SNS/広告運用

クリニック・医療機関の広告運用【医療広告ガイドライン対応】

医療機関にWeb広告が必要な理由

医療機関の集患において、Web広告は重要な役割を果たすようになっています。患者が医療機関を探す際、インターネット検索が主要な手段となっている現在、適切なWeb広告運用は集患力を大きく左右します。

医療機関がWeb広告を活用すべき理由は、主に以下の5点です。

1. 患者の情報収集行動の変化
「近くの内科」「〇〇駅 皮膚科」「△△の治療 クリニック」など、多くの患者がスマートフォンで医療機関を検索しています。この検索行動に対応することで、新規患者の獲得につながります。

2. エリアを絞った効率的なアプローチ
Web広告では、診療圏内のエリアに絞って広告を配信できます。来院可能性の高い患者にのみアプローチできるため、費用対効果が高くなります。

3. 専門性や特徴を効果的に訴求
自院の専門性、得意な治療、設備の特徴などを、広告を通じて効果的に伝えることができます。競合との差別化にもつながります。

4. 自由診療の集患に特に効果的
美容医療、インプラント、矯正歯科など自由診療分野では、患者自身が情報収集し、比較検討を行います。Web広告は、こうした比較検討層へのアプローチに効果的です。

5. 効果測定による改善が可能
どの広告から何人の問い合わせ・予約があったかをデータで把握できます。効果を見ながら改善を続けることで、集患効率を高めていけます。

ただし、医療機関の広告には法的な規制があり、一般的な広告とは異なるルールが適用されます。本記事では、医療広告ガイドラインを遵守しながら効果的な広告運用を行う方法を解説します。Web広告とは?種類と特徴を徹底比較と合わせて参考にしてください。

医療広告ガイドラインの基本

医療機関の広告を行う際には、医療法および「医療広告ガイドライン」を遵守する必要があります。違反すると行政指導や罰則の対象となる可能性があるため、しっかりと理解しておきましょう。

医療広告ガイドラインとは

医療広告ガイドラインは、厚生労働省が定める医療機関の広告に関するルールです。2018年の医療法改正により、Webサイトやインターネット広告も規制対象となりました。

規制の目的
・患者が適切な医療機関を選択できるよう、正確な情報を提供する
・虚偽・誇大な広告から患者を保護する
・医療の公正性と信頼性を確保する

規制対象となる広告
・Webサイト
・リスティング広告(検索広告)
・ディスプレイ広告
・SNS広告
・動画広告
・チラシ、看板、ポスター
・テレビ、ラジオCM

禁止されている広告表現

医療広告ガイドラインでは、以下の表現が禁止されています。

1. 虚偽広告
事実と異なる内容の広告は禁止されています。

NG例:
・「絶対に治ります」
・「100%の成功率」
・存在しない資格や経歴の記載

2. 比較優良広告
他の医療機関と比較して、自院が優れていると誤認させる表現は禁止されています。

NG例:
・「日本一の技術」
・「地域No.1のクリニック」
・「〇〇で最も選ばれている」

3. 誇大広告
事実を著しく誇張した表現は禁止されています。

NG例:
・「最新の治療法」(客観的根拠なし)
・「画期的な手術」
・「驚きの効果」

4. 患者の体験談
治療の内容や効果に関する患者の体験談は、原則として広告に使用できません。

NG例:
・「この治療で長年の悩みが解消しました」
・「痛みがなくなりました」
・Before/After写真と感想の組み合わせ

5. ビフォーアフター写真(条件付き)
治療前後の写真は、一定の条件を満たさなければ広告に使用できません。

使用の条件:
・治療内容、費用、リスク、副作用などの詳細情報を併記する
・症例に個人差があることを明記する

6. 費用の強調
費用を強調して誘引するような表現は禁止されています。

NG例:
・「今だけ半額!」
・「キャンペーン価格」
・「〇〇円ポッキリ」

広告可能な事項

医療広告ガイドラインでは、広告可能な事項が限定されています。

広告可能な事項(一部)

・医師、歯科医師である旨
・診療科名
・病院、診療所の名称
・住所、電話番号
・診療日、診療時間
・予約制、往診の有無
・入院設備の有無
・医師の略歴、専門性に関する資格名
・施設の認定、指定
・紹介可能な医療機関、連携先
・ホームページアドレス

限定解除の要件

Webサイトについては、一定の条件(限定解除要件)を満たせば、広告可能事項以外の情報も掲載できます。

限定解除の4要件

1. 医療に関する適切な選択に資する情報であって、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイト等であること
2. 表示される情報の内容について、患者等が容易に照会ができるよう、問い合わせ先を記載するなどにより明示していること
3. 自由診療に係る治療等の場合、治療の内容、費用等に関する事項について、情報を提供していること
4. 自由診療に係る治療等の場合、治療等に係る主なリスク、副作用等について、情報を提供していること

これらの要件を満たすことで、Webサイトでは治療内容の詳細やビフォーアフター写真(条件付き)などを掲載できるようになります。ただし、リスティング広告やSNS広告などは限定解除の対象外となる場合があるため注意が必要です。

広告審査のポイント

Google広告やMeta広告には、医療関連の広告に対する独自の審査基準があります。

Google広告の医療関連ポリシー

・処方薬の広告は原則禁止
・一部の医療サービスは事前承認が必要
・国や地域によって規制が異なる

Meta広告の医療関連ポリシー

・個人の健康状態を示唆するターゲティングの制限
・ビフォーアフター写真の制限
・特定の医療サービスの広告制限

医療機関に効果的な広告媒体

医療機関の集患に効果的な広告媒体を、それぞれの特徴とともに解説します。

Google検索広告

医療機関にとって最も効果的な広告媒体の1つです。

特徴
・「症状 + 診療科」「地域名 + クリニック」などの検索に対応
・今すぐ受診したい顕在層にアプローチ
・クリック課金で無駄が少ない

効果的なケース
・一般診療(内科、皮膚科、耳鼻科など)の集患
・専門的な治療の集患
・緊急性の高い症状への対応

医療機関での活用ポイント
・診療圏内のエリアに絞って配信
・診療科目、症状、治療名などのキーワードを設定
・診療時間内に配信を集中
・医療広告ガイドラインに準拠した広告文

Google広告の詳細については、Google広告とは?仕組みと始め方完全ガイドを参照してください。

Googleマップ広告(ローカル検索広告)

地図検索で医療機関を探しているユーザーにアプローチします。

特徴
・Googleマップの検索結果に広告を表示
・Googleビジネスプロフィールと連携
・電話発信やルート案内への直接誘導

医療機関での活用ポイント
・Googleビジネスプロフィールを充実させる
・診療科目、診療時間を正確に登録
・口コミへの丁寧な返信
・院内写真を豊富に掲載

Yahoo!検索広告

高齢者層やPC利用者へのリーチに効果的です。

特徴
・Google広告と同様の検索連動型広告
・高齢者層の利用が比較的多い
・Yahoo! JAPANのサービスとの連携

医療機関での活用ポイント
・高齢者がターゲットの診療科(内科、整形外科など)に効果的
・Google広告と併用して検索カバー率を高める

Instagram広告

美容医療など、ビジュアル重視の診療科に効果的です。

特徴
・ビジュアルで訴求できる
・20代〜40代女性のリーチに強い
・フィード、ストーリーズ、リールなど多様な配置

効果的なケース
・美容皮膚科、美容外科
・審美歯科、矯正歯科
・女性向けの診療科

注意点
・ビフォーアフター写真は制限がある
・医療広告ガイドラインを厳守
・過度な美容訴求は審査に通らないことも

Instagram広告の詳細については、Instagram広告のクリエイティブ作成術を参照してください。

Facebook広告

幅広い年齢層へのリーチが可能です。

特徴
・30代以上のユーザーが多い
・詳細なターゲティングが可能
・Instagramと同時配信が可能

医療機関での活用ポイント
・健康診断、人間ドックの告知
・予防医療の啓発
・クリニックの認知向上

LINE広告

幅広い年齢層へのリーチと、継続的な関係構築に効果的です。

特徴
・国内最大のユーザー数
・幅広い年齢層
・LINE公式アカウントとの連携

医療機関での活用ポイント
・LINE公式アカウントの友だち獲得
・予約リマインドや健康情報の配信
・かかりつけ医としての関係構築

LINE広告の詳細については、LINE広告の特徴と始め方を参照してください。

YouTube広告

治療内容や医師の紹介を動画で伝えられます。

特徴
・長尺の動画も配信可能
・専門的な内容を分かりやすく説明
・医師の人柄を伝えられる

医療機関での活用ポイント
・治療の流れの説明動画
・医師のインタビュー
・院内ツアー
・患者向け健康情報

YouTube広告の詳細については、YouTube広告の種類と活用法を参照してください。

診療科目別の広告戦略

診療科目によって、効果的な広告戦略は異なります。主要な診療科目別の戦略を解説します。

内科・一般診療

おすすめ媒体
・Google検索広告
・Googleマップ広告
・LINE広告

狙うべきキーワード例
・「〇〇駅 内科」
・「〇〇区 かかりつけ医」
・「インフルエンザ 予防接種 近く」
・「健康診断 当日OK」

訴求ポイント
・アクセスの良さ、通いやすさ
・予約の取りやすさ、待ち時間の少なさ
・対応可能な症状・検査
・医師の経歴、専門性

皮膚科

おすすめ媒体
・Google検索広告
・Instagram広告(美容皮膚科の場合)
・Googleマップ広告

狙うべきキーワード例
・「〇〇駅 皮膚科」
・「アトピー 専門 クリニック」
・「ニキビ治療 〇〇区」
・「シミ取り レーザー 〇〇」

訴求ポイント
・対応可能な症状・治療
・使用機器、設備
・医師の専門性
・保険診療/自由診療の対応

整形外科・リハビリ

おすすめ媒体
・Google検索広告
・Googleマップ広告
・Yahoo!検索広告(高齢者層向け)

狙うべきキーワード例
・「〇〇駅 整形外科」
・「腰痛 病院 〇〇区」
・「膝の痛み 診察」
・「リハビリ クリニック 近く」

訴求ポイント
・リハビリ設備の充実
・専門医の在籍
・レントゲン、MRIなどの検査設備
・スポーツ整形などの専門性

歯科・矯正歯科

おすすめ媒体
・Google検索広告
・Instagram広告(矯正、審美の場合)
・LINE広告

狙うべきキーワード例
・「〇〇駅 歯医者」
・「虫歯治療 痛くない」
・「インプラント 〇〇区」
・「マウスピース矯正 費用」

訴求ポイント
・痛みの少ない治療
・設備の充実(CT、マイクロスコープなど)
・専門医の在籍
・自由診療の費用と特徴

美容皮膚科・美容外科

おすすめ媒体
・Google検索広告
・Instagram広告
・YouTube広告

狙うべきキーワード例
・「シミ取り レーザー 〇〇」
・「ヒアルロン酸 注入 クリニック」
・「二重整形 〇〇駅」
・「医療脱毛 〇〇区」

訴求ポイント
・使用機器、施術方法
・医師の経歴、症例数
・費用の明確さ
・リスク・副作用の説明(必須)

特に注意すべき点
・ビフォーアフター写真は詳細情報の併記が必須
・効果を断言する表現は禁止
・キャンペーン価格の強調は禁止
・広告審査が厳しいため、表現に注意

眼科

おすすめ媒体
・Google検索広告
・Googleマップ広告
・Facebook広告(レーシック等の場合)

狙うべきキーワード例
・「〇〇駅 眼科」
・「コンタクト 処方 近く」
・「レーシック 費用 〇〇」
・「白内障 手術 〇〇区」

訴求ポイント
・対応可能な検査・治療
・手術実績
・設備の充実
・専門医の在籍

心療内科・精神科

おすすめ媒体
・Google検索広告
・Googleマップ広告

狙うべきキーワード例
・「〇〇駅 心療内科」
・「うつ 相談 クリニック」
・「不眠 病院 〇〇区」
・「カウンセリング 精神科」

訴求ポイント
・プライバシーへの配慮
・予約の取りやすさ
・医師の専門性
・カウンセリング体制

特に注意すべき点
・センシティブなターゲティングには注意
・個人の状態を推測するような広告は避ける

医療機関のターゲティング設定

医療機関の広告で効果的なターゲティング設定を解説します。

エリアターゲティング

医療機関にとって、エリアターゲティングは最重要の設定です。

診療科目別の診療圏目安

・一般内科、かかりつけ医:半径1km〜3km
・専門クリニック(皮膚科、耳鼻科など):半径3km〜5km
・総合病院、専門性の高い医療:半径10km〜市区町村全体
・高度専門医療(がん治療など):都道府県〜広域

エリア設定のポイント

・公共交通機関でのアクセスを考慮
・競合状況に応じて調整
・自院の専門性や特徴に応じて設定

時間帯ターゲティング

診療時間や患者の行動パターンに合わせて配信時間を設定します。

効果的な時間帯設定

・診療時間中を中心に配信
・夜間診療がある場合は夜間も配信
・月曜日の朝は検索が増える傾向

時間帯別の傾向

・朝:通勤前に検索
・昼休み:当日の予約検索
・夜:翌日以降の予約検討

デモグラフィックターゲティング

診療科目に応じて、年齢・性別のターゲティングを設定します。

設定例

・小児科:子育て世代(25歳〜45歳)
・美容皮膚科:20代〜50代女性
・整形外科:40代以上
・産婦人科:20代〜40代女性
・泌尿器科:40代以上男性

リターゲティング

一度サイトを訪問したユーザーに再度アプローチします。

医療機関でのリターゲティング活用

・サイトを訪問したが予約しなかったユーザー
・特定の診療科ページを見たユーザー
・費用ページを見たユーザー(自由診療)

注意点

・医療関連のリターゲティングは配信先によって制限がある場合あり
・センシティブな診療科(心療内科など)は慎重に

医療広告ガイドラインに準拠した広告文の作り方

医療広告ガイドラインを遵守しながら、効果的な広告文を作成する方法を解説します。

広告文作成の基本ルール

使用してよい表現

・事実に基づいた客観的な情報
・診療科目、診療時間などの基本情報
・医師の経歴、資格(正式名称)
・施設の認定、設備
・予約方法、アクセス

避けるべき表現

・「最新」「最高」「No.1」などの比較優良表現
・「必ず治る」「100%」などの断定表現
・「今だけ」「キャンペーン」などの価格訴求
・患者の体験談
・治療効果を断言する表現

Google検索広告の広告文例

一般内科の例

見出し1:〇〇駅徒歩2分の内科クリニック
見出し2:平日夜8時まで診療
見出し3:Web予約受付中
説明文:一般内科、生活習慣病、健康診断に対応。経験豊富な医師が丁寧に診察いたします。お気軽にご相談ください。

皮膚科の例

見出し1:〇〇皮膚科クリニック
見出し2:皮膚科専門医在籍
見出し3:土日も診療
説明文:アトピー、ニキビ、湿疹など幅広い皮膚トラブルに対応。皮膚科専門医が診察いたします。保険診療・自由診療対応。

歯科の例

見出し1:〇〇駅前歯科
見出し2:一般歯科から矯正まで対応
見出し3:個室診療室完備
説明文:虫歯治療、歯周病治療、矯正歯科に対応。痛みに配慮した治療を心がけています。まずはご相談ください。

自由診療広告の注意点

自由診療の広告では、追加の情報提供が必要です。

明示すべき事項

・自由診療である旨
・治療内容の詳細
・費用(税込)
・治療期間、回数の目安
・主なリスク、副作用

例:美容皮膚科のシミ取りレーザー

治療名:Qスイッチレーザーによるシミ治療
費用:1cm×1cm 11,000円(税込)
治療回数:1〜3回(症状により個人差あり)
主なリスク・副作用:赤み、色素沈着、かさぶた形成
※自由診療のため保険適用外です

予約・来院につなげる導線設計

広告をクリックしたユーザーを、確実に予約・来院につなげる導線を設計します。

広告のリンク先の選択肢

1. 公式ホームページ

メリット:
・詳細な情報を提供できる
・信頼性が高い
・SEOにも貢献

デメリット:
・制作・維持の手間
・予約システムの導入が必要

2. 症状・治療別LP

メリット:
・広告との一貫性が高い
・特定の訴求に特化
・効果測定がしやすい

3. Googleビジネスプロフィール

メリット:
・電話発信やルート案内が簡単
・無料で運用可能
・口コミが見える

効果的なランディングページの構成

医療機関LPに必要な要素

1. ファーストビュー
・クリニック名
・診療科目
・アクセス、診療時間
・予約ボタン(電話/Web)

2. クリニックの特徴
・医療理念、方針
・対応可能な症状・治療
・設備の特徴

3. 医師・スタッフ紹介
・医師の経歴、資格
・専門分野
・患者への想い

4. 診療案内
・診療科目の詳細
・診療の流れ
・費用(自由診療の場合は必須)

5. 院内紹介
・院内写真
・設備紹介

6. アクセス・診療時間
・住所、地図
・駐車場情報
・診療時間、休診日

7. 予約への導線
・Web予約フォーム
・電話番号(タップで発信)
・初診の方へのご案内

LP作成の詳細については、広告用LPの作り方と構成の基本を参照してください。

予約システムの選択

主な予約システム

・ドクターキューブ
・EPARK
・診療予約2022
・Airリザーブ
・LINE公式アカウント

選ぶポイント

・電子カルテとの連携
・患者の使いやすさ
・予約管理のしやすさ
・費用対効果

効果測定と改善

広告の効果を測定し、継続的に改善していく方法を解説します。

医療機関で見るべき指標

主要指標

・新規患者数(予約数)
・患者獲得単価(CPA)
・電話問い合わせ数
・Web予約完了数

中間指標

・クリック数、CTR、CPC
・サイト訪問数
・予約ページ到達数
・LINE友だち追加数

指標の目安(参考値)

・検索広告のCTR:3〜8%
・新規患者獲得単価:2,000円〜10,000円
(診療科目、地域、競合状況により大きく異なる)

コンバージョン計測の設定

計測すべきコンバージョン

・Web予約の完了
・電話発信(通話コンバージョン)
・問い合わせフォーム送信
・LINE友だち追加

計測の課題と対策

医療機関では、電話予約や直接来院も多いため、Web上での計測だけでは正確な効果把握が難しいことがあります。

対策:
・電話コンバージョンの設定
・来院時のアンケート(何を見て来院したか)
・初診時の問診票に項目追加

コンバージョン計測の詳細については、Meta広告のピクセル設定とコンバージョン計測を参照してください。

LTV(患者生涯価値)の考え方

医療機関では、1回の来院だけでなく、継続的な通院や紹介を含めたLTVで広告効果を評価することが重要です。

LTV計算の例

・初診患者の平均診療報酬:5,000円
・年間来院回数:4回
・継続年数:5年
・LTV = 5,000円 × 4回 × 5年 = 100,000円

LTVが100,000円であれば、新規患者獲得に5,000〜10,000円かけても十分にペイする計算です。

改善のPDCAサイクル

週次で確認すること

・予算消化状況
・クリック数、CTR、CPC
・予約数、電話発信数
・異常値がないか

月次で確認すること

・月間の成果まとめ
・キーワード/広告ごとの効果分析
・競合の動向
・翌月の予算/施策検討

改善アクション例

・効果の高いキーワードに予算を集中
・効果の低いキーワードを停止
・広告文のABテスト
・ランディングページの改善

効果測定の詳細については、SNS広告の効果測定と改善方法を参照してください。

医療機関広告の成功事例

医療機関のWeb広告活用事例を紹介します。

事例1:皮膚科クリニック(Google検索広告)

課題
開業1年目で認知度が低く、新規患者の獲得に苦戦していた。

施策
・「〇〇区 皮膚科」「ニキビ治療 〇〇駅」などのキーワードでGoogle検索広告を出稿
・診療圏内(半径3km)に絞って配信
・皮膚科専門医であることを広告文で訴求

結果
・月間新規患者数:50人増加
・患者獲得単価(CPA):3,500円
・広告経由の患者は口コミ評価も高く、リピートにつながった

事例2:矯正歯科(Google検索 + Instagram広告)

課題
マウスピース矯正の集患を強化したい。比較検討層へのアプローチを増やしたい。

施策
・「マウスピース矯正 費用」「インビザライン 〇〇」などで検索広告
・Instagram広告で矯正中の患者の日常をイメージさせるコンテンツ(ガイドライン遵守)
・費用、治療期間、リスクを明記した専用LPを作成

結果
・カウンセリング予約:月15件
・カウンセリング予約単価:8,000円
・カウンセリングからの成約率:60%
・年間売上が前年比150%に

事例3:内科クリニック(Googleマップ + LINE広告)

課題
かかりつけ患者を増やし、安定した経営基盤を作りたい。

施策
・Googleビジネスプロフィールを充実させ、ローカル検索での露出を強化
・LINE広告で友だち追加を促進
・LINE公式アカウントで季節の健康情報や予防接種のお知らせを配信

結果
・LINE友だち:1年で2,000人獲得
・友だち追加単価:100円
・インフルエンザ予防接種の予約が前年比2倍
・継続来院する「かかりつけ患者」が増加

まとめ:医療広告ガイドラインを遵守した効果的な広告運用

クリニック・医療機関の広告運用について詳しく解説してきました。最後に重要なポイントをまとめます。

【医療広告ガイドラインの遵守】
・虚偽広告、比較優良広告、誇大広告は禁止
・患者の体験談は原則使用不可
・ビフォーアフター写真は詳細情報の併記が必須
・自由診療は費用、リスク、副作用の明示が必要

【効果的な広告媒体】
・Google検索広告:顕在層の獲得に最も効果的
・Googleマップ広告:地域密着の集患に有効
・Instagram広告:美容医療など視覚訴求が効果的な分野
・LINE広告:継続的な関係構築に有効

【診療科目別のポイント】
・一般診療:アクセス、診療時間、専門性を訴求
・自由診療:費用、リスク、効果を明確に
・美容医療:ガイドライン遵守に特に注意

【効果測定】
・新規患者数、CPAを主要指標に
・電話コンバージョンも計測
・LTV(患者生涯価値)で評価

医療機関の広告は、法的規制を遵守しながら運用する必要がありますが、適切に活用すれば効果的な集患手段となります。患者に正確で有益な情報を提供することを心がけ、信頼されるクリニックづくりにつなげてください。

Web広告の基本についてはWeb広告とは?種類と特徴を徹底比較、Google広告についてはGoogle広告とは?仕組みと始め方完全ガイド、LP作成については広告用LPの作り方と構成の基本もあわせてご覧ください。

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