はじめに:Googleの「掃除」がこれまで以上に鋭くなっている
「普通に運営しているつもりなのに、突然検索結果から消えてしまった」
近年、このような悲鳴がWeb担当者の間で増えています。その原因の多くは、Googleが定期的に実施する「スパムアップデート」にあります。
2025年から2026年にかけて、Googleはスパム検出AI「SpamBrain」をさらに進化させました。かつてのような分かりやすい不正だけでなく、「一見まともに見えるが、実は中身がないサイト」を容赦なく排除し始めています。本シリーズでは、ペナルティを回避し、安全にサイトを育てるための知識を全5回でお届けします。
1章:スパムアップデートとは何か?
スパムアップデートとは、Googleの「スパムに関するポリシー」に違反するサイトを検索結果から降格、あるいは完全に削除するためのアルゴリズム更新です。
一般的な「コアアップデート」がサイトの「良し悪し」を再評価するものであるのに対し、スパムアップデートは「ルール違反(不正行為)」を検知し、排除することを目的としています。
2章:2025年以降に強化された「新基準」
2024年3月に発表された大規模なポリシー変更以降、Googleは特に以下の3点を「重大なスパム」として定義し、取り締まりを強化しました。
- 大量生成されたコンテンツの不正使用:AIか人間かを問わず、検索順位を操作する目的で「価値の低い記事」を大量に公開する行為。
- サイト評判の不正使用(寄生サイト):信頼のある大手サイトのサブドメインやディレクトリを借りて、無関係なジャンル(アフィリエイト等)を展開する行為。
- 期限切れドメイン(中古ドメイン)の悪用:過去のドメイン評価を引き継ぐためだけに、全く別のジャンルのサイトを立ち上げる行為。
(参考:ドメインの種類とSEOへの影響)
3章:ペナルティを受けないための基本原則
今のGoogleに「裏技」は通用しません。以下の原則を徹底することが、最大のスパム対策になります。
- 検索エンジンのためではなく、ユーザーのために書く:キーワードを詰め込むのではなく、読み手の悩みを解決することを最優先にする。
- 透明性を確保する:誰が書いた記事なのか、一次情報はどこにあるのかを明確にする。
- 不自然な被リンクに手を出さない:リンクを購入したり、不自然なネットワーク(PBN)に参加したりしない。
(参考:SEO対策の基本概念)
次回の第2部では、現在最も多くのサイトがペナルティを受けている「3大禁止事項」について、具体的な事例を交えてさらに詳しく解説します。
「良かれと思ってやっていたこと」がスパムとみなされる落とし穴とは?
4章:SEOの「禁忌」となった3つの手法
Googleは2024年3月にスパムポリシーを大幅に改訂し、それまで「グレーゾーン」とされていた手法を明確に「アウト(スパム)」と定義しました。2026年現在、以下の3つに該当するサイトは、自動アルゴリズムだけでなく、Googleの目視(手動対策)による厳しいペナルティの対象となっています。
5章:1. 大規模なコンテンツ生成の不正使用
かつての「ワードサラダ」の進化版です。AIや自動化ツールを使い、検索上位を独占するためだけに、人間が読むことを想定していない記事を大量に公開する行為を指します。
- リスク:AI生成そのものが禁止されているわけではありませんが、「独自性がなく、既存情報のつなぎ合わせ」である大量の記事はスパムとみなされます。
- 対策:AIはあくまで下書きや構成案に留め、必ず人間の手で「実体験」や「独自の視点」を加える必要があります。
(参考:ブログ更新で評価される記事の書き方)
6章:2. 期限切れドメイン(中古ドメイン)の悪用
過去に運営されていたドメインが持つ「被リンクの評価」を悪用する手法です。例えば、かつて評価の高かった「医療機関のドメイン」を買い取り、全く関係のない「カジノ」や「アフィリエイト」のサイトを立ち上げる行為です。
- リスク:コンテンツの継続性がない場合、Googleはそのドメインが持つ過去の評価をリセットし、スパムとしてインデックスから削除します。
- 対策:ドメインを購入して再利用する場合は、過去のテーマを尊重し、ユーザーにとって違和感のない高品質なサイトを構築しなければなりません。
7章:3. サイト評判の不正使用(サブドメイン貸し)
「寄生サイト」とも呼ばれる手法です。信頼性の高い大手企業のサブドメインやディレクトリを借りて、その企業の管理が及ばない第三者が無関係な(主に高収益な)コンテンツを運営することです。
[Image diagram showing a high-authority news site lending a sub-directory to a third-party coupon or gambling site, marked as SPAM]- リスク:Googleは、そのドメインが本来持っている権威性が「第三者の収益目的」で利用されている場合、貸している側のメインサイトごと評価を下げる決定を下しました。
- 対策:自社ドメイン内で第三者にコンテンツを運営させる場合は、自社による厳格な監修と責任が求められます。
(参考:インデックス登録されない原因と対策)
これらの手法は「短期的には」順位が上がることもありますが、スパムアップデート(SpamBrain)の検知にかかった瞬間、サイトの寿命は終わります。
次回の第3部では、実際にスパムと判定された際にどのような通知が来るのか、「手動対策と自動対策(アルゴリズム)」の違いと確認方法を解説します。
8章:ペナルティには「2つのパターン」がある
Googleによるスパム対策には、大きく分けて「手動対策(Manual Actions)」と「自動対策(アルゴリズムによる評価下落)」の2種類があります。どちらのパターンかによって、回復までのプロセスが大きく変わります。
9章:1. 手動対策(明確なペナルティ)
Googleの担当者がサイトを直接目視し、スパムポリシーに違反していると判断した場合に適用されます。
- 確認方法:Google Search Consoleの左メニューにある「セキュリティと手動対策」>「手動対策」を確認します。
- 特徴:「価値のない質の低いコンテンツ」「不自然なリンク」などの具体的な違反内容が表示されます。
- 影響:特定のページ、あるいはサイト全体が検索結果から完全に削除されることがあります。
手動対策の通知が来ている場合、放置しても絶対に治りません。違反箇所を修正し、Googleへ「再審査リクエスト」を送る必要があります。
10章:2. 自動対策(アルゴリズムによる下落)
SpamBrainなどのアルゴリズムが、自動的に「このサイトはスパムの疑いがある」「信頼性が低い」と判定するケースです。
- 確認方法:Search Consoleに通知は届きません。「検索パフォーマンス」のグラフが、特定のアップデート(スパムアップデートなど)のタイミングで急激に右肩下がりになっているかどうかで判断します。
- 特徴:ペナルティというよりは「正当な評価としての下落」です。
- 影響:順位が圏外まで落ちる、あるいは10位〜20位程度まで大幅に降格します。
(参考:Googleが順位を決める基本の仕組み)
11章:自社サイトの「健全性」を診断するチェックリスト
通知がなくても順位が落ちた場合、以下の項目に心当たりがないか点検してください。
- site:検索の結果:Google検索窓に「site:(自社URL)」と入力し、ページが正しく表示されるか確認する。表示されない場合はインデックス削除の可能性があります。
- URL検査ツール:Search ConsoleのURL検査で「URLはGoogleに登録されています」と表示されるか確認する。
- インデックス登録エラー:「ページ」レポートに大量のエラーが出ていないか確認する。
(参考:インデックス登録されない原因と対処法)
次回の第4部では、実際にペナルティを受けてしまった、あるいは順位が急落してしまったサイトを救い出すための「解除・リカバリー手順」を詳しく解説します。
Googleへ送る「再審査リクエスト」の書き方など、具体的な復旧ロードマップをお届けします。
12章:手動対策(ペナルティ)解除への3ステップ
Search Consoleに「手動対策」の通知が届いた場合、サイトを放置しても順位は戻りません。以下の手順で誠実に対応する必要があります。
ステップ1:違反箇所の「徹底的な」修正
Googleの通知に書かれている違反内容(例:不自然なリンク、価値の低いコンテンツ)に該当する箇所を、サイト全体から探し出して修正します。
「一部だけ直して様子を見る」という態度は、再審査で不合格になる最大の原因です。疑わしいページは削除するか、高品質なものへ完全にリライトしましょう。
ステップ2:証拠の整理
何を、いつ、どのように修正したのかを記録します。不自然なリンクが原因なら、リンクを削除したリストや、相手サイトに削除依頼を送ったメールの控えなどを準備します。
ステップ3:再審査リクエストの送信
Search Consoleから「再審査をリクエスト」を送信します。ここでは、単に「直しました」と伝えるのではなく、以下の構成で書くのがベストです。
- 違反の認容:ポリシー違反があったことを認め、謝罪する。
- 実施した内容:具体的にどのページを削除・修正したかを詳しく説明する。
- 再発防止:今後どのようにポリシーを遵守していくかの体制(例:監修フローの導入)を誓約する。
13章:通知がない「アルゴリズム下落」からの回復
「通知はないが、スパムアップデートのタイミングで順位が落ちた」という自動対策の場合は、再審査リクエストという概念がありません。Googleが「このサイトはもうスパムではない」と自動で再評価するのを待つ必要があります。
- AIで大量生成しただけの「薄い記事」を思い切って非公開(または削除)にする。
- 過去に中古ドメインとして評価を得ていた手法をやめ、独自のコンテンツで勝負する。
- サイト内の重複コンテンツを整理し、正しいインデックス登録を促す。
(参考:ホームページ集客を成功させるための考え方)
14章:回復までにかかる期間の目安
手動対策の場合、リクエスト送信から数日〜2週間程度で結果が届きます。承認されれば、順位は徐々に戻り始めます。
一方、アルゴリズムによる下落の場合、数ヶ月〜半年以上の長い期間を要することも少なくありません。忍耐強く改善を続ける姿勢が求められます。
次回の最終回(第5部)では、これらすべてのリスクを排除し、2026年以降に勝ち残るための「ホワイトハットSEO」の真髄についてまとめます。王道のサイト運営こそが、最強のスパム対策である理由を解説します。
15章:2026年以降、Googleが「味方」をするサイトとは
これまで解説してきたスパムアップデートの歴史を振り返ると、一つの明確な結論に辿り着きます。それは、「Googleを騙そうとするテクニックは、いつか必ず暴かれる」ということです。
これからの時代に勝ち残るのは、Googleのアルゴリズムの隙間を縫うサイトではなく、Googleと同じ方向(ユーザーの利便性)を向いているサイトです。これをホワイトハットSEOと呼びます。
16章:健全な「被リンク」と「サイテーション」の獲得
スパム対策の核心は、不自然なリンク構築を卒業することです。現代のSEOにおいて価値があるのは、お金で買ったリンクではなく、「自然に発生した支持」です。
- 役立つツールや資料の提供:他者が「自分のサイトでも紹介したい」と思うような、独自の調査データや便利な計算ツールなどを公開する。
- SNSとの連動(サイテーション):SNSで話題になり、サイト名やサービス名が言及されることで、Googleは「現実社会で評価されているサイト」だと認識します。
- 正しいパートナーシップ:関連性の高い企業やサービスと提携し、ユーザーにとって有益な文脈でリンクを繋ぎ合う。
17章:資産価値を持つサイト運営ロードマップ
スパムアップデートの影響を一切受けない、クリーンな運営を行うための3つの鉄則です。
- AIは「副操縦士」にする:AIに記事を丸投げせず、必ず自社の専門スタッフが監修し、独自の知見(E-E-A-T)を加える。
- ドメインの信頼を守る:サブドメイン貸しや、無関係なジャンルへの中古ドメイン利用など、ブランドを傷つける短絡的な手法は避ける。
- 定期的なコンテンツ監査:古い記事を最新情報に更新(リライト)し続け、「常に役立つサイト」であり続ける。
(参考:SEO対策の基本概念)
まとめ:誠実な運営が、最高のSEO対策になる
全5回にわたり、スパムアップデートの影響と対策について解説してきました。
Googleのルールは厳しくなっていますが、それは裏を返せば「真面目にユーザーと向き合っているサイトが報われる時代になった」ということです。
一時的な順位に一喜一憂せず、5年、10年と使い続けられる「信頼の資産」をWebサイトという形で築き上げてください。
あなたの誠実な情報発信が、多くのユーザーの助けとなり、結果としてホームページ集客の大きな成功に繋がることを確信しています。
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