「オンラインレッスンの動画を作っているけど、対面授業のように理解してもらえているか不安…」
「画面越しだと、どうしても説明が伝わりにくい。図解を入れたいけど、やり方が分からない」
「他のスクールの動画を見ると、分かりやすくて綺麗。うちの動画はなんだか素人っぽい…」
こんな悩みを抱えている教育事業者の方は多いのではないでしょうか。
コロナ禍以降、オンラインレッスンは急速に普及しました。学習塾、英会話スクール、プログラミング教室、音楽教室、ヨガスタジオ、料理教室…。あらゆるジャンルの教育・習い事で、動画を活用した学習が当たり前になっています。
しかし、オンラインレッスンの動画には、対面授業とは異なる難しさがあります。
対面であれば、生徒の表情を見ながら「ここは分かっているかな?」と確認し、分からなければその場で補足説明ができます。しかし、動画は一方通行。生徒が「ここが分からない」と思っても、動画は先に進んでしまいます。
この課題を解決するのが、「図解」の力です。
言葉だけでは伝わりにくい概念も、図解があれば直感的に理解できます。適切な図解を、適切なタイミングで入れることで、オンラインレッスンの「理解しにくさ」を大幅に軽減できます。
この記事では、オンラインレッスン動画に特化した「図解の入れ方」を徹底解説します。図解の種類と使い分け、作成ツール、アニメーションの付け方、画面構成のコツまで、受講者の理解度を高める編集テクニックをお伝えします。
学習塾・予備校の講師、語学スクールの運営者、習い事教室のインストラクター、eラーニングコンテンツの制作担当者の方は、ぜひ最後までお読みください。
なぜオンラインレッスンに「図解」が必要なのか

「聞くだけ」では理解度が下がる
人間の学習には、複数の感覚を使う方が効果的だと言われています。
講師の話を「聞くだけ」の学習よりも、「聞きながら見る」学習の方が、記憶への定着率が高くなります。さらに、「聞いて、見て、書く(または操作する)」を組み合わせると、さらに効果が上がります。
オンラインレッスンの動画が「講師が話しているだけ」の映像では、受講者は「聞くだけ」の状態になってしまいます。これでは、対面授業で黒板やホワイトボードを使って説明するよりも、理解度が下がってしまう可能性があります。
図解を入れることで、「聞く」に「見る」が加わり、学習効果を高めることができます。
「言葉」の限界を補う
言葉だけで説明するのが難しい概念は、たくさんあります。
例えば、「AとBが相互に影響し合いながら、Cという結果を生み出す」という関係性を、言葉だけで説明しようとすると、長くなり、分かりにくくなりがちです。
しかし、AとBを矢印でつなぎ、その下にCを配置した図を見せれば、一瞬で「なるほど」と理解できます。
図解が効果的な内容の例
関係性(AとBの関係、因果関係、相互作用など)、プロセス・手順(ステップ1→ステップ2→ステップ3)、比較(AとBの違い、メリット・デメリット)、構造(全体と部分、階層構造)、数値・データ(グラフ、チャート)、空間的な配置(地図、レイアウト、位置関係)などです。
これらの内容を「言葉だけ」で説明している動画は、図解を追加することで、理解度が大幅に向上します。
「集中力」を維持する
オンラインレッスンの動画を見る受講者は、対面授業の生徒よりも「気が散りやすい」環境にいます。
自宅で視聴している場合、スマートフォンの通知、家族の声、テレビの音、部屋の誘惑物…。集中を妨げる要素がたくさんあります。
また、対面授業では「先生に見られている」という緊張感がありますが、動画視聴では誰も見ていません。ついぼんやりしたり、他のことを考えたりしてしまいがちです。
図解を適度に入れることで、画面に「変化」が生まれ、受講者の注意を引き戻すことができます。「おっ、何か出てきた」と思わせることで、集中力を維持させる効果があります。
「繰り返し視聴」の効率を上げる
オンラインレッスンの大きなメリットの一つが、「繰り返し視聴できる」ことです。
分からなかった部分を巻き戻して見直したり、復習のために何度も見たりすることができます。
このとき、図解が入っている動画であれば、「あの図が出てくるところを見たい」という形で、見たい部分をすぐに探せます。また、図解を見るだけで「この部分はこういう内容だったな」と思い出せるため、復習の効率が上がります。
教育動画の基本については、スクール・教育:受講生が飽きない「オンライン教材」の編集ルール|画面分割とテロップ活用の記事も参考にしてください。
図解の種類と使い分け
フローチャート(流れ図)
フローチャートは、「手順」「プロセス」「流れ」を説明するのに最適な図解です。
適しているコンテンツ
作業の手順(「まず〇〇して、次に〇〇して、最後に〇〇する」)、問題解決のプロセス、意思決定の流れ(「Yesなら〇〇、Noなら〇〇」)、時系列の変化などです。
デザインのポイント
各ステップを四角形や丸で囲み、矢印でつなぎます。左から右、または上から下に流れるように配置するのが基本です。ステップ数は5〜7個程度が見やすいです。それ以上になる場合は、グループ化するか、複数の図に分けましょう。
アニメーションの付け方
説明の進行に合わせて、ステップを1つずつ表示していくと効果的です。講師が「まず最初のステップは…」と言った瞬間に、最初のステップが表示される、という形です。
比較表・マトリクス
比較表やマトリクスは、「AとBの違い」「複数の選択肢の比較」を説明するのに最適です。
適しているコンテンツ
2つ以上の概念・選択肢の比較、メリット・デメリットの整理、条件ごとの分類、スペック・機能の比較などです。
デザインのポイント
縦軸と横軸を明確に設定し、セルを罫線で区切ります。比較対象が2つの場合は、左右に並べる「2カラム」の構成が分かりやすいです。3つ以上の場合は、表形式にします。
重要なセル(強調したいポイント)は、背景色を変えたり、太字にしたりして目立たせます。
アニメーションの付け方
まず表の「枠」だけを表示し、説明に合わせて中身を1つずつ埋めていく、という見せ方が効果的です。受講者は「次に何が入るんだろう」と興味を持ちながら見ることができます。
関係図・マインドマップ
関係図やマインドマップは、「概念同士のつながり」「全体像と部分」を説明するのに最適です。
適しているコンテンツ
複数の概念の関係性、中心となるテーマとそこから派生するトピック、組織構造、カテゴリーと要素の関係などです。
デザインのポイント
中心に最も重要な概念を置き、そこから放射状に関連する概念を配置します。関係性を線でつなぎ、線の上に関係の種類(「〜に影響する」「〜の一部」など)を書き添えると、より分かりやすくなります。
色分けを使って、グループ(カテゴリー)を視覚的に区別すると、複雑な関係も整理して見せられます。
アニメーションの付け方
中心から外側に向かって、段階的に要素を表示していきます。または、グループごとにまとめて表示する方法もあります。
タイムライン
タイムラインは、「時間軸に沿った変化」「歴史的な流れ」を説明するのに最適です。
適しているコンテンツ
歴史の流れ、プロジェクトのスケジュール、成長・発展の過程、1日・1週間・1年の流れなどです。
デザインのポイント
横軸(または縦軸)を時間軸として、出来事やマイルストーンを配置します。重要な出来事は大きく、そうでないものは小さく表示することで、メリハリをつけます。
アニメーションの付け方
時間の流れに沿って、出来事を1つずつ表示していくのが基本です。「1920年、〇〇が起こりました」と講師が言う瞬間に、その出来事が表示される、という形です。
ピラミッド・階層図
ピラミッドや階層図は、「階層構造」「優先順位」を説明するのに最適です。
適しているコンテンツ
マズローの欲求段階説のような理論、組織のヒエラルキー、重要度・優先度の順番、抽象→具体の関係などです。
デザインのポイント
上(または下)に最も重要・抽象的なものを置き、下に行くほど具体的・詳細になる構造にします。各層の幅を変えることで、量や範囲の違いも表現できます。
アニメーションの付け方
下から上に積み上げるように表示する方法と、上から下に掘り下げるように表示する方法があります。コンテンツの説明順序に合わせて選択しましょう。
円グラフ・棒グラフ・折れ線グラフ
グラフは、「数値データ」を視覚的に分かりやすく伝えるために使います。
それぞれの使い分け
円グラフ:割合・構成比を示す(「全体の中で〇〇が50%を占める」など)
棒グラフ:カテゴリー間の比較(「Aは100、Bは80、Cは60」など)
折れ線グラフ:時間的な変化・推移(「2020年から2025年にかけて増加している」など)
デザインのポイント
グラフのタイトル、軸ラベル、単位を必ず入れます。色は、強調したい部分を目立たせ、それ以外は控えめな色にします。3D効果は見た目は派手ですが、正確さが損なわれるため、教育用途では2Dの方がおすすめです。
アニメーションの付け方
棒グラフなら棒が伸びていく、折れ線グラフなら線が描かれていく、円グラフなら扇形が広がっていく…というアニメーションは、データの大きさを印象付ける効果があります。
イラスト・アイコン
概念を表すイラストやアイコンは、「抽象的な内容を具体的にイメージさせる」ために使います。
適しているコンテンツ
抽象的な概念(「コミュニケーション」「成長」「安全」など)、動作・行動(「考える」「走る」「話す」など)、対象物(人、建物、道具など)などです。
デザインのポイント
フリーのアイコン素材(Flaticon、icooon-monoなど)を活用すると、手軽に質の高いアイコンを使えます。同じシリーズ・テイストのアイコンで統一すると、見栄えが良くなります。
複雑なイラストよりも、シンプルなアイコンの方が、「記号」として認識されやすく、学習に適しています。
アニメーションの付け方
アイコンは「パッと出現」させるだけでも十分効果的です。フェードイン、スケールアップ(小さい状態から大きくなる)などを使うと、より目を引きます。
図解の作成ツール
Canva(キャンバ)
Canvaは、デザイン初心者でも使いやすい、オンラインのグラフィックデザインツールです。
特徴
豊富なテンプレートがあり、図解・チャート・グラフ用のテンプレートも多数用意されています。ドラッグ&ドロップで直感的に操作できます。無料版でも十分な機能があります。PNG、JPG、PDFなど様々な形式で書き出しできます。
オンラインレッスンでの活用
Canvaで図解を作成し、画像として書き出して、動画編集ソフトに取り込むのが基本的な流れです。Canvaには「動画」機能もありますが、複雑なアニメーションは動画編集ソフトで行う方が自由度が高いです。
Canvaを使った動画編集については、Canvaで動画編集!初心者でもデザイン性の高いSNS動画を作るテクニックの記事も参考にしてください。また、Canva:デザイン会社が教える「Canva動画編集」で素人感を消す3つのテクニックも役立ちます。
PowerPoint / Keynote / Googleスライド
プレゼンテーションソフトは、図解作成ツールとしても非常に優秀です。
特徴
多くの人が使い慣れているため、新たに操作を覚える必要がありません。図形の挿入、配置、グループ化などの基本機能が充実しています。SmartArt(PowerPoint)やダイアグラム(Keynote)機能で、定型の図解を簡単に作成できます。アニメーション機能もあり、スライドをそのまま動画として書き出すことも可能です。
オンラインレッスンでの活用
方法1:スライドを画像として書き出し、動画編集ソフトに取り込む
方法2:スライドを動画として書き出し(PowerPointの「ビデオとしてエクスポート」機能など)、動画編集ソフトに取り込む
方法3:スライドショーを画面録画し、その映像を使う
特にPowerPointのアニメーション機能は強力で、図解を段階的に表示する演出を作るのに便利です。
Figma / Adobe XD
FigmaやAdobe XDは、本来はUI/UXデザイン用のツールですが、図解作成にも非常に適しています。
特徴
ベクター形式で作成できるため、拡大・縮小しても画質が落ちません。コンポーネント機能で、同じパーツを使い回せます。チームでの共同編集が可能(Figmaは特にコラボレーション機能が強い)。プロフェッショナルな仕上がりになります。
オンラインレッスンでの活用
Figmaで図解を作成し、PNG(透過)で書き出して、動画編集ソフトに取り込みます。背景を透過にしておけば、動画の上に自由に配置できます。
draw.io(diagrams.net)
draw.ioは、無料で使えるオンラインの図解作成ツールです。
特徴
完全無料で、アカウント登録なしでも使えます。フローチャート、ネットワーク図、組織図など、様々な図解テンプレートがあります。Googleドライブ、OneDrive、Dropboxなどと連携できます。シンプルな操作で、素早く図解を作成できます。
オンラインレッスンでの活用
フローチャートや関係図を作成する際に、特に便利です。PNG、SVG、PDFなど様々な形式で書き出せます。
Premiere Pro / After Effects のグラフィック機能
動画編集ソフト自体にも、図解を作成する機能があります。
Premiere Proの場合
「エッセンシャルグラフィックス」パネルで、テキスト、図形、線などを配置できます。シンプルな図解であれば、Premiere Pro内で完結させることも可能です。
After Effectsの場合
シェイプレイヤー、テキストレイヤーを使って、より複雑な図解やアニメーションを作成できます。モーショングラフィックスの定番ツールであり、動く図解を作るには最強のツールです。ただし、学習コストは高いです。
Premiere Proについては、Adobe Premiere Proがビジネス動画編集の標準である3つの理由の記事も参考にしてください。
Vyond / Animaker(アニメーション動画作成ツール)
VyondやAnimakerは、アニメーション動画を簡単に作成できるツールです。
特徴
キャラクター、背景、オブジェクトなどの素材が豊富に用意されています。ドラッグ&ドロップでアニメーションを設定できます。テンプレートを使えば、短時間でアニメーション動画が作れます。
オンラインレッスンでの活用
図解にキャラクターを組み合わせたアニメーションを作ることで、より親しみやすく、記憶に残りやすいコンテンツが作れます。特に子供向けの教育コンテンツでは効果的です。
アニメーション動画については、【B2Bサービス】難しい製品を「アニメーション動画」でわかりやすく解説するコツの記事も参考にしてください。
図解のデザインルール
視認性を確保する
図解で最も重要なのは「視認性」、つまり「見やすさ」です。どんなに内容が優れていても、見えなければ意味がありません。
文字サイズ
動画内で使う図解の文字サイズは、スマートフォンでの視聴を想定して設定しましょう。フルHD(1920×1080)の動画であれば、最小でも24ポイント以上、できれば32〜48ポイント程度が読みやすいです。
「PCで編集しているときは読めたのに、スマホで見たら小さすぎて読めない」ということがないよう、編集中にスマートフォンでプレビューして確認することをおすすめします。
コントラスト
文字と背景のコントラスト(明暗差)を十分に確保しましょう。白い背景に薄い灰色の文字、または暗い背景に暗い色の文字は、非常に読みにくくなります。
基本は「白い背景に黒い文字」または「暗い背景に白い文字」です。カラフルな背景を使う場合は、文字に白い縁取りや影を付けて、読みやすさを確保しましょう。
余白
図解の要素同士の間には、十分な余白を取りましょう。要素がギュウギュウに詰まっていると、窮屈で見にくい印象になります。
余白があることで、視聴者の目が「どこを見ればいいか」を認識しやすくなります。
色の使い方
色は、図解の見やすさと印象を大きく左右します。
色数を絞る
使う色は3〜4色程度に絞りましょう。色が多すぎると、ごちゃごちゃした印象になり、何が重要か分からなくなります。
基本色(背景、本文)、アクセント色(強調)、補助色(区分け)の3種類を決めておくと、統一感が出ます。
意味のある色分け
色は「意味」を持たせて使いましょう。例えば、「良いこと」は緑、「悪いこと」は赤、「中立」は灰色…というように、色と意味を一貫させます。
また、カテゴリーを色で区分けする場合は、同じカテゴリーには同じ色を使うことで、視覚的にグループ化できます。
色覚多様性への配慮
赤と緑を区別しにくい色覚特性を持つ人は、男性の約5%いると言われています。赤と緑だけで区分けするのではなく、形や模様、文字ラベルなどを併用して、色が見えにくい人にも情報が伝わるようにしましょう。
フォントの選び方
図解に使うフォントは、「読みやすさ」を最優先で選びましょう。
ゴシック体(サンセリフ体)を基本に
明朝体(セリフ体)は、細い線が多く、動画では読みにくくなりがちです。太めのゴシック体(ヒラギノ角ゴ、游ゴシック、Noto Sans JPなど)を基本にしましょう。
ウェイト(太さ)を活用
同じフォントでも、太さ(ウェイト)を変えることで、強調と通常の区別ができます。タイトルや強調したい部分はBold(太字)、説明文はRegular(標準)、補足はLight(細字)…というように使い分けましょう。
フォントを統一する
1つの動画(または1つのコース)内で使うフォントは、1〜2種類に統一しましょう。フォントがバラバラだと、統一感がなくなり、素人っぽい印象になります。
レイアウトの原則
図解のレイアウト(配置)には、いくつかの原則があります。
整列(アラインメント)
要素を揃えて配置しましょう。左揃え、中央揃え、右揃えのいずれかで統一します。バラバラに配置されていると、乱雑な印象になります。
近接(プロクシミティ)
関連する要素は近くに、関連しない要素は離して配置しましょう。距離によって、グループ化を視覚的に表現できます。
反復(リピテーション)
同じルール(色、フォント、形、サイズなど)を繰り返し使うことで、統一感が生まれます。例えば、「ポイントを示すボックスは常に青い角丸四角形」と決めておくと、視聴者は「青いボックスはポイントだな」と認識するようになります。
コントラスト(強弱)
重要な部分と、そうでない部分に、明確な差をつけましょう。サイズ、色、太さなどで差をつけることで、「ここが大事」というメッセージを伝えられます。
テロップのデザインルールについては、見やすいテロップ(字幕)の入れ方|フォント・サイズ・色の視認性ルールの記事も参考にしてください。図解にも共通するルールが多いです。
図解のアニメーション
なぜアニメーションが効果的なのか
図解を「静止画」として表示するだけでなく、「アニメーション」を付けることで、学習効果をさらに高めることができます。
アニメーションの効果
注目を集める:動いているものには、人の目が自然と向きます。図解がアニメーションで登場すると、「おっ」と注目を集められます。
順序を示す:要素を1つずつ表示することで、「まずこれ、次にこれ、最後にこれ」という順序を明確に伝えられます。
関係性を示す:矢印がAからBに向かって伸びていくアニメーションは、「AがBに影響する」という関係性を直感的に伝えます。
変化を示す:グラフの棒が伸びていく、数字がカウントアップするなどのアニメーションは、「変化」を印象的に伝えます。
記憶に残る:動きのある映像は、静止画よりも記憶に残りやすいと言われています。
基本のアニメーションパターン
【パターン1】フェードイン / フェードアウト
最も基本的なアニメーション。要素が徐々に現れる(フェードイン)または徐々に消える(フェードアウト)。上品で落ち着いた印象を与えます。
【パターン2】スライドイン / スライドアウト
要素が画面の端から滑り込んでくる(スライドイン)または滑り出ていく(スライドアウト)。左から右、上から下など、方向によって印象が変わります。フローチャートの「流れ」を表現するのに効果的です。
【パターン3】スケールアップ / スケールダウン
要素が小さい状態から大きくなる(スケールアップ)または大きい状態から小さくなる(スケールダウン)。重要なポイントを強調するときに効果的です。
【パターン4】ワイプ / リビール
要素が左から右(または上から下)に徐々に現れる。グラフの棒が伸びていく、タイムラインが描かれていく、といった表現に適しています。
【パターン5】バウンス / ポップ
要素が弾むように現れる。カジュアルで楽しい印象を与えます。子供向けのコンテンツや、カジュアルな習い事の動画に適しています。ビジネス向けには少しカジュアルすぎる場合があります。
アニメーションの「タイミング」
アニメーションは、講師の説明と「タイミング」を合わせることが重要です。
基本原則:言ってから出す
講師が「まず、〇〇について説明します」と言った直後に、〇〇の図解が表示される、というタイミングが基本です。
図解が先に出てしまうと、受講者は「何だろう?」と図解に気を取られ、講師の説明を聞き逃してしまいます。
複数要素の表示間隔
複数の要素を順番に表示する場合、間隔が短すぎると「バタバタ」した印象になり、長すぎると間延びします。
目安として、要素1つあたり0.3〜0.5秒のアニメーション時間、要素間の間隔は0.5〜1秒程度が適切です。ただし、講師の説明速度に合わせて調整してください。
「見る時間」を確保する
図解を表示したら、受講者がそれを見て理解する時間を確保しましょう。表示した瞬間に消えてしまっては、意味がありません。
目安として、シンプルな図解は3〜5秒、複雑な図解は5〜10秒程度は表示し続けましょう。
イージング(動きの緩急)
アニメーションの「動き方」を調整することで、より自然で心地よい動きを作れます。これを「イージング」と呼びます。
リニア(直線的)
一定の速度で動く。機械的で硬い印象。教育動画ではあまり使われません。
イーズイン(徐々に加速)
ゆっくり動き始め、徐々に速くなる。「これから動き出す」という準備の印象を与えます。
イーズアウト(徐々に減速)
速く動き始め、徐々に遅くなって止まる。「着地」の印象を与え、安定感があります。最もよく使われるイージングです。
イーズインアウト(両端で緩やか)
ゆっくり動き始め、中間で速くなり、ゆっくり止まる。自然で上品な動き。教育動画に最適です。
イージングについては、アニメーションの「イージング」とは?動きの緩急でプロの質感を出す方法の記事で詳しく解説しています。
「動かしすぎ」に注意
アニメーションは効果的ですが、「動かしすぎ」は逆効果です。
常に何かが動いている、派手なエフェクトが多すぎる、といった動画は、受講者を疲れさせ、肝心の「内容」への集中を妨げてしまいます。
動かすべき場面
新しい図解が登場するとき、重要なポイントを強調するとき、プロセスや変化を示すときなどです。
動かさなくてよい場面
講師が同じ図解について説明を続けているとき、受講者が図解を見て考える時間、すでに説明済みの部分を復習しているときなどです。
アニメーションは「スパイス」です。使いすぎると、料理(動画)全体のバランスが崩れてしまいます。
画面構成とレイアウト
講師映像と図解の配置
オンラインレッスン動画では、「講師の映像」と「図解」をどう配置するかが重要です。
【配置パターン1】講師フル画面 + 図解オーバーレイ
講師の映像をフル画面で表示し、その上に図解を重ねる配置です。
メリット:講師の存在感が強く、親しみやすい印象を与えます。図解の大きさ・位置を自由に調整できます。
デメリット:図解が講師の顔や体に重なると見にくくなります。講師の映像が図解の邪魔になることもあります。
適したコンテンツ:講師のパーソナリティが重要なコンテンツ、短い説明で図解を補足する場面などです。
【配置パターン2】講師小窓 + 図解メイン
画面の大部分を図解が占め、講師の映像は隅に小さく配置する(ピクチャー・イン・ピクチャー、PiP)パターンです。
メリット:図解を大きく見せることができます。講師の存在も維持できます。
デメリット:講師の表情や動きが伝わりにくくなります。
適したコンテンツ:図解や資料の説明がメインの場面、プログラミングなど画面共有がメインのレッスンなどです。
【配置パターン3】講師と図解を並列配置
画面を左右(または上下)に分割し、片方に講師、片方に図解を配置するパターンです。
メリット:講師と図解の両方をしっかり見せられます。
デメリット:それぞれの表示スペースが狭くなります。
適したコンテンツ:講師の説明と図解の両方が重要な場面などです。
【配置パターン4】図解のみ(講師映像なし)
講師の映像を使わず、図解とナレーション(音声)だけで構成するパターンです。
メリット:図解に集中できます。講師が顔出しを避けたい場合に適しています。
デメリット:講師の「人となり」が伝わりにくくなります。無機質な印象になることもあります。
適したコンテンツ:技術的な解説、数学・理科などの概念説明などです。
画面構成については、【セミナー・講座】:長い講演を飽きさせない!画面構成と図解挿入の編集ルールの記事も参考にしてください。
視線誘導のテクニック
受講者の視線を「見せたい場所」に誘導するテクニックがあります。
【テクニック1】矢印・ポインター
図解の中で注目してほしい部分に、矢印やポインター(指し示すアイコン)を配置します。最もシンプルで効果的な方法です。
【テクニック2】ハイライト・強調
注目してほしい部分だけ色を変える、太くする、大きくするなどして、周囲との差をつけます。それ以外の部分を薄くする(グレーアウト)方法も効果的です。
【テクニック3】アニメーションの動き
人間の目は、動いているものに自然と向きます。注目してほしい部分にアニメーション(点滅、拡大縮小、揺れなど)を付けることで、視線を誘導できます。
【テクニック4】講師の視線・ジェスチャー
講師が図解の方を向いて話す、指で指し示すジェスチャーをする、といった「非言語コミュニケーション」も、視線誘導に効果的です。
視覚誘導については、視覚誘導:視聴者の目線をコントロールする!矢印や図解アニメーションの黄金比の記事も参考にしてください。
情報量のコントロール
画面に表示する情報量は、適切にコントロールする必要があります。
情報が多すぎる場合の問題
画面がごちゃごちゃして見にくくなる、どこを見ればいいか分からなくなる、情報の処理が追いつかず、理解度が下がる、疲れる、集中力が続かないなどです。
適切な情報量の目安
1画面に表示する要素は、5〜7個程度が限界と言われています(認知心理学のマジカルナンバー7)。それ以上の情報がある場合は、複数の画面(または複数のステップ)に分けましょう。
段階的に表示する
最終的に表示したい情報が多い場合でも、一度に全部表示するのではなく、段階的に(アニメーションで1つずつ)表示することで、受講者の情報処理を助けることができます。
「まずこれを理解して、次にこれを理解して…」というステップを、画面構成で表現するイメージです。
ジャンル別・図解活用のポイント
学習塾・予備校(受験対策)
受験対策の動画では、「正確さ」と「記憶に残る工夫」が重要です。
図解活用のポイント
公式・定理の視覚化:数学の公式、物理の法則、化学の反応式などを、図解で視覚的に表現します。公式を「覚える」だけでなく、「イメージで理解する」ことで、応用力が身につきます。
解法の手順を図解化:問題の解き方を、ステップごとにフローチャートで示します。「この手順で解けば必ず正解にたどり着く」という安心感を与えられます。
歴史の流れを視覚化:タイムラインを使って、歴史の流れを整理します。出来事の「つながり」が見えると、単なる暗記ではなく、理解として定着します。
地図・地形の活用:地理や歴史では、地図を使った図解が効果的です。「どこで何が起きたか」を視覚的に把握できます。
間違いやすいポイントの強調:「ここを間違える人が多い」というポイントを、赤色やマークで強調します。受講者は「ここに気をつけよう」と意識できます。
学習塾のホームページ制作については、学習塾・スクールのホームページ制作|保護者が入塾を決めるチェックポイントの記事も参考にしてください。
語学スクール(英会話など)
語学学習の動画では、「実践的なシチュエーション」と「反復」が重要です。
図解活用のポイント
会話のシチュエーション図解:「レストランでの注文」「道を尋ねる」などのシチュエーションを、イラストや写真で視覚的に示します。「こういう場面で使うんだな」とイメージしやすくなります。
文法の構造を図解化:英文の構造(主語、動詞、目的語など)を色分けや図解で示します。「なぜこの語順になるのか」が視覚的に理解できます。
発音のポイント図解:口の形、舌の位置などを図解やアニメーションで示します。「RとLの発音の違い」などは、図解があると分かりやすくなります。
単語の関連性マップ:関連する単語(同義語、対義語、派生語など)をマインドマップで整理します。「この単語と一緒に覚えよう」という学習の効率が上がります。
字幕・テロップの活用:ネイティブの発音を聞きながら、字幕でスペルを確認できるようにします。「聞く」と「見る」を同時に行うことで、記憶への定着が高まります。
英会話スクールのホームページについては、英会話・語学スクールのホームページ|「話せるようになる未来」を想像させる生徒さんの体験談の記事も参考にしてください。
プログラミング教室
プログラミング学習の動画では、「コードと結果の対応」と「エラーへの対処」が重要です。
図解活用のポイント
コードの構造図解:プログラムの構造(関数、ループ、条件分岐など)をフローチャートやブロック図で示します。「このコードが何をしているか」の理解を助けます。
変数の動きを視覚化:プログラムの実行に伴って、変数の値がどう変化するかをアニメーションで示します。「なぜこの結果になるのか」を追跡できます。
画面分割の活用:左にコード、右に実行結果、という画面分割が基本です。「このコードを書くと、こうなる」という対応が一目で分かります。
エラーメッセージの解説:よく出るエラーメッセージを図解し、「このエラーが出たら、ここを確認」という対処法を示します。初心者が挫折しやすいポイントをサポートできます。
コードのハイライト:説明している部分のコードをハイライト(色を変える、枠で囲む)して、「今、ここの話をしています」と明示します。
プログラミング教室のホームページについては、プログラミング教室のHP集客|保護者に「将来性」を感じさせるカリキュラム紹介のコツの記事も参考にしてください。
音楽教室
音楽学習の動画では、「見本の演奏」と「技術のポイント」が重要です。
図解活用のポイント
楽譜の表示:講師の演奏に合わせて、楽譜を画面に表示します。「今、どこを弾いているか」が分かるよう、進行に合わせてハイライトするとより分かりやすくなります。
運指・ポジションの図解:ピアノの鍵盤、ギターのフレット、バイオリンの指板などに、押さえる位置を図解します。「この指でここを押さえる」が視覚的に分かります。
手元のアップ映像:講師の手元をアップで撮影し、指の動きを見やすくします。これは図解というより撮影・編集の工夫ですが、「見て学ぶ」音楽教育には必須です。
リズムの視覚化:メトロノームのカウント、拍子を示す図解などで、リズムを視覚的に表現します。「ここで音を出す」というタイミングが分かりやすくなります。
音の波形・周波数:音程や音質を説明する際、音の波形や周波数のグラフを見せると、「なぜこの音が出るのか」の理解が深まります。
音楽教室のホームページについては、音楽教室(ピアノ・ギター)のHP制作|「楽しそう」を伝える発表会の写真と講師の演奏動画の記事も参考にしてください。
ヨガ・フィットネス
運動系の動画では、「正しいフォーム」と「動きの流れ」が重要です。
図解活用のポイント
ポーズ・フォームの図解:正しいポーズを、骨格や筋肉の図解で示します。「ここをこう動かす」「この角度を保つ」といったポイントを視覚的に伝えられます。
NG例との比較:正しいフォームとNGのフォームを並べて表示することで、「こうならないように」という注意喚起ができます。
ガイドラインの表示:画面に補助線(ガイドライン)を表示し、「この線と平行になるように」「この線を超えないように」といった目安を示します。
カウントダウン・タイマー:「30秒キープ」などの指示と一緒に、画面にタイマーやカウントダウンを表示します。受講者は残り時間を見ながら頑張れます。
呼吸のタイミング:「吸う」「吐く」のタイミングをテロップやアイコンで示します。呼吸と動きの連動を視覚的にガイドできます。
フィットネス動画の編集については、フィットネス・ヨガ:ポーズが見やすい!ガイドラインやカウントダウンを入れる編集術の記事も参考にしてください。
料理教室
料理学習の動画では、「手順」と「ポイント」が重要です。
図解活用のポイント
材料リストの表示:動画の冒頭や、材料を紹介する場面で、材料リストを図解で表示します。「何が必要か」を一覧で確認できます。
工程のフローチャート:料理の工程を、ステップごとにフローチャートで示します。「全体の流れ」を把握してから詳細を見ることで、理解が深まります。
分量・時間の表示:「塩小さじ1」「3分煮る」といった分量・時間を、テロップや図解で常に表示します。「今、何をどのくらい」がすぐに分かります。
火加減・温度の視覚化:「中火」「180度」などの火加減・温度を、アイコンやメーターで視覚化します。「どのくらいの火力か」が直感的に分かります。
比較画像(ビフォーアフター):「煮込む前」と「煮込んだ後」の比較画像を並べて見せることで、「このくらいになればOK」という目安を示せます。
テロップ・字幕との連携
テロップの役割
図解とは別に、「テロップ(字幕)」もオンラインレッスン動画には欠かせません。
テロップの主な役割
講師の発言を文字化:講師が話している内容をテロップで表示することで、「聞く」と「読む」の両方で情報を受け取れます。音声が聞き取りにくい環境(電車内など)でも視聴可能になります。
重要なキーワードを強調:講師が言った中で特に重要なキーワードを、大きく・目立つ色で表示することで、「ここが大事」というメッセージを伝えられます。
補足情報の追加:講師が口頭で言わなかった補足情報(参考URL、専門用語の読み方、注釈など)をテロップで追加できます。
図解とテロップの使い分け
図解を使うべき場面
関係性、構造、プロセスなど、「位置」や「つながり」が重要な情報は図解が適しています。複数の要素を一覧で見せたい場合、視覚的なイメージで理解を助けたい場合も図解が効果的です。
テロップを使うべき場面
講師の発言をそのまま文字化する場合、単独のキーワードや短いフレーズを強調する場合、補足情報を追加する場合はテロップが適しています。
併用する場面
図解を表示しながら、その図解の説明をテロップで補足する、というのは非常に効果的な組み合わせです。
例えば、フローチャートを表示し、「ステップ1:〇〇する」というテロップを合わせて表示することで、「図」と「言葉」の両方で情報を伝えられます。
テロップと図解の活用については、「喋り」が苦手でも大丈夫!テロップと図解で補足する編集の工夫の記事も参考にしてください。
AI字幕生成ツールの活用
講師の発言をすべて手動でテロップにするのは、非常に手間がかかります。AI字幕生成ツールを活用することで、効率化できます。
Vrew
AI音声認識で自動的に字幕を生成するツール。日本語の認識精度も高く、無料版でも十分使えます。生成した字幕は、動画編集ソフトに読み込んで編集できます。
Vrewについては、Vrew:爆速で字幕を入れる!AI音声認識を活用した編集効率化の極意の記事で詳しく解説しています。
Premiere ProのAI文字起こし機能
Adobe Premiere Proには、AI文字起こし機能が搭載されています。動画から自動で字幕を生成し、編集することができます。
YouTube自動字幕
YouTubeにアップロードすると、自動で字幕が生成されます。ただし、精度は完璧ではないので、確認・修正が必要です。
AI字幕の誤字脱字チェックについては、「AIによる自動字幕」の誤字脱字を最速でチェックする校正ワークフローの記事も参考にしてください。
音響・BGMの活用
オンラインレッスンでの音の重要性
オンラインレッスンにおいて、「音」は映像と同じくらい重要です。
講師の声が聞き取りにくい、ノイズが多い、BGMがうるさすぎる…。こうした問題があると、受講者は内容に集中できず、学習効果が大幅に下がってしまいます。
講師の声をクリアに
最優先は、講師の声がクリアに聞こえることです。できれば外部マイク(ラベリアマイク、USBコンデンサーマイクなど)を使い、クリアな音声を収録しましょう。
編集時には、ノイズ除去、音量の均一化(ラウドネスの調整)を行い、聞きやすい音声に仕上げます。
音声のノイズ処理については、音がこもる・ノイズが入る…編集で解決できる音声トラブルの限界と対策の記事を参考にしてください。
BGMの使い方
オンラインレッスン動画にBGMを入れるかどうかは、コンテンツの性質によります。
BGMが効果的な場面
オープニング・エンディング、休憩パート(「ここで3分間、自分で考えてみましょう」など)、ヨガ・フィットネスなどリラックスや集中を促すコンテンツ、子供向けの楽しい雰囲気を作りたいコンテンツなどです。
BGMを控えるべき場面
講師が説明しているとき(BGMが邪魔になる)、集中して考える必要があるとき、音声が重要なコンテンツ(語学の発音練習、音楽レッスンなど)などです。
BGMを使う場合のポイント
音量は講師の声の10〜20%程度に抑えます。歌詞のない曲(インストゥルメンタル)を選びます。テンポが速すぎない、落ち着いた曲が適しています。
BGMの選び方については、BGMと効果音(SE)の選び方で印象は激変!動画のクオリティを上げる音響術の記事を参考にしてください。
効果音の活用
図解が登場するタイミングなどに、軽い効果音を入れると、注目を集める効果があります。
効果音が効果的な場面
図解が表示されるとき(「ピコン」「シュッ」など)、正解を示すとき(「ピンポン」)、不正解を示すとき(「ブブー」)、重要なポイントを強調するとき、場面転換のときなどです。
注意点
効果音は「アクセント」です。多用しすぎると、うるさくなり、学習の妨げになります。「ここぞ」という場面に絞って使いましょう。
制作の効率化
テンプレートを作成する
オンラインレッスン動画を継続的に制作する場合、テンプレートを作成しておくと効率が大幅に上がります。
図解のテンプレート
よく使う図解のパターン(フローチャート、比較表、タイムラインなど)をテンプレート化しておき、中身の文字だけ差し替えて使えるようにします。
テロップのテンプレート
タイトル、小見出し、本文、強調、補足…などのテロップのデザイン(フォント、サイズ、色、背景)をテンプレート化しておきます。
画面レイアウトのテンプレート
「講師フル画面」「講師+図解」「図解のみ」などのレイアウトをテンプレート化しておき、素材を差し替えるだけで使えるようにします。
オープニング・エンディングのテンプレート
スクールのロゴ、タイトルが入るオープニング、連絡先やCTAが入るエンディングをテンプレート化しておきます。
テンプレート化については、動画編集の「テンプレート化」のススメ|制作時間を短縮しつつ統一感を出す方法の記事で詳しく解説しています。
AIツールを活用する
AI技術を活用することで、動画編集の効率を大幅に上げることができます。
AI文字起こし
講師の発言を自動で文字起こしし、テロップの元データを作成します。
AI自動カット
無音部分や言い淀みを自動で検出し、カットする機能。編集時間を短縮できます。
AIによる図解生成
ChatGPTやClaudeなどのAIに、「〇〇を説明する図解を作って」と指示すると、図解のアイデアやコードを生成してくれます。それを元に、デザインツールで仕上げることができます。
AIツールについては、AI動画編集ツールの実力は?自動カットや字幕生成で作業を10倍速くする方法の記事を参考にしてください。
撮影段階での工夫
編集を楽にするためには、撮影段階での工夫も重要です。
台本を準備する
事前に台本(または要点メモ)を準備し、講師が何を話すかを明確にしておきます。「図解を入れる場所」も台本に書いておくと、編集時に「ここに図解を入れる」と分かりやすくなります。
図解を入れる「間」を作る
講師が話し続けていると、図解を入れるタイミングがありません。「ここで図を見てください」「この図を見ながら説明します」といった「間」を意図的に作ることで、編集しやすくなります。
画面共有を活用する
ZoomやGoogle Meetなどでの画面共有を録画する方法もあります。講師がPowerPointを画面共有しながら説明する様子を録画すれば、「講師映像+スライド」の動画が簡単に作れます。
よくある質問(FAQ)
図解を作る時間がない場合は?
最初から完璧な図解を目指す必要はありません。まずは最低限の図解から始めましょう。
段階的なアプローチ
最初は「テロップ(文字)だけ」でも構いません。重要なキーワードを画面に表示するだけでも、「話を聞くだけ」よりは理解度が上がります。
その後、時間に余裕ができたら、シンプルな図解(箇条書き、矢印でつなぐ程度)を追加し、さらに余裕ができたら、デザインを洗練させる…というように、段階的にレベルアップしていくのが現実的です。
テンプレートの活用
Canvaなどのツールには、図解のテンプレートがたくさん用意されています。一から作るのではなく、テンプレートを活用することで、時間を短縮できます。
どのくらいの頻度で図解を入れるべき?
コンテンツの内容によりますが、目安として「2〜3分に1回」程度は何らかの視覚的な変化(図解、画像、画面レイアウトの変更など)があると、受講者の集中力が維持しやすくなります。
ただし、これはあくまで目安です。内容に合わせて調整してください。
図解が必要ない場面
講師の「話」そのものに価値がある場面(体験談、エピソードなど)、実演を見せる場面(楽器の演奏、料理の手順など)、受講者が考える時間などは、図解がなくても問題ありません。
著作権に注意すべきことは?
図解を作成する際、他者の著作物を使う場合は、著作権に注意が必要です。
画像・イラストの使用
インターネット上の画像やイラストを無断で使用することは、著作権侵害になる可能性があります。必ず、商用利用可能なフリー素材を使うか、ライセンスを購入しましょう。
他者の図解の模倣
教科書や他社の教材に載っている図解を、そのままコピーすることは著作権侵害になります。同じ内容を説明する場合でも、自分でオリジナルの図解を作成しましょう。
引用のルール
他者の著作物を「引用」する場合は、出典を明記し、引用部分と自分の著作物を明確に区別する必要があります。
受講者からのフィードバックをどう活かす?
オンラインレッスンの良いところは、受講者からのフィードバックを得やすいことです。
フィードバックの収集方法
動画の最後にアンケートへのリンクを入れる、コメント欄やSNSでの反応を確認する、定期的に受講者にヒアリングするなどの方法があります。
フィードバックの活用
「ここが分かりにくかった」という声があれば、その部分の図解を改善します。「このペースが良かった」という声があれば、そのペースを維持します。受講者の声を聞きながら、継続的に動画のクオリティを上げていきましょう。
まとめ:図解で「分かりやすい」を実現する
この記事では、オンラインレッスン動画に特化した「図解の入れ方」を解説してきました。
改めて、重要なポイントをまとめます。
図解の重要性
「聞くだけ」より「聞いて見る」方が学習効果が高いです。言葉では伝えにくい概念も、図解なら直感的に理解できます。視覚的な変化が、受講者の集中力を維持します。
図解の種類と使い分け
フローチャート(手順・プロセス)、比較表(違い・メリットデメリット)、関係図(つながり・構造)、タイムライン(時間軸)、グラフ(数値データ)、アイコン(抽象概念の具体化)を、内容に合わせて選びましょう。
デザインのルール
視認性を最優先に(文字サイズ、コントラスト、余白)しましょう。色は3〜4色に絞り、意味のある色分けを心がけます。フォントは読みやすいゴシック体を基本に、レイアウトは整列・近接・反復・コントラストを意識しましょう。
アニメーションの活用
注目を集め、順序を示し、記憶に残すためにアニメーションを活用します。講師の説明とタイミングを合わせることが重要です。イージングで自然な動きを作り、動かしすぎには注意しましょう。
効率化の工夫
テンプレートを作成して使い回し、AIツールを活用して時間を短縮します。撮影段階で「図解を入れる間」を作っておくと、編集が楽になります。
オンラインレッスンは、対面授業とは異なる「見せ方」が求められます。図解を効果的に活用することで、受講者の理解度を高め、「分かりやすい」「また見たい」と思ってもらえる動画を作りましょう。
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