SNS/広告運用

Web広告の費用相場と予算の決め方【業種別の目安も解説】

「Web広告を始めたいけど、費用はどれくらいかかるの?」

「うちの会社の規模だと、月額いくらくらいが適切?」

「業種によって費用相場は違うの?」

Web広告を検討する際、多くの方が最初に気になるのが「費用」の問題です。Web広告は少額から始められるとはいえ、適切な予算設定ができなければ、効果が出なかったり、逆に無駄な出費になったりするリスクがあります。

結論から言うと、Web広告の費用は広告の種類、業種、目的、競合状況によって大きく異なります。月額数万円で十分な成果が出るケースもあれば、月額数百万円かけても足りないケースもあります。

この記事では、Web広告の費用相場と予算の決め方を徹底解説します。広告種類別・業種別の費用相場、予算の算出方法、少額予算での運用のコツまで網羅しています。自社に最適な広告予算を設定したい方は、ぜひ最後までお読みください。

Web広告の課金形式を理解する

費用相場を理解する前に、まずWeb広告の課金形式を理解しましょう。課金形式によって、費用の発生タイミングや計算方法が異なります。

CPC(クリック課金)

CPC(Cost Per Click)とは、広告がクリックされたときに課金される形式です。

特徴

  • クリックされなければ費用は発生しない
  • 興味を持ったユーザーにのみ費用がかかる
  • 費用対効果が測定しやすい

計算式

広告費 = クリック数 × クリック単価(CPC)

主な広告

  • リスティング広告
  • ディスプレイ広告
  • SNS広告

CPM(インプレッション課金)

CPM(Cost Per Mille)とは、広告が1,000回表示されるごとに課金される形式です。

特徴

  • 表示回数に応じて費用が発生
  • 認知拡大に向いている
  • クリックされなくても費用がかかる

計算式

広告費 = 表示回数 ÷ 1,000 × CPM単価

主な広告

  • ディスプレイ広告
  • 動画広告
  • SNS広告(一部)

CPV(視聴課金)

CPV(Cost Per View)とは、動画広告が一定時間視聴されたときに課金される形式です。

特徴

  • 動画が視聴された場合のみ費用が発生
  • スキップされた場合は課金されないケースが多い
  • 動画広告専用の課金形式

計算式

広告費 = 視聴回数 × 視聴単価(CPV)

主な広告

  • YouTube広告
  • SNSの動画広告

CPA(成果報酬課金)

CPA(Cost Per Acquisition / Action)とは、コンバージョン(成果)が発生したときに課金される形式です。

特徴

  • 成果が発生した場合のみ費用が発生
  • リスクが低い
  • アフィリエイト広告で採用されることが多い

計算式

広告費 = コンバージョン数 × 成果単価(CPA)

主な広告

  • アフィリエイト広告
  • 一部の運用型広告(目標CPA設定時)

CPE(エンゲージメント課金)

CPE(Cost Per Engagement)とは、いいね、シェア、コメントなどのエンゲージメントが発生したときに課金される形式です。

特徴

  • ユーザーのアクションに応じて費用が発生
  • SNS広告で採用されることがある

主な広告

  • X(Twitter)広告
  • 一部のSNS広告

課金形式の比較表

課金形式課金タイミング向いている目的主な広告
CPCクリック時集客、コンバージョン獲得リスティング、ディスプレイ、SNS
CPM1,000回表示ごと認知拡大、ブランディングディスプレイ、動画、SNS
CPV動画視聴時認知拡大、商品理解YouTube、SNS動画
CPA成果発生時コンバージョン獲得アフィリエイト
CPEエンゲージメント時エンゲージメント、拡散X広告、SNS

広告種類別の費用相場

リスティング広告(検索広告)の費用相場

クリック単価の相場

業種・キーワードクリック単価の目安
一般的なキーワード50〜200円
競合が少ないキーワード30〜100円
競合が多いキーワード200〜500円
高単価商材(不動産、保険など)500〜2,000円
BtoB商材300〜1,000円
EC・通販50〜300円

月額予算の目安

運用規模月額予算想定クリック数(CPC100円の場合)
テスト運用3〜10万円300〜1,000クリック
小規模運用10〜30万円1,000〜3,000クリック
中規模運用30〜100万円3,000〜10,000クリック
大規模運用100万円以上10,000クリック以上

費用が高くなるケース

  • 競合が多い業種(弁護士、不動産、美容クリニックなど)
  • 人気キーワード(ビッグワード)を狙う場合
  • 全国をターゲットにする場合

費用を抑えるコツ

  • ロングテールキーワードを活用
  • 地域を絞り込む
  • 品質スコアを上げる
  • 除外キーワードを設定する

リスティング広告の詳しい運用方法は、検索広告(リスティング広告)の設定と運用方法で解説しています。

ディスプレイ広告の費用相場

クリック単価・CPMの相場

課金形式相場
CPC(クリック課金)10〜100円
CPM(1,000回表示)100〜500円

月額予算の目安

運用規模月額予算
テスト運用5〜10万円
小規模運用10〜30万円
中規模運用30〜100万円
大規模運用100万円以上

特徴

  • リスティング広告より単価は低い傾向
  • 認知拡大が目的なら、ある程度の予算が必要
  • リマーケティングは比較的低コストで効果が出やすい

ディスプレイ広告の詳細は、ディスプレイ広告(GDN)の設定と運用方法で解説しています。

YouTube広告の費用相場

視聴単価の相場

広告タイプ視聴単価(CPV)の目安
スキップ可能なインストリーム広告3〜20円/視聴
バンパー広告300〜600円/1,000表示
ディスカバリー広告3〜20円/視聴

月額予算の目安

運用規模月額予算
テスト運用10〜30万円
小規模運用30〜50万円
中規模運用50〜200万円
大規模運用200万円以上

注意点

  • 動画制作費が別途必要(数万円〜数百万円)
  • 認知拡大には一定以上の予算が必要
  • ターゲティングを絞ると単価が上がる場合がある

YouTube広告の詳細は、YouTube広告の種類と活用法で解説しています。

Meta広告(Facebook・Instagram広告)の費用相場

クリック単価・CPMの相場

指標相場
CPC(クリック単価)50〜200円
CPM(1,000回表示)200〜800円
CPI(アプリインストール単価)100〜500円

月額予算の目安

運用規模月額予算
テスト運用3〜10万円
小規模運用10〜30万円
中規模運用30〜100万円
大規模運用100万円以上

特徴

  • 少額から始められる(1日数百円から可能)
  • ターゲティング精度が高い
  • 業種や時期によって単価が変動
  • InstagramはFacebookより若干高い傾向

Meta広告の詳細は、Meta広告(Facebook・Instagram広告)の始め方と設定方法で解説しています。

LINE広告の費用相場

クリック単価・CPMの相場

指標相場
CPC(クリック単価)50〜200円
CPM(1,000回表示)400〜800円
友だち追加単価100〜400円

月額予算の目安

運用規模月額予算
テスト運用5〜15万円
小規模運用15〜30万円
中規模運用30〜100万円
大規模運用100万円以上

特徴

  • 日本国内最大のリーチが可能
  • 友だち追加広告は顧客リスト構築に有効
  • 他のSNS広告と比較してやや高めの傾向

LINE広告の詳細は、LINE広告の特徴と始め方で解説しています。

X(Twitter)広告の費用相場

クリック単価・エンゲージメント単価の相場

指標相場
CPC(クリック単価)30〜200円
CPE(エンゲージメント単価)30〜100円
CPF(フォロワー獲得単価)50〜300円

月額予算の目安

運用規模月額予算
テスト運用3〜10万円
小規模運用10〜30万円
中規模運用30〜100万円
大規模運用100万円以上

特徴

  • 拡散力が高く、バズれば費用対効果が高い
  • リアルタイム性のあるキャンペーンに強い
  • ターゲティングの精度はMeta広告より劣る

X広告の詳細は、X(Twitter)広告の運用方法と成功のコツで解説しています。

TikTok広告の費用相場

クリック単価・CPMの相場

指標相場
CPC(クリック単価)30〜100円
CPM(1,000回表示)300〜800円
CPV(6秒視聴単価)5〜20円

月額予算の目安

運用規模月額予算
テスト運用10〜30万円
小規模運用30〜50万円
中規模運用50〜200万円
大規模運用200万円以上

特徴

  • 若年層へのリーチに強い
  • 動画制作のコストが別途必要
  • 比較的CPCは安い傾向
  • まだ競合が少ない業種ではチャンス

TikTok広告の詳細は、TikTok広告の可能性と始め方で解説しています。

アフィリエイト広告の費用相場

成果報酬の相場

成果地点報酬相場
資料請求500〜3,000円/件
会員登録300〜2,000円/件
商品購入販売価格の5〜30%
来店予約1,000〜10,000円/件
契約成立5,000〜50,000円/件

固定費

項目費用
ASP初期費用0〜50,000円
ASP月額費用0〜50,000円

特徴

  • 成果が発生した場合のみ費用がかかる
  • ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)への登録が必要
  • 固定費がかかるASPもある

広告種類別費用相場まとめ

広告種類CPC相場最低月額予算目安
リスティング広告50〜500円3万円〜
ディスプレイ広告10〜100円5万円〜
YouTube広告3〜20円/視聴10万円〜
Meta広告50〜200円3万円〜
LINE広告50〜200円5万円〜
X広告30〜200円3万円〜
TikTok広告30〜100円10万円〜

業種別の広告費用相場

業種によって、競合の多さや顧客単価が異なるため、広告費用の相場も大きく異なります

飲食店の広告費用相場

費用相場

指標相場
リスティング広告CPC30〜150円
SNS広告CPC30〜100円
月額予算目安(小規模)3〜10万円
来店獲得単価(CPA)目安500〜2,000円

特徴

  • 客単価が低いため、CPAを抑える必要がある
  • 地域を絞ったローカル広告が効果的
  • Instagram広告との相性が良い
  • MEO対策との併用がおすすめ

飲食店の広告運用については、飲食店の広告運用戦略で詳しく解説しています。

美容室・サロンの広告費用相場

費用相場

指標相場
リスティング広告CPC100〜400円
SNS広告CPC50〜150円
月額予算目安(小規模)5〜20万円
新規集客単価(CPA)目安2,000〜8,000円

特徴

  • LTV(顧客生涯価値)が高いため、初回獲得コストをかけられる
  • ホットペッパービューティーなど媒体との併用が多い
  • Instagram広告との相性が非常に良い
  • 地域密着のため、エリアを絞った広告が効果的

美容室・サロンの広告運用については、美容室・サロンの広告運用戦略で詳しく解説しています。

クリニック・医療機関の広告費用相場

費用相場

指標相場
リスティング広告CPC200〜1,000円
SNS広告CPC100〜300円
月額予算目安(小規模)10〜50万円
初診獲得単価(CPA)目安5,000〜30,000円

特徴

  • 競合が多く、CPCが高い傾向
  • 医療広告ガイドラインの制約がある
  • 自費診療(美容、矯正など)は特に競合が激しい
  • 患者のLTVが高いため、獲得コストをかけられる

クリニックの広告運用については、クリニック・医療機関の広告運用で詳しく解説しています。

士業(弁護士・税理士など)の広告費用相場

費用相場

指標相場
リスティング広告CPC500〜2,000円
SNS広告CPC200〜500円
月額予算目安(小規模)10〜50万円
問い合わせ獲得単価(CPA)目安10,000〜50,000円

特徴

  • CPCが非常に高い業種の一つ
  • 特に弁護士は競合が激しい
  • 顧問契約など高単価案件が多いため、CPAが高くても採算が合う
  • リスティング広告が主流

士業の広告運用については、士業(弁護士・税理士など)の広告運用戦略で詳しく解説しています。

ECサイトの広告費用相場

費用相場

指標相場
リスティング広告CPC30〜200円
ショッピング広告CPC20〜100円
SNS広告CPC30〜150円
月額予算目安(小規模)10〜50万円
ROAS目安300〜800%

特徴

  • ショッピング広告との相性が良い
  • ROAS(広告費用対効果)で効果測定
  • リマーケティング広告が効果的
  • 商品によって費用対効果が大きく異なる

ECサイトの広告運用については、ECサイトの広告運用戦略で詳しく解説しています。

BtoBビジネスの広告費用相場

費用相場

指標相場
リスティング広告CPC300〜1,500円
SNS広告(Facebook)CPC200〜500円
月額予算目安(小規模)20〜100万円
リード獲得単価(CPL)目安5,000〜30,000円

特徴

  • CPCが高い傾向
  • 契約単価が高いため、リード獲得コストをかけられる
  • リスティング広告とFacebook広告が主流
  • ホワイトペーパーダウンロードなどリード獲得施策が有効

BtoBの広告運用については、BtoBビジネスの広告運用戦略で詳しく解説しています。

不動産業界の広告費用相場

費用相場

指標相場
リスティング広告CPC200〜1,000円
SNS広告CPC100〜300円
月額予算目安(小規模)20〜100万円
反響獲得単価(CPA)目安5,000〜30,000円

特徴

  • 成約単価が高いため、獲得コストをかけられる
  • 物件検索ポータルサイトとの併用が多い
  • ディスプレイ広告でのリマーケティングが効果的

不動産の広告運用については、不動産業界の広告運用戦略で詳しく解説しています。

業種別費用相場まとめ

業種CPC相場月額予算目安CPA目安
飲食店30〜150円3〜10万円500〜2,000円
美容室・サロン100〜400円5〜20万円2,000〜8,000円
クリニック200〜1,000円10〜50万円5,000〜30,000円
士業500〜2,000円10〜50万円10,000〜50,000円
ECサイト30〜200円10〜50万円ROAS 300〜800%
BtoB300〜1,500円20〜100万円5,000〜30,000円
不動産200〜1,000円20〜100万円5,000〜30,000円

広告予算の決め方

方法1:売上目標から逆算する

計算方法

売上目標から必要な広告予算を逆算する方法です。

計算式

  1. 売上目標を設定
  2. 必要なコンバージョン数を算出(売上目標 ÷ 客単価)
  3. 必要なクリック数を算出(コンバージョン数 ÷ CVR)
  4. 広告予算を算出(クリック数 × CPC)

計算例

  • 売上目標:100万円/月
  • 客単価:10,000円
  • 必要コンバージョン数:100件
  • 想定CVR:2%
  • 必要クリック数:5,000クリック
  • 想定CPC:100円
  • 必要広告予算:50万円

方法2:目標CPAから算出する

計算方法

1件あたりの獲得コスト(CPA)を決め、目標件数から予算を算出する方法です。

計算式

広告予算 = 目標CPA × 目標コンバージョン数

計算例

  • 目標CPA:5,000円
  • 目標コンバージョン数:30件/月
  • 必要広告予算:15万円

適切なCPAの決め方

  • 顧客のLTV(生涯価値)から逆算
  • 粗利益から許容できる獲得コストを算出
  • 業界の平均CPAを参考に

方法3:売上の一定割合を広告費に充てる

計算方法

売上の一定割合を広告費に充てる方法です。シンプルで分かりやすいです。

業種別の広告費比率目安

業種売上に対する広告費比率
ECサイト10〜30%
飲食店3〜10%
美容室・サロン5〜15%
クリニック5〜20%
不動産3〜10%
BtoB5〜15%

計算例

  • 月商:500万円
  • 広告費比率:10%
  • 広告予算:50万円

方法4:テスト予算からスタートする

考え方

最初は少額のテスト予算からスタートし、効果を見ながら徐々に増額する方法です。

テスト期間の目安

  • 期間:1〜3ヶ月
  • 予算:月額3〜10万円

テスト後の判断

  • 効果が出ている → 予算を増額
  • 効果が出ていない → 改善策を実施、または撤退

この方法は、初めてWeb広告を始める場合におすすめです。

方法5:競合の広告費を参考にする

調査方法

  • 競合の広告がどれくらい表示されているか観察
  • 広告出稿量から予算を推測
  • 業界レポートや調査データを参考に

注意点

競合と同じ予算が必要というわけではありません。自社の状況に合わせて判断しましょう。

予算配分の考え方

媒体間の予算配分

複数の広告媒体を運用する場合、予算配分が重要になります。

基本的な考え方

  • 効果が出ている媒体に多く配分
  • 新しい媒体はテスト予算から
  • 目的に合わせた配分

配分例(月額50万円の場合)

【コンバージョン重視の場合】

  • リスティング広告:30万円(60%)
  • リマーケティング:10万円(20%)
  • SNS広告:10万円(20%)

【認知拡大重視の場合】

  • ディスプレイ広告:20万円(40%)
  • YouTube広告:15万円(30%)
  • SNS広告:15万円(30%)

キャンペーン間の予算配分

同じ媒体内でも、キャンペーンごとに予算配分を行います。

配分の基準

  • コンバージョン効率の高いキャンペーンに多く配分
  • 主力商品・サービスに優先的に配分
  • 季節性を考慮して柔軟に調整

時期による予算調整

ビジネスには繁忙期・閑散期があります。時期に応じて予算を調整しましょう。

調整例

  • 繁忙期:予算を増額して機会損失を防ぐ
  • 閑散期:予算を抑えるか、認知目的の広告に切り替え
  • キャンペーン時期:一時的に予算を増額

少額予算での運用のコツ

コツ1:媒体を絞る

少額予算の場合、1〜2媒体に集中することが重要です。

理由

  • 予算が分散すると、どの媒体も効果が出にくい
  • 学習に必要なデータが蓄積されにくい
  • 運用の手間が増える

おすすめの優先順位

  1. リスティング広告(Google広告)
  2. SNS広告(Meta広告)

コツ2:ターゲットを絞る

絞り込みの例

  • 地域を絞る:全国→特定の都道府県・市区町村
  • キーワードを絞る:ビッグワード→ロングテールキーワード
  • オーディエンスを絞る:広いターゲット→具体的なペルソナ

メリット

  • CPCが下がる可能性
  • コンバージョン率が上がる可能性
  • 少ない予算でも十分なデータが集まる

コツ3:リマーケティングを活用する

リマーケティングのメリット

  • すでに興味を持ったユーザーにアプローチ
  • コンバージョン率が高い
  • CPCが比較的安い

少額予算でも、サイト訪問者へのリマーケティングは効果が出やすいです。

リマーケティング広告については、リマーケティング広告の設定と活用法で詳しく解説しています。

コツ4:自分で運用する

代理店手数料を抑える

広告代理店に依頼すると、一般的に広告費の20%程度の手数料がかかります。少額予算の場合、自分で運用することでコストを抑えられます。

自分で運用する際のポイント

  • Google広告、Meta広告の公式ヘルプで学ぶ
  • 少額から始めて経験を積む
  • 効果測定と改善を繰り返す

自社運用か代理店委託かの判断については、インハウス運用vs代理店委託で詳しく解説しています。

コツ5:LPを最適化する

LPの重要性

広告費を抑えるには、コンバージョン率を上げることが効果的です。同じクリック数でもCVRが2倍になれば、CPAは半分になります。

LP最適化のポイント

  • 広告とLPの一貫性を保つ
  • ページの読み込み速度を改善
  • コンバージョンまでの導線を明確に
  • ABテストで継続的に改善

LP最適化については、広告用LPの作り方と構成の基本LPのCVR改善チェックリストで詳しく解説しています。

広告費の効果測定

重要な指標

CPA(顧客獲得単価)

1件のコンバージョンを獲得するのにかかった費用です。

CPA = 広告費 ÷ コンバージョン数

ROAS(広告費用対効果)

広告費に対してどれだけの売上が得られたかを示す指標です。ECサイトでよく使われます。

ROAS = 売上 ÷ 広告費 × 100(%)

ROI(投資対効果)

投資に対してどれだけの利益が得られたかを示す指標です。

ROI = (売上 – 広告費 – 原価)÷ 広告費 × 100(%)

これらの指標について詳しくは、広告効果測定の基本指標で解説しています。

費用対効果の判断基準

CPAで判断する場合

  • 目標CPA以下 → 効果あり、予算増額を検討
  • 目標CPA以上 → 改善が必要

ROASで判断する場合

  • ROAS 100%以上 → 売上は広告費を上回っている
  • ROAS 300%以上 → 一般的に良好な水準
  • ROAS 500%以上 → 非常に効果的

注意点

  • 短期的な数値だけでなく、LTV(顧客生涯価値)も考慮
  • 認知目的の広告は、直接的なCPAだけで判断しない
  • オフラインコンバージョンも考慮

予算に関するよくある質問(FAQ)

Q:最低いくらから始められますか?

A:1日数百円から始められます。Google広告やMeta広告には最低出稿金額の制限がないため、1日1,000円(月額約3万円)からでも運用可能です。ただし、効果検証には一定のデータ量が必要なため、月額3〜5万円以上を推奨します。

Q:広告費以外にかかる費用はありますか?

A:以下の費用がかかる場合があります

  • 制作費:バナー、動画、LPの制作費用
  • 運用代行費:代理店に依頼する場合の手数料(広告費の15〜25%程度)
  • ツール費:分析ツール、自動化ツールなどの費用

Q:予算を増やせばその分効果は上がりますか?

A:必ずしもそうではありません。予算を増やしても、ターゲットや広告の設定が適切でなければ効果は上がりません。まずは少額で効果の出る設定を見つけ、その後に予算を増額するのが効果的です。また、予算を増やしすぎると、CPAが悪化するケースもあります。

Q:代理店に依頼する場合の費用はどれくらいですか?

A:広告費の15〜25%が一般的です。また、初期設定費用として5〜20万円程度かかるケースもあります。月額の最低出稿金額が設定されている代理店もあります(例:月額30万円以上など)。詳しくは広告代理店の選び方と失敗しない付き合い方で解説しています。

Q:季節によって予算は変えるべきですか?

A:はい、変えることをおすすめします。繁忙期は需要が高まるため、予算を増額して機会損失を防ぎましょう。逆に閑散期は予算を抑えるか、認知目的の広告にシフトするのが効果的です。年間の予算計画を立て、柔軟に調整することが重要です。

Q:複数の媒体に予算を分散すべきですか?

A:予算規模によります。月額30万円以下の場合は、1〜2媒体に集中することをおすすめします。予算が分散すると、どの媒体も十分なデータが蓄積できず、効果検証が難しくなります。月額50万円以上であれば、複数媒体への分散を検討しても良いでしょう。

まとめ:適切な予算で成果を最大化しよう

ここまで、Web広告の費用相場と予算の決め方について詳しく解説してきました。最後に重要なポイントをまとめます。

広告種類別の費用相場

  • リスティング広告:CPC 50〜500円、月額3万円〜
  • ディスプレイ広告:CPC 10〜100円、月額5万円〜
  • SNS広告:CPC 30〜200円、月額3万円〜
  • YouTube広告:CPV 3〜20円、月額10万円〜

予算の決め方

  • 売上目標から逆算
  • 目標CPAから算出
  • 売上の一定割合を充当
  • テスト予算からスタート

少額予算での運用のコツ

  • 媒体を絞る(1〜2媒体に集中)
  • ターゲットを絞る(地域、キーワード)
  • リマーケティングを活用
  • LPを最適化してCVRを上げる

初心者へのおすすめ

  1. 月額3〜10万円のテスト予算からスタート
  2. リスティング広告(Google広告)から始める
  3. 効果を見ながら徐々に予算を増額

Web広告は、適切な予算設定と運用によって高い費用対効果を実現できます。この記事を参考に、自社に最適な広告予算を設定してください。

各広告の詳しい始め方については、以下の記事も参考にしてください。

予算策定シミュレーション

実際に予算を策定する際のシミュレーション例を紹介します。自社の状況に当てはめて計算してみてください。

シミュレーション1:飲食店の場合

前提条件

  • 業種:カフェ
  • 客単価:1,500円
  • 目標:Web広告経由で月30人の新規集客
  • 想定CVR:3%
  • 想定CPC:80円

計算

  1. 必要クリック数 = 30人 ÷ 3% = 1,000クリック
  2. 広告費 = 1,000クリック × 80円 = 80,000円/月
  3. CPA = 80,000円 ÷ 30人 = 約2,667円/人

採算性の確認

  • 客単価1,500円に対してCPA2,667円は一見赤字
  • しかし、リピート率を考慮(月2回来店×6ヶ月=LTV18,000円)
  • LTV18,000円に対してCPA2,667円なら採算は取れる

シミュレーション2:美容室の場合

前提条件

  • 業種:美容室
  • 初回客単価:8,000円
  • 目標:Web広告経由で月20人の新規集客
  • 想定CVR:2%
  • 想定CPC:200円

計算

  1. 必要クリック数 = 20人 ÷ 2% = 1,000クリック
  2. 広告費 = 1,000クリック × 200円 = 200,000円/月
  3. CPA = 200,000円 ÷ 20人 = 10,000円/人

採算性の確認

  • 初回客単価8,000円に対してCPA10,000円は初回赤字
  • リピート率50%、平均来店回数年6回で計算
  • LTV = 8,000円 × 6回 × 50%リピート = 24,000円
  • LTV24,000円に対してCPA10,000円なら採算は取れる

シミュレーション3:BtoB企業の場合

前提条件

  • 業種:ITサービス(BtoB)
  • 契約単価:年間120万円
  • 目標:Web広告経由で月5件の商談獲得
  • 商談→成約率:20%
  • 想定CVR(問い合わせ):1%
  • 想定CPC:800円

計算

  1. 必要クリック数 = 5件 ÷ 1% = 500クリック
  2. 広告費 = 500クリック × 800円 = 400,000円/月
  3. CPL(リード獲得単価) = 400,000円 ÷ 5件 = 80,000円/件
  4. 成約1件あたりの広告費 = 80,000円 ÷ 20% = 400,000円/成約

採算性の確認

  • 契約単価120万円に対して広告費40万円
  • 粗利率50%の場合、粗利60万円
  • 広告費を差し引いても20万円の利益

予算策定シートのテンプレート

以下の項目を埋めて、自社の広告予算を計算してみましょう。

項目数値
①目標コンバージョン数(月間)____件
②想定CVR____%
③必要クリック数(①÷②)____クリック
④想定CPC____円
⑤必要広告予算(③×④)____円
⑥CPA(⑤÷①)____円
⑦顧客単価____円
⑧LTV(顧客生涯価値)____円
⑨採算性(⑧>⑥なら採算OK)OK / NG

予算の見直しタイミング

定期的な見直し

広告予算は、定期的に見直すことが重要です。

見直しの頻度

頻度内容
週次日予算の消化状況確認、異常値チェック
月次月間実績の確認、翌月予算の調整
四半期中期的な成果の振り返り、予算配分の見直し
年次年間実績の振り返り、翌年予算の策定

予算を増やすべきタイミング

  • CPAが目標を下回っている:効率が良いので、増額してコンバージョンを増やす
  • インプレッションシェアが低い:予算不足で機会損失が発生している
  • 繁忙期が近い:需要が高まる時期に備える
  • 新商品・サービスのローンチ:認知拡大のため一時的に増額

予算を減らすべきタイミング

  • CPAが目標を大幅に上回っている:改善策を打ってから再開
  • 閑散期:需要が低い時期は予算を抑える
  • 市場環境の変化:競合激化などで効率が悪化した場合
  • 事業方針の変更:広告以外の施策に注力する場合

予算調整の判断基準

状況判断アクション
CPA目標達成+予算消化増額検討10〜30%ずつ段階的に増額
CPA目標達成+予算未消化現状維持ターゲット拡大を検討
CPA目標未達+予算消化改善優先予算は維持し、設定を改善
CPA目標未達+予算未消化減額検討予算を減らし、改善に注力

広告費を無駄にしないためのチェックリスト

広告費を効率的に使うために、以下のチェックリストを活用してください。

運用開始前のチェック

項目チェック
目的(認知/獲得)が明確か
ターゲットが明確か
目標CPA/ROASを設定したか
適切な媒体を選んだか
コンバージョン計測を設定したか
LPは最適化されているか

運用中のチェック

項目チェック
予算は適切に消化されているか
CPAは目標内か
無駄なクリックはないか
除外キーワードは設定しているか
定期的にレポートを確認しているか
改善施策を実施しているか

定期見直しのチェック

項目チェック
目標と実績を比較したか
媒体間の効率を比較したか
予算配分は適切か
新しい媒体・手法を検討したか
季節要因を考慮したか

関連記事