SNS/広告運用

TikTok広告の可能性と始め方【若年層へのアプローチ】

TikTok広告とは?急成長するショート動画プラットフォームの広告

TikTok広告は、世界で10億人以上、日本国内でも2,700万人以上が利用するショート動画プラットフォーム「TikTok」に配信できる広告です。特に10代〜20代のZ世代を中心に爆発的な人気を誇り、若年層へのリーチにおいて他の広告媒体を圧倒する存在感を持っています。

TikTok広告が注目されている理由は、主に以下の5点です。

1. Z世代・若年層への圧倒的なリーチ力
TikTokのユーザー層は10代〜20代が中心です。この世代は他のSNSよりもTikTokを利用する時間が長く、テレビや従来のメディアではリーチしにくい層にアプローチできます。若年層をターゲットにしたい企業にとって、TikTok広告は必須の選択肢となっています。

2. 高いエンゲージメント率
TikTokは「視聴」するだけでなく「参加」するプラットフォームです。ユーザーは動画を見るだけでなく、いいね、コメント、シェア、さらには自分でも動画を作成して投稿します。広告もこの文脈に溶け込むことで、高いエンゲージメントを獲得できます。

3. フルスクリーンの没入体験
TikTokの動画は縦型フルスクリーンで表示されます。ユーザーの視界を100%占有できるため、他のプラットフォームと比較して広告への注目度が高くなります。また、音声ONで視聴されることが多いため、音を活用した訴求が効果的です。

4. 広告とコンテンツの境界が曖昧
TikTokでは、広告もオーガニックコンテンツと同じフォーマットで表示されます。エンターテインメント性の高い広告は、広告と認識されずに楽しまれることも多く、広告への抵抗感が低いのが特徴です。

5. 拡大し続けるユーザー層
TikTokは当初10代中心でしたが、ユーザー層は年々拡大しています。現在では30代〜40代のユーザーも増加しており、「若者だけのアプリ」というイメージは変わりつつあります。

本記事では、TikTok広告の可能性から始め方、効果的な運用方法まで詳しく解説します。SNS広告の種類と選び方で他のプラットフォームと比較検討している方も、ぜひ参考にしてください。

TikTokユーザーの特徴を理解する

TikTok広告を成功させるためには、TikTokユーザーの特徴を理解することが重要です。

ユーザー層の特徴

年齢層
・10代〜20代が中心(全体の約60%)
・30代〜40代も増加傾向
・特に18歳〜24歳の利用率が非常に高い

性別
・やや女性が多いが、男性ユーザーも多い
・ジャンルによって男女比は異なる

利用時間
・1日の平均利用時間は約52分(他のSNSより長い)
・隙間時間での利用が多い
・夜間(20時〜24時)の利用が多い傾向

TikTokユーザーの行動特性

発見・探索志向
TikTokユーザーは「おすすめ」フィードを中心に視聴し、新しいコンテンツやトレンドを発見することを楽しんでいます。フォローしているアカウントだけでなく、アルゴリズムが推薦するコンテンツに広く触れるため、新しいブランドや商品との出会いの機会が多いプラットフォームです。

参加・創造志向
TikTokユーザーは受動的に見るだけでなく、能動的にコンテンツを作成する傾向があります。人気のハッシュタグチャレンジに参加したり、流行の音楽を使った動画を作ったりすることを楽しんでいます。この特性を活かした広告施策が効果的です。

トレンドへの敏感さ
TikTokでは流行の移り変わりが非常に早く、ユーザーは常に最新のトレンドをキャッチしようとしています。トレンドに乗った広告は大きな反響を得やすい反面、タイミングを逃すと効果が薄れます。

購買への影響力
TikTokでバズった商品が売り切れになる「TikTok売れ」という現象が起きるほど、TikTokは購買行動に大きな影響を与えています。特にコスメ、ファッション、食品、ガジェットなどの商材で顕著です。

TikTokで反応が良いコンテンツの特徴

・エンターテインメント性が高い
・トレンドの音楽や効果を活用している
・最初の1〜2秒でインパクトがある
・本音感・リアル感がある
・役立つ情報やノウハウを提供している
・ストーリー性がある
・真似したくなる・参加したくなる要素がある

TikTok広告の種類と特徴

TikTok広告には複数の広告フォーマットがあります。それぞれの特徴を理解して、目的に合った広告を選びましょう。

インフィード広告

「おすすめ」フィードに表示される、最も一般的な広告フォーマットです。オーガニックの動画と同じように縦型フルスクリーンで表示されます。

特徴
・通常の動画と同じフォーマットで自然に表示
・いいね、コメント、シェアが可能
・スキップ可能(ユーザーはスワイプで次の動画へ)
・5秒〜60秒の動画が配信可能
・CTAボタンでウェブサイトやアプリへ誘導可能

適しているケース
・幅広いユーザーへのリーチ
・ウェブサイトへの誘導
・アプリのインストール促進
・ブランド認知の向上

TopView広告

アプリを起動して最初に表示される広告です。1日1社限定の枠で、最大60秒の動画を配信できます。

特徴
・アプリ起動時に最初に表示される最高の視認性
・最大60秒の動画
・音声ON・フルスクリーンでの視聴
・1日1社限定のため競合なし
・高いリーチと認知効果

適しているケース
・新商品・新サービスの大規模ローンチ
・ブランド認知の最大化
・重要なキャンペーンの告知

ブランドテイクオーバー

アプリ起動時に表示される静止画または短尺動画の広告です。TopViewより短い3〜5秒の枠で、高いインパクトを与えます。

特徴
・アプリ起動時に全画面表示
・3〜5秒の静止画または動画
・1日1社限定
・インフィード広告やハッシュタグチャレンジへの誘導が可能

ハッシュタグチャレンジ

ユーザー参加型のキャンペーン広告です。特定のハッシュタグを設定し、ユーザーにそのハッシュタグを使った動画投稿を促します。

特徴
・UGC(ユーザー生成コンテンツ)を創出
・バイラル拡散の可能性
・ブランドとユーザーの高いエンゲージメント
・チャレンジ専用ページの設置
・インフルエンサーとの連携が効果的

適しているケース
・ブランド認知の大幅な向上
・ユーザー参加型のキャンペーン
・バイラルマーケティング
・若年層とのエンゲージメント強化

ブランドエフェクト

AR(拡張現実)技術を使ったブランド専用のエフェクト(フィルター、スタンプ、特殊効果など)を作成し、ユーザーが動画撮影時に使用できるようにする広告です。

特徴
・ブランド専用のARエフェクトを作成
・ユーザーが自発的に使用・拡散
・ハッシュタグチャレンジとの連携で効果倍増
・長期間にわたる露出が可能

Spark Ads

オーガニック投稿(自社アカウントまたはクリエイターの投稿)を広告として配信できるフォーマットです。

特徴
・既存のオーガニックコンテンツを広告として活用
・クリエイターの投稿を広告として配信可能
・いいね、コメントなどのエンゲージメントが蓄積
・より自然な形での広告配信
・インフルエンサーマーケティングとの連携に最適

適しているケース
・オーガニックで反応が良かったコンテンツの拡大
・インフルエンサーとのタイアップ広告
・UGC風の自然な広告配信

Pangle(パングル)

TikTokと提携しているアプリネットワークに広告を配信するフォーマットです。TikTok以外のアプリにもリーチを広げられます。

特徴
・TikTok以外のアプリにも配信
・リーチの拡大
・様々な広告フォーマットに対応
・ゲームアプリでのリワード広告も可能

TikTok広告アカウントの開設方法

TikTok広告を始めるためのアカウント開設手順を解説します。

Step1:TikTok for Businessアカウントを作成する

1. TikTok for Business(https://www.tiktok.com/business/ja)にアクセス
2. 「今すぐ始める」をクリック
3. メールアドレスまたは電話番号で登録
4. パスワードを設定
5. 認証コードを入力して登録完了

Step2:広告アカウント情報を入力する

1. 国・地域を選択(日本)
2. アカウント名を入力(企業名やブランド名)
3. 業種を選択
4. ウェブサイトURLを入力
5. タイムゾーン、通貨を設定
6. 利用規約に同意して作成

Step3:支払い情報を設定する

1. 管理画面の「支払い」セクションを開く
2. 支払い方法を選択(クレジットカード、デビットカードなど)
3. カード情報を入力
4. 保存して完了

Step4:審査を通過する

TikTok広告では、アカウントと広告クリエイティブの両方に審査があります。

審査でチェックされるポイント

・広告主の業種が出稿可能か
・ウェブサイトが適切に運営されているか
・広告内容がTikTokのポリシーに準拠しているか

出稿できない業種・商材の例

・タバコ・電子タバコ
・武器・爆発物
・アダルトコンテンツ
・ギャンブル(一部例外あり)
・偽造品
・特定の医薬品・医療機器
・政治広告(一部地域)
・その他TikTokが不適切と判断したもの

TikTok広告キャンペーンの作成手順

アカウントの準備ができたら、実際に広告キャンペーンを作成していきましょう。

キャンペーン目的を選択する

TikTok広告では、以下のキャンペーン目的から選択します。

認知

・リーチ:できるだけ多くのユーザーに広告を表示

検討

・トラフィック:ウェブサイトやアプリへの誘導
・動画視聴数:動画の再生数を最大化
・リード生成:見込み客情報の獲得
・コミュニティインタラクション:フォロワー獲得やプロフィール訪問

コンバージョン

・アプリプロモーション:アプリのインストールやアプリ内イベント
・ウェブサイトコンバージョン:ウェブサイトでの購入や登録
・商品販売:カタログを使った商品販売

広告セットを設定する

配置設定

・自動配置(推奨):TikTokが最適な配置を自動選択
・手動配置:TikTok、Pangleなどを個別に選択

ターゲティング設定

TikTok広告で設定できるターゲティングは以下の通りです。

・地域:国、都道府県、市区町村
・年齢:13〜17歳、18〜24歳、25〜34歳、35〜44歳、45〜54歳、55歳以上
・性別:男性、女性、無制限
・言語:ユーザーの言語設定
・興味関心:TikTokが用意したカテゴリから選択
・行動:動画視聴、いいね、コメント、シェアなどの行動
・デバイス:OS、デバイスモデル、通信環境など
・オーディエンス:カスタムオーディエンス、類似オーディエンス

予算とスケジュール

・日予算:1日あたりの上限金額(最低約2,000円〜)
・通算予算:キャンペーン期間全体での上限金額
・配信期間:開始日と終了日を設定

入札と最適化

・最適化目標:コンバージョン、クリック、インプレッションなど
・入札戦略:最小コスト、入札上限、目標コストなど
・課金方式:CPM、CPC、oCPM、CPVなど

広告クリエイティブを設定する

動画のアップロード

・ファイル形式:MP4、MOV、MPEG、AVI
・アスペクト比:9:16(縦型)、1:1(正方形)、16:9(横型)
・解像度:720p以上推奨
・長さ:5秒〜60秒(推奨9〜15秒)
・ファイルサイズ:500MB以下

広告テキスト

・広告テキスト:最大100文字
・CTA:「詳しく見る」「今すぐ購入」など選択式

ランディングページ

・ウェブサイトURL
・アプリストアへのリンク

効果的なクリエイティブの作り方

TikTok広告で成果を出すためには、TikTokならではのクリエイティブが必要です。

TikTok広告クリエイティブの基本原則

1. 「広告を作るな、TikTokを作れ」

TikTokの公式ガイドラインにも登場するこのフレーズは、TikTok広告の本質を表しています。従来の広告的なクリエイティブではなく、TikTokのネイティブコンテンツとして自然に溶け込む動画を作ることが重要です。

NG例:
・企業のCMをそのまま流用
・過度にポリッシュされた映像
・堅いナレーションやトーン

OK例:
・TikTokっぽい編集やエフェクト
・リアルで親しみやすいトーン
・トレンドの音楽や効果を活用

2. 最初の1〜2秒で引き込む

TikTokユーザーは高速でスワイプして動画を切り替えます。最初の1〜2秒で興味を引けなければ、すぐにスキップされてしまいます。

効果的なフックの例:
・「〇〇な人必見!」と呼びかける
・驚きのあるビジュアルから始める
・質問を投げかける
・「これ知ってた?」と好奇心を刺激
・ビフォーアフターの「ビフォー」を見せる

3. 縦型フルスクリーンを活かす

TikTokは縦型(9:16)フルスクリーンのプラットフォームです。横型の動画を流用するのではなく、縦型専用に撮影・編集しましょう。

ポイント:
・画面全体を使ったダイナミックな構図
・重要な要素は画面の中央に配置
・テキストやCTAが見切れないよう注意(セーフゾーンを意識)

4. 音声を前提に設計する

他のSNSと異なり、TikTokは音声ONで視聴されることがほとんどです。音楽、効果音、ナレーションを効果的に活用しましょう。

ポイント:
・トレンドの音楽を使用(著作権に注意)
・効果音で注目を集める
・ナレーションは自然な話し方で
・テキストも併用して内容を補強

5. 短く、テンポよく

TikTok広告は5秒〜60秒まで配信可能ですが、推奨は9秒〜15秒程度です。短く、テンポの良い編集で、最後まで見てもらえる動画を目指しましょう。

ポイント:
・1つのメッセージに絞る
・不要なシーンはカット
・カット割りやテンポ感を重視
・最後にCTAを明確に

TikTokで効果的なコンテンツタイプ

ハウツー・チュートリアル

「〇〇のやり方」「〇〇のコツ」など、役立つ情報を短く紹介するコンテンツ。

例:
・メイクのテクニック
・料理のレシピ
・ガジェットの使い方
・ファッションコーディネート術

ビフォーアフター・変身系

使用前後の変化を見せるコンテンツ。視覚的なインパクトがあり、引き込まれやすい。

例:
・スキンケアのビフォーアフター
・部屋の模様替え
・ダイエットの成果
・ヘアスタイルの変身

開封・レビュー

商品の開封シーンや実際の使用レビューを見せるコンテンツ。

例:
・新商品の開封
・正直レビュー
・購入品紹介

チャレンジ・トレンド参加

流行のハッシュタグチャレンジやトレンドに参加する形式のコンテンツ。

舞台裏・製造過程

商品がどのように作られているか、会社の舞台裏を見せるコンテンツ。

ストーリーテリング

短いストーリー仕立てで商品やサービスを紹介するコンテンツ。

Spark Adsでクリエイターコンテンツを活用する

自社でTikTokネイティブなコンテンツを作成するのが難しい場合は、Spark Adsを活用してクリエイター(インフルエンサー)のコンテンツを広告として配信する方法が効果的です。

メリット

・TikTokに精通したクリエイターが制作
・オーガニックで実績のあるコンテンツを活用可能
・より自然で広告感のない訴求
・クリエイターのファンにもリーチ

注意点

・クリエイターとの契約・許諾が必要
・ブランドイメージとの整合性を確認
・薬機法や景品表示法などの法令遵守

TikTok広告のターゲティング詳細

TikTok広告のターゲティング機能を詳しく見ていきましょう。

興味関心ターゲティング

TikTokでの行動データをもとに、特定のジャンルに興味があるユーザーをターゲティングします。

主なカテゴリ

・アパレル・アクセサリー
・美容・パーソナルケア
・食品・飲料
・ゲーム
・家電・テクノロジー
・ペット
・スポーツ・アウトドア
・旅行
・金融サービス
・教育
・エンターテインメント
・ニュース・情報 など

行動ターゲティング

TikTok上での具体的な行動に基づいてターゲティングします。

動画インタラクション
・特定カテゴリの動画を視聴
・特定カテゴリの動画にいいね
・特定カテゴリの動画にコメント
・特定カテゴリの動画をシェア

クリエイターインタラクション
・特定タイプのクリエイターをフォロー
・特定タイプのクリエイターのプロフィールを閲覧

ハッシュタグインタラクション
・特定のハッシュタグを視聴

カスタムオーディエンス

自社のデータを活用したターゲティングです。

顧客ファイル
電話番号、メールアドレス、広告IDなどのリストをアップロードして、該当するユーザーをターゲティングします。

エンゲージメント
過去に広告や動画にエンゲージメントしたユーザーをターゲティングします。

アプリアクティビティ
アプリのインストールユーザーや特定のアクションを取ったユーザーをターゲティングします。

ウェブサイトトラフィック
TikTokピクセルを設置したウェブサイトの訪問者をターゲティングします(リマーケティング)。

リード生成
リード生成広告でフォームを送信したユーザーをターゲティングします。

類似オーディエンス(Lookalike)

カスタムオーディエンスに類似した特徴を持つユーザーを自動的に見つける機能です。

ソースの例:
・購入者リスト
・アプリのアクティブユーザー
・ウェブサイトのコンバージョンユーザー
・高エンゲージメントユーザー

TikTokピクセルの設置とコンバージョン計測

TikTok広告の効果を正確に測定するには、「TikTokピクセル」の設置が必要です。

TikTokピクセルとは

TikTokピクセルは、ウェブサイトに設置するトラッキングコードです。ピクセルを設置することで、以下のことが可能になります。

・コンバージョン計測
・リマーケティング用オーディエンスの作成
・広告配信の最適化
・アトリビューション分析

TikTokピクセルの設置方法

1. TikTok広告管理画面の「アセット」→「イベント」を開く
2. 「ウェブイベント」→「TikTokピクセル」を選択
3. ピクセル名を入力して作成
4. 設置方法を選択(手動、パートナー連携など)
5. ベースコードをウェブサイトの<head>タグ内に設置
6. 必要に応じてイベントコードを追加

主要なイベントタイプ

・ViewContent:コンテンツの閲覧
・AddToCart:カートへの追加
・InitiateCheckout:チェックアウト開始
・AddPaymentInfo:支払い情報追加
・CompletePayment:購入完了
・PlaceAnOrder:注文
・Subscribe:サブスクリプション登録
・Contact:問い合わせ
・SubmitForm:フォーム送信
・Download:ダウンロード

コンバージョン計測の詳細については、コンバージョン設定の基本と正しい計測方法も参考にしてください。

TikTok広告の運用と最適化のコツ

TikTok広告で成果を出すための運用のコツを紹介します。

学習期間を理解する

TikTok広告も他の広告プラットフォームと同様に、配信開始後に機械学習による最適化が進む「学習期間」があります。

・学習期間の目安:約50件のコンバージョン獲得まで
・この期間中は大きな設定変更を避ける
・十分な予算を設定して学習を加速させる

クリエイティブの鮮度を保つ

TikTokはトレンドの移り変わりが非常に早いプラットフォームです。同じクリエイティブを長期間使い続けると、効果が低下しやすくなります。

・2〜3週間ごとに新しいクリエイティブを追加
・複数のクリエイティブを同時にテスト
・トレンドに合わせてクリエイティブを更新
・効果が低下したクリエイティブは停止

ABテストの実施

複数のクリエイティブやターゲティングをテストして、効果を比較しましょう。

テストする要素:
・クリエイティブ(動画の構成、フック、音楽など)
・ターゲティング(興味関心、年齢、行動など)
・入札戦略
・広告テキスト・CTA

ABテストの詳細については、ABテストの設計と実践方法を参照してください。

クリエイティブのベストプラクティス

TikTok公式が推奨するクリエイティブのベストプラクティスをまとめます。

・縦型(9:16)で制作する
・最初の3秒でフックを入れる
・9〜15秒程度の長さに収める
・720p以上の高画質で
・音楽・音声を効果的に活用
・テキストオーバーレイで要点を強調
・CTAを明確に入れる
・TikTokのネイティブな編集スタイルを意識

業種別TikTok広告活用のポイント

TikTok広告の活用方法は、業種によって異なります。主要な業種別のポイントを紹介します。

コスメ・美容

TikTokで最も相性が良い業種の1つです。「TikTok売れ」の多くがコスメ商品です。

効果的な施策
・ビフォーアフター動画
・メイクチュートリアル
・正直レビュー
・クリエイターとのタイアップ
・ハッシュタグチャレンジ

クリエイティブのコツ
・実際の使用感が伝わる動画
・発色や質感がわかるクローズアップ
・トレンドのメイクと連動

アパレル・ファッション

若年層のファッショントレンドがTikTokから生まれることも多く、相性の良い業種です。

効果的な施策
・コーディネート紹介
・購入品紹介(HAUL動画)
・着回し術
・クリエイターによる着用動画

クリエイティブのコツ
・実際に着用しているシーンを見せる
・トレンドの音楽に合わせたファッションショー風
・複数コーデを短時間で見せる

食品・飲料

レシピ動画や食べる動画(ASMR的な要素含む)が人気のジャンルです。

効果的な施策
・簡単レシピ動画
・アレンジレシピ
・実食レビュー
・製造過程の紹介

クリエイティブのコツ
・シズル感のある映像(音、湯気、断面など)
・短時間で完結するレシピ
・意外な組み合わせや裏ワザ

ゲーム・アプリ

TikTokユーザーはゲームへの関心も高く、アプリプロモーションに適しています。

効果的な施策
・ゲームプレイ動画
・攻略のコツ紹介
・ゲーム内の面白シーン
・新機能の紹介

クリエイティブのコツ
・最も面白い/インパクトのあるシーンを冒頭に
・実際のゲーム画面を見せる
・「やってみたくなる」要素を強調

エンターテインメント

映画、音楽、イベントなどのプロモーションに適しています。

効果的な施策
・ティザー動画
・舞台裏映像
・出演者によるチャレンジ
・ハッシュタグチャレンジ

教育・スクール

「学び」系のコンテンツはTikTokでも人気があります。

効果的な施策
・豆知識や雑学
・簡単なレッスン動画
・講師の人柄が伝わるコンテンツ
・受講生の成果紹介

TikTok広告と他の広告媒体の使い分け

TikTok広告を効果的に活用するためには、他の広告媒体との使い分けも重要です。

TikTok広告が適しているケース

・Z世代・若年層へのリーチが目的
・トレンドに乗った話題化を狙いたい
・エンターテインメント性の高い商材
・ビジュアルで魅力が伝わる商材
・新規ブランドの認知拡大
・UGCやバイラルを狙いたい

他の媒体が適しているケース

Meta広告(Instagram)が適しているケース
・20代〜30代女性がメインターゲット
・より洗練されたビジュアル訴求
・EC連携を重視

LINE広告が適しているケース
・国内最大リーチが必要
・40代以上へのリーチ
・友だち追加施策

YouTube広告が適しているケース
・長尺での詳細な訴求が必要
・幅広い年齢層へのリーチ
・ブランドストーリーの訴求

X(Twitter)広告が適しているケース
・リアルタイムな話題との連動
・情報感度の高い層へのリーチ
・テキストベースの訴求

各媒体の詳細な比較については、SNS広告の種類と選び方を参照してください。

TikTok広告でよくある失敗と対策

最後に、TikTok広告運用でよくある失敗パターンと、その対策を紹介します。

失敗1:従来の広告クリエイティブをそのまま使う

問題
テレビCMや他のSNS広告をそのままTikTokに流用。TikTokのネイティブなコンテンツとかけ離れているため、ユーザーにスキップされる。

対策
・TikTok専用にクリエイティブを制作
・縦型フルスクリーンで撮影
・TikTokらしい編集スタイルを取り入れる
・必要に応じてクリエイターに制作を依頼

失敗2:冒頭が退屈で離脱される

問題
ブランドロゴや説明から始まる動画で、最初の数秒でスキップされてしまう。

対策
・最初の1〜2秒で強烈なフックを入れる
・ブランドロゴは後半に配置
・いきなり本題に入る
・視覚的にインパクトのあるシーンから始める

失敗3:ターゲティングが広すぎる/狭すぎる

問題
ターゲティングが広すぎると無駄な配信が増え、狭すぎると配信量が確保できない。

対策
・最初は中程度の広さでスタート
・データを見ながら調整
・興味関心と行動ターゲティングを組み合わせる
・類似オーディエンスを活用

失敗4:クリエイティブの更新をしない

問題
同じクリエイティブを長期間使い続け、効果が低下。TikTokのトレンドについていけていない。

対策
・2〜3週間ごとに新しいクリエイティブを追加
・トレンドをキャッチして反映
・効果が低下したクリエイティブは停止
・常に複数のクリエイティブをテスト

失敗5:TikTokピクセルを設置していない

問題
コンバージョン計測ができず、どの広告が効果的かわからない。最適化も進まない。

対策
・広告配信前にTikTokピクセルを設置
・適切なイベントを設定
・テストコンバージョンで動作確認

まとめ:TikTok広告で若年層へのアプローチを成功させる

TikTok広告の可能性と始め方について詳しく解説してきました。最後に重要なポイントをまとめます。

【TikTok広告の強み】
・Z世代・若年層への圧倒的なリーチ
・高いエンゲージメント率
・フルスクリーン・音声ONの没入体験
・広告とコンテンツの自然な融合
・バイラル拡散の可能性

【成功のポイント】
・「広告を作るな、TikTokを作れ」
・最初の1〜2秒でフックを入れる
・縦型フルスクリーン・音声を活用
・トレンドを取り入れる
・クリエイターとの連携を検討

【運用のコツ】
・学習期間は設定変更を避ける
・クリエイティブを定期的に更新
・複数のクリエイティブでABテスト
・TikTokピクセルでコンバージョンを計測
・トレンドを常にキャッチ

TikTok広告は、従来の広告の常識が通用しない、独自のプラットフォームです。しかし、その特性を理解し、適切なアプローチを取ることで、他の媒体では得られない成果を生み出すことができます。特に若年層へのアプローチを強化したい企業にとって、TikTok広告は今後ますます重要な存在になるでしょう。

他のSNS広告との比較についてはSNS広告の種類と選び方、広告運用全般の基礎知識についてはWeb広告とは?種類と特徴を徹底比較もあわせてご覧ください。

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