はじめに:2つのツールを繋ぐことで見える「真実」
Webサイトの分析において、Googleアナリティクス(GA4)とGoogleサーチコンソールは欠かせないツールです。
- サーチコンソール:サイトに来る前の「検索結果での動き」を知る。
- Googleアナリティクス:サイトに来た後の「ユーザーの行動」を知る。
多くの運営者はこれらを別々にチェックしていますが、それでは「どのキーワードで入った人が、最終的に商品を買ってくれたのか」という一貫した流れが見えません。この2つを連携させることで、断片的だったデータが一本の「線」になり、本当に価値のあるキーワードが見えてきます。
1章:GA4とサーチコンソールを連携させる「3大メリット」
設定を行うだけで、あなたのサイト分析は次のように進化します。
1. GA4の画面で「検索クエリ」が確認できる
わざわざツールを切り替えなくても、GA4の管理画面内で「どのようなキーワードで検索されているか(検索クエリ)」を確認できるようになります。
2. 検索キーワードと「行動」が紐づく
「このキーワードで入ったユーザーは、平均して3ページ読んでいる」「このキーワードは直帰率が高い」など、キーワードごとの「サイト内での質」が可視化されます。
3. 成約(CV)に近いキーワードの特定
単にアクセスを集めるキーワードではなく、「最終的に問い合わせや購入に繋がったキーワード」を推測できるようになり、SEOの戦略がより具体的になります。
[Image diagram showing Data Flow from Google Search Console (Pre-click) to Google Analytics 4 (Post-click)]2章:連携前に知っておくべき「データの性質」
連携するにあたって、いくつか注意点があります。これを知っておかないと「数字が合わない!」と混乱することになります。
- データの期間:連携しても、過去に遡ってデータは統合されません。設定した日以降のデータが蓄積されます。
- 集計基準の違い:サーチコンソールの「クリック数」とGA4の「セッション数」は計測の仕組みが異なるため、完全に一致することはありません。
(参考:検索エンジンの仕組みとデータの計測)
(参考:SEO対策の基本とツールの役割)
次回の第2部では、実際に画面を見ながら設定を進める「図解・連携手順ガイド」をお届けします。
初心者の方でも迷わず5分で完了できるステップを詳しく解説します。
3章:連携の前に準備すること
設定を始める前に、以下の2点が完了しているか確認してください。
- 対象サイトのGA4プロパティの編集権限を持っている。
- 対象サイトがサーチコンソールに登録済みで、オーナー権限を持っている。
4章:【図解】GA4とサーチコンソールの連携手順
それでは、GA4の管理画面から設定を進めていきましょう。
ステップ1:GA4の「管理」画面を開く
GA4画面の左下にある歯車アイコン(管理)をクリックします。
ステップ2:「Search Console のリンク」を選択
プロパティ列を下へスクロールし、「製品のリンク」セクション内にある「Search Console のリンク」をクリックします。
ステップ3:「リンク」ボタンをクリック
画面右上の青い「リンク」ボタンをクリックし、プロパティの作成を開始します。
ステップ4:連携するサーチコンソールのアカウントを選択
- 「Search Console プロパティを選択」で、連携したいサイトのURLを選び「確認」をクリックします。
- 次に「ウェブ ストリームを選択」で、現在使用しているGA4のデータストリームを選択します。
ステップ5:設定内容を確認して「送信」
最後に設定内容が表示されるので、間違いがなければ「送信」ボタンを押してください。「リンク作成済み」と表示されれば完了です!
[Image showing step-by-step screenshots of GA4 “Product Links” to Search Console setup]5章:連携後の注意点(反映には時間がかかる)
送信ボタンを押した直後にGA4のレポート画面を見ても、データはまだ表示されません。
- 反映までの時間:通常、設定からデータが表示されるまで24時間〜48時間程度かかります。
- 過去データ:連携前(過去)のサーチコンソールデータはGA4には表示されません。本日から蓄積されるデータが対象となります。
(参考:ドメインとサーバーの基本知識)
設定はこれだけで終わりですが、実は連携しただけではGA4の標準メニューに「検索クエリ」は表示されません。表示させるためには少しだけ「公開設定」が必要です。
次回の第3部では、連携したデータをGA4のレポート画面に呼び出し、「どのキーワードで流入したか」をいつでも見られるようにするカスタマイズ方法を解説します。
6章:連携しても「メニュー」に表示されない理由
GA4とサーチコンソールの連携設定を終えた後、「レポート」画面を見ても、どこにもサーチコンソールの項目が見当たらない……と戸惑う方が多くいます。
実はGA4では、連携したデータをメニューに表示させるための「公開(コレクションの追加)」という作業が必要です。以下の手順で、専用のレポートをメニューに追加しましょう。
7章:【図解】サーチコンソールレポートの表示手順
ステップ1:「レポート」から「ライブラリ」を開く
GA4の左メニューで「レポート」アイコンをクリックし、一番下にある「ライブラリ」を選択します。
ステップ2:「Search Console」コレクションを探す
「コレクション」のリストの中に「Search Console」というカードが表示されているはずです(連携が正しく完了していれば自動で生成されます)。
ステップ3:「公開」を設定する
「Search Console」カードの右上にある三点リーダー(︙)をクリックし、「公開」を選択します。ステータスが「公開済み」に変われば完了です。
[Image showing GA4 Library screen with the “Search Console” collection being published]8章:表示される「2つの主要レポート」
メニューに「Search Console」という項目が追加されると、以下の2種類のレポートが見られるようになります。
- Google オーガニック検索クエリ:どの「検索キーワード」でサイトが表示され、クリックされたかがわかります。
- Google オーガニック検索トラフィック:検索から流入したユーザーが、最初にどの「ページ(着地ページ)」に辿り着いたかがわかります。
(参考:SEO対策の基本概念と重要性)
9章:GA4側で見るデータの利点
サーチコンソールの管理画面で見るのと何が違うのでしょうか?
最大の利点は、GA4の他の指標(ユーザー属性、イベント数、コンバージョンなど)と比較しやすくなることです。例えば、「特定のキーワードで来たユーザーは、モバイル端末が多いのか?」といった分析がスムーズになります。
次回の第4部では、これらのデータを使って具体的にどうサイトを改善していくか、「成果(CV)に繋がるキーワード特定術」という実践的な分析方法を解説します。
10章:データから「お宝キーワード」を見つける方法
GA4とサーチコンソールの連携が完了すると、単なる「クリック数」だけでなく、ユーザーの「意欲」が見えてきます。改善の優先順位をつけるために、以下の2つの視点で分析してみましょう。
11章:分析パターン1|クリック率は高いが、滞在時間が短いページ
検索結果では魅力的なタイトルでクリックされているのに、サイトに来た直後にユーザーが離脱(直帰)しているケースです。
- 原因:タイトル(期待値)と、実際のコンテンツの内容がズレている。
- 対策:検索クエリを確認し、ユーザーが本当に知りたかった答えを記事の冒頭(ファーストビュー)に配置するリライトを行います。
(参考:ブログ更新で読者を離さない書き方のコツ)
12章:分析パターン2|「あと一歩」で売上に繋がるキーワード
サーチコンソールのデータで「平均掲載順位が11位〜20位(検索結果の2ページ目)」かつ、GA4で「コンバージョン(問い合わせ等)に近い行動」をとっているクエリを探します。
これらは「ユーザーのニーズは高いが、露出が足りない」キーワードです。このページに一次情報や最新データを追加して1ページ目(10位以内)に押し上げるだけで、売上が劇的に変わる可能性があります。
[Image diagram showing a 2×2 matrix: Keyword Position (High/Low) vs Conversion Intent (High/Low)]13章:コンバージョン経路の推測
GA4では「どのキーワードが直接売上を生んだか」を100%正確に紐付けるのは難しいですが、連携によって「売れているページに、どのキーワードが貢献しているか」は明確になります。
- 「オーガニック検索トラフィック」レポートで、CVが発生している着地ページを特定。
- そのページに流入させている「検索クエリ」をリストアップ。
- それらのキーワードを強化することで、集客の質(成約率)を高める。
(参考:ホームページ集客を成約に繋げる基本動線)
(参考:被リンクや提携による外部からの流入分析)
次回の最終回(第5部)では、連携運用でよくある「データが表示されない」「エラーが出る」といったトラブルの解決策と、分析を習慣化するためのポイントをまとめて完結します。
14章:データが表示されない?よくあるトラブル解決策
連携設定を終えた後、多くの方が直面する「困った」への対処法をまとめました。
1. 設定したのにレポートにデータが出てこない
最も多い原因は「待機時間」です。GA4にデータが反映されるまでには、連携から最大で48時間ほどかかる場合があります。また、サーチコンソールのデータ自体が数日遅れで発生するため、直近1〜2日のデータは表示されないのが仕様です。
2. サーチコンソールの管理画面と数字が違う
これは故障ではありません。GA4とサーチコンソールでは「クリック」や「セッション」をカウントする定義が異なるため、5〜10%程度のズレが生じるのは一般的です。正確な数値ではなく、データの「傾向(増えているか減っているか)」を見るようにしましょう。
3. 「(not set)」と表示されてキーワードが見えない
一部のデータが隠されるのは、Googleがユーザーのプライバシーを守るためです。すべてのキーワードが見えるわけではないことを前提に、見える範囲のデータから全体を推測する姿勢が大切です。
15章:分析を形だけで終わらせない「3つの心得」
ツールを連携させることは手段であり、目的ではありません。成果を出すための運用ルールを決めましょう。
- 「月1回」の定点観測:「先月より掲載順位が上がったキーワードは何か?」を定期的にチェックし、ブログのリライト計画に活かします。
- 異常値に注目する:表示回数は多いのにクリック率が異常に低いページがあれば、タイトルの改善を優先します。
- ユーザーの意図を想像する:数字の向こう側にいる人間が「なぜその言葉で検索したのか」を常に考え、コンテンツに反映させます。
(参考:SEO対策の基礎知識と成果の出し方)
まとめ:データは「ユーザーからのメッセージ」
全5回にわたり、Googleアナリティクスとサーチコンソールの連携について解説してきました。
連携によって可視化された検索クエリやトラフィックデータは、いわばユーザーからの「もっとこんな情報が欲しい」というメッセージです。そのメッセージを正しく受け取り、サイト改善に繋げていくことで、あなたのサイトはより強力な集客ツールへと育っていきます。
まずは連携を済ませ、データを眺めることから始めてみてください。そこには、サイトを成功に導くためのヒントが必ず隠されています。
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