目標に対して必要な予算が明確
  • 各施策の根拠が明確

デメリット

  • 総予算が膨らみがち
  • 予算制約との調整が必要

ハイブリッドアプローチ(推奨)

考え方

トップダウンとボトムアップを組み合わせる方法です。

手順

  1. 経営目標から広告の総予算枠を設定(トップダウン)
  2. 各媒体・キャンペーンの必要予算を積み上げ(ボトムアップ)
  3. 総予算枠と積み上げ結果を比較
  4. 優先度をつけて調整

メリット

  • 予算制約と目標達成のバランスが取れる
  • 優先度に基づいた配分ができる

媒体間の予算配分

主要広告媒体の特徴

予算配分を考える前に、各媒体の特徴を理解しておきましょう。

媒体強み向いている目的
Google検索広告顕在層へのリーチコンバージョン獲得
Googleディスプレイ広いリーチ、低コスト認知拡大、リマーケティング
YouTube広告動画による訴求力認知拡大、ブランディング
Meta広告詳細なターゲティング認知〜獲得まで幅広く
LINE広告国内リーチの広さ認知拡大、友だち獲得
X広告拡散力、リアルタイム性話題化、キャンペーン
TikTok広告若年層へのリーチ認知拡大、ブランディング

各媒体の詳細は、Web広告とは?種類と特徴を徹底比較で解説しています。

配分の基本パターン

パターン1:コンバージョン重視型

コンバージョン獲得を最優先する場合の配分例です。

媒体配分役割
Google検索広告50〜60%メインのCV獲得
リマーケティング15〜20%離脱ユーザーの呼び戻し
Meta広告20〜30%新規ユーザーへのアプローチ

パターン2:認知拡大重視型

ブランド認知や新規ユーザーへのリーチを重視する場合の配分例です。

媒体配分役割
YouTube広告30〜40%動画による認知拡大
Meta広告30〜40%ターゲット層への認知
Google検索広告20〜30%興味を持った層の獲得

パターン3:バランス型

認知から獲得まで、バランスよく配分する場合の例です。

媒体配分役割
Google検索広告40%顕在層の獲得
Meta広告30%潜在層へのアプローチ
ディスプレイ/動画20%認知拡大
リマーケティング10%再アプローチ

配分を決める際の判断基準

1. 過去の実績データ

各媒体のCPA、ROAS、CV数などの過去実績を基に判断します。

  • 効率の良い媒体に多く配分
  • ただし、効率が悪い原因が運用にある場合は、改善の余地あり

2. ターゲットユーザーの行動

ターゲットユーザーがどの媒体を使っているかを考慮します。

  • BtoBならGoogle検索、LinkedIn
  • 若年層向けならInstagram、TikTok
  • 主婦層ならLINE、Instagram

3. 競合の状況

競合がどの媒体に注力しているかを確認します。

  • 競合が多い媒体は単価が高騰しやすい
  • 競合が少ない媒体は機会の可能性

4. 商品・サービスの特性

商品・サービスの特性に合った媒体を選びます。

  • 視覚的に訴求しやすい商品 → Instagram、YouTube
  • 検索して比較検討する商品 → Google検索
  • 衝動買いしやすい商品 → SNS広告

媒体間配分の調整方法

ステップ1:各媒体の限界CPAを確認

予算を増やしていくと、どこかでCPAが悪化し始めるポイントがあります。これを「限界CPA」と呼びます。

ステップ2:限界CPAを比較

媒体Aの限界CPAが10,000円、媒体Bの限界CPAが8,000円なら、媒体Bに優先的に予算を配分します。

ステップ3:定期的に見直し

市場環境や競合状況は変化するため、定期的に配分を見直します。

キャンペーン間の予算配分

キャンペーンの種類と役割

ブランドキャンペーン(指名検索)

  • 自社名、商品名などの指名キーワード
  • CVRが高く、CPAが低い傾向
  • 獲得できる数には限りがある

一般キャンペーン(非指名検索)

  • 商品カテゴリ、課題などの一般キーワード
  • CVRは低いが、ボリュームが大きい
  • 新規ユーザーの獲得に有効

リマーケティングキャンペーン

  • サイト訪問者への再アプローチ
  • CVRが高く、費用対効果が良い傾向
  • リーチには限りがある

認知キャンペーン

  • ブランド認知、リーチが目的
  • 直接的なCVは少ない
  • 長期的なブランド構築に貢献

キャンペーン間配分の考え方

優先度の考え方

  1. ブランドキャンペーン:最優先で予算確保(需要をすべて取りきる)
  2. リマーケティング:次に優先(効率が良い)
  3. 一般キャンペーン:残りの予算で最適化
  4. 認知キャンペーン:余裕があれば投資

配分例(月100万円の場合)

キャンペーン配分考え方
ブランド(指名)15万円需要分をすべて獲得
リマーケティング15万円効率の良い獲得
一般(非指名)60万円メインの新規獲得
認知・動画10万円将来の種まき

キャンペーン間配分の最適化

1. インプレッションシェアを確認

各キャンペーンのインプレッションシェア(表示可能だった回数に対する実際の表示回数の割合)を確認します。

  • インプレッションシェアが低い → 予算不足の可能性
  • インプレッションシェアが高い → 予算は十分

2. 限界効用を比較

「追加で1万円投資したら、どのキャンペーンが最も効果的か」を考えます。

  • CPAが目標内で、インプレッションシェアが低いキャンペーン → 増額候補
  • CPAが悪化傾向で、インプレッションシェアが高いキャンペーン → 減額候補

3. テストと検証

配分を変更した場合は、一定期間経過後に効果を検証します。

ファネルに基づく予算配分

マーケティングファネルとは

マーケティングファネルとは、ユーザーが認知から購入に至るまでの段階的なプロセスを表したものです。

ファネルの段階

  1. 認知(Awareness):商品・サービスを知る
  2. 興味(Interest):興味を持つ
  3. 検討(Consideration):比較検討する
  4. 行動(Action):購入・申込する
  5. 推奨(Advocacy):リピート、口コミ

ファネル段階別の広告施策

ファネル段階主な広告施策KPI
認知動画広告、ディスプレイ広告リーチ、インプレッション
興味SNS広告、コンテンツ連動広告クリック、エンゲージメント
検討検索広告、リマーケティングサイト訪問、比較ページ閲覧
行動検索広告(指名)、リマーケティングCV数、CPA
推奨リピーター向け広告、LTV向上施策リピート率、LTV

ファネルに基づく配分の考え方

短期成果重視の配分

ファネル下部(検討・行動)に多く配分します。

ファネル段階配分
認知10%
興味15%
検討30%
行動45%

長期成長重視の配分

ファネル上部(認知・興味)にも十分に配分します。

ファネル段階配分
認知25%
興味25%
検討25%
行動25%

バランス型の配分

ファネル段階配分
認知15%
興味20%
検討30%
行動35%

ファネル全体を見る重要性

行動段階(獲得広告)だけに予算を集中すると、長期的にはファネル上部が枯渇します。

  • 短期:獲得効率は良いが、リーチに限界
  • 中期:新規ユーザーの流入が減少
  • 長期:成長が頭打ちに

持続的な成長のためには、ファネル上部への投資も必要です。

時期による予算調整

繁忙期・閑散期の調整

基本的な考え方

  • 繁忙期:需要が高まる時期は予算を増額し、機会損失を防ぐ
  • 閑散期:需要が低い時期は予算を抑制し、効率を維持

調整の目安

時期予算調整考え方
繁忙期通常の120〜200%需要を逃さない
通常期100%(基準)標準的な運用
閑散期通常の50〜80%効率を維持

業種別の繁忙期例

業種繁忙期
ECサイト年末商戦、セール時期
旅行GW、夏休み、年末年始前
不動産1〜3月(引越しシーズン)
教育・スクール新年度前(1〜3月)
美容室年末、成人式前、卒業式前
飲食店歓送迎会シーズン、年末年始

イベント・キャンペーンに合わせた調整

自社イベント

  • セール、キャンペーン開催時は予算を増額
  • 新商品発売時は認知拡大に投資
  • イベント前後で段階的に調整

外部イベント

  • ブラックフライデー、サイバーマンデー
  • ボーナス時期
  • 業界の展示会、イベント

年間予算計画の立て方

ステップ1:年間の総予算を決める

売上目標、過去実績から年間の広告予算を設定します。

ステップ2:月別の配分を決める

繁忙期・閑散期、イベントを考慮して月別に配分します。

配分例(年間1,200万円の場合)

配分理由
1月80万円年始で需要減
2月90万円回復期
3月130万円年度末需要
4月110万円新年度需要
5月90万円GW後で需要減
6月100万円通常期
7月100万円通常期
8月90万円夏季休暇
9月100万円回復期
10月100万円通常期
11月110万円年末商戦準備
12月100万円年末商戦

ステップ3:実績を見ながら調整

計画はあくまで計画です。実績を見ながら柔軟に調整しましょう。

予算配分の最適化プロセス

ステップ1:現状分析

分析すべき項目

  • 媒体別のCV数、CPA、ROAS
  • キャンペーン別のCV数、CPA、ROAS
  • インプレッションシェア
  • 時系列での推移

分析ツール

  • 各媒体の管理画面
  • Google Analytics(GA4)
  • Looker Studio(ダッシュボード)

ステップ2:課題の特定

よくある課題

  • 効率の良い媒体に予算が足りない
  • 効率の悪い媒体に予算をかけすぎている
  • 特定のキャンペーンに依存している
  • 新しい媒体・キャンペーンをテストできていない

ステップ3:配分の見直し

見直しの判断基準

状況アクション
CPAが目標内 + インプレッションシェアが低い予算増額
CPAが目標内 + インプレッションシェアが高い現状維持
CPAが目標を超えている + 改善余地あり改善施策を実施
CPAが目標を超えている + 改善困難予算削減

ステップ4:実行と検証

配分変更時の注意点

  • 一度に大きく変更しない(10〜20%程度ずつ)
  • 変更後、一定期間(1〜2週間)は様子を見る
  • 自動入札を使用している場合、学習期間を考慮

検証のポイント

  • 変更前後でKPIを比較
  • 想定通りの効果が出ているか確認
  • 意図しない影響がないか確認

ステップ5:継続的な改善

予算配分の最適化は一度で終わりではありません

  • 週次:簡易的なチェック
  • 月次:詳細な分析と配分見直し
  • 四半期:中期的な戦略の見直し

PDCAサイクルについては、広告運用のPDCAサイクルと改善の進め方で詳しく解説しています。

ポートフォリオ戦略

広告ポートフォリオとは

広告ポートフォリオとは、投資のポートフォリオ理論を広告に応用した考え方です。複数の広告施策を組み合わせて、リスクとリターンを最適化します。

ポートフォリオの構成要素

1. コア施策(60〜70%)

安定的に成果を出す主力の施策です。

  • 過去に効果が実証されている
  • CPAが安定している
  • 予算の大部分を配分

:指名検索広告、効果実証済みのリスティング広告

2. グロース施策(20〜30%)

成長を加速させる拡大余地のある施策です。

  • 効果は出ているが、まだ拡大余地がある
  • CPAはやや高めだが許容範囲
  • スケールの可能性がある

:一般キーワードの検索広告、Meta広告

3. テスト施策(5〜15%)

新しい可能性を探る実験的な施策です。

  • 効果は未知数
  • 成功すれば新たな成長ドライバーに
  • 失敗しても全体への影響は限定的

:新しい媒体(TikTokなど)、新しいターゲティング

ポートフォリオ配分の例

安定重視型

カテゴリ配分
コア施策75%
グロース施策20%
テスト施策5%

成長重視型

カテゴリ配分
コア施策55%
グロース施策30%
テスト施策15%

バランス型

カテゴリ配分
コア施策65%
グロース施策25%
テスト施策10%

ポートフォリオの運用サイクル

  1. テスト施策で実験:新しい施策を小規模でテスト
  2. 効果検証:成果を分析
  3. グロース施策に昇格:効果があればグロース施策として拡大
  4. コア施策に昇格:安定して成果が出ればコア施策に
  5. 入れ替え:効果が落ちた施策は縮小・停止

このサイクルを回すことで、常に新しい成長機会を探りながら、安定した成果を維持できます。

予算規模別の配分戦略

少額予算(月10〜30万円)の場合

基本戦略

  • 媒体を1〜2つに絞る
  • 効率の良い施策に集中
  • 分散させすぎない

推奨配分

媒体配分
Google検索広告70〜80%
リマーケティング20〜30%

ポイント

  • まずは検索広告で顕在層を獲得
  • リマーケティングで効率良く再アプローチ
  • 複数媒体への分散は、予算が増えてから

中規模予算(月30〜100万円)の場合

基本戦略

  • 2〜3媒体に分散
  • コア施策を確立しつつ、テストも実施

推奨配分

媒体配分
Google検索広告50〜60%
Meta広告25〜35%
テスト・その他10〜15%

ポイント

  • 検索広告を軸にしつつ、SNS広告も活用
  • テスト予算を確保し、新しい施策を試す
  • 各媒体の効果を比較検証

大規模予算(月100万円以上)の場合

基本戦略

  • 複数媒体で本格展開
  • ファネル全体をカバー
  • ポートフォリオ戦略を本格運用

推奨配分

媒体配分
Google広告(検索+ディスプレイ)40〜50%
Meta広告20〜30%
YouTube/動画広告10〜15%
LINE/その他SNS10〜15%
テスト・新規5〜10%

ポイント

  • 認知から獲得まで、ファネル全体をカバー
  • 各媒体の専門チームまたは担当者を設置
  • 媒体間のアトリビューションを分析

よくある質問(FAQ)

Q:予算配分はどのくらいの頻度で見直すべきですか?

A:月次での見直しを推奨します。週次で簡易的なチェックを行い、月次で詳細な分析と配分見直しを行うのが一般的です。ただし、大きな変化(キャンペーン開始、市場変化など)があった場合は、随時見直しましょう。

Q:新しい媒体にはどのくらいの予算を配分すべきですか?

A:総予算の5〜15%程度をテスト予算として確保することをおすすめします。新しい媒体は効果が未知数なので、まずは少額でテストし、効果が確認できてから拡大しましょう。

Q:CPAが良い媒体に予算を集中させるべきですか?

A:一概には言えません。CPAが良い媒体でも、予算を増やすとCPAが悪化することがあります(限界逓減)。また、特定媒体への依存はリスクにもなります。バランスを取りながら、段階的に増額することをおすすめします。

Q:認知広告と獲得広告、どちらを優先すべきですか?

A:フェーズによります。短期的な成果を求める場合は獲得広告を優先しますが、長期的な成長を目指す場合は認知広告にも投資が必要です。一般的には、獲得広告で安定した成果を出しつつ、余裕が出てきたら認知広告にも投資するのがおすすめです。

まとめ:データに基づいた最適な配分を

ここまで、広告予算の配分方法とポートフォリオ戦略について詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめます。

予算配分の基本原則

  • 効率の良いところに優先配分:CPAが良い媒体・キャンペーンを優先
  • 分散でリスク軽減:一つの媒体に依存しない
  • テスト予算を確保:新しい施策を試す余地を持つ
  • データに基づいて判断:感覚ではなく、数値で判断

配分を決める際のステップ

  1. 現状を分析:各媒体・キャンペーンの成果を把握
  2. 目標を設定:何を達成したいかを明確に
  3. 配分を決定:優先度に基づいて配分
  4. 実行と検証:配分を変更し、効果を検証
  5. 継続的に改善:定期的に見直し、最適化

今日からできること

  1. 現在の媒体別・キャンペーン別のCPA、ROASを確認
  2. インプレッションシェアを確認し、予算不足がないかチェック
  3. 効率の良いところに予算を再配分できないか検討
  4. テスト予算を確保し、新しい施策を試す

データに基づいた予算配分で、広告効果を最大化しましょう。

関連記事も参考にしてください。

業種別の予算配分例

ECサイトの予算配分例

特徴

  • 直接的な売上計測が可能
  • ROASで効果を評価
  • リマーケティングの効果が高い

推奨配分(月100万円の場合)

施策配分役割
Googleショッピング広告30万円商品検索からの獲得
Google検索広告25万円顕在層の獲得
Meta広告(Instagram含む)25万円新規ユーザーへのアプローチ
リマーケティング15万円カート放棄者の呼び戻し
テスト(TikTok等)5万円新規チャネルの開拓

ポイント

  • ショッピング広告は商品画像で訴求できるため効果的
  • カート放棄者へのリマーケティングはROASが高い
  • SNS広告は新規顧客獲得に有効

ECサイトの広告運用については、ECサイトの広告運用戦略で詳しく解説しています。

BtoBビジネスの予算配分例

特徴

  • 検討期間が長い
  • リード獲得が主な目的
  • ターゲットが限定的

推奨配分(月100万円の場合)

施策配分役割
Google検索広告45万円顕在層からのリード獲得
Meta広告(Facebook中心)25万円ビジネス層へのアプローチ
リマーケティング15万円検討中ユーザーへの再アプローチ
ディスプレイ広告10万円認知拡大
LinkedIn広告(テスト)5万円ビジネスパーソンへの訴求

ポイント

  • 検索広告は「課題+解決策」系のキーワードが有効
  • Facebookはビジネス層へのターゲティングが可能
  • リード獲得後のナーチャリングと連携が重要

BtoBの広告運用については、BtoBビジネスの広告運用戦略で詳しく解説しています。

店舗ビジネス(飲食・美容など)の予算配分例

特徴

  • 地域限定のターゲティング
  • 来店がコンバージョン
  • ビジュアル訴求が効果的

推奨配分(月30万円の場合)

施策配分役割
Google検索広告(ローカル)10万円「地域名+業種」での獲得
ローカル検索広告5万円Googleマップでの露出
Instagram広告10万円ビジュアルでの訴求
LINE広告5万円友だち獲得、リピート促進

ポイント

  • 地域を絞ったターゲティングが重要
  • ローカル検索広告とMEO対策の連携が効果的
  • Instagram広告は料理や施術の写真で訴求
  • LINE広告で友だち獲得し、リピートにつなげる

店舗ビジネスの広告運用については、飲食店の広告運用戦略美容室・サロンの広告運用戦略で詳しく解説しています。

クリニック・医療機関の予算配分例

特徴

  • 医療広告ガイドラインの制約
  • 信頼性が重要
  • 地域密着

推奨配分(月50万円の場合)

施策配分役割
Google検索広告25万円「症状+地域」での獲得
ローカル検索広告10万円Googleマップでの露出
ディスプレイ広告(リマケ)10万円検討中ユーザーへの再アプローチ
SNS広告5万円認知拡大、情報発信

ポイント

  • 「症状名+地域名」のキーワードが有効
  • 医療広告ガイドラインを遵守した広告文
  • 口コミやMEO対策との連携が重要

クリニックの広告運用については、クリニック・医療機関の広告運用で詳しく解説しています。

予算配分の失敗事例と対策

失敗事例1:効率の悪い媒体に予算をかけすぎた

状況

「複数媒体に分散した方が良い」と考え、効果の出ていないTikTok広告に予算の20%を配分し続けた。結果、全体のCPAが悪化。

原因

  • 効果検証をせずに予算を配分し続けた
  • 「新しい媒体だから効果が出るまで時間がかかる」と思い込んでいた

対策

  • 新しい媒体はテスト予算(5〜10%)から始める
  • 一定期間(1〜2ヶ月)で効果を検証
  • 効果が出なければ、予算を削減または停止

失敗事例2:一つの媒体に依存しすぎた

状況

Google検索広告だけで成果が出ていたため、予算の90%を集中。しかし、競合参入でCPCが高騰し、CPAが急激に悪化。他の媒体のノウハウがなく、対応できなかった。

原因

  • 一つの媒体に依存しすぎていた
  • 他の媒体のテストを怠っていた

対策

  • 一つの媒体への依存度は70%以下に
  • 複数媒体のノウハウを蓄積
  • 定期的に新しい媒体をテスト

失敗事例3:繁忙期に予算が足りなかった

状況

年間予算を月均等に配分。繁忙期に需要が急増したが、予算が足りず、広告の表示が途中で止まった。競合に顧客を奪われた。

原因

  • 季節変動を考慮していなかった
  • 月別の予算配分を柔軟に調整しなかった

対策

  • 過去データから繁忙期・閑散期を把握
  • 繁忙期は予算を増額(通常の120〜200%)
  • 閑散期は予算を抑制し、繁忙期に備える

失敗事例4:獲得広告だけに投資し、長期的に成長が頭打ち

状況

CPAが良い検索広告(顕在層向け)だけに予算を集中。短期的には効率が良かったが、1年後には新規ユーザーの流入が減少し、成長が頭打ちに。

原因

  • ファネル上部(認知・興味)への投資を怠った
  • 短期的な効率だけを追求した

対策

  • 予算の15〜25%を認知拡大に配分
  • 長期的な視点で投資効果を評価
  • ファネル全体を意識した配分

予算配分チェックリスト

配分前のチェック

項目チェック
広告の目標(CV数、CPA、ROASなど)が明確になっている
各媒体・キャンペーンの成果を計測できている
過去の実績データを分析した
繁忙期・閑散期を考慮している
テスト予算を確保している

配分時のチェック

項目チェック
効率の良い媒体・キャンペーンに優先的に配分している
一つの媒体への依存度が高すぎない(70%以下)
ファネルの各段階に適切に配分している
インプレッションシェアを考慮している
配分の根拠を説明できる

配分後のチェック

項目チェック
配分変更後の効果を検証している
定期的に配分を見直している(月次)
市場環境の変化に応じて調整している
新しい施策のテストを継続している
成功・失敗事例を記録している

予算配分に役立つツール

Google広告の予算関連機能

共有予算

複数のキャンペーンで予算を共有し、自動的に最適配分する機能です。

パフォーマンスプランナー

予算変更による成果の予測シミュレーションができるツールです。

  • 予算を増やしたらCV数がどのくらい増えるか
  • 目標CV数を達成するために必要な予算

分析・レポートツール

Google Analytics(GA4)

媒体横断での成果を統合的に分析できます。

Looker Studio

複数の媒体データを統合したダッシュボードを作成できます。

GA4との連携については、Google広告とGA4の連携と分析方法で詳しく解説しています。

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