はじめに:SEO界の激震「コアアップデート」とは?
「検索順位が突然10位以上も落ちてしまった」「アクセス数が昨日から半分以下になった……」
このような大きな変動が起きたとき、その背景にあるのが「Googleコアアップデート」です。Googleは、検索ユーザーにより良い情報を届けるために、検索順位を決めるメインのアルゴリズムを年に数回、大規模に見直しています。
この記事では、コアアップデートの仕組みと、変動に振り回されないための本質的な考え方を全5回で解説します。
1章:コアアップデートの目的と仕組み
Googleの目的は一貫しています。それは「ユーザーの検索意図に、最も合致する高品質なコンテンツを上位に表示させること」です。
コアアップデートは、特定のサイトを狙い撃ちして順位を下げるためのものではありません。むしろ、これまで正当に評価されていなかった「本当に良いサイト」を再発見し、検索結果の質を底上げするための「大規模な再評価」と言えます。
なぜ順位が大きく動くのか?
Googleは、サイトを評価する基準(重み付け)を調整します。例えば、「これまでは情報の網羅性が重視されていたが、これからは発信者の専門性がより重要視される」といった変更です。
この基準の変更により、サイト全体の評価が塗り替えられ、大きな順位変動が発生します。
(参考:SEOとは?検索エンジンの仕組みの基本)
2章:アップデートはいつ、どのように行われるのか?
コアアップデートの実施は、通常Googleの公式SNS(Google Search Central)などで事前に告知されます。
- 頻度:年に3回〜4回程度。
- 期間:開始から完了まで、通常2週間から1ヶ月程度かかります。
- 影響範囲:特定のジャンルだけでなく、全言語・全ジャンルのサイトが対象です。
重要なのは、「アップデートの最中は順位が非常に不安定になる」ということです。初日に下がっても、完了する頃には元に戻っているケースもあります。変動が始まったからといって、慌ててサイトを修正するのは逆効果になることが多いため、まずは静観が必要です。
3章:評価の基準となる「E-E-A-T」
近年のコアアップデートで一貫して重要視されているのが、E-E-A-Tと呼ばれる評価指標です。
- Experience(経験):実体験に基づいた情報か。
- Expertise(専門性):その分野の知識が深いか。
- Authoritativeness(権威性):他者から認められているか。
- Trustworthiness(信頼性):誠実で正確な情報か。
(参考:Googleがサイトを評価する仕組み)
これらの要素が欠けているサイトは、コアアップデートのたびに順位を下げる傾向にあります。逆に言えば、これらを磨き続けることが、最大のアップデート対策となります。
次回の第2部では、実際に変動が起きた際、「Search Consoleを使ってどのデータをチェックすべきか」具体的な分析方法を解説します。
4章:順位変動が起きた直後の「鉄則」
アップデートの開始が告げられ、順位が動き始めたら、最も重要なのは「すぐにサイトをいじらないこと」です。
アップデート完了までは順位が乱高下するため、早まった修正が逆効果になるリスクがあります。まずは以下の3ステップで、Search Console(サーチコンソール)を使って冷静に状況を分析しましょう。
5章:ステップ1|サイト全体の傾向を把握する
まず、Search Consoleの「検索パフォーマンス」を開き、期間を「過去28日間」に設定して、アップデート開始日を境にクリック数や表示回数がどう変化したかを確認します。
チェックポイント:
- 全体的に落ちている:サイト全体の信頼性(E-E-A-T)やドメインの評価が再定義された可能性があります。
- 一部のカテゴリだけ落ちている:特定のジャンルの専門性や、情報の質が競合と比較された可能性があります。
6章:ステップ2|「ページ」と「クエリ」を比較する
次に、どのページが最も影響を受けたかを特定します。Search Consoleの「ページ」タブで、アップデート前後(例:直近7日間 vs その前の7日間)を比較してください。
分析のコツ:
順位が大幅に下がったページを見つけたら、そのページがどの「キーワード(クエリ)」で落とされたかを確認します。
- 特定のビッグキーワードだけ落ちたのか?
- 関連する細かいキーワード(ロングテール)も一斉に落ちたのか?
特定のキーワードだけで順位が下がっているなら、そのキーワードに対する「検索意図(ユーザーが本当に知りたいこと)」への回答が、競合ページより劣っていると判断された可能性が高いです。
7章:ステップ3|検索結果(SERPs)の顔ぶれを見る
Search Consoleで落ちたキーワードが特定できたら、実際にそのキーワードでGoogle検索をしてみましょう。
順位が上がった「競合サイト」を観察することで、今回のアップデートでGoogleが何を重視したのかが見えてきます。
- 上位サイトは「個人」か「企業(公式サイト)」か?(信頼性の比重)
- 「体験談」が豊富なページが上がっているか?(独自性の比重)
- インデックスされている情報の鮮度は新しいか?(速報性の比重)
(参考:Googleが順位を決める基本の仕組み)
原因が「記事の内容」にあるのか、「サイトの信頼性」にあるのかが見えてきたら、次は具体的な改善アクションです。
次回の第3部では、下落したサイトを回復させるための「コンテンツの再点検(E-E-A-T強化)」について詳しく解説します。Googleが公式に推奨する「評価を戻すための質問」を噛み砕いてお伝えします。
8章:Googleが求める「質の高いコンテンツ」の再定義
コアアップデートで順位が下落した際、Googleは公式に「サイトに何か問題があるとは限らない」と述べています。これは、「あなたのサイトが悪くなったのではなく、競合サイトがより良くなった(またはGoogleの好みが変わった)」ことを意味します。
順位を戻すためには、今のGoogleが重視している「E-E-A-T」の観点から、既存の記事を徹底的にブラッシュアップ(リライト)する必要があります。
9章:実体験(Experience)を盛り込む
近年のアップデートで最も追加された重要な要素が「Experience(経験)」です。AIで生成されたような、どこにでもある「まとめ情報」の価値は相対的に低下しています。
リライトのポイント:
- 「やってみた」情報を追加:実際にそのサービスを使った、その場所に行った人しか撮れない写真や感想を載せる。
- 独自の検証データ:自分で調べた数値や、顧客から得たリアルな声を反映させる。
- 失敗談や注意点:メリットだけでなく、経験者だからこそわかるデメリットや失敗から学んだアドバイスを盛り込む。
(参考:ブログ更新で集客できる記事の書き方)
10章:専門性(Expertise)と信頼性(Trustworthiness)の強化
「誰が言っているか」は、特に医療・健康・金融などのYMYL(Your Money or Your Life)分野において生死を分けるほど重要です。
信頼性を高めるチェックリスト:
- 著者プロフィールの充実:なぜあなたがそのトピックについて語る資格があるのか(資格、経歴、実績)を明記する。
- 情報の出典を明記:公的機関や専門サイトなど、信頼できるソースへの発リンクを適切に設置する。
- 記事の鮮度:古い情報を放置せず、最新の法律やトレンドに合わせて内容を更新し、更新日を明記する。
(参考:SEO対策の基本概念)
11章:ユーザーの「検索意図」に寄り添う
競合サイトに負けている場合、それは「ユーザーが求めている答え」が不足しているからかもしれません。
現在の検索結果1位〜3位のサイトを読み込み、自分の記事に足りない「トピック」や「解決策」を探してください。単に文字数を増やすのではなく、ユーザーの悩みを最短距離で解決できる構成になっているかが重要です。
次回の第4部では、コンテンツ以外の重要な要素「ユーザー体験(UX)と技術面」に焦点を当てます。
表示速度やスマホでの使いやすさが、コアアップデートの評価にどう関係しているのかを解説します。
12章:ページエクスペリエンスも「コア」な評価対象
Googleは、記事の内容(Content)だけでなく、その記事を閲覧する際の「体験(Experience)」もサイトの品質の一部として評価しています。
コアアップデートの際、コンテンツのリライトをしても順位が戻らない場合、サイトの「使い勝手」に問題があるかもしれません。Googleが公式に掲げるページエクスペリエンスシグナルをチェックしましょう。
13章:Core Web Vitals(コアウェブバイタル)の改善
特に重要なのが、表示速度や視覚的な安定性を数値化した「Core Web Vitals」です。PageSpeed Insightsで以下の項目が「不合格」になっていないか確認してください。
- LCP(最大視覚的コンテンツの表示時間):メイン画像やテキストがすぐに表示されるか。
- FID / INP(応答性):ボタンをクリックした際の反応が速いか。
- CLS(視覚的安定性):読み込み中に広告などが動いて、レイアウトが崩れないか。
これらが極端に悪いと、「ユーザーにストレスを与えるサイト」とみなされ、コアアップデートのタイミングで評価を下げられる要因となります。
(参考:モバイルファーストインデックスの重要性)
14章:モバイルフレンドリーと広告の配置
スマートフォンの普及に伴い、Googleの評価は「スマホでの見え方」が基準(MFI)になっています。
- スマホでの読みやすさ:文字サイズが小さすぎないか、ボタンの間隔は適切か。
- 過度な広告の排除:ファーストビュー(最初に目に入る範囲)が広告で埋め尽くされていないか。コンテンツを隠すようなポップアップ広告は、評価を下げる直接的な原因になります。
15章:インデックスエラーの解消
技術的な不備もコアアップデートの再評価に悪影響を与えます。
Search Consoleの「ページ」レポートを確認し、意図せずインデックスから漏れているページや、ソフト404エラー(ページがないのに200番を返している)が発生していないか点検しましょう。
(参考:インデックス登録されない原因と対処法)
- SSL化(HTTPS)は完璧か。
- サイトマップ(sitemap.xml)は正しく送信されているか。
- サーバーの応答速度に問題はないか。
次回の最終回(第5部)では、これまでの対策を総括し、「アップデートをチャンスに変える長期的な運用ルール」についてまとめます。変動に一喜一憂しない、本物のSEO体力をつけるためのロードマップをお届けします。
16章:アップデートに「強いサイト」の共通点
これまで多くのコアアップデートを分析してきましたが、変動の影響を最小限に抑え、逆に順位を上げているサイトには共通する特徴があります。
- 「検索のその先」を解決している:単に知識を並べるだけでなく、読者が次に何をすべきか(アクション)を提示している。
- ブランド力が高い:「〇〇のことならこのサイト」と指名検索されるほど、特定の分野で信頼を得ている。
- 継続的なメンテナンス:公開して終わりの「置きっぱなし」の記事がなく、常に最新情報に更新されている。
(参考:ブログ更新がSEOに与える効果とコツ)
17章:順位回復までのタイムライン
もしアップデートで順位を落としてしまった場合、対策を打ったからといって翌日に順位が戻ることは稀です。
Googleは、サイトの改善を認識してから、次回の「コアアップデート」や「小規模な調整」のタイミングで評価を更新することが多いからです。回復には3ヶ月〜半年程度の期間が必要になるケースもあります。焦らず、正しい改善を積み重ねることが唯一の近道です。
18章:2026年以降のSEO運用ロードマップ
今後のサイト運営で意識すべき「攻めと守り」のポイントをまとめます。
- 独自性の追求:AIが書ける内容になっていないか?自社の「経験」が含まれているか。
- 定期的な健康診断:Search Consoleで「落ち始めているクエリ」を早期発見する。
- リンクの健全化:不自然な被リンクに頼らず、SNS等での認知(サイテーション)を高める。
- ドメインの整理:低品質なページがサイトの足を引っ張っていないか精査する。
(参考:ドメインの種類とSEOへの影響)
まとめ:アップデートは「質の高いサイト」へのチャンス
全5回にわたり、Googleコアアップデートについて解説してきました。
アップデートは、真摯にサイトを運営している人にとって、不正な競合や低品質なサイトを追い抜くための「チャンス」でもあります。
Googleが目指す「ユーザーファースト」の理想を理解し、技術・コンテンツ・信頼性の3軸でサイトを磨き続けましょう。
変動に一喜一憂せず、目の前のユーザーを満足させることに集中すれば、検索順位は自ずとついてきます。あなたのホームページ集客が、アップデートのたびに強固なものになることを願っています。
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