Meta広告とは?Facebook・Instagram広告の基本を理解しよう
Meta広告とは、Meta社(旧Facebook社)が提供する広告プラットフォームで配信できる広告の総称です。Facebook、Instagram、Messenger、Audience Networkの4つの配信面に広告を出稿できます。
特にFacebookとInstagramは日本国内でも非常に多くのユーザーを抱えており、Facebookの月間アクティブユーザーは約2,600万人、Instagramは約3,300万人と言われています。この2つのプラットフォームに一括で広告配信できるのがMeta広告の大きな魅力です。
Meta広告が多くの企業に選ばれる理由は主に以下の3点です。
1. 精度の高いターゲティング
Meta広告の最大の強みは、他の広告媒体と比較して圧倒的に精度の高いターゲティングができることです。Facebookは実名登録制のSNSであり、ユーザーは年齢、性別、居住地、学歴、勤務先、趣味、ライフイベントなど多くの情報を入力しています。このデータを活用することで、自社のターゲットに近いユーザーにピンポイントで広告を届けることが可能です。
2. 豊富な広告フォーマット
画像広告、動画広告、カルーセル広告、コレクション広告、ストーリーズ広告など、多彩な広告フォーマットが用意されています。商品やサービスの特性、訴求したい内容に合わせて最適なフォーマットを選択できます。
3. 少額から始められる
Meta広告は1日数百円程度の予算からでもスタートできます。Web広告の費用相場と比較しても始めやすい広告媒体と言えます。中小企業や個人事業主でも気軽に試せるのが魅力です。
Meta広告はSNS広告の種類の中でも特に汎用性が高く、BtoC・BtoB問わず幅広い業種で成果を出せるプラットフォームです。本記事では、Meta広告の始め方から効果的な運用方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
Meta広告を始める前に知っておくべきこと

Meta広告の設定に入る前に、いくつかの前提知識を押さえておきましょう。これらを理解しておくことで、スムーズに広告運用をスタートできます。
Meta広告の配信面と特徴
Meta広告は以下の4つの配信面に広告を出稿できます。
Facebook
30代〜50代のビジネスパーソンを中心に利用されています。実名登録制のため、信頼性の高い情報収集の場として活用されています。BtoBビジネスや高単価商材との相性が良いとされています。
Instagram
10代〜30代の女性ユーザーが多く、ビジュアル重視のプラットフォームです。ファッション、美容、飲食、インテリアなど、見た目が重要な業種に適しています。
Messenger
Facebookのメッセージ機能であるMessengerアプリ内に広告を配信できます。1対1のコミュニケーションを重視したアプローチが可能です。
Audience Network
Meta社と提携しているサードパーティのアプリやウェブサイトに広告を配信できます。Facebook・Instagram以外にもリーチを広げたい場合に有効です。
Meta広告のアカウント構造を理解する
Meta広告は以下の3層構造で管理されています。この構造を理解しておくことで、効率的な運用が可能になります。
キャンペーン
広告の目的(認知拡大、トラフィック、コンバージョンなど)を設定する最上位の階層です。1つのキャンペーンに1つの目的を設定します。
広告セット
ターゲティング、配信スケジュール、予算を設定する階層です。同じキャンペーン内でも、異なるターゲットに対してテストしたい場合は、複数の広告セットを作成します。
広告
実際にユーザーに表示されるクリエイティブ(画像、動画、テキスト)を設定する階層です。1つの広告セット内に複数の広告を作成して、効果を比較できます。
この構造はGoogle広告のキャンペーン構成と似ています。Google広告アカウント構成の設計方法も参考にしながら、効果的なアカウント設計を行いましょう。
Meta広告の課金方式
Meta広告の主な課金方式は以下の2つです。
インプレッション課金(CPM)
広告が1,000回表示されるごとに費用が発生します。認知拡大を目的とした広告に適しています。
クリック課金(CPC)
広告がクリックされるごとに費用が発生します。ウェブサイトへの誘導を目的とした広告に適しています。
どちらの課金方式になるかは、選択するキャンペーン目的や最適化設定によって自動的に決まります。基本的には、Meta広告のAIが目的に応じた最適な課金方式を選択してくれます。
Meta広告を始めるための準備と初期設定

Meta広告を始めるためには、いくつかの準備が必要です。ここでは、アカウント作成から初期設定までの手順を詳しく解説します。
Step1:Facebookページを作成する
Meta広告を配信するためには、まずFacebookページが必要です。すでに企業やブランドのFacebookページをお持ちの場合は、そのページを使用できます。
Facebookページの作成手順は以下の通りです。
1. Facebookにログインし、右上の「+」マークをクリック
2. 「ページ」を選択
3. ページ名、カテゴリ、説明文を入力
4. プロフィール画像とカバー画像を設定
5. 「ページを作成」をクリック
Facebookページは広告の配信元として表示されるため、企業名やブランド名で作成し、プロフィール画像にはロゴを設定することをおすすめします。
Step2:Instagramアカウントを連携する(任意)
Instagramにも広告を配信したい場合は、InstagramアカウントをFacebookページに連携します。Instagram広告はInstagramアカウントがなくても配信可能ですが、アカウントを連携することで、広告からプロフィールへの誘導や、オーガニック投稿との連携が可能になります。
連携手順は以下の通りです。
1. Facebookページの「設定」→「リンクするアカウント」を選択
2. 「Instagram」をクリック
3. Instagramアカウントにログインして連携を許可
Step3:ビジネスマネージャを設定する
ビジネスマネージャは、Meta広告を管理するための統合ツールです。複数のFacebookページ、広告アカウント、ピクセル(後述)を一元管理でき、チームメンバーへのアクセス権限も設定できます。
ビジネスマネージャの設定手順は以下の通りです。
1. business.facebook.comにアクセス
2. 「アカウントを作成」をクリック
3. ビジネス名、名前、ビジネス用メールアドレスを入力
4. ビジネスの詳細情報を入力して「送信」をクリック
ビジネスマネージャを設定したら、既存のFacebookページと広告アカウントを追加します。
Step4:広告アカウントを作成する
広告アカウントは、広告キャンペーンを管理し、支払い設定を行うためのアカウントです。ビジネスマネージャ内で新規作成するか、既存の広告アカウントを追加できます。
新規作成の手順は以下の通りです。
1. ビジネスマネージャの「ビジネス設定」を開く
2. 「アカウント」→「広告アカウント」を選択
3. 「追加」→「新しい広告アカウントを作成」をクリック
4. 広告アカウント名、時間帯、通貨を設定
5. 「広告アカウントを作成」をクリック
Step5:支払い方法を設定する
広告を配信するためには、支払い方法の設定が必要です。クレジットカード、デビットカード、PayPalなどが利用可能です。
支払い方法の設定手順は以下の通りです。
1. 広告マネージャの左下「支払い設定」を開く
2. 「支払い方法を追加」をクリック
3. カード情報を入力して保存
Step6:Metaピクセルを設置する
Metaピクセルは、ウェブサイトに設置するトラッキングコードです。ピクセルを設置することで、以下のことが可能になります。
・広告の効果測定(コンバージョン計測)
・ウェブサイト訪問者へのリマーケティング
・類似オーディエンスの作成
・広告配信の最適化
ピクセルの設置は必須ではありませんが、広告の効果を正しく測定し、成果を最大化するためには欠かせません。詳しい設定方法はMeta広告のピクセル設定とコンバージョン計測で解説しています。
ピクセルの設置手順の概要は以下の通りです。
1. イベントマネージャを開く
2. 「データソース」→「ウェブ」を選択
3. 「ピクセル」を選択して名前を付ける
4. 設置方法を選択(手動、パートナー連携、メール送信など)
5. ベースコードをウェブサイトの<head>タグ内に設置
6. 必要に応じてイベントコードを追加
WordPressを使用している場合は、プラグインを使うと簡単に設置できます。
Meta広告キャンペーンの作成手順

準備が整ったら、いよいよ広告キャンペーンを作成していきます。広告マネージャから以下の手順で設定を進めます。
キャンペーンの目的を選択する
Meta広告では、キャンペーン作成時に広告の目的を選択します。目的によって、広告の配信アルゴリズムや最適化の方向性が変わるため、自社のゴールに合った目的を選ぶことが重要です。
2024年現在、Meta広告では以下の6つの目的から選択できます。
認知度
できるだけ多くの人に広告を見てもらうことを目的とします。ブランドの認知拡大や新商品の告知に適しています。
トラフィック
ウェブサイトやアプリへの誘導を目的とします。ランディングページへの流入を増やしたい場合に選択します。
エンゲージメント
投稿への「いいね」「コメント」「シェア」や、ページへの「いいね」を増やすことを目的とします。SNSアカウントの成長やキャンペーンの拡散に適しています。
リード
Facebook/Instagram上で直接問い合わせフォームを表示し、リード情報(名前、メールアドレス、電話番号など)を獲得することを目的とします。ランディングページを用意する必要がないため、手軽にリード獲得を始められます。
アプリの宣伝
アプリのインストールや、アプリ内での特定のアクションを促すことを目的とします。
売上
ウェブサイトでの購入やカート追加など、売上に直結するアクションを増やすことを目的とします。ECサイトやサービス申し込みに適しています。
初めてMeta広告を運用する場合は、「トラフィック」または「売上(コンバージョン)」から始めることをおすすめします。目的が明確で、効果測定もしやすいためです。
キャンペーン予算と配信スケジュールを設定する
キャンペーンの目的を選択したら、予算と配信スケジュールを設定します。
予算タイプ
・1日の予算:1日あたりの平均費用を設定(長期運用向け)
・通算予算:キャンペーン全体での総予算を設定(期間限定キャンペーン向け)
初心者の方には「1日の予算」をおすすめします。1日1,000円〜3,000円程度からスタートし、効果を見ながら徐々に増やしていくアプローチが安全です。
配信スケジュール
・今日から継続的に配信:終了日を設定せず、停止するまで配信を続ける
・開始日と終了日を設定:キャンペーン期間を指定して配信
予算の決め方については、広告予算の配分方法とポートフォリオ戦略も参考にしてください。
広告セットの設定:ターゲティングを極める
広告セットでは、誰に広告を配信するか(ターゲティング)、どこに広告を配信するか(配置)を設定します。Meta広告の成否は、このターゲティング設定に大きく左右されます。
オーディエンス設定の基本
Meta広告のオーディエンス(ターゲット)設定には、大きく分けて3つの種類があります。
1. コアオーディエンス
年齢、性別、地域、興味関心、行動などの条件を指定してターゲットを設定します。もっとも基本的なターゲティング方法です。
2. カスタムオーディエンス
自社が保有する顧客データ(メールアドレス、電話番号など)やウェブサイト訪問者データをもとにターゲットを作成します。既存顧客へのアプローチや、サイト訪問者へのリマーケティングに使用します。
3. 類似オーディエンス
カスタムオーディエンスに類似した特徴を持つ新規ユーザーをMeta広告のAIが自動的に探し出します。優良顧客と似た傾向を持つ見込み客にアプローチできるため、新規顧客の開拓に非常に効果的です。
ターゲティング設定の詳細については、Meta広告のターゲティング設定を極めるで詳しく解説しています。
コアオーディエンスの設定項目
コアオーディエンスでは、以下の項目でターゲットを絞り込むことができます。
地域
国、都道府県、市区町村、郵便番号単位で設定できます。さらに、指定した地点から半径○kmという設定も可能です。店舗ビジネスの場合は、店舗から一定範囲内のユーザーにターゲットを絞るのが効果的です。
年齢
18歳〜65歳以上の範囲で設定できます。ターゲット層に合わせて適切な年齢範囲を設定しましょう。
性別
男性、女性、すべての3パターンから選択できます。
詳細ターゲット設定
ここがMeta広告の真骨頂です。以下のような細かな条件でターゲティングが可能です。
・興味・関心:「美容」「旅行」「フィットネス」など
・行動:「最近引っ越した」「よく旅行する」「オンラインショッピングをよくする」など
・学歴・職歴:「大学卒業」「経営者」「ITエンジニア」など
・ライフイベント:「最近婚約した」「誕生日が近い」など
つながり
自社のFacebookページに「いいね」した人、アプリを使用した人、イベントに反応した人などを含める・除外する設定ができます。
配置(プレースメント)の設定
配置とは、広告を表示する場所のことです。Meta広告では以下の選択肢があります。
Advantage+配置(推奨)
Meta広告のAIが、設定した目的に対して最も効果的な配置を自動的に選択します。初心者の方はこの設定がおすすめです。
手動配置
配信する場所を細かく指定できます。例えば「Instagramのストーリーズのみに配信」「Facebookフィードのみに配信」といった設定が可能です。特定の配置で効果が高いことがわかっている場合に使用します。
主な配置面は以下の通りです。
【Facebook】
・フィード
・右側広告枠
・インストリーム動画
・Marketplace
・ストーリーズ
・リール
【Instagram】
・フィード
・ストーリーズ
・発見タブ
・リール
【Messenger】
・受信箱
・ストーリーズ
【Audience Network】
・ネイティブ、バナー、インタースティシャル
・動画リワード
広告クリエイティブの作成:効果を出す広告の作り方

広告セットの設定が完了したら、いよいよ広告クリエイティブを作成します。どれだけターゲティングが適切でも、クリエイティブが魅力的でなければユーザーの目を引くことはできません。
Meta広告の主な広告フォーマット
Meta広告では、様々な広告フォーマットが用意されています。それぞれの特徴を理解して、目的に合ったフォーマットを選びましょう。
画像広告
単一の画像とテキストで構成される、もっともシンプルな広告フォーマットです。制作が簡単で、初めての広告出稿にも適しています。画像サイズは1,080×1,080px(正方形)または1,200×628px(横長)が推奨されています。
動画広告
動画とテキストで構成される広告です。静止画よりも多くの情報を伝えられ、ユーザーの注意を引きやすいという特徴があります。15秒以内の短尺動画が推奨されています。
カルーセル広告
2〜10枚の画像または動画を横にスワイプして閲覧できる広告です。複数の商品を紹介したい場合や、1つの商品を様々な角度から見せたい場合に効果的です。
コレクション広告
メインの画像または動画の下に、複数の商品画像がグリッド表示される広告です。タップすると全画面のカタログが表示され、商品詳細を確認できます。ECサイトとの相性が抜群です。
ストーリーズ広告
Facebook、Instagram、Messengerのストーリーズ面に表示される縦型フルスクリーン広告です。没入感が高く、ブランドの世界観を伝えるのに適しています。推奨サイズは1,080×1,920px(9:16)です。
リール広告
Instagram、Facebookのリール面に表示される縦型動画広告です。TikTokのようなショート動画の文化に馴染むクリエイティブが効果的です。
各フォーマットの詳細なサイズ規定については、SNS広告のクリエイティブ制作の基本を参照してください。
効果的なクリエイティブを作るためのポイント
Meta広告で成果を出すためのクリエイティブ作成のポイントをお伝えします。
1. 最初の3秒で興味を引く
SNSユーザーは高速でフィードをスクロールしています。最初の3秒で「これは自分に関係ある」と思わせなければ、スルーされてしまいます。冒頭にインパクトのあるビジュアルやキャッチコピーを配置しましょう。
2. モバイルファーストで設計する
Meta広告の閲覧の大半はスマートフォンからです。小さな画面でも視認性の高いデザイン、読みやすい文字サイズを心がけましょう。
3. テキストは少なめに
画像内のテキスト量が多すぎると、広告のリーチが制限される可能性があります。画像内のテキストは最小限にとどめ、伝えたいことは広告のテキスト欄で補足しましょう。
4. 明確なCTA(行動喚起)を入れる
「詳しくはこちら」「今すぐ購入」「無料で試す」など、ユーザーに次のアクションを明確に示すことが重要です。
5. ペルソナに合った表現を使う
ターゲット層が使う言葉、共感する課題、響くベネフィットを意識したコピーを作成しましょう。
Instagram広告に特化したクリエイティブ作成術については、Instagram広告のクリエイティブ作成術で詳しく解説しています。
広告テキストの構成要素
Meta広告のテキストは、以下の要素で構成されています。
メインテキスト
広告の上部に表示される本文です。125文字以内に収めると、「…続きを読む」で省略されずに全文が表示されます。商品・サービスの魅力や、ユーザーが得られるベネフィットを簡潔に伝えましょう。
見出し
画像の下に表示される短いキャッチコピーです。40文字以内が推奨されています。ユーザーの注意を引く、インパクトのある言葉を選びましょう。
説明文
見出しの下に表示される補足テキストです。見出しを補完する情報を記載します。配置によっては表示されない場合もあります。
CTA(コールトゥアクション)ボタン
「詳しくはこちら」「今すぐ購入」「予約する」など、あらかじめ用意されたボタンから選択します。広告の目的に合ったCTAを選びましょう。
Meta広告の運用と最適化のコツ
広告を配信したら、データを分析しながら継続的に改善していくことが重要です。ここでは、Meta広告の運用で成果を出すためのポイントを解説します。
広告マネージャの見方と重要指標
広告マネージャでは、様々な指標を確認できます。以下の指標は特に重要なので、必ずチェックしましょう。
リーチ
広告を見たユニークユーザーの数です。どれだけ多くの人に広告が届いているかを示します。
インプレッション
広告が表示された回数です。同じユーザーに複数回表示された場合もカウントされます。
CTR(クリック率)
インプレッションに対するクリックの割合です。広告がユーザーの興味を引いているかの指標になります。業種にもよりますが、1%以上が一つの目安です。
CPC(クリック単価)
1クリックあたりの費用です。クリック単価が高すぎる場合は、ターゲティングやクリエイティブの見直しが必要です。
コンバージョン数
広告経由で発生した成果(購入、問い合わせ、会員登録など)の数です。ピクセルの設定が正しくできていることが前提となります。
CPA(獲得単価)
1コンバージョンあたりの費用です。この数値が許容範囲内に収まっているかが、広告の採算性を判断する重要な指標です。
ROAS(広告費用対効果)
広告費に対してどれだけの売上が発生したかを示す指標です。ROAS100%なら広告費と同額の売上、200%なら広告費の2倍の売上があったことを意味します。
これらの指標の詳細については、広告効果測定の基本指標で解説しています。
ABテストで効果を検証する
Meta広告では、ABテスト機能を使って、異なるクリエイティブやターゲティングの効果を比較検証できます。
ABテストで検証すべき主な要素は以下の通りです。
クリエイティブのテスト
・画像のパターン(人物あり vs 商品のみ、色合いの違いなど)
・コピーのパターン(訴求ポイントの違い、長さの違いなど)
・フォーマットの違い(静止画 vs 動画、カルーセル vs 単一画像など)
オーディエンスのテスト
・年齢層の違い
・興味関心カテゴリの違い
・類似オーディエンスの類似度の違い(1%、5%、10%など)
配置のテスト
・Facebook vs Instagram
・フィード vs ストーリーズ
一度に複数の要素を変更すると、何が効果に影響したか判断できなくなります。1回のテストで検証する要素は1つに絞りましょう。
ABテストの具体的な設計方法は、ABテストの設計と実践方法を参考にしてください。
クリエイティブの疲弊に注意する
同じクリエイティブを長期間使い続けると、効果が徐々に低下します。これを「クリエイティブの疲弊」と呼びます。
フリークエンシー(1人のユーザーに対する平均表示回数)が3〜5を超えると、疲弊が始まっている可能性があります。定期的に新しいクリエイティブを追加し、効果が落ちてきた広告は停止するようにしましょう。
目安として、2〜4週間ごとに新しいクリエイティブを用意することをおすすめします。
予算と入札の最適化
Meta広告では、以下の入札戦略から選択できます。
最小コスト(デフォルト)
設定した予算内で、できるだけ多くの成果を獲得することを目指します。大きな制約なく最適化が進むため、初心者におすすめです。
コスト上限
1件あたりの成果の上限コストを設定できます。CPAを一定以下に抑えたい場合に使用しますが、設定が厳しすぎると配信量が確保できなくなることがあります。
入札価格上限
オークションでの入札価格に上限を設定します。上級者向けの設定です。
ROAS目標
目標とするROASを設定し、それを達成するように最適化します。ECサイトなど、売上データを取得できる場合に有効です。
初心者の方は「最小コスト」でスタートし、ある程度データが蓄積されてから他の入札戦略を試してみることをおすすめします。
Meta広告でよくある失敗と対策
Meta広告を運用していると、様々な問題に直面することがあります。ここでは、よくある失敗パターンとその対策を解説します。
ターゲティングが狭すぎて配信されない
「できるだけピンポイントでターゲットに届けたい」という気持ちから、ターゲティングを絞りすぎてしまうケースがあります。しかし、ターゲットが狭すぎると以下の問題が発生します。
・配信量が確保できない
・機械学習が進まず最適化が遅れる
・入札競争で不利になりCPCが高騰する
対策としては、最初は少し広めにターゲットを設定し、データを見ながら徐々に絞り込んでいくアプローチがおすすめです。オーディエンスサイズは最低でも10万人以上を目安にしましょう。
学習期間中に設定を変更してしまう
Meta広告では、広告セットを作成してから約1週間(または50件のコンバージョン獲得まで)を「学習期間」として、AIが最適化を進めます。この期間中に予算やターゲティングを大きく変更すると、学習がリセットされてしまいます。
対策としては、学習期間中は設定をできるだけ変更せず、データが蓄積されるのを待ちましょう。どうしても変更が必要な場合は、変更幅を小さく(予算なら20%以内の変更に留める)することで、学習のリセットを防げる場合があります。
コンバージョン計測ができていない
「広告を配信しているけど効果がわからない」という状態は非常に危険です。コンバージョン計測ができていないと、どの広告が効果的で、どの広告が無駄なのか判断できません。
対策としては、広告配信を始める前に必ずMetaピクセルを設置し、コンバージョンイベントを正しく設定しましょう。Meta広告のピクセル設定とコンバージョン計測で詳しい設定方法を解説しています。
広告とランディングページの整合性がない
広告をクリックしたユーザーがランディングページを訪れた際、広告で訴求していた内容とページの内容が異なると、すぐに離脱してしまいます。
例えば、広告で「50%OFF」と訴求しているのに、ランディングページでその情報がすぐに見つからない場合、ユーザーは「騙された」と感じて離脱します。
対策としては、広告とランディングページで伝えるメッセージを一貫させることが重要です。詳しくは広告とLPの一貫性を高める方法を参照してください。
広告が審査落ちする
Meta広告には厳しい広告ポリシーがあり、ポリシーに違反する広告は審査で不承認となります。よくある審査落ちの原因は以下の通りです。
・画像内のテキストが多すぎる
・「No.1」「最安値」などの根拠のない誇大表現
・ビフォーアフター画像の使用(美容・ダイエット関連)
・個人の属性を断定する表現(「あなたは太っていますか?」など)
・禁止されているカテゴリ(成人向けコンテンツ、違法商品など)
対策としては、Metaの広告ポリシーを事前に確認し、ポリシーに準拠したクリエイティブを作成することが重要です。審査落ちの対処法についてはGoogle広告の審査落ち原因と対処法も参考になります(基本的な考え方は共通しています)。
業種別Meta広告活用のポイント

Meta広告の活用方法は、業種によって異なります。ここでは、主要な業種別の活用ポイントを紹介します。
EC・小売業
ECサイトでは、カタログ広告やダイナミック広告を活用することで、ユーザーが閲覧した商品や関連商品を自動的に広告として配信できます。カート放棄ユーザーへのリマーケティングも非常に効果的です。
Instagramのショッピング機能と連携することで、広告から直接商品購入ページに誘導することも可能です。詳しくはECサイトの広告運用戦略をご覧ください。
飲食店・店舗ビジネス
店舗ビジネスでは、地域ターゲティングを活用して、店舗周辺のユーザーにピンポイントで広告を配信できます。来店コンバージョンの計測を設定すれば、広告を見た人がどれだけ実際に来店したかも把握できます。
Instagramでは、料理や店内の写真を使ったビジュアル訴求が効果的です。飲食店の広告運用戦略で詳しく解説しています。
美容・サロン
美容室やエステサロンでは、ビフォーアフター画像の使用に制限がある点に注意が必要です。施術後の仕上がりイメージや、店内の雰囲気を伝えるクリエイティブが効果的です。
リード獲得広告を使えば、予約フォームをFacebook/Instagram上で直接表示できるため、予約のハードルを下げることができます。美容室・サロンの広告運用戦略も参考にしてください。
BtoB・法人向けサービス
BtoB商材では、Facebookの詳細ターゲティングで「経営者」「マーケティング担当者」「IT部門の意思決定者」などのビジネス属性を指定できます。
リード獲得広告を使ってホワイトペーパーのダウンロードやセミナー申し込みを促進するアプローチが効果的です。BtoBビジネスの広告運用戦略で詳しく解説しています。
不動産
不動産業界では、物件画像を複数見せられるカルーセル広告が効果的です。地域ターゲティングで物件周辺エリアに住むユーザーや、「引っ越しを検討している」ユーザーにアプローチできます。
詳しくは不動産業界の広告運用戦略をご覧ください。
Meta広告と他の広告媒体の使い分け
Meta広告は非常に強力な広告媒体ですが、すべての課題を解決できるわけではありません。他の広告媒体と組み合わせることで、より効果的なマーケティングが実現できます。
Meta広告とGoogle広告の違い
Meta広告とGoogle広告は、アプローチの仕方が根本的に異なります。
Meta広告(プッシュ型)
ユーザーが何かを探しているわけではないタイミングで、興味関心や属性をもとに広告を配信します。潜在顧客の発掘、認知拡大に強みがあります。
Google検索広告(プル型)
ユーザーが能動的に検索しているタイミングで広告を配信します。すでにニーズが顕在化しているユーザーへのアプローチに強みがあります。
効果的な使い分けとしては、Meta広告で認知を広げ、Google検索広告で検討・購入段階のユーザーを獲得するという組み合わせが有効です。Web広告の種類と特徴を徹底比較も参考にしてください。
Meta広告と他のSNS広告の使い分け
SNS広告の中でも、各プラットフォームには得意分野があります。
Meta広告(Facebook/Instagram)
精密なターゲティング、幅広い年齢層へのリーチ、BtoBからBtoCまで対応
X(Twitter)広告
リアルタイム性、拡散力、トレンドとの連動
LINE広告
国内最大級のリーチ、全年齢層対応、友だち追加による顧客リスト構築
TikTok広告
Z世代へのリーチ、ショート動画による訴求
YouTube広告
長尺動画での詳細な訴求、全年齢層へのリーチ
自社のターゲット層がどのSNSを使っているかを考慮して、適切なプラットフォームを選択しましょう。詳しくはSNS広告の種類と選び方で解説しています。
Meta広告の運用を代理店に依頼するか自社で行うか
Meta広告の運用方法は、「自社運用(インハウス)」と「代理店委託」の2つがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社の状況に合わせて選択しましょう。
自社運用のメリット・デメリット
メリット
・代理店手数料(広告費の15〜20%程度)を節約できる
・スピーディーな意思決定・対応が可能
・社内にノウハウが蓄積される
・商品・サービスへの理解度が高い運用ができる
デメリット
・専門知識を持つ担当者が必要
・最新情報のキャッチアップが大変
・他社の成功事例を参考にしにくい
代理店委託のメリット・デメリット
メリット
・専門家のノウハウを活用できる
・複数業種の経験から最適な施策を提案してもらえる
・社内リソースを他の業務に集中できる
・Meta社からの最新情報やβ機能を活用できることも
デメリット
・手数料がかかる
・コミュニケーションコストが発生
・社内にノウハウが蓄積されにくい
広告予算が月額30万円以下であれば自社運用、それ以上であれば代理店委託を検討するのが一つの目安です。詳しくはインハウス運用vs代理店委託、どちらを選ぶべき?をご覧ください。
代理店を選ぶ際は、広告代理店の選び方と失敗しない付き合い方を参考にしてください。
まとめ:Meta広告で成果を出すためのポイント
本記事では、Meta広告(Facebook・Instagram広告)の始め方から運用のコツまでを詳しく解説してきました。最後に、成果を出すための重要ポイントをまとめます。
【準備段階】
・Facebookページとビジネスマネージャを正しく設定する
・Metaピクセルを設置してコンバージョン計測の準備をする
・広告の目的を明確にしてから配信を開始する
【ターゲティング】
・最初は少し広めに設定し、データを見ながら絞り込む
・類似オーディエンスを活用して新規顧客を効率的に獲得する
・カスタムオーディエンスでリマーケティングを実施する
【クリエイティブ】
・最初の3秒で興味を引くデザイン・コピーを心がける
・モバイルファーストで設計する
・定期的に新しいクリエイティブを追加し、疲弊を防ぐ
【運用・改善】
・学習期間中は設定変更を控える
・ABテストで継続的に効果検証を行う
・データに基づいて予算配分を最適化する
Meta広告は、適切に運用すれば非常に高い費用対効果を発揮できる広告媒体です。本記事を参考に、ぜひMeta広告に挑戦してみてください。
より詳しいターゲティング設定についてはMeta広告のターゲティング設定を極める、クリエイティブ制作についてはInstagram広告のクリエイティブ作成術もあわせてご覧ください。
広告運用全般の基礎知識については、Web広告とは?種類と特徴を徹底比較で体系的に学ぶことができます。