SNS/広告運用

Google広告とGA4の連携と分析方法【データドリブンな運用へ】

「Google広告を運用しているけれど、ユーザーがサイト内でどのような行動をしているのかがわからない」「GA4のデータを広告運用に活かしたいが、連携方法がよくわからない」——このようなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

Google広告とGA4(Googleアナリティクス4)を連携させることで、広告のクリック後のユーザー行動を詳細に分析できるようになります。さらに、GA4で計測したコンバージョンデータをGoogle広告の入札最適化に活用したり、GA4で作成したオーディエンスをリマーケティングに使用したりと、データドリブンな広告運用が可能になります。

Googleの調査によると、Google広告とGA4を連携しているアカウントは、コンバージョンが23%増加し、コンバージョン単価が10%低下しているという結果が出ています。連携による効果は明らかです。

この記事では、Google広告とGA4の連携方法を基礎から丁寧に解説し、連携後に活用できる分析テクニックまで網羅的にお伝えします。「まだ連携していない」「連携はしたが活用できていない」という方は、ぜひ最後までお読みください。

Google広告とGA4を連携するメリット

具体的な連携方法を解説する前に、Google広告とGA4を連携することで得られるメリットを確認しておきましょう。

メリット1:広告クリック後のユーザー行動を詳細に分析できる

Google広告の管理画面だけでは、広告がクリックされた後のユーザー行動を詳しく把握することは困難です。クリック数やコンバージョン数は確認できますが、「ユーザーがサイト内でどのページを見たのか」「どのくらいの時間滞在したのか」「どこで離脱したのか」といった情報は得られません。

GA4と連携することで、広告経由で流入したユーザーのサイト内行動を詳細に分析できるようになります。どのキャンペーンやキーワードから来たユーザーが最もエンゲージメントが高いのか、どの広告グループのユーザーが購入に至りやすいのかといった洞察を得ることができます。

メリット2:GA4のキーイベント(コンバージョン)をGoogle広告にインポートできる

GA4では、購入完了や問い合わせ送信だけでなく、「特定のページの閲覧」「動画の視聴」「資料のダウンロード」「フォームの入力開始」など、さまざまなユーザー行動をイベントとして計測できます。これらのイベントの中で、ビジネスにとって重要なものを「キーイベント」として設定し、Google広告のコンバージョンとしてインポートすることができます。

GA4のキーイベントをGoogle広告にインポートすることで、より多くのコンバージョンデータを入札の最適化に活用できるようになります。特に、コンバージョン数が少なくて自動入札がうまく機能しない場合、マイクロコンバージョン(最終コンバージョンの手前にある重要な行動)をインポートすることで、機械学習の精度を向上させることができます。

メリット3:スマート自動入札の精度が向上する

Google広告のスマート自動入札(目標CPA、目標ROASなど)は、コンバージョンデータに基づいて機械学習を行い、コンバージョンの可能性が高いユーザーに対して入札を強化します。

GA4と連携することで、より質の高いコンバージョンデータを自動入札の判断材料として活用できるようになります。GA4では、ウェブサイト上でのユーザーの多様な行動を計測できるため、「本当に価値のあるユーザー」をより正確に学習し、広告配信を最適化できます。

入札戦略の詳細については、Google広告の入札戦略の種類と選び方で解説しています。

メリット4:GA4のオーディエンスをリマーケティングに活用できる

GA4では、ユーザーの行動データに基づいて詳細なオーディエンス(ユーザーグループ)を作成できます。例えば、「過去30日間にサイトを訪問したユーザー」「特定の商品ページを閲覧したユーザー」「カートに商品を入れたが購入しなかったユーザー」など、さまざまな条件でオーディエンスを作成できます。

これらのGA4オーディエンスをGoogle広告にエクスポートし、リマーケティング広告のターゲットとして使用することができます。Google広告のリマーケティングリストよりも細かい条件でセグメントを作成できるため、より精度の高いターゲティングが可能になります。

リマーケティング広告については、リマーケティング広告の設定と活用法で詳しく解説しています。

メリット5:統合されたレポートで分析効率が向上する

Google広告とGA4を連携すると、GA4のレポート内でGoogle広告のデータを確認できるようになります。広告のクリック数やコスト、コンバージョンといったデータと、サイト内のエンゲージメント指標を同じ画面で確認できるため、分析の効率が大幅に向上します。

また、Google広告の管理画面からもGA4の指標(エンゲージメント率、平均エンゲージメント時間など)を確認できるようになります。広告管理と分析を一元化することで、PDCAサイクルをより素早く回すことができます。

連携に必要な権限と事前準備

Google広告とGA4を連携するためには、それぞれのアカウントで適切な権限が必要です。連携作業を始める前に、必要な権限が付与されているか確認しておきましょう。

GA4で必要な権限

GA4でGoogle広告との連携設定を行うには、対象のプロパティに対して「編集者」以上の権限が必要です。編集者権限があれば、プロパティ単位の設定をすべて管理できます。

権限の確認方法は以下の通りです。GA4の管理画面で、左下の歯車アイコン(管理)をクリックし、「アカウントのアクセス管理」または「プロパティのアクセス管理」から、自分のアカウントに付与されている権限を確認できます。

Google広告で必要な権限

Google広告でGA4との連携設定を行うには、そのアカウントの「管理者」権限が必要です。管理者権限は、Google広告で最上位の権限であり、連携に必要なすべての操作を行うことができます。

権限の確認方法は以下の通りです。Google広告の管理画面で、「ツール」から「アクセスとセキュリティ」を選択し、自分のアカウントに付与されている権限を確認できます。

権限がない場合の対応

もし必要な権限がない場合は、管理者に依頼して一時的に権限を引き上げてもらいましょう。連携設定が完了した後は、元の権限に戻しても問題ありません。

なお、連携設定は一度行えば継続的に有効になるため、連携作業のためだけに権限を付与してもらうことは合理的な対応です。

GA4からGoogle広告に連携する方法【ステップバイステップ】

Google広告とGA4の連携は、GA4側からでもGoogle広告側からでも設定できます。まずは、GA4側から連携する方法を解説します。

ステップ1:GA4の管理画面を開く

GA4にログインし、連携したいプロパティを選択します。左下の歯車アイコン(管理)をクリックして、管理画面を開きます。

ステップ2:Google広告のリンク設定を開く

管理画面の「プロパティ」列にある「サービス間のリンク設定」セクションから、「Google広告のリンク」をクリックします。

ステップ3:新しいリンクを作成する

「リンク」ボタンをクリックして、新しいリンクの作成を開始します。「Google広告アカウントを選択」というボタンが表示されるので、クリックします。

ステップ4:連携するGoogle広告アカウントを選択する

同じGoogleアカウントでアクセス可能なGoogle広告アカウントの一覧が表示されます。連携したいアカウントにチェックを入れ、「確認」をクリックします。

もし目的のアカウントが表示されない場合は、そのGoogle広告アカウントに対する管理者権限がない可能性があります。権限を確認してください。

ステップ5:構成の設定を確認する

次の画面で、構成の設定を確認します。以下の2つの項目がデフォルトで有効になっていることを確認してください。

「パーソナライズド広告を有効化」は、GA4のオーディエンスデータを広告のパーソナライゼーションに活用するための設定です。リマーケティングなどに使用する場合は有効にしておく必要があります。

「自動タグ設定を有効にする」は、Google広告からのアクセスを正確に識別するために必要な設定です。これが有効になっていると、広告のURLに自動的にパラメータ(gclid)が付与され、GA4で広告経由のセッションを正確に計測できます。

設定を確認したら、「次へ」をクリックします。

ステップ6:設定を送信して完了

最後に、設定内容を確認し、「送信」をクリックします。「リンク作成済み」と表示されれば、連携は完了です。

GA4のリンク管理画面に戻ると、連携したGoogle広告アカウントが一覧に表示されていることを確認できます。

Google広告からGA4に連携する方法

Google広告側からもGA4との連携設定が可能です。GA4側からの設定がうまくいかない場合や、Google広告の管理画面で作業を完結させたい場合は、こちらの方法を使用してください。

ステップ1:データマネージャーを開く

Google広告にログインし、左側のメニューから「ツール」を選択します。「データマネージャー」をクリックして、データマネージャー画面を開きます。

ステップ2:GA4との連携を開始する

データマネージャー画面で、「サービスを接続」から「Google Analytics(GA4)」を選択します。

ステップ3:連携するGA4プロパティを選択する

同じGoogleアカウントでアクセス可能なGA4プロパティの一覧が表示されます。連携したいプロパティを選択します。

ステップ4:データ共有設定を有効にする

以下の項目を有効にして、「リンク」をクリックします。

「アプリとウェブの指標をインポートする」を有効にすると、GA4の指標をGoogle広告のレポートで確認できるようになります。

「Googleアナリティクスのオーディエンスをインポートする」を有効にすると、GA4で作成したオーディエンスをGoogle広告で使用できるようになります。

ステップ5:連携完了を確認する

ステータスが「リンク済み」と表示されれば、連携は完了です。

GA4のキーイベントをGoogle広告にインポートする方法

連携が完了したら、次はGA4のキーイベント(コンバージョン)をGoogle広告にインポートしましょう。これにより、GA4で計測したコンバージョンデータをGoogle広告の入札最適化に活用できるようになります。

GA4の「コンバージョン」と「キーイベント」について

2024年3月以降、GA4では従来の「コンバージョン」という名称が「キーイベント」に変更されました。これは、GA4のコンバージョンとGoogle広告のコンバージョンが異なる方法で測定されていたことによる混乱を解消するための変更です。

現在の定義は以下の通りです。

「キーイベント」は、GA4でビジネスの成功にとって特に重要なアクションを測定するイベントです。GA4の管理画面で、任意のイベントを「キーイベントとしてマーク」することで設定できます。

「コンバージョン」は、Google広告における重要なアクションを測定するものです。GA4のキーイベントに基づいてGoogle広告でコンバージョンを作成することで、両プラットフォーム間で一貫したコンバージョン数を確認できるようになります。

ステップ1:GA4でキーイベントを設定する

まず、GA4でインポートしたいイベントをキーイベントとして設定します。

GA4の管理画面で、左側のメニューから「管理」を選択します。「プロパティ設定」の「データの表示」から「イベント」を選択します。

キーイベントに設定したいイベントの右側にある三点リーダーをクリックし、「キーイベントとしてマークを付ける」を選択します。

ステップ2:Google広告でコンバージョンをインポートする

Google広告の管理画面で、左側のメニューから「目標」を選択し、「コンバージョン」をクリックします。

「コンバージョンアクションを作成」をクリックし、「インポート」を選択します。「Googleアナリティクス4プロパティ」を選択し、「ウェブ」または「アプリ」を選んで「続行」をクリックします。

GA4でキーイベントとして設定したイベントの一覧が表示されます。インポートしたいイベントにチェックを入れ、「インポートして続行」をクリックします。

ステップ3:コンバージョンアクションの設定を確認する

インポートが完了すると、Google広告のコンバージョンアクション一覧に表示されます。

インポートしたコンバージョンを入札の最適化に使用する場合は、「アクションの最適化」を「メイン」に設定します。「メイン」に設定されたコンバージョンは、スマート自動入札の最適化対象となります。

もし既存のコンバージョンとの重複を避けたい場合や、まずはデータの傾向を確認したい場合は、「サブ」に設定しておくことができます。「サブ」に設定されたコンバージョンは、レポートには表示されますが、入札の最適化には使用されません。

2025年のインポート方法の変更点

2025年以降、GA4のコンバージョンをGoogle広告にインポートする方法が一部変更されています。従来は「ツールと設定」からインポートできましたが、現在は「コンバージョンアクションを作成」から「ウェブサイトで発生したコンバージョンアクション」を選択し、サイトURLを入力・スキャンした後、「その他の接続方法」からGA4を選択する形式になっています。

インターフェースは変更されていますが、基本的な流れは同じです。GA4でキーイベントを設定し、Google広告でインポートするという手順で進めてください。

GA4オーディエンスをGoogle広告で活用する方法

GA4とGoogle広告を連携すると、GA4で作成したオーディエンスをGoogle広告のターゲティングに活用できるようになります。これにより、より精度の高いリマーケティングが可能になります。

GA4でオーディエンスを作成する

まず、GA4でオーディエンスを作成します。GA4の管理画面で、左側のメニューから「管理」を選択し、「データの表示」から「オーディエンス」をクリックします。

「新しいオーディエンス」をクリックして、オーディエンスの作成を開始します。「最初から作成する」を選択すると、条件を自由に設定できます。

オーディエンスには、以下のような条件を設定できます。

「イベント」ベースの条件では、特定のイベントを実行したユーザーをターゲットにできます。例えば、「商品ページを閲覧したユーザー」「カートに商品を追加したユーザー」などです。

「ユーザープロパティ」ベースの条件では、ユーザーの属性に基づいてセグメントできます。例えば、「過去に購入したことがあるユーザー」「特定の地域からアクセスしているユーザー」などです。

「期間」の条件では、特定の期間内に条件を満たしたユーザーに限定できます。例えば、「過去30日間にサイトを訪問したユーザー」「過去7日間に商品ページを閲覧したユーザー」などです。

オーディエンスをGoogle広告にエクスポートする

GA4とGoogle広告が連携されていれば、作成したオーディエンスは自動的にGoogle広告で使用可能になります。オーディエンスの作成画面で、「オーディエンストリガー」のセクションで「Google広告と共有」がオンになっていることを確認してください。

Google広告でオーディエンスを使用する

Google広告の管理画面で、キャンペーンまたは広告グループの「オーディエンス」設定から、GA4で作成したオーディエンスを追加できます。

「ツール」から「オーディエンスマネージャー」を開くと、GA4からインポートされたオーディエンスを確認できます。これらのオーディエンスを選択して、リマーケティングのターゲットとして使用します。

効果的なオーディエンスの作成例

GA4のオーディエンス機能を活用することで、以下のような高度なセグメントを作成できます。

「カート放棄者(高価値商品)」は、カートに一定金額以上の商品を入れたが購入しなかったユーザーです。このセグメントに対しては、特別なオファーを提示する広告が効果的です。

「高エンゲージメントユーザー」は、サイトに長時間滞在し、複数のページを閲覧したユーザーです。購買意欲が高いと推測されるため、積極的にアプローチする価値があります。

「リピート訪問者」は、過去30日間に複数回サイトを訪問したユーザーです。検討段階にあると考えられるため、購入を後押しする広告が効果的です。

「コンバージョン済みユーザー(除外用)」は、すでに購入や問い合わせを完了したユーザーです。このセグメントを除外設定することで、同じユーザーへの重複配信を防ぐことができます。

GA4でGoogle広告のパフォーマンスを分析する方法

連携が完了すると、GA4のレポートでGoogle広告のデータを確認できるようになります。ここでは、GA4でGoogle広告のパフォーマンスを分析する方法を解説します。

集客レポートでGoogle広告のデータを確認する

GA4の「レポート」セクションから「集客」→「トラフィック獲得」を選択します。このレポートでは、流入元別のセッション数やエンゲージメント指標を確認できます。

「セッションのデフォルトチャネルグループ」を「セッションのソース/メディア」に変更すると、「google / cpc」としてGoogle広告経由のトラフィックを確認できます。

広告レポートでキャンペーン別のパフォーマンスを確認する

GA4の「レポート」セクションから「広告」を選択すると、広告に関する専用のレポートにアクセスできます。

「広告スナップショット」では、Google広告のパフォーマンス概要を確認できます。「すべてのチャネル」では、チャネル別の比較が可能です。

「コンバージョンに関する掲載結果(ベータ)」では、Google広告のコンバージョンデータを詳細に確認できます。このレポートでは、GA4とリンクしたGoogle広告アカウントに関連付けされたコンバージョンを選択して表示できます。

探索レポートで詳細な分析を行う

より詳細な分析を行いたい場合は、GA4の「探索」機能を活用します。探索レポートでは、ディメンションと指標を自由に組み合わせて、カスタマイズされた分析を行うことができます。

例えば、以下のような分析が可能です。

「キャンペーン別のコンバージョン経路分析」では、どのキャンペーンがコンバージョンに貢献しているかを、複数タッチポイントを考慮して分析できます。

「デバイス別のエンゲージメント比較」では、PC、スマートフォン、タブレットなど、デバイス別に広告経由ユーザーのエンゲージメントを比較できます。

「ランディングページ別のパフォーマンス」では、どのランディングページが最も効果的かを分析できます。

Looker Studio(旧データポータル)でダッシュボードを作成する

定期的にGoogle広告のパフォーマンスを確認する場合は、Looker Studioでダッシュボードを作成すると便利です。

Looker StudioはGA4やGoogle広告と連携でき、複数のデータソースを統合したレポートを作成できます。日次や月次のパフォーマンス推移を可視化したり、主要なKPIをひと目で確認できるダッシュボードを作成したりすることで、PDCAサイクルを効率化できます。

Google広告の管理画面でGA4の指標を確認する方法

GA4とGoogle広告を連携すると、Google広告の管理画面からもGA4の指標を確認できるようになります。これにより、広告管理画面から離れることなく、ユーザーのエンゲージメント状況を把握できます。

GA4指標の表示設定

Google広告の管理画面で、キャンペーンや広告グループのレポートを開きます。表の列をカスタマイズし、GA4の指標を追加できます。

追加できる主なGA4指標は以下の通りです。

「平均エンゲージメント時間」は、ユーザーがサイトに滞在していた平均時間です。この指標が高いほど、コンテンツに興味を持っているユーザーが多いと判断できます。

「エンゲージメント率」は、エンゲージメントのあったセッションの割合です。エンゲージメントとは、10秒以上の滞在、コンバージョンの発生、または2ページ以上の閲覧のいずれかを満たすセッションを指します。

「エンゲージメントのあったセッション数」は、エンゲージメント条件を満たしたセッションの数です。

GA4指標を活用した広告最適化

GA4の指標を確認することで、以下のような最適化が可能になります。

エンゲージメント率が低いキャンペーンやキーワードは、ターゲティングやランディングページに問題がある可能性があります。広告のメッセージとランディングページの内容に一貫性があるか確認しましょう。

平均エンゲージメント時間が短いキーワードは、ユーザーのニーズと広告やランディングページの内容がマッチしていない可能性があります。キーワードの見直しや、ランディングページの改善を検討しましょう。

エンゲージメント率は高いがコンバージョンが少ない場合は、サイト内の導線やCTA(行動喚起)に問題がある可能性があります。ランディングページの改善を優先的に行いましょう。

連携時のよくある問題と対処法

Google広告とGA4の連携において、いくつかの問題が発生することがあります。ここでは、よくある問題とその対処法を解説します。

問題1:連携したいアカウントが表示されない

連携設定を行う際に、目的のGoogle広告アカウントやGA4プロパティが表示されない場合があります。

原因として最も多いのは、権限の問題です。連携を行うGoogleアカウントが、対象のGoogle広告アカウントまたはGA4プロパティに対して適切な権限を持っていないと、一覧に表示されません。

対処法としては、まず権限を確認し、必要に応じて管理者に権限の付与を依頼してください。GA4では「編集者」以上、Google広告では「管理者」権限が必要です。

問題2:データが表示されない・遅延がある

連携後、GA4やGoogle広告のレポートにデータが表示されない、または表示が遅れることがあります。

連携直後はデータの反映に時間がかかることがあります。通常、24〜48時間程度でデータが表示されるようになります。

また、GA4ではデータの処理に時間がかかるため、最新のデータがすぐに反映されないことがあります。リアルタイムレポート以外は、数時間のタイムラグがあることを理解しておきましょう。

問題3:コンバージョン数が一致しない

GA4とGoogle広告でコンバージョン数が異なる場合があります。これは、両プラットフォームでコンバージョンの計測方法やアトリビューションモデルが異なるために発生します。

GA4ではラストクリックではなく、データドリブンアトリビューション(DDA)がデフォルトで使用されます。また、計測のタイミング(クリック発生日ベースかコンバージョン発生日ベースか)も影響します。

完全に一致させることは難しいですが、GA4のキーイベントに基づいてGoogle広告でコンバージョンを作成することで、両プラットフォーム間で一貫したコンバージョン数を確認できるようになります。

問題4:自動タグ設定が機能していない

自動タグ設定が正しく機能していないと、Google広告からのトラフィックがGA4で正確に計測されません。

まず、連携設定で「自動タグ設定を有効にする」がオンになっているか確認してください。また、ウェブサイト側でリダイレクトが発生している場合、gclidパラメータが失われることがあります。

自動タグが正しく機能しているか確認するには、広告をクリックしてURLにgclidパラメータが付与されているかを確認します。パラメータが付与されていない場合は、ウェブサイトの設定やリダイレクトの確認が必要です。

データドリブンな広告運用のための分析ポイント

Google広告とGA4を連携することで、さまざまなデータを活用した分析が可能になります。ここでは、データドリブンな広告運用を実現するための分析ポイントを解説します。

ユーザー行動に基づいたキーワード評価

従来のキーワード評価は、クリック数やコンバージョン数などの指標に基づいて行われてきました。しかし、GA4と連携することで、キーワード別のエンゲージメント指標を確認し、より深い評価が可能になります。

例えば、コンバージョン数は少ないがエンゲージメント率が高いキーワードは、潜在的な価値がある可能性があります。このようなキーワードは、ランディングページの改善や広告文の最適化によって、コンバージョンにつなげられるかもしれません。

逆に、クリック数は多いがエンゲージメント率が低いキーワードは、ターゲティングの精度に問題がある可能性があります。除外キーワードの設定や、マッチタイプの見直しを検討しましょう。

キーワード戦略については、Google広告のキーワード選定と設定方法で詳しく解説しています。

ランディングページのパフォーマンス分析

GA4のデータを活用することで、ランディングページ別のパフォーマンスを詳細に分析できます。

同じキャンペーンでも、ランディングページによってエンゲージメント率やコンバージョン率が大きく異なることがあります。GA4の探索レポートを使用して、ランディングページ別の指標を比較し、改善が必要なページを特定しましょう。

また、ページの離脱率やスクロール深度なども確認できます。ユーザーがどこで離脱しているのかを把握し、ページの構成やコンテンツを改善することで、コンバージョン率の向上につなげることができます。

デバイス別のパフォーマンス分析

ユーザーのデバイス(PC、スマートフォン、タブレット)によって、行動パターンは大きく異なります。GA4のデータを活用して、デバイス別のパフォーマンスを分析しましょう。

例えば、スマートフォンからのトラフィックが多いがコンバージョン率が低い場合、モバイル版のランディングページに問題がある可能性があります。ページの表示速度やフォームの使いやすさを確認し、モバイルユーザー向けの最適化を行いましょう。

デバイス別の分析結果に基づいて、Google広告のデバイス入札調整を設定することも効果的です。

アトリビューション分析

GA4では、コンバージョンに至るまでの複数のタッチポイントを考慮したアトリビューション分析が可能です。

「広告」セクションの「アトリビューションパス」レポートでは、コンバージョンに至るまでにユーザーが経由したチャネルを確認できます。Google広告が最初の接触点となった場合と、最後の接触点となった場合では、その価値の評価が異なります。

アトリビューション分析を活用することで、各キャンペーンやキーワードの真の貢献度を把握し、予算配分の最適化につなげることができます。

アトリビューションについては、アトリビューション分析とは?広告効果を正しく評価する方法で詳しく解説しています。

セグメント比較分析

GA4では、さまざまな条件でユーザーをセグメント化し、セグメント間の行動を比較することができます。

例えば、「コンバージョンしたユーザー」と「コンバージョンしなかったユーザー」のセグメントを作成し、それぞれの行動パターンを比較することで、コンバージョンに至るための重要な要素を発見できる可能性があります。

また、「新規ユーザー」と「リピーター」のセグメントを比較することで、それぞれに適した広告戦略を立案することができます。

連携後のチェックリスト

Google広告とGA4の連携後、以下の項目をチェックして、正しく設定されているか確認しましょう。

連携設定の確認

GA4の「管理」→「サービス間のリンク設定」→「Google広告のリンク」で、連携が正しく設定されているか確認します。ステータスが「リンク済み」になっていることを確認してください。

「パーソナライズド広告を有効化」と「自動タグ設定を有効にする」がオンになっていることも確認しましょう。

データ連携の確認

連携後、24〜48時間経過したら、データが正しく連携されているか確認します。

GA4の「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」で、「google / cpc」からのトラフィックが表示されていることを確認します。

Google広告の管理画面で、GA4の指標(エンゲージメント率など)が表示されることを確認します。

キーイベント(コンバージョン)のインポート確認

GA4でキーイベントを設定し、Google広告にインポートした場合は、以下を確認します。

Google広告の「目標」→「コンバージョン」で、インポートしたコンバージョンアクションが表示されていることを確認します。

コンバージョンが計測されていることを確認します。テストコンバージョンを発生させて、正しく計測されるか確認することをおすすめします。

オーディエンスの確認

GA4で作成したオーディエンスがGoogle広告で使用可能になっているか確認します。

Google広告の「ツール」→「オーディエンスマネージャー」で、GA4からインポートされたオーディエンスが表示されていることを確認します。

よくある質問と回答

Google広告とGA4の連携に関して、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。

Q1:連携にはどのくらい時間がかかりますか?

連携設定自体は数分で完了しますが、データが反映されるまでには24〜48時間程度かかることがあります。特に、GA4の指標がGoogle広告の管理画面に表示されるまでには時間がかかることがあるため、焦らずに待ちましょう。

Q2:複数のGoogle広告アカウントを1つのGA4プロパティに連携できますか?

はい、可能です。1つのGA4プロパティには、最大400個のGoogle広告アカウント(または MCCアカウント)をリンクできます。複数のアカウントを連携することで、各アカウントのパフォーマンスをGA4で一元的に分析できます。

Q3:連携を解除するとデータはどうなりますか?

連携を解除しても、過去に収集されたデータは保持されます。ただし、連携解除後は新しいデータの共有が停止されます。また、GA4オーディエンスのGoogle広告へのエクスポートも停止されます。

Q4:GA4のコンバージョンとGoogle広告のコンバージョンは同じですか?

完全には同じではありません。GA4の「キーイベント」はGA4でビジネスにとって重要なイベントを測定するもので、Google広告の「コンバージョン」はGoogle広告での入札最適化やレポートに使用されるものです。

GA4のキーイベントに基づいてGoogle広告でコンバージョンを作成することで、両プラットフォーム間で一貫したコンバージョン数を確認できるようになります。

Q5:自動タグ設定と手動タグ設定はどちらがよいですか?

基本的には自動タグ設定を使用することをおすすめします。自動タグ設定を使用すると、Google広告からのすべてのトラフィックに自動的にgclidパラメータが付与され、GA4で正確に計測されます。

手動タグ設定(UTMパラメータ)は、自動タグが使用できない特殊なケースや、他の広告プラットフォームとの一貫性を保ちたい場合に使用します。

Q6:ビュースルーコンバージョンはGA4で計測できますか?

GA4のキーイベントをGoogle広告にインポートしている場合、ビュースルーコンバージョンは表示されません。ビュースルーコンバージョンはGoogle広告のネイティブなコンバージョントラッキングに依存するためです。

ビュースルーコンバージョンを計測したい場合は、Google広告のコンバージョントラッキング(Googleタグ)を併用する必要があります。

まとめ

この記事では、Google広告とGA4の連携方法から、連携後のデータ活用まで詳しく解説しました。

Google広告とGA4を連携することで、広告クリック後のユーザー行動を詳細に分析できるようになり、データドリブンな広告運用が可能になります。GA4のキーイベントをGoogle広告にインポートすることで入札最適化の精度が向上し、GA4のオーディエンスを活用することでより精度の高いターゲティングが実現できます。

連携のメリットをまとめると以下の通りです。

広告クリック後のユーザー行動を詳細に分析でき、キャンペーンやキーワードの真の価値を評価できます。GA4のキーイベントをGoogle広告にインポートすることで、スマート自動入札の精度が向上し、コンバージョン率の改善とコンバージョン単価の削減が期待できます。GA4で作成した詳細なオーディエンスをリマーケティングに活用できるため、より効果的なターゲティングが可能になります。GA4とGoogle広告のデータを統合して分析できるため、PDCAサイクルを効率的に回すことができます。

連携設定自体はそれほど難しくありません。この記事で解説した手順に沿って設定を進め、データ活用を始めてください。

連携後は、定期的にデータを確認し、分析結果に基づいて広告の最適化を行いましょう。エンゲージメント指標を確認することで、従来のクリック数やコンバージョン数だけでは見えなかった課題を発見し、改善につなげることができます。

Google広告の基本についてはGoogle広告とは?仕組みと始め方完全ガイドで、コンバージョン設定についてはコンバージョン設定の基本と正しい計測方法で詳しく解説しています。また、広告効果の測定指標については広告効果測定の基本指標(ROAS・CPA・CTR・CVRなど)を徹底解説をご参照ください。

広告運用全体のPDCAサイクルについては広告運用のPDCAサイクルと改善の進め方で、予算配分については広告予算の配分方法とポートフォリオ戦略で解説していますので、あわせてご確認ください。

GA4とGoogle広告連携の応用テクニック

基本的な連携設定と分析ができるようになったら、さらに高度な活用テクニックに挑戦してみましょう。

拡張計測機能の活用

GA4には「拡張計測」という機能があり、コードの追加なしで自動的に以下のイベントを計測できます。

「ページビュー」はページの閲覧を計測します。「スクロール」はページの90%までスクロールしたことを計測します。「離脱クリック」は外部サイトへのリンククリックを計測します。「サイト内検索」はサイト内検索の使用を計測します。「動画エンゲージメント」は埋め込みYouTube動画の再生開始・進行・完了を計測します。「ファイルダウンロード」はファイルのダウンロードを計測します。

これらのイベントをキーイベントとして設定し、Google広告のマイクロコンバージョンとして活用することで、入札最適化のためのデータを増やすことができます。

拡張計測を有効にするには、GA4の「管理」→「データストリーム」から対象のストリームを選択し、「拡張計測」をオンにします。

カスタムイベントの作成と活用

GA4では、ビジネス固有の重要なアクションをカスタムイベントとして計測することができます。

例えば、「特定のボタンのクリック」「フォームの入力開始」「動画の50%視聴」「特定の商品カテゴリの閲覧」など、標準イベントでは計測できない行動をカスタムイベントとして設定できます。

カスタムイベントはGoogleタグマネージャー(GTM)を使用して設定することが一般的です。設定したカスタムイベントをキーイベントとしてマークし、Google広告にインポートすることで、より詳細なコンバージョントラッキングが可能になります。

予測オーディエンスの活用

GA4には機械学習を活用した「予測オーディエンス」機能があります。この機能を使用すると、以下のような予測に基づいたオーディエンスを作成できます。

「7日以内に購入する可能性が高いユーザー」は、過去の行動パターンから、近い将来に購入すると予測されるユーザーをターゲットにできます。

「7日以内に離脱する可能性が高いユーザー」は、サイトから離れてしまう可能性が高いユーザーを特定し、リテンション施策のターゲットにできます。

これらの予測オーディエンスをGoogle広告にエクスポートし、ターゲティングに活用することで、より効果的な広告配信が可能になります。

ただし、予測オーディエンスを使用するには、一定量のデータ(過去28日間で1,000件以上の購入イベント、過去7日間で1,000人以上のアクティブユーザーなど)が必要です。

Googleシグナルの有効化

Googleシグナルを有効にすると、クロスデバイスでのユーザー行動を追跡できるようになります。Googleアカウントにログインしているユーザーの場合、異なるデバイス間での行動を統合して分析できます。

Googleシグナルを有効にすることで、Google広告でクロスデバイスコンバージョンを表示することも可能になります。

Googleシグナルを有効にするには、GA4の「管理」→「データ収集」→「Google シグナルのデータ収集」から設定を行います。

コンバージョンパスの分析

GA4の「広告」セクションにある「アトリビューションパス」レポートを活用することで、コンバージョンに至るまでのユーザーの経路を分析できます。

このレポートでは、Google広告が最初のタッチポイント(認知段階)として機能しているのか、最後のタッチポイント(購入決定段階)として機能しているのかを把握できます。

例えば、特定のキャンペーンが最初のタッチポイントとして多く機能している場合、そのキャンペーンは認知拡大に貢献していると評価できます。ラストクリックのみで評価すると過小評価される可能性があるため、アトリビューション分析を活用して適切に評価しましょう。

セグメント比較を活用した深堀り分析

GA4の探索レポートで「セグメント比較」機能を使用すると、異なるユーザーグループ間の行動の違いを詳細に分析できます。

例えば、以下のような比較分析が可能です。

「コンバージョンしたユーザー」と「コンバージョンしなかったユーザー」を比較し、コンバージョンに至るまでに閲覧したページや行動パターンの違いを発見します。

「Google広告経由ユーザー」と「オーガニック検索経由ユーザー」を比較し、流入チャネルによる行動の違いを把握します。

「初回訪問ユーザー」と「リピートユーザー」を比較し、ユーザーの成熟度による行動の違いを分析します。

これらの分析結果を基に、ターゲティングやランディングページの最適化を行うことで、広告効果を向上させることができます。

BigQueryとの連携(上級者向け)

GA4では、生データをBigQuery(Googleのデータウェアハウス)にエクスポートすることができます。BigQueryを活用することで、GA4の標準レポートでは不可能な高度な分析が可能になります。

例えば、ユーザーレベルの詳細な行動分析、独自のアトリビューションモデルの構築、機械学習を活用した予測モデルの作成などが可能です。

BigQueryとの連携は技術的な知識が必要ですが、大規模なデータ分析や高度なマーケティング分析を行いたい場合には非常に有用です。

プライバシー規制への対応

GA4とGoogle広告の連携においては、プライバシー規制への対応も重要な考慮事項です。

同意モード(Consent Mode)の設定

GDPR(EU一般データ保護規則)やCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)などのプライバシー規制に対応するため、GA4では「同意モード」という機能を提供しています。

同意モードを使用すると、ユーザーの同意状況に応じてデータ収集を調整できます。ユーザーがCookieの使用に同意していない場合でも、同意モードを使用することで、プライバシーを保護しながら一定のデータを収集することが可能です。

同意モードを適切に設定することで、プライバシー規制を遵守しつつ、広告効果の測定を継続することができます。

データ保持期間の設定

GA4では、ユーザーデータとイベントデータの保持期間を設定できます。デフォルトでは2か月に設定されていますが、最大14か月まで延長することが可能です。

長期的なトレンド分析を行いたい場合は、データ保持期間を延長することを検討してください。ただし、プライバシー規制の観点から、必要以上に長期間データを保持することは避けるべきです。

ファーストパーティデータの重要性

サードパーティCookieの規制が進む中、ファーストパーティデータ(自社で直接収集したデータ)の重要性が高まっています。

GA4は、ファーストパーティCookieを使用してデータを収集するため、サードパーティCookieの規制の影響を受けにくい設計になっています。また、Googleシグナルやユーザー提供データ(拡張コンバージョン)を活用することで、Cookieに依存しないユーザー識別も可能です。

今後のプライバシー規制の動向を注視しながら、ファーストパーティデータを中心としたデータ戦略を構築することが重要です。

まとめと次のステップ

この記事では、Google広告とGA4の連携方法、キーイベントのインポート、オーディエンス活用、分析テクニック、プライバシー対応まで、幅広く解説しました。

Google広告とGA4の連携は、データドリブンな広告運用を実現するための第一歩です。連携することで得られる豊富なデータを活用し、広告効果の向上につなげてください。

次のステップとして、以下のアクションを推奨します。

まだ連携していない場合は、この記事の手順に沿ってGA4とGoogle広告の連携設定を完了させてください。連携設定自体は数分で完了します。

連携後は、GA4でビジネスにとって重要なイベントをキーイベントとして設定し、Google広告にインポートしてください。これにより、入札最適化のためのデータを増やすことができます。

GA4で詳細なオーディエンスを作成し、リマーケティングに活用してください。Google広告のリマーケティングリストよりも細かい条件でセグメントを作成できるため、より精度の高いターゲティングが可能になります。

定期的にGA4のレポートを確認し、広告経由ユーザーのエンゲージメント状況を把握してください。エンゲージメント率が低いキャンペーンやキーワードは、ターゲティングやランディングページの改善が必要です。

探索レポートを活用して、コンバージョンに至るユーザーの行動パターンを分析してください。この分析結果を基に、広告やランディングページの最適化を行うことで、コンバージョン率の向上につなげることができます。

データドリブンな広告運用を実現し、ビジネスの成長につなげてください。

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