SEO対策の見積もりの見方|適正価格と不当な料金を見分けるコツ4
SEO対策を外注しようと見積もりを取ったとき、 「思っていたより高い」「金額に幅がありすぎて比較できない」 と感じた経験はないでしょうか。
実際、SEO対策の見積もりは 月数万円〜数十万円、場合によっては100万円近く になることもあり、 Web広告やホームページ制作と比べても判断が非常に難しい分野です。
しかし、SEO見積もりが分かりにくいのは 「業者が悪いから」だけではありません。 多くの場合、SEOという施策の性質そのものが、 見積もりを複雑にしています。
この記事では、SEO対策の見積もりを見たときに 「高いか・安いか」で判断するのではなく、 その金額が妥当かどうかを自分で判断できる状態 になることを目的に解説します。
まずPart1では、 ・なぜSEO見積もりは分かりにくいのか ・なぜ金額に大きな差が出るのか ・見積書を見る前に絶対に知っておくべき前提 を徹底的に整理します。
なお、SEOそのものの仕組みや 「なぜ順位が変動するのか」「何を改善すると評価されるのか」 といった全体像が曖昧な場合、 見積もりの妥当性は判断できません。 その場合は先に SEO対策の基本|「ホームページ」で検索上位表示させるために必要な3つのこと を読んでから戻ってくることをおすすめします。
なぜSEO対策の見積もりは「分かりにくい」のか
SEO対策の見積もりが分かりにくい最大の理由は、 成果物が「モノ」ではなく「改善プロセス」だからです。
例えばホームページ制作であれば、 ・ページ数 ・デザイン ・機能 などが明確で、完成形もイメージできます。 そのため、見積もり金額に対する納得感が生まれやすいです。
一方SEOは、 「記事を1本書いたら終わり」 「設定を変えたら終わり」 という施策ではありません。 現状分析 → 改善 → 計測 → 再改善 というサイクルを継続的に回す施策です。
そのため見積書には、 「SEO対策一式」「検索順位改善施策」 といった曖昧な表現が並びやすく、 何をどこまでやるのかが見えにくくなります。
まずはこの前提を理解しないと、 SEO見積もりは永遠に「よく分からない高いもの」 になってしまいます。
SEO対策の見積もり金額に幅が出る理由
同じ「SEO対策」という言葉でも、 実際に提供される内容は会社ごとに大きく異なります。 そのため、見積もり金額に大きな差が出ます。
主に、次の要素で金額は大きく変わります。
① 対象キーワードの難易度
SEOは「どのキーワードで上位表示を狙うか」によって、 作業量と難易度がまったく異なります。
例えば、 ・検索数が少ないニッチなキーワード ・競合が弱い地域キーワード と、 ・全国規模で競合が強いビッグワード では、必要な工数が桁違いです。
見積もりを見るときは、 「この金額で、どれくらい難しいキーワードを狙っているのか」 を必ず確認する必要があります。
② コンテンツ作成・改善の有無
SEO対策の中心は、現在では コンテンツ(記事・ページ)の質です。
にもかかわらず、 見積もりに記事作成やリライトが含まれていない場合、 実際にはほとんど成果が出ないこともあります。
一方で、 ・構成設計 ・競合調査 ・既存記事の改善 ・新規記事の作成 まで含まれている見積もりは、 当然ながら金額が上がります。
ブログや記事を使ったSEOの現実的な考え方については、 ブログ更新はSEOに効果あり?集客できる記事の書き方と更新頻度の目安 を読むと、なぜ工数がかかるのかが理解しやすくなります。
③ 内部対策・技術的対応の範囲
SEOには、記事以外にも ・サイト構造 ・内部リンク ・URL設計 ・表示速度 ・タグ・構造化 など、技術的な要素が数多くあります。
これらをどこまで対応するかで、 見積もり金額は大きく変わります。
特に内部リンクは、 追加コストをかけずにSEO効果を高められる重要要素ですが、 設計と調整には知識と工数が必要です。 内部リンクの考え方を理解しているかどうかで、 見積もり内容の良し悪しは大きく変わります。
内部リンクの基礎を押さえたい場合は、 内部リンクの貼り方完全ガイド|回遊率を高めてSEO評価を底上げするテクニック を事前に読んでおくと、 見積書の中身が具体的に見えるようになります。
見積書を見る前に必ず整理すべき「自社の前提」
SEO見積もりの良し悪しは、 実は見積書を見る前にほぼ決まります。 なぜなら、自社の目的が曖昧なまま見積もりを取ると、 どんな提案でも判断できなくなるからです。
目的は「順位」か「問い合わせ」か
見積もりを評価する前に、 自社の目的を明確にしてください。
- とにかく検索順位を上げたいのか
- アクセスを増やしたいのか
- 問い合わせ・売上を増やしたいのか
この目的が違えば、 適正な見積もり金額も、見るべきポイントも変わります。 特に「問い合わせ・売上」が目的の場合、 順位だけを成果とする提案は注意が必要です。
短期施策か、長期施策か
SEOは基本的に中長期施策ですが、 中には「短期間だけ順位を取りたい」 「キャンペーン期間中だけ露出したい」 というケースもあります。
この違いを整理せずに見積もりを見ると、 本来不要な高額プランを選んでしまったり、 逆に必要な施策が不足してしまうことがあります。
Web全体の費用感を整理するという意味では、 ホームページ制作費用の相場【2025年版】 や ホームページ維持費の平均はいくら? を一度確認しておくと、 SEO見積もりだけが異常に高い・安いといった判断もしやすくなります。
Part1のまとめ|SEO見積もりは「前提理解」で8割決まる
Part1では、SEO対策の見積もりが分かりにくい理由と、 金額に差が出る構造、見積書を見る前に整理すべき前提を解説しました。
SEO見積もりを「高い・安い」で判断してしまうと、 本当に必要な施策を見誤ります。 重要なのは、 その金額で何をどこまでやるのかを理解することです。
次のPart2では、 ・SEO見積書の具体的な内訳の読み方 ・適正価格の考え方 ・見積もりに書かれがちな危険ワード を徹底的に解説します。
この続き(Part2)を読むことで、 SEO業者の見積もりを並べたときに 「これは妥当」「これは危ない」 と自分で判断できるようになります。
SEO対策の見積書はどこを見ればいいのか|内訳の正しい読み方
Part1で、SEO対策の見積もりは「金額」ではなく「前提理解」で8割決まるとお伝えしました。 Part2ではいよいよ、実際に出てくるSEO見積書の中身をどう読み解けばいいのかを、具体的に解説します。
多くの見積書は、一見それっぽい専門用語が並び、詳しくない人ほど「ちゃんとやってくれそう」と感じてしまいます。 しかし、その中身を分解すると、やっていることがほとんどない、もしくは効果に直結しない作業ばかり、というケースも少なくありません。
ここでは、SEO見積書によく出てくる項目を一つずつ見ながら、 「これは必要」「これは条件付き」「これは要注意」 と判断できるようになることを目標にします。
よくあるSEO見積もり項目と、その実態
キーワード調査・選定
SEO見積書のほぼすべてに含まれているのが、キーワード調査・選定です。 一見すると重要そうですが、内容次第ではほとんど価値がないこともあります。
チェックすべきポイントは、 「調査結果をどう使うのか」まで書かれているかです。
- 検索ボリュームの提示だけで終わっていないか
- 競合性(強さ)の根拠が説明されているか
- そのキーワードで本当に問い合わせが発生するのか
単にツールで数字を出すだけなら、数時間の作業です。 にもかかわらず、これだけで数万円〜十万円近い費用が乗っている場合は注意が必要です。
本来、キーワード選定はサイト構造・コンテンツ設計とセットで考えるものです。 この考え方は、 SEO対策の基本 を理解しているかどうかで、提案の質がはっきり分かれます。
コンテンツ作成(記事作成)
見積書に「記事作成 ○本」と書かれている場合、ここは最重要チェックポイントです。 なぜなら、現在のSEOにおいて、コンテンツの質と量は成果を大きく左右するからです。
しかし、次のような書き方には注意してください。
- 文字数の記載がない
- 構成設計・競合調査の有無が不明
- 誰が書くのか(ライター・専門性)が不明
「1記事」と書かれていても、 2,000文字の薄い記事と、10,000文字以上で検索意図を網羅した記事では、 工数も成果もまったく別物です。
ブログや記事SEOのリアルな考え方については、 ブログ更新はSEOに効果あり? を読むと、「なぜ記事作成費用に差が出るのか」が腹落ちします。
既存記事のリライト
見積書に「リライト」と書かれている場合、一見するとコスパが良さそうに見えます。 しかし、ここも内容次第です。
単なる文章の書き直し(言い換え)では、SEO効果はほとんどありません。 本当に意味のあるリライトとは、 検索意図の再整理・情報の追加・構成の再設計を含みます。
どこまで踏み込むのかが見積書に書かれていない場合、 実態は「タイトルと見出しを少し変えるだけ」というケースもあります。
内部対策(内部SEO)
内部対策は、SEO見積もりの中で最も分かりにくく、最も差が出る部分です。
「内部SEO一式」と書かれているだけでは、何も分かりません。 具体的に次のような項目が含まれているかを確認してください。
- 内部リンクの設計・調整
- URL構造の整理
- パンくずリストの最適化
- サイトマップ(XML/HTML)の整備
例えば内部リンクは、正しく設計すれば 新規記事を大量に書かなくても評価を底上げできる重要要素です。 にもかかわらず、見積もりから外されていることも多いです。
内部構造の基本については、 内部リンクの貼り方完全ガイド や パンくずリストとは?SEO効果とユーザーの利便性を高める設置のルール、 サイトマップ(XML/HTML)とは? を理解しておくと、見積書の「内部対策」が本物かどうか見抜けるようになります。
外部対策(被リンク)
見積書に「被リンク対策」「外部SEO」と書かれている場合は、慎重になるべきです。
現在のGoogleは、被リンクの「数」よりも「質」を重視しています。 それにもかかわらず、 「月○本リンクを増やします」 といった表現がある場合、 将来的なリスクを含んでいる可能性があります。
被リンク施策が含まれている場合は、 どこから、どんな文脈でリンクされるのか を説明できるかどうかが重要です。
SEO見積もりにおける「適正価格」の考え方
ここまで見てきたように、 SEO対策の価格は「相場」で判断するものではありません。 それでも目安を知りたい、という方のために、 考え方だけ整理します。
月額数万円のSEOは何をやっているのか
月額3万〜5万円程度のSEOは、 実質的に「簡易サポート」や「レポート提出のみ」 であることが多いです。
明確な戦略設計やコンテンツ改善まで含まれているケースは稀で、 「何もしないよりはマシ」という位置づけになることが多いです。
月額10万〜30万円のSEOは何が違うのか
この価格帯になると、 戦略設計・記事作成・内部対策・改善提案 が含まれるケースが増えてきます。
重要なのは、 毎月の作業内容が明確かどうかです。 何を改善し、何を次にやるのかが共有されるかどうかで、 同じ金額でも価値は大きく変わります。
Web全体のコスト配分という視点では、 ホームページ制作費用の相場 や ホームページ維持費の平均 を踏まえたうえで、 SEO費用が事業規模に対して適切かを考える必要があります。
高額SEO=悪ではないが、説明責任は重くなる
月額50万円を超えるSEO提案が、すべて不当というわけではありません。 大規模サイトや競合が非常に強い業界では、 それだけの工数がかかることもあります。
ただし、その場合は 「なぜその金額になるのか」 「その投資で何を目指すのか」 を明確に説明できなければなりません。 説明が曖昧な場合は、避けるのが無難です。
Part2のまとめ|見積書は「翻訳」できれば怖くない
Part2では、SEO見積書によく出てくる項目と、 その実態・注意点を解説しました。
見積書は、そのまま読むと難しく見えますが、 「これは何の作業か」「成果にどうつながるか」 と翻訳できるようになると、 不当な料金は自然と見抜けるようになります。
次のPart3では、 ・不当なSEO見積もりの典型例 ・失敗事例 ・最終判断に使えるチェックリスト ・内部リンク一覧(番号順) をまとめて解説し、この記事を完成させます。
不当なSEO見積もりでよくある典型パターン
ここまでで、SEO見積もりの内訳や適正価格の考え方が整理できたと思います。 ここからは、実際の相談現場で特に多い「不当になりやすい見積もりパターン」を紹介します。 これらに当てはまる場合、契約前に一度立ち止まることを強くおすすめします。
「SEO対策一式」とだけ書かれている
見積書に「SEO対策一式 月額○万円」としか書かれていない場合、 その中身はほぼブラックボックスです。 何をやるのか、どこまでやるのかが分からない以上、 成果が出なかったとしても検証も改善もできません。
本来、SEOは 分析 → 仮説 → 実行 → 検証 → 改善 の繰り返しです。 そのプロセスが見積もりから読み取れない場合、 実態としては「順位レポートを出して終わり」になっているケースも珍しくありません。
順位保証・成果保証を強調しすぎている
「必ず10位以内に入れます」 「成果が出なければ返金します」 といった文言は、一見すると安心材料に見えます。
しかし、SEOは検索エンジン(Google)のアルゴリズムに依存する以上、 本来は100%保証できるものではありません。 にもかかわらず強い保証を打ち出している場合、 次のような裏があることも考えられます。
- 極端に競合が弱いキーワードを成果条件にしている
- 売上に直結しないキーワードを成果扱いにしている
- 短期的な順位操作(リスクの高い施策)を前提にしている
特に成果報酬型SEOが絡む場合は注意が必要です。 成果の定義が「順位」だけになっていると、売上に直結しないキーワードでも成果扱いになったり、 長期的には費用が膨らんだりするなど、契約構造そのものに落とし穴が生まれやすくなります。 そのため、成果条件(計測方法・対象キーワード・対象地域・端末)と、解約後に自社へ何が残るのかは、 契約前に必ず書面で確認しておくのが安全です。
質問すると説明が抽象的になる
見積もりについて具体的に質問したときに、 「専門的なので」 「企業秘密なので」 と説明を避ける場合は要注意です。
もちろんすべてのノウハウを公開する必要はありませんが、 少なくとも 「なぜこの施策が必要なのか」 「どんな順番で進めるのか」 は説明できるはずです。 それができない場合、SEOを“作業”として理解していない可能性があります。
SEO見積もりで失敗した実例から学ぶ
ここでは、実際によくある失敗事例をもとに、 どこで判断を誤ったのかを整理します。 読者のあなたが同じ失敗をしないための材料として読んでください。
事例1:月10万円でも「何も変わらなかった」
月額10万円のSEO対策を半年続けたものの、 アクセス数も問い合わせ数もほとんど変わらなかったケースです。
見積もりを確認すると、 ・順位レポート提出 ・簡易キーワード調査 しか含まれておらず、 記事改善や内部構造の調整は一切ありませんでした。
金額だけを見ると「高すぎない」と感じがちですが、 成果につながる作業が含まれていなければ意味がありません。
事例2:安い成果報酬に飛びついて高額化
「成果が出た分だけ支払い」という言葉に安心し、 成果報酬型SEOを契約したケースです。
確かに順位は上がりましたが、 成果条件が検索ボリュームの少ないキーワードだったため、 問い合わせはほぼ増えませんでした。 それでも毎月成果が発生し、気づけば定額制SEO以上の支払いになっていました。
事例3:解約後に順位が急落
契約中は順位が安定していたものの、 解約した途端に検索結果から消えたケースです。
原因は、被リンクや設定の管理をすべて外注先が握っており、 自社にはSEO資産が何も残っていなかったことでした。 SEOは「積み上げ型の資産」であることを、 契約時点で理解していなかったことが失敗の要因です。
最終判断に使えるチェックリスト
ここまで読んだ内容を踏まえて、 SEO見積もりを判断するためのチェックリストをまとめます。 見積書を横に置きながら、一つずつ確認してください。
- 作業内容が具体的に書かれているか
- 記事作成・リライト・内部対策が含まれているか
- キーワードの選定理由が説明されているか
- 順位以外の成果(問い合わせ・導線改善)を意識しているか
- 月ごとの作業内容と改善サイクルが明確か
- 解約後に自社に何が残るか説明されているか
- 質問に対して具体的な回答が返ってくるか
すべてに自信をもって「YES」と言えない場合、 その見積もりは再検討する価値があります。
SEO見積もりを正しく判断するために知っておきたい前提知識
SEO見積もりを見抜く力は、 SEOの基礎知識があるかどうかで大きく変わります。 特に次の要素は、最低限押さえておくと判断が楽になります。
- 内部リンクとサイト構造の考え方
- パンくず・サイトマップの役割
- ドメインやサイト全体の評価の積み上げ方
- 広告とSEOの役割分担
これらは一つひとつ理解していくことで、 見積もりの「中身」が見えるようになります。 例えば、内部構造については パンくずリストとは?SEO効果とユーザーの利便性 や サイトマップ(XML/HTML)とは? を読んでおくと、提案内容の妥当性を判断しやすくなります。
また、広告との使い分けを理解しておくと、 「SEOにいくらかけるべきか」の判断もしやすくなります。 この点は リスティング広告とSEOどっちをやるべき? が参考になります。
まとめ|SEO見積もりは「比較」ではなく「理解」で決める
SEO対策の見積もりは、価格だけで比べても答えは出ません。 重要なのは、 その金額で何が行われ、どんな成果を目指しているのか を理解できるかどうかです。
適正価格とは、「安い金額」ではなく、 「成果につながる作業に、納得して払える金額」です。 見積もりを正しく読み解く力を身につけることで、 不当な料金を避け、長期的に意味のあるSEO投資ができるようになります。