
Webデザインの現場において、Figmaは単なる描画ツールを超え、コードとデザインを繋ぐ強力なプラットフォームへと進化しました。特に中〜大規模なプロジェクトでは、デザインの「一貫性」を保ちつつ、いかに制作効率を高めるかが重要です。その鍵を握るのが、Figmaの高度な機能である**「変数(Variables)」**と**「コンポーネントプロパティ」**です。
これらの機能を駆使することで、**ダークモード**への瞬時の切り替えや、マルチデバイス対応を考慮したレイアウト調整を、手作業なしで自動化できるようになります。これは、以前紹介した**デザイン自動化**の潮流とも深く結びついており、現代のデザイナーにとって必須のスキルと言えるでしょう。
**この記事では、Figmaの変数を活用したカラー・スペーシング管理、コンポーネントプロパティによる複雑なパーツの整理、そしてプロトタイピングの精度を一段階引き上げるテクニック**を具体的に解説します。エンジニアとの連携をスムーズにし、圧倒的なスピードで高品質なデザインを構築しましょう。
この記事のハイライト
- ✅ **変数(Variables):** 色、数値、文字列を定義し、**モード切り替え**を自動化する。
- ✅ **コンポーネントプロパティ:** バリアントを増やしすぎず、**一つの部品**で多様な状態を表現する。
- ✅ **デザインシステム運用:** **コンポーネントライブラリ**の保守コストを大幅に削減する。
- ✅ **Dev Mode連携:** デザイン意図を正確な**コード値**としてエンジニアに伝える。
🎨 テクニック1:変数(Variables)で実現するマルチテーマ対応
Figmaの「変数」機能は、デザイン内の値を「トークン」として定義し、それらを一括で管理・変更できるようにするものです。
[Variable Collection: Color]
– Brand-Primary: #E60012 (Light) / #FF4D4D (Dark)
– BG-Main: #FFFFFF (Light) / #121212 (Dark)
1. ダークモードの瞬時切り替え
「変数」に「Light」と「Dark」の2つのモードを設定することで、キャンバス上のフレームを切り替えるだけで、全ての配色を**ダークモード対応**へと一瞬で変換できます。これにより、**FinTech**や**ヘルスケア**といった信頼性と可読性が求められる分野でも、容易にデザインの整合性を確認できます。
2. 数値変数によるレスポンシブ・スペーシング
パディングやアイテム間の余白も数値変数として定義可能です。デバイス幅(モバイル、デスクトップ)に応じて、変数の値を自動で切り替えるよう設定すれば、**最新デザイントレンド**に基づいた美しい余白設計を一貫して保つことができます。
3. 条件付きプロトタイピングの高度化
変数は**プロトタイピング**時にも機能します。「ボタンを押すと変数の値を+1する」といったロジックを組むことで、**Eコマース**のカート機能や、**EdTech**のスコア集計のような複雑な挙動を、少ないフレーム数で再現可能です。
🛠️ テクニック2:コンポーネントプロパティで「太らない」ライブラリを作る
以前のFigmaでは、アイコンの有無や状態ごとに膨大な「バリアント」を作る必要がありましたが、現在はプロパティ機能で解決できます。
4. 真偽値(Boolean)とテキストプロパティ
「アイコンを表示するかどうか」を真偽値プロパティで定義することで、**コンポーネントライブラリ**内の不要なバリエーションを削減できます。また、テキストプロパティを使えば、コンポーネントの奥深くまでクリックしなくても、右サイドバーから直接**マイクロコピー(文言)**を編集できるため、**オンボーディング**画面の量産などもスムーズに行えます。
5. インスタンス切替プロパティの活用
ボタン内のアイコンなど、頻繁に変更するパーツを「インスタンス切替」として定義します。これにより、デザイナーは**デザインシステム**のルールを壊すことなく、安全に要素を差し替えることができ、**BtoB SaaS**のような複雑な管理画面制作でも、ミスの少ない作業が可能になります。
6. エンジニアへの「意図」の伝達(Dev Mode)
高度に構造化されたコンポーネントは、Figmaの**Dev Mode**を通じてエンジニアにそのままの構造で共有されます。命名規則を変数とコードで一致させることで、**デザインシステム運用**の効率が最大化され、実装時の手戻りを最小限に抑えられます。
💖 まとめ:高度なFigma活用がデザイナーの価値を最大化する
Figmaの変数やコンポーネントプロパティを使いこなすことは、単なる作業時間の短縮に留まりません。それは、デザインをシステムとして構築し、**アクセシビリティ**や**ユーザビリティ**を担保しながら、プロダクトの成長に合わせて柔軟に拡張できる「土台」を作る行為です。
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