「カーセンサーやグーネットに載せないと電話が鳴らない…」
「でも、掲載料と成約手数料が高すぎて、売っても利益が薄い…」
中古車販売店にとって、大手ポータルサイトは強力な集客ツールですが、同時に「価格競争の泥沼」でもあります。
同じ車種、同じ年式なら、1円でも安い店が選ばれてしまうからです。
しかし、全国から指名で買いに来るような人気店は、ポータルサイトに依存せず、自社ホームページで「この店で買いたい理由」を強力に発信しています。
この記事でわかること
- ✅ ポータルサイト依存から脱却するための「役割分担」戦略
- ✅ 大手サイトの弱点を突く！成約率を上げる「在庫車」の見せ方
- ✅ 【事例】「整備ブログ」の発信で、県外からの車検依頼が増えた販売店
- ✅ 悪徳業者と間違われないための「保証・アフターフォロー」の書き方
この記事では、価格競争に巻き込まれず、適正価格で良質な車を販売するための「信頼を勝ち取るホームページ戦略」をプロが解説します。
大手ポータルサイト vs 自社サイト 戦い方の違い
ポータルサイトをやめる必要はありません。重要なのは「使い分け」です。
| 比較項目 | 大手ポータルサイト | 自社ホームページ |
|---|---|---|
| 顧客の心理 | 「条件に合う車を探す場所」 （店はどこでもいい） |
「信頼できる店か確かめる場所」 （店を選んでいる） |
| 情報量 | 写真枚数や文字数に制限あり。 画一的なフォーマット。 |
制限なし。 動画も長文も自由に掲載可能。 |
| コスト | 掲載料＋成約手数料。 （売れば売るほど取られる） |
固定費のみ。 （売れても手数料0円） |
ポータルサイトで見つけてもらい、自社サイトに誘導してクロージング（成約）する。この流れを作れば、「他店との比較」を終わらせることができます。
大手にはできない「在庫情報」のディープな見せ方
ポータルサイトと同じ写真を載せても意味がありません。自社サイトでは「そこまで見せてくれるの？」という驚きを提供しましょう。
1. 動画で「エンジン音」と「内装」を見せる
YouTubeを埋め込み、エンジン始動時の音や、シートの質感、ドアの開閉音などを動画で見せます。
遠方のお客様にとって、動画は「現車確認」に近い安心感を与えます。
2. 「傷・凹み」を正直に公開する
あえてネガティブな情報を詳しく載せます。「左バンパーに小傷あり（写真参照）」と拡大写真を見せ、「これ以外は綺麗です」と伝えるのです。
「都合の悪いことも隠さない店だ」という信頼は、何万回の「美品です」という言葉よりも強力です。
3. スタッフの「主観コメント」を入れる
「スペック」はポータルサイトで見れます。自社サイトでは「前オーナー様が屋内保管していたので塗装が抜群に良いです」といった、プロ目線の熱量あるコメントを添えましょう。
売りっぱなしにしない！「アフターフォロー」の可視化
中古車購入の最大の不安は「すぐ壊れたらどうしよう」です。
整備工場の様子を見せることで、この不安を一掃しましょう。
掲載すべき「安心の証拠」
- 🔧リフトアップ写真： 自社工場（または提携工場）で車を持ち上げて点検している写真を載せ、「納車前にここまで整備します」と宣言。
- 📄保証書のサンプル： 「3ヶ月・3000km保証」などの内容を明文化。口約束ではないことを証明します。
- 🆘トラブル対応事例： 「エアコンが効かなくなったお客様に対し、即日で代車を用意して修理しました」というエピソードを紹介。
【事例】「整備ブログ」でマニア層の心を掴んだMモータース
古いスポーツカーを得意とする販売店が、Web発信で全国区になった事例です。
Mモータース（在庫30台・整備工場併設）の事例
【悩み】
特殊な車種を扱っているため、近隣だけでは需要が少ない。ポータルサイトでは「年式が古いのに高い」と比較され、価値が伝わらなかった。
【実施したWeb施策】
ホームページ内に「整備日誌ブログ」を開設し、マニアックな情報を発信。
- ✅ 「納車整備」を全公開：販売車両のタイミングベルト交換や、オイル漏れ修理の様子を数十枚の写真で公開。
- ✅ 「弱点」の解説：「この車種はここが壊れやすいので、対策部品に交換済みです」と専門知識を披露。
- ✅ 納車式のお客様写真：「北海道のS様に納車しました！」と、全国から来店があることをアピール。
【結果】
「ここまでしっかり整備してくれるなら安心」と、北海道から沖縄まで全国から問い合わせが殺到。
在庫回転率が上がり、ポータルサイトのプランを一番安いものに下げても、売上は過去最高を記録しました。
信頼度MAX！中古車HP必須コンテンツリスト30
「ここでなら買っても大丈夫」と思わせるために、以下の情報を網羅しましょう。
在庫・販売情報
会社・工場の信頼性
アクション誘導・その他
中古車販売HP制作のよくある質問（FAQ）
販売店様からよくいただく質問にお答えします。
Q1. 在庫情報をHPにも載せるのが面倒です（二重管理になる）。
カーセンサーなどの在庫管理システムから、自社HPへデータを自動連係できるツールもありますが、費用がかかります。コストを抑えるなら、自社HPには「特選車（利益率の高い車）」だけを手動で詳しく載せ、残りはポータルサイトのリンクを貼るという「ハイブリッド運用」が現実的です。
Q2. ローンの審査が通るか不安という問い合わせが多いです。
「自社ローン対応」や「ローン審査に強い」という強みがあるなら、専用のランディングページ（LP）を作るべきです。「他店で断られた方もご相談ください」というページは、非常に高いコンバージョン率（問い合わせ率）を誇ります。
Q3. LINEでの問い合わせは導入すべきですか？
必須です。「電話するほどではないけど、傷の状態をもっと知りたい」「見積もりが欲しい」というお客様にとって、LINEはハードルが低く最適です。写真や動画を送るのも簡単なので、成約率アップに直結します。
Q4. 買取（査定）も強化したいのですが。
販売ページとは別に「買取専用ページ」を作りましょう。大手買取店にはない「直販だからできる高価買取（中間マージンカット）」の仕組みを図解で説明すると説得力が出ます。
ポータルサイトの「1/100」から「唯一の1台」へ
ポータルサイトの中では、あなたの車は数ある選択肢の一つに過ぎません。
しかし、自社サイトに訪れたお客様にとっては、その車が「運命の1台」になる可能性があります。
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