「クラウドソーシングで提案し続けているけど、単価が安くて消耗している…」
「ポートフォリオサイトを作ったものの、問い合わせフォームから連絡が来た試しがない…」
フリーランスや個人事業主にとって、Webサイトは自分自身の「城」です。
しかし、多くの人が「ただ作品を並べただけのギャラリー」を作って満足してしまっています。
クライアント(発注者)が求めているのは、綺麗な絵やコードではありません。
「私のビジネスの悩みを、あなたがどう解決してくれるのか?」という未来の提案です。
仕事が舞い込むポートフォリオには、必ず「信頼されるプロフィール」と「根拠のある実績紹介」があります。
この記事でわかること
- ✅ 「履歴書」になってない?仕事が取れるプロフィールの書き方
- ✅ スキルよりも重要!クライアントが契約前にチェックする「3つの安心材料」
- ✅ 【事例】「何でもできます」をやめて、年収が倍になったWebデザイナー
- ✅ 料金表は載せるべき?直契約を勝ち取るための価格戦略
この記事では、下請け仕事から脱却し、「あなたにお願いしたい」と指名されるためのポートフォリオ戦略をプロが解説します。
仕事が取れる「プロフィール」の書き方
プロフィールページは、ポートフォリオの中で最も読まれるページの一つです。
ここで「自分語り」をしてはいけません。「クライアントにとってのメリット」を語りましょう。
| 要素 | 仕事が来ないプロフィール(自分本位) | 仕事が来るプロフィール(顧客本位) |
|---|---|---|
| 肩書き | 「Webデザイナー」 「ライター」 (ただの職種名) |
「集客に強いLP専門デザイナー」 「採用率を上げる求人ライター」 (強みとメリットが明確) |
| 経歴・自己紹介 | 「昔から絵を描くのが好きで…」 「〇〇大学を卒業し…」 (興味のない自分語り) |
「営業職の経験を活かし、売れるデザインを作ります」 (過去の経験が顧客の利益になる話) |
| 写真 | 似顔絵イラストや、後ろ姿。 (どんな人か不安) |
清潔感のある顔写真。 (逃げも隠れもしないという信頼感) |
発注担当者は、スキルと同じくらい「コミュニケーションコスト(話が通じるか)」を気にしています。
「連絡は必ず24時間以内に返信します」「専門用語を使わずに説明します」といった一言があるだけで、選ばれる確率は跳ね上がります。
「作品」ではなく「解決策(ケーススタディ)」を見せる
制作実績(Works)ページに、完成品の画像をポンと置いただけになっていませんか?
それは「結果」でしかありません。クライアントが見たいのは「過程(プロセス)」です。
実績ページに書くべき4つの項目
- 課題(Before):クライアントはどんな悩みを抱えていたか?(例:サイトが古く、スマホからの離脱が多かった)
- 提案(Solution):それに対してどうアプローチしたか?(例:レスポンシブ化し、予約ボタンを追従させた)
- 結果(After):どう改善されたか?(例:スマホ経由の問い合わせが2倍になった)
- 担当範囲・期間:どこまで担当したか?(デザインのみ、コーディング込み、撮影など)
これを書くことで、あなたの「問題解決能力」が伝わります。
見た目の良し悪しだけでなく、「この人に頼めば成果が出そうだ」と思わせることが重要です。
「料金表」は載せるべき?直契約への近道
「相談内容によるから書けない」という方も多いですが、目安(最低価格)は載せるべきです。
料金表がないと、クライアントは「高額請求されるかも」と不安になり、問い合わせを躊躇します。
💡 価格提示のコツ
- ✅ 「〇〇円〜」と最低ラインを示す:予算感が合わない問い合わせを事前にフィルタリングできます。
- ✅ パッケージプランを作る:「スタートアップ応援パック:ロゴ+名刺+HPで〇〇円」など、松竹梅のプランを作ると選びやすくなります。
【事例】脱・何でも屋!専門特化で年収アップしたデザイナーS
「仕事を選ばず何でもやります」というスタンスから、強みに特化したことで成功した事例です。
WebデザイナーSさん(フリーランス3年目)の事例
【悩み】
クラウドソーシングでバナー制作やLP制作を安価で請け負っていたが、競合が多く、いつまで経っても単価が上がらなかった。
【実施したWeb施策】
ポートフォリオサイトをリニューアルし、「美容室専門デザイナー」と名乗った。
- ✅ 専門性の強調:「美容師さんの想いをカタチにします」というキャッチコピーに変更。
- ✅ 実績の見せ方変更:過去の美容系案件だけをトップに並べ、他のジャンルは下層ページへ移動。
- ✅ ブログ発信:「ホットペッパーに頼らない集客術」など、美容室オーナーが気になる記事を発信。
【結果】
検索から美容室オーナーの直接問い合わせが増加。
「業界のことを分かってくれているから話が早い」と信頼され、単価は以前の3倍に。継続的な保守契約も獲得し、収入が安定しました。
信頼度UP!フリーランスHP必須コンテンツ30
法人と取引をするためには、「個人事業主でもちゃんとしている」ことを証明する必要があります。
以下の項目を網羅しましょう。
信頼性・プロフィール
サービス・実績
問い合わせ・その他
フリーランスHP制作のよくある質問(FAQ)
よくある疑問や、権利関係の悩みにお答えします。
Q1. 実績公開不可の案件ばかりで載せるものがありません。
よくある悩みです。その場合は、パスワード付きの「シークレット実績ページ」を作り、問い合わせがあった人にだけ見せる方法があります。または、架空の案件(自主制作)を作り、自分のスキルを証明するのも有効です。
Q2. 自宅の住所を公開したくありません。
自宅住所の公開に抵抗がある場合は、バーチャルオフィスを契約するか、特定商取引法の表記で「請求があり次第遅滞なく開示します」という記載で省略する方法があります(※事業形態によりますので確認が必要です)。ただし、都道府県・市区町村までは書いたほうが、地元のクライアントからの信頼を得やすくなります。
Q3. ペンネーム(活動名)でも大丈夫ですか?
クリエイターならOKですが、ビジネスコンサルタントなどは本名の方が信頼されます。ペンネームの場合でも、契約書や請求書には本名を記載する必要があります。また、銀行口座名と活動名が違うと振込時に不審がられるので、屋号付き口座を作ることをおすすめします。
Q4. 忙しくて自分のサイトを作る時間がありません。
「紺屋の白袴」になりがちですが、自分のサイトは最強の営業ツールです。作る時間がないなら、割り切ってプロ(同業者)に外注するのも手です。OmniWebのような安価なサブスクサービスを使えば、初期コストを抑えて、メンテナンスの手間も省けます。
「選ばれる個人」になるための基地を作ろう。
フリーランスは、自分自身が商品です。
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