「Google広告のキャンペーンや広告グループ、どう分ければいいの?」
「アカウント構成がぐちゃぐちゃで、管理しづらくなっている…」
「効果的なアカウント構成の正解が分からない…」
Google広告のアカウント構成は、広告効果に大きく影響します。適切な構成であれば、効率的な運用と高い成果が期待できます。一方、構成が不適切だと、管理が煩雑になり、成果も出にくくなります。
しかし、「正解」は一つではありません。ビジネスの規模、商品・サービスの種類、運用体制によって、最適な構成は異なります。
この記事では、Google広告のアカウント構成の設計方法を徹底解説します。階層構造の理解、キャンペーン・広告グループの分け方、業種別の構成例、よくある失敗パターンまで網羅しています。この記事を読めば、自社に最適なアカウント構成を設計できるようになります。
Google広告のアカウント構成とは

アカウント構成の階層
Google広告は、以下の4つの階層で構成されています。
1. アカウント
- 最上位の階層
- メールアドレス、パスワード、支払い情報を管理
- 1社につき1アカウントが基本
2. キャンペーン
- 予算、入札戦略、配信地域、配信スケジュールを設定
- 広告タイプ(検索、ディスプレイなど)を選択
- 1アカウントに複数のキャンペーンを作成可能
3. 広告グループ
- キーワードと広告をまとめる単位
- 同じテーマのキーワード・広告をグループ化
- 1キャンペーンに複数の広告グループを作成可能
4. 広告・キーワード
- 広告:実際に表示される広告クリエイティブ
- キーワード:広告を表示するトリガーとなる検索語句
- 1広告グループに複数の広告・キーワードを設定可能
階層構造のイメージ
アカウント(1つ)
├── キャンペーンA
│ ├── 広告グループA-1
│ │ ├── キーワード1, 2, 3…
│ │ └── 広告1, 2, 3…
│ └── 広告グループA-2
│ ├── キーワード1, 2, 3…
│ └── 広告1, 2, 3…
├── キャンペーンB
│ ├── 広告グループB-1
│ └── 広告グループB-2
└── キャンペーンC
なぜアカウント構成が重要なのか
1. 広告の関連性に影響する
キーワードと広告の関連性は、品質スコアに影響します。適切な構成により、関連性の高い広告を表示でき、品質スコアが向上します。
2. 予算管理に影響する
予算はキャンペーン単位で設定します。適切にキャンペーンを分けることで、効果的な予算配分が可能になります。
3. 運用効率に影響する
構成が整理されていれば、分析や改善がしやすくなります。逆に、構成が複雑だと、管理が煩雑になります。
4. 自動入札の効果に影響する
Googleの自動入札は、キャンペーン単位でデータを学習します。適切な構成により、自動入札の精度が向上します。
キャンペーンの設計方法
キャンペーンで設定できる項目
キャンペーン単位で設定できる主な項目は以下の通りです。
| 設定項目 | 内容 |
|---|---|
| キャンペーンタイプ | 検索、ディスプレイ、動画、ショッピングなど |
| 日予算 | 1日あたりの上限予算 |
| 入札戦略 | 手動CPC、目標CPA、コンバージョン最大化など |
| 配信地域 | 国、都道府県、市区町村、半径指定 |
| 言語 | ターゲットとする言語 |
| 配信ネットワーク | 検索パートナー、ディスプレイネットワーク |
| 配信スケジュール | 曜日・時間帯の設定 |
| デバイス | デバイス別の入札調整 |
| 開始日・終了日 | 配信期間の設定 |
キャンペーンを分ける基準
キャンペーンは、以下の基準で分けることが多いです。
1. 広告タイプ別
検索、ディスプレイ、動画など、広告タイプごとにキャンペーンを分けます。
- 検索キャンペーン
- ディスプレイキャンペーン
- 動画キャンペーン
- P-MAXキャンペーン
2. 予算管理の単位別
予算を別々に管理したい単位でキャンペーンを分けます。
- 商品カテゴリ別
- サービス別
- ブランド別
3. 目的別
広告の目的が異なる場合、キャンペーンを分けます。
- ブランドキャンペーン(指名検索)
- 一般キャンペーン(非指名検索)
- リマーケティングキャンペーン
- 認知拡大キャンペーン
4. 地域別
地域ごとに予算や入札を変えたい場合、キャンペーンを分けます。
- 東京キャンペーン
- 大阪キャンペーン
- その他地域キャンペーン
5. 入札戦略別
異なる入札戦略を使いたい場合、キャンペーンを分けます。
- 目標CPA 5,000円のキャンペーン
- 目標CPA 10,000円のキャンペーン
キャンペーンの分け方の例
例1:ECサイト(商品カテゴリ別)
- 【検索】ブランド(指名)
- 【検索】メンズファッション
- 【検索】レディースファッション
- 【検索】キッズファッション
- 【ショッピング】全商品
- 【ディスプレイ】リマーケティング
例2:BtoBサービス(目的別)
- 【検索】ブランド(指名)
- 【検索】サービス名 一般
- 【検索】課題・悩み系
- 【ディスプレイ】認知拡大
- 【ディスプレイ】リマーケティング
例3:店舗ビジネス(地域別)
- 【検索】ブランド(指名)
- 【検索】東京エリア
- 【検索】神奈川エリア
- 【検索】その他関東
- 【ローカル】Googleマップ広告
キャンペーン数の目安
| 予算規模 | キャンペーン数目安 |
|---|---|
| 月10万円以下 | 1〜3個 |
| 月10〜50万円 | 3〜8個 |
| 月50〜200万円 | 5〜15個 |
| 月200万円以上 | 10〜30個以上 |
キャンペーンを増やしすぎると、データが分散し、自動入札の精度が下がる可能性があります。必要十分な数に留めましょう。
広告グループの設計方法
広告グループで設定できる項目
| 設定項目 | 内容 |
|---|---|
| 広告グループ名 | 管理用の名前 |
| デフォルト入札単価 | 広告グループ全体のデフォルトCPC |
| キーワード | 広告を表示するトリガー |
| 広告 | 実際に表示される広告 |
| ターゲティング(ディスプレイ) | オーディエンス、プレースメントなど |
広告グループを分ける基準
基本原則:テーマを統一する
広告グループには、同じテーマのキーワードをまとめます。これにより、キーワードと広告の関連性が高まり、品質スコアが向上します。
1. 商品・サービス別
商品やサービスごとに広告グループを分けます。
- 商品A
- 商品B
- 商品C
2. 訴求ポイント別
同じ商品でも、訴求ポイントが異なる場合は分けます。
- 商品A_価格訴求
- 商品A_品質訴求
- 商品A_スピード訴求
3. 検索意図別
ユーザーの検索意図に応じて分けます。
- 情報収集系(○○とは、○○ 方法)
- 比較検討系(○○ 比較、○○ おすすめ)
- 購入系(○○ 購入、○○ 申込)
4. マッチタイプ別
マッチタイプごとに広告グループを分ける方法もあります。
- 完全一致グループ
- フレーズ一致グループ
- インテントマッチグループ
広告グループの分け方の例
例1:法律事務所
キャンペーン:【検索】離婚問題
- 広告グループ:離婚 相談
- 広告グループ:離婚 弁護士
- 広告グループ:慰謝料 請求
- 広告グループ:親権 獲得
例2:不動産会社
キャンペーン:【検索】賃貸物件
- 広告グループ:渋谷 賃貸
- 広告グループ:新宿 賃貸
- 広告グループ:池袋 賃貸
- 広告グループ:1LDK 賃貸
- 広告グループ:ペット可 賃貸
例3:SaaS企業
キャンペーン:【検索】プロジェクト管理ツール
- 広告グループ:プロジェクト管理 ツール
- 広告グループ:タスク管理 アプリ
- 広告グループ:チーム コラボレーション
- 広告グループ:競合名A 比較
- 広告グループ:競合名B 代替
1つの広告グループに入れるキーワード数
一般的な目安は10〜20個程度です。
少なすぎる場合
- データが分散して学習が進まない
- 管理が煩雑になる
多すぎる場合
- テーマがぼやける
- 広告との関連性が下がる
ただし、最近のGoogleの推奨は、キーワードテーマが同じであれば、ある程度まとめても良いという方向に変わってきています。
広告の設計方法
レスポンシブ検索広告の構成
現在、Google検索広告ではレスポンシブ検索広告(RSA)が主流です。
設定項目
- 広告見出し:最大15個(各30文字以内)
- 説明文:最大4個(各90文字以内)
- 最終ページURL:リンク先URL
- 表示URL:表示されるURL
Googleの推奨
- 広告見出し:最低8個以上
- 説明文:最低2個以上
- 多様なバリエーションを用意
効果的な広告の作り方
1. キーワードを含める
広告見出しに、広告グループのキーワードを含めます。これにより、検索語句と広告の関連性が高まります。
2. ベネフィットを明確に
ユーザーにとってのメリットを明確に伝えます。
- 「最短翌日配送」
- 「初回30%OFF」
- 「無料相談受付中」
3. 行動を促す
CTA(Call to Action)を入れます。
- 「今すぐ資料請求」
- 「無料で見積もり」
- 「お問い合わせはこちら」
4. 数字を活用
具体的な数字を入れることで、説得力が増します。
- 「実績10,000件以上」
- 「満足度98%」
- 「創業50年」
5. 差別化ポイントを強調
競合との違いを明確にします。
- 「業界唯一の○○」
- 「他社の半額」
- 「24時間対応」
広告文の書き方については、クリックされる広告文の書き方で詳しく解説しています。
広告グループと広告の関係
1広告グループに複数の広告を作成することをおすすめします。
- 最低2〜3個の広告を作成
- 異なる訴求ポイントでテスト
- Googleが自動で最適な組み合わせを表示
アカウント構成のパターン

パターン1:シンプル構成(小規模向け)
特徴
- キャンペーン数:1〜3個
- 広告グループ数:3〜10個
- 月間予算:10〜30万円程度
構成例
- キャンペーン1:【検索】全サービス
- 広告グループ:サービスA
- 広告グループ:サービスB
- 広告グループ:サービスC
- キャンペーン2:【ディスプレイ】リマーケティング
メリット
- 管理がシンプル
- データが集約され、学習が進みやすい
- 運用工数が少ない
デメリット
- 細かい予算配分ができない
- 詳細な分析がしにくい
パターン2:中規模構成
特徴
- キャンペーン数:5〜15個
- 広告グループ数:20〜50個
- 月間予算:50〜200万円程度
構成例
- キャンペーン1:【検索】ブランド(指名)
- キャンペーン2:【検索】サービスA
- キャンペーン3:【検索】サービスB
- キャンペーン4:【検索】サービスC
- キャンペーン5:【検索】競合比較
- キャンペーン6:【ディスプレイ】認知
- キャンペーン7:【ディスプレイ】リマーケティング
- キャンペーン8:【動画】YouTube
メリット
- サービス別に予算管理できる
- 詳細な分析が可能
- 柔軟な運用ができる
デメリット
- 管理工数が増える
- 構成の設計に時間がかかる
パターン3:大規模構成
特徴
- キャンペーン数:20個以上
- 広告グループ数:100個以上
- 月間予算:200万円以上
構成例
- 【検索】ブランド系(複数キャンペーン)
- 【検索】カテゴリA(複数キャンペーン)
- 【検索】カテゴリB(複数キャンペーン)
- 【検索】カテゴリC(複数キャンペーン)
- 【ショッピング】カテゴリ別
- 【ディスプレイ】ファネル別
- 【動画】目的別
- 【P-MAX】全体最適化
メリット
- きめ細かい管理が可能
- 詳細な分析と最適化
- 柔軟な予算配分
デメリット
- 管理が複雑
- 専任の運用者が必要
- データが分散するリスク
業種別のアカウント構成例
ECサイトの場合
構成のポイント
- 商品カテゴリ別にキャンペーンを分ける
- ショッピング広告を活用
- リマーケティングを重視
構成例
- 【検索】ブランド(指名)
- 【検索】カテゴリA_一般
- 【検索】カテゴリB_一般
- 【検索】カテゴリC_一般
- 【ショッピング】カテゴリA
- 【ショッピング】カテゴリB
- 【ショッピング】カテゴリC
- 【ディスプレイ】カート放棄リマケ
- 【ディスプレイ】閲覧者リマケ
- 【P-MAX】全商品
ECサイトの広告運用については、ECサイトの広告運用戦略で詳しく解説しています。
BtoBビジネスの場合
構成のポイント
- サービス別、課題別にキャンペーンを分ける
- 検索広告を中心に
- リード獲得に最適化
構成例
- 【検索】ブランド(指名)
- 【検索】サービスA_製品名
- 【検索】サービスA_課題系
- 【検索】サービスB_製品名
- 【検索】サービスB_課題系
- 【検索】競合比較
- 【ディスプレイ】認知(業界ターゲット)
- 【ディスプレイ】リマーケティング
BtoBの広告運用については、BtoBビジネスの広告運用戦略で詳しく解説しています。
店舗ビジネスの場合
構成のポイント
- 地域別にキャンペーンを分ける
- ローカル検索広告を活用
- 来店促進に最適化
構成例
- 【検索】ブランド(指名)
- 【検索】エリアA_サービス
- 【検索】エリアB_サービス
- 【検索】エリアC_サービス
- 【ローカル】Googleマップ広告
- 【ディスプレイ】エリア限定リマケ
店舗ビジネスの広告運用については、飲食店の広告運用戦略や美容室・サロンの広告運用戦略で詳しく解説しています。
士業・専門サービスの場合
構成のポイント
- サービス分野別にキャンペーンを分ける
- 信頼性を重視した広告
- 問い合わせ獲得に最適化
構成例
- 【検索】ブランド(事務所名)
- 【検索】サービス分野A(例:相続)
- 【検索】サービス分野B(例:離婚)
- 【検索】サービス分野C(例:交通事故)
- 【検索】地域名+業種
- 【ディスプレイ】リマーケティング
士業の広告運用については、士業の広告運用戦略で詳しく解説しています。
アカウント構成のベストプラクティス

1. ブランドキャンペーンを分ける
理由
- 指名検索はCVRが高く、CPAが低い
- 一般キーワードと混ぜると、正確な効果測定ができない
- 予算を確実に確保したい
実践方法
- 会社名、サービス名、商品名を含むキーワードを別キャンペーンに
- 完全一致やフレーズ一致で設定
2. 目的別にキャンペーンを分ける
理由
- 目的によって入札戦略が異なる
- KPIが異なる
- 予算配分を管理しやすい
例
- 獲得キャンペーン:目標CPA
- 認知キャンペーン:目標インプレッションシェア
- リマーケティング:コンバージョン最大化
3. 広告グループはテーマを統一する
理由
- キーワードと広告の関連性が高まる
- 品質スコアが向上
- ユーザー体験が良くなる
実践方法
- 同じテーマのキーワードをまとめる
- 広告文にキーワードを反映
- リンク先も関連性の高いページに
4. 命名規則を統一する
理由
- 管理がしやすくなる
- レポート作成が効率化
- チームでの共有がスムーズ
命名規則の例
- キャンペーン:【広告タイプ】目的_ターゲット
- 広告グループ:キーワードテーマ_詳細
具体例
- 【検索】ブランド_指名
- 【検索】サービスA_課題系
- 【ディスプレイ】リマケ_カート放棄
5. データが分散しすぎないようにする
理由
- 自動入札の精度が下がる
- 学習に時間がかかる
- 統計的に有意な判断ができない
実践方法
- 細かく分けすぎない
- 月間CV数が少ないキャンペーンは統合を検討
- 目安:1キャンペーンで月30CV以上を目指す
アカウント構成のよくある失敗

失敗1:広告グループにテーマの異なるキーワードを混ぜる
問題
キーワードと広告の関連性が下がり、品質スコアが低下。CPCが上がり、CTRが下がる。
対策
- テーマごとに広告グループを分ける
- 広告文にキーワードを反映
失敗2:キャンペーンを細かく分けすぎる
問題
データが分散し、自動入札の学習が進まない。管理も煩雑になる。
対策
- 必要十分なキャンペーン数に留める
- 予算が少ない場合は統合を検討
失敗3:構成を変更しすぎる
問題
頻繁に構成を変更すると、学習がリセットされ、成果が安定しない。
対策
- 初期設計をしっかり行う
- 変更は慎重に、一度に大きく変えない
- 学習期間を考慮する
失敗4:ブランドキーワードと一般キーワードを混ぜる
問題
ブランドキーワードの高いパフォーマンスに引っ張られ、一般キーワードの正確な効果が分からない。
対策
- ブランドキャンペーンを分離
- 別々に効果を測定
失敗5:命名規則がバラバラ
問題
キャンペーンや広告グループの名前に統一性がなく、管理が混乱。レポート作成も非効率。
対策
- 命名規則を決めて統一
- チームで共有
アカウント構成の見直しタイミング
見直しが必要なサイン
- CPAが継続的に悪化している
- 自動入札がうまく機能していない
- 管理が煩雑で、改善に手が回らない
- データが分散して、判断ができない
- ビジネスの状況が大きく変わった
見直しの進め方
- 現状分析:現在の構成と成果を確認
- 課題特定:構成に関する課題を特定
- 新構成設計:改善後の構成を設計
- 移行計画:移行のスケジュールと手順を決定
- 実行:段階的に移行
- 効果検証:移行後の成果を確認
注意点
- 構成変更時は、学習期間が発生することを考慮
- 一度に大きく変更せず、段階的に進める
- 変更前後の成果を比較できるようにしておく
よくある質問(FAQ)
Q:キャンペーンと広告グループ、どちらを先に決めるべき?
A:キャンペーンから設計します。まず、予算管理の単位や目的からキャンペーン構成を決め、その後、各キャンペーン内の広告グループを設計します。
Q:広告グループにキーワードは何個入れるべき?
A:10〜20個程度が一般的な目安です。ただし、テーマが統一されていれば、多少多くても問題ありません。重要なのは、キーワードと広告の関連性を保つことです。
Q:P-MAXキャンペーンを使う場合、他のキャンペーンはどうする?
A:P-MAXは他のキャンペーンと併用できます。ブランドキャンペーン(指名検索)は別に設定し、P-MAXでは除外設定をすることが一般的です。P-MAXは自動最適化が強いため、細かいコントロールが必要な場合は、従来のキャンペーンと使い分けます。
Q:アカウント構成を変更すると、成果が落ちますか?
A:一時的に落ちる可能性があります。自動入札の学習がリセットされるため、1〜2週間程度は成果が不安定になることがあります。大きな変更は慎重に行い、段階的に進めることをおすすめします。
まとめ:適切なアカウント構成で成果を最大化
ここまで、Google広告のアカウント構成の設計方法について詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめます。
アカウント構成の基本原則
- キャンペーン:予算、入札戦略、目的で分ける
- 広告グループ:テーマを統一し、関連性を高める
- 広告:キーワードを反映し、複数パターンを用意
設計のポイント
- ブランドキャンペーンは分離する
- 目的別にキャンペーンを分ける
- 命名規則を統一する
- データが分散しすぎないようにする
- 自社の規模・予算に合った構成にする
今日からできること
- 現在のアカウント構成を確認する
- 課題がないか点検する
- 必要に応じて構成を見直す
- 命名規則を統一する
適切なアカウント構成は、広告効果の向上と運用効率の改善につながります。この記事を参考に、自社に最適な構成を設計してください。
関連記事も参考にしてください。
アカウント構成チェックリスト

キャンペーン設計チェック
| 項目 | チェック |
|---|---|
| ブランド(指名)キャンペーンを分離している | □ |
| 広告タイプ別にキャンペーンを分けている | □ |
| 予算管理の単位に合わせてキャンペーンを設計している | □ |
| 目的(獲得/認知/リマケ)に応じて分けている | □ |
| キャンペーン数が多すぎない(データが分散しない) | □ |
| 命名規則が統一されている | □ |
広告グループ設計チェック
| 項目 | チェック |
|---|---|
| 広告グループ内のキーワードテーマが統一されている | □ |
| キーワードと広告文に関連性がある | □ |
| 1広告グループのキーワード数が適切(10〜20個程度) | □ |
| 広告グループ数が適切(細かすぎない) | □ |
| 命名規則が統一されている | □ |
広告設計チェック
| 項目 | チェック |
|---|---|
| 広告見出しが8個以上設定されている | □ |
| 説明文が2個以上設定されている | □ |
| 広告見出しにキーワードが含まれている | □ |
| ベネフィットが明確に訴求されている | □ |
| CTAが含まれている | □ |
| 広告表示オプションが設定されている | □ |
アカウント構成の設計ワークシート
ステップ1:ビジネス情報の整理
| 項目 | 記入欄 |
|---|---|
| 業種 | |
| 主な商品・サービス | |
| ターゲット顧客 | |
| 対象地域 | |
| 月間広告予算 | |
| 主な広告目的 |
ステップ2:キャンペーン構成の設計
| No | キャンペーン名 | 広告タイプ | 目的 | 月間予算 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ||||
| 2 | ||||
| 3 | ||||
| 4 | ||||
| 5 |
ステップ3:広告グループ構成の設計
キャンペーンごとに広告グループを設計します。
キャンペーン:________________
| No | 広告グループ名 | 主なキーワード | 訴求ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | |||
| 2 | |||
| 3 | |||
| 4 | |||
| 5 |
アカウント構成の最新トレンド
トレンド1:シンプル化の流れ
以前は「1広告グループ1キーワード」のような細かい構成が推奨されていましたが、現在はよりシンプルな構成が推奨されています。
理由
- Googleの自動入札が進化し、細かい分割が不要に
- データの集約により学習が加速
- 管理工数の削減
実践方法
- テーマが同じキーワードは1つの広告グループにまとめる
- キャンペーン数も必要最小限に
- 自動入札の学習を優先した設計
トレンド2:P-MAXの活用
P-MAX(パフォーマンス最大化)キャンペーンは、Googleのすべての広告枠に配信できる新しいキャンペーンタイプです。
P-MAXの特徴
- 検索、ディスプレイ、YouTube、Gmail、マップすべてに配信
- AIによる完全自動最適化
- アセット(画像、テキスト、動画)を用意するだけ
P-MAXを使う場合の構成
- ブランドキャンペーン(検索):指名検索用
- P-MAXキャンペーン:その他すべて
注意点
- 細かいコントロールはできない
- どこに配信されているか分かりにくい
- 検索広告との重複に注意
トレンド3:ファーストパーティデータの活用
Cookie規制の強化により、ファーストパーティデータ(自社で収集したデータ)の重要性が増しています。
アカウント構成への影響
- カスタマーマッチを活用したキャンペーン
- コンバージョンデータの拡張(拡張コンバージョン)
- オフラインコンバージョンのインポート
アカウント構成の設計事例
事例1:中小EC企業のアカウント再構築
背景
- 月間広告費:50万円
- 商品カテゴリ:3カテゴリ
- 課題:キャンペーンが20個以上あり、データが分散。自動入札が機能していない
Before(改善前)
- キャンペーン数:22個
- 広告グループ数:80個以上
- 1キャンペーンあたり月間CV:平均2件程度
After(改善後)
- キャンペーン数:6個
- 【検索】ブランド
- 【検索】カテゴリA
- 【検索】カテゴリB
- 【検索】カテゴリC
- 【ショッピング】全商品
- 【ディスプレイ】リマーケティング
- 広告グループ数:25個
- 1キャンペーンあたり月間CV:平均8件
結果
- CPA:30%改善
- 自動入札が正常に機能
- 管理工数:50%削減
事例2:BtoB企業の新規アカウント設計
背景
- 月間広告費:100万円
- サービス:2つのSaaSサービス
- 目的:リード獲得
設計したアカウント構成
- 【検索】ブランド(指名)
- 会社名
- サービスA名
- サービスB名
- 【検索】サービスA_製品系
- 製品名系キーワード
- 機能系キーワード
- 【検索】サービスA_課題系
- 課題・悩み系キーワード
- 【検索】サービスB_製品系
- 【検索】サービスB_課題系
- 【検索】競合比較
- 競合A 比較
- 競合B 代替
- 【ディスプレイ】業界ターゲット
- 【ディスプレイ】リマーケティング
結果
- 3ヶ月でCPA目標を達成
- サービス別の効果が明確に把握可能
- 課題系キーワードからの質の高いリード獲得
アカウント構成Q&A(追加)
Q:予算が少ない場合、キャンペーンは1つにすべき?
A:必ずしも1つにする必要はありませんが、最低限の分割に留めましょう。月間予算10万円以下の場合は、2〜3キャンペーン程度が目安です。ブランドキャンペーンは分離しつつ、一般キーワードは1つのキャンペーンにまとめることも検討してください。
Q:複数のサービスを1つのアカウントで管理すべき?
A:基本的には1アカウントで管理することをおすすめします。複数アカウントに分けると、データが分散し、アカウント間での学習が活かせません。ただし、まったく異なるビジネスや、別会社のサービスの場合は、アカウントを分けることもあります。
Q:季節商品のキャンペーンはどう設計すべき?
A:通年キャンペーンと季節キャンペーンを分ける方法があります。季節キャンペーンは、該当期間のみ配信し、それ以外は停止します。これにより、季節ごとの予算管理と効果測定がしやすくなります。
Q:リマーケティングキャンペーンはどう構成すべき?
A:ターゲットオーディエンスや目的に応じて広告グループを分けることをおすすめします。例えば、「カート放棄者」「商品閲覧者」「ブログ読者」など、ユーザーの行動に応じて分け、それぞれに適した広告を配信します。