Web制作

ホームページのファーストビューで決まる!離脱を防ぐキャッチコピーと画像の選び方

「せっかく広告を出してアクセスを集めたのに、ほとんどの人がトップページだけ見て帰ってしまう…」
「デザインは綺麗なのに、なぜか問い合わせにつながらない…」

ホームページ運営において、最も恐ろしい数字。それは「直帰率(1ページだけ見て帰る人の割合)」です。
そして、直帰される原因の8割は、サイトを開いた瞬間に表示される画面エリア=「ファーストビュー(FV)」にあります。

Webの世界には「3秒の壁」という残酷なルールがあります。
ユーザーはサイトを開いて3秒以内に「自分に関係があるか?」「役に立つか?」を判断し、NOなら即座に戻るボタンを押します。

この記事でわかること

  • ✅ ユーザーを逃さない!「3秒の壁」を突破する3つの要素
  • ✅ 才能不要。「誰に・何を」を埋めるだけのキャッチコピー作成テンプレート
  • ✅ フリー素材はNG?信頼を一瞬で失う「やってはいけない写真選び」
  • ✅ スマホで見ると文字が読めない?レスポンシブFVの注意点

この記事では、感覚的なデザイン論ではなく、「ユーザーを釘付けにし、スクロールさせるための論理的なファーストビュー構築術」をプロが解説します。

ファーストビューの役割は「スクロールさせること」だけ

ファーストビューで商品を売ろうとしてはいけません。
ここでの目的はただ一つ、「下に続きがあるから読んでみたい」と思わせることです。

要素 失敗するFV(自己満足) 成功するFV(顧客視点)
キャッチコピー 「未来を創造する」「笑顔のために」
(抽象的で何屋かわからない)
「練馬区の腰痛専門整体」
(ターゲットとメリットが明確)
メイン画像 外国人の握手写真(フリー素材)。
(嘘くさくて信頼できない)
「スタッフの実写」や「商品の使用風景」。
(事実と結果が見える)
CTA(ボタン) ない。または「詳細はこちら」。
(何ができるか不明)
「無料見積もりをとる」
(次のアクションが明確)

刺さるキャッチコピーの作り方「3つの型」

おしゃれな英語や、ポエムのような言葉は必要ありません。
ユーザーは検索キーワードに対する「答え」を探しています。以下のテンプレートに当てはめてみてください。

型1:ターゲット呼びかけ型

「〇〇でお困りのあなたへ」
誰に向けたサイトかを明確にします。自分事だと思わせる最強の手法です。
例:「借金問題でお困りの方へ。誰にも知られずに解決します」

型2:ベネフィット(結果)提示型

「〇〇が、△△になります」
その商品を使うとどうなれるのか、理想の未来を提示します。
例:「たった3ヶ月で、英語で会議ができるようになります」

型3:実績・権威性アピール型

「地域No.1」「満足度〇〇%」
数字や権威を使って、安心感を一瞬で伝えます。
例:「創業50年。板橋区の雨漏り修理実績No.1」

嘘くささを消す「メイン画像」の選び方

人間は文字よりも先に「画像」を認識します。
ここで「よくあるフリー素材」を使ってしまうと、ユーザーは本能的に「このサイトには独自性がない(見る価値がない)」と判断します。

絶対に避けるべきNG画像

  • 外国人のビジネスマンが握手している写真:日本企業なのに違和感しかない。
  • コールセンターの女性が微笑んでいる写真:「いかにも素材」感が強く、実在感がゼロ。
  • 意味のない幾何学模様や風景:何屋なのか伝わらない。

選ぶべきOK画像

  • 代表者やスタッフの笑顔(実写):「この人たちがやってくれるんだ」という安心感。
  • 商品を使用しているシーン:自分が使っている姿を想像させる。
  • (飲食や建築なら)シズル感のあるアップ写真:プロが撮った「最高の一枚」。

【事例】FV改善で問い合わせが3倍になったリフォーム会社

「かっこよさ」よりも「分かりやすさ」を選んで成功した事例です。

リフォーム会社R(地域密着型)の事例

【Before】
おしゃれな家の写真をスライドショーで流し、キャッチコピーは「夢をカタチに」。
綺麗だが、新築なのかリフォームなのか、対応エリアも不明で、直帰率が85%と高かった。

【After】
ファーストビューを大改造。
画像:「ボロボロのキッチンがピカピカになったビフォーアフター写真」を左右に並べる。
コピー:「〇〇市のリフォームならお任せ。水回り4点パック 〇〇万円〜」と具体的に。

【結果】
「こういう風にしてほしい!」というニーズと合致。
直帰率が50%まで改善し、月2件だった問い合わせが月6〜7件に安定しました。

スマホ時代のFV必須チェックリスト

PCとスマホでは画面の形が違います。
「PCでは良い感じなのに、スマホだと崩壊している」というケースが多発しています。

スマホFVの確認ポイント

キャッチコピーは読める大きさか?
画像の中の文字が小さすぎて読めないケースが多いです。スマホ用には「画像と文字を分ける」実装が必要です。
重要な要素が切れていないか?
縦長の画面になった時、人物の顔や商品の肝心な部分が見切れていないか確認しましょう。
CTAボタンはファーストビューに入っているか?
スクロールしなくても「電話ボタン」や「予約ボタン」が見えている状態がベストです。
表示速度は3秒以内か?
高画質すぎる画像を使って、読み込みに時間がかかると、表示される前に離脱されます。

ファーストビュー制作のよくある質問(FAQ)

制作時によくある疑問にお答えします。

Q1. 動画を背景にするのは効果的ですか?

「雰囲気」を伝えるには抜群ですが、諸刃の剣です。ファイルサイズが重くなり、表示速度が遅くなると逆効果です。また、動画に見入ってしまい、スクロールされにくくなることもあります。採用サイトやブランディング目的以外では、静止画の方が成果が出やすい傾向にあります。

Q2. スライダー(画像が切り替わるやつ)は入れた方がいい?

実は、多くのユーザーは1枚目しか見ていません。2枚目以降の情報は伝わらないと思った方が良いです。複数の訴求がある場合を除き、「最強の1枚」を固定表示する方が、メッセージがブレず、CV率(成約率)は高くなります。

Q3. キャッチコピーが思いつきません。

無理にかっこいい言葉を探そうとせず、「お客様が検索窓に入れたキーワード」をそのまま使いましょう。「大阪 格安 引越し」で検索した人には、「大阪の格安引越しなら〇〇へ」と返すのが一番刺さります。

Q4. 定期的に画像は変えた方がいいですか?

はい。季節感を出したり(夏なら涼しげな写真)、キャンペーンに合わせてコピーを変えたりすることで、「ちゃんと更新されているサイトだ」という安心感を与えられます。反応が悪ければすぐに元に戻せるのもWebの利点です。

最初の3秒で、勝負を決める。

ファーストビューは、Webサイトの「顔」であり「挨拶」です。
ここで失敗すると、その下にどれだけ素晴らしい商品があっても、見てもらうことすらできません。

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