「次の公演の告知はSNSで拡散しているけれど、過去の作品がどんなものだったか、新しいお客さんに伝わっていない気がする…」
「劇団員募集を出しても応募が来ない。あるいは、来てもすぐに辞めてしまう…」
多くの劇団や演劇ユニットが、X(Twitter)やInstagramなどのSNSをメインに情報発信しています。しかし、フロー型(流れていく)メディアであるSNSだけでは、劇団の「歴史」や「空気感」を蓄積することができません。
ホームページの役割は、過去の公演を「信頼の証(アーカイブ)」としてストックし、未来のファンや団員へつなぐ「架け橋」になることです。
この記事でわかること
- ✅ SNSがあれば十分?ホームページがない劇団が損していること
- ✅ 「過去公演ページ」を充実させて、新規ファンの信頼を得る方法
- ✅ 【事例】「稽古場ブログ」で劇団の雰囲気を伝え、新人獲得に成功した劇団
- ✅ チケット予約フォームの設置と、制作費を抑えるコツ
この記事では、予算が限られる劇団運営において、最小のコストで「劇団のブランド価値」を高めるためのホームページ戦略をプロが解説します。
SNSは「予告編」、HPは「全集」である
「SNSで十分」と考えている主宰者の方は、情報の「寿命」について考えてみてください。
| メディア | 役割と特徴 | 劇団運営でのデメリット |
|---|---|---|
| SNS (X/Insta) |
「今」を伝える拡散ツール。 次回公演の告知や、稽古中のオフショットに最適。 |
過去の情報が埋もれる。 「どんな作風か」「どんな歴史があるか」を体系的に知るのが困難。 |
| ホームページ (公式サイト) |
「全て」を蓄積する図書館。 過去の公演記録、劇団員の詳細、理念が整理されている。 |
更新の手間がかかる。 (※SNS連携で解決可能) |
新しく興味を持ってくれたファンや、入団を考えている人は、必ず「この劇団は過去にどんなことをしてきたのか?」を調べます。
その受け皿となるのがホームページです。
ファンを定着させる「公演アーカイブ」の作り方
「過去公演」のページは、単にチラシ画像を貼るだけでは不十分です。
それは劇団のポートフォリオ(作品集)であり、実力を証明する場所だからです。
1. 舞台写真(またはダイジェスト動画)を載せる
チラシのイメージ画像と、実際の舞台美術や照明の雰囲気は違います。
「実際に舞台に立った時の絵力(えぢから)」を見せることで、「ちゃんとした作品を作っている劇団だ」という信頼感が生まれます。
2. 「お客様の感想」を残す
当時のアンケートやSNSでの感想ツイートを(許可を得て・または匿名で)掲載します。
「涙が止まらなかった」「脚本の伏線回収がすごかった」という第三者の声は、新規客がチケットを買う最大の動機になります。
3. キャスト・スタッフクレジットの明記
関わってくれた役者やスタッフの名前をしっかり残すことは、劇団としての誠意です。
また、役者名で検索したファンがホームページに辿り着き、そこから劇団のファンになってくれる可能性もあります。
ミスマッチを防ぐ「新人団員募集」のコンテンツ術
劇団運営の悩みである「人手不足」。
応募が来ない、あるいは「思っていたのと違った」とすぐ辞められてしまう原因は、「劇団の日常」が見えていないことにあります。
応募者が知りたい「リアルな情報」
-
❓稽古の頻度と雰囲気:
「週何回?」「土日だけ?」「飲み会は多い?体育会系?」という空気感を、稽古場ブログや写真で伝えます。 -
💰お金の話(ノルマ・団費):
「チケットノルマはあるのか」「団費はいくらか」。これを隠して募集すると、後で必ずトラブルになります。正直に書くことで、覚悟のある人だけが集まります。 -
🤝劇団員の横顔:
「普段は会社員をしています」「学生です」など、どんな属性の人が所属しているかを紹介し、「自分でも馴染めそうだ」と思わせます。
【事例】Web刷新で若手団員を獲得した劇団T
高齢化とマンネリ化に悩んでいた市民劇団が、Web発信を変えて再生した事例です。
劇団T(創立20年・地方都市)の事例
【悩み】
団員の平均年齢が40代を超え、若手が定着しない。ホームページは10年前に作ったままで更新が止まっており、「活動しているのかわからない」と言われる始末。
【実施したWeb施策】
スマホ対応のホームページにリニューアルし、「新人募集ページ」を強化。
- ✅ 「初心者歓迎」の根拠を提示:「発声練習から教えます」「未経験スタートの団員インタビュー」を掲載し、ハードルを下げた。
- ✅ YouTubeで「稽古風景」を公開:和気あいあいとエチュード(即興劇)をしている動画を載せ、楽しそうな雰囲気を伝えた。
- ✅ 「見学申し込みフォーム」の設置:いきなり面接ではなく、「まずは見学からどうぞ」という気軽なボタンを設置。
【結果】
「動画を見て、雰囲気が良さそうだったので」という20代の社会人や学生からの応募が急増。
半年で5名の新人が入団し、劇団に新しい風が吹き込み、次回公演の動員数も過去最高を記録しました。
信頼される劇団HP必須コンテンツリスト30
ファン、関係者、入団希望者。すべてのステークホルダーに向けた情報を網羅しましょう。
劇団情報・プロフィール
公演情報・アーカイブ
団員募集・その他
劇団HP制作のよくある質問(FAQ)
主宰者様からよくいただく質問にお答えします。
Q1. チケット予約システムはどうすればいいですか?
「CoRich(こりっち)」などの舞台芸術向けチケット管理システムを利用し、その予約ページのリンクをホームページに貼るのが一般的でスムーズです。自社サイト内に簡易的なGoogleフォームを埋め込むことも可能ですが、座席指定や自動返信などの管理面では専用ツールとの連携をおすすめします。
Q2. 予算がありません。無料のWixやJimdoではダメですか?
活動初期なら無料ツールでも構いません。しかし、広告が入ったり、表示速度が遅かったりすると、劇団の「ブランドイメージ」を損なう可能性があります。また、独自ドメイン(劇団名.com)でないと、Google検索で上位に出にくいというデメリットもあります。
Q3. 脚本や写真の著作権はどうなりますか?
非常に重要です。既成脚本を上演した記録を載せる場合、作家や出版社の許可が必要なケースがあります。写真についても、写っている客演(外部出演者)の肖像権確認が必要です。ホームページに載せる前に、必ず関係各所の許諾を取りましょう。
Q4. 更新できる人が劇団内にいません。
劇団員は稽古や制作で忙しいものです。OmniWebなら、公演情報の更新や写真の追加をLINEで依頼するだけで代行します。「IT担当の劇団員」を一人雇うよりも、圧倒的に安く確実です。
劇団の「歴史」を、未来へつなぐ。
一つ一つの公演は、劇団員が魂を込めて作り上げた結晶です。
その記憶を風化させず、次の出会いにつなげるために、ホームページという「場所」を持ってください。
「予算は舞台制作に使いたい。でも、しっかりしたサイトも欲しい」
そんな主宰者様の熱い想いを、OmniWebがサポートします。
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「劇団の公式メディア」を構築
🎭 作品の世界観を表現
劇団のカラーに合わせたデザインで、訪れた人を作品世界へ引き込みます。
📱 チケット予約への誘導
スマホで見やすい予約ボタン配置で、機会損失を防ぎます。
🎞 動画埋め込みも自由
YouTubeのダイジェスト映像や、稽古風景の動画も簡単に掲載可能。
💰 チケット1〜2枚分
月額4,000円。制作費0円。浮いた予算を衣装や美術に使えます。
幕が下りても、感動は終わらない。
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