Web制作

ユニバーサルデザインとは?高齢者や障害者にも使いやすいホームページの作り方

「ホームページをおしゃれにリニューアルしたら、高齢のお客様から『見づらくなった』と言われてしまった…」
「スマホで見ると、ボタンが小さくて押し間違えてしまう…」

日本は世界一の超高齢社会です。シニア層も当たり前のようにスマホで検索し、ネットショッピングを楽しむ時代になりました。
そんな中、デザイン性を優先するあまり「文字が小さすぎる」「色が淡すぎて読めない」といった不親切なサイトが、多くの機会損失を生んでいます。

今、求められているのは、年齢や障害の有無にかかわらず、「誰もがストレスなく情報を得られる=ユニバーサルデザイン(UD)」のホームページです。

この記事でわかること

  • ✅ 「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」の決定的な違い
  • ✅ 色覚多様性に配慮した「見やすい配色」の黄金ルール
  • ✅ 【事例】文字サイズを拡大して、シニア層の申込率が1.5倍になった通販サイト
  • ✅ Googleも評価する「Webアクセシビリティ」の基礎知識

この記事では、単なる社会貢献(CSR)ではなく、「より多くのお客様に選ばれるための戦略」としてのユニバーサルデザインをプロが解説します。

ユニバーサルデザイン(UD)がビジネスに不可欠な理由

ユニバーサルデザインとは、「最初から、できるだけ多くの人が利用できるようにデザインする」という考え方です。

対象 よくある困りごと UDによる解決策(メリット)
高齢者
(シニア)
老眼で小さい文字が読めない。
色のコントラストが低いと見えない。
文字を大きく、はっきりと。
読みやすくなり、離脱を防ぐ。
色覚特性のある方
(男性の20人に1人)
赤と緑の区別がつきにくい。
グラフやボタンの色が判別できない。
色だけでなく「形」や「文字」で区別。
誤操作や情報の見落としを防ぐ。
一時的な状況
(怪我・屋外)
片手が塞がっている。
太陽光で画面が見にくい。
コントラスト比の確保。
どんな環境でも快適に閲覧できる。

つまり、UDに対応することは、障害者や高齢者だけでなく、「すべての人にとって使いやすいサイト」を作ることと同義なのです。

これだけは守りたい!UD・Webデザインの4原則

専門的な知識がなくても、以下の4つのポイントを押さえるだけで、サイトの使いやすさは劇的に向上します。

1. 文字サイズと行間(Readability)

おしゃれなサイトは文字を小さくしがちですが、UDの観点ではNGです。
本文のフォントサイズは「16px以上」を推奨します。また、行間(line-height)を広めに取ることで、視線の移動がスムーズになり、読み疲れを防げます。

2. 配色のコントラスト(Visibility)

「薄いグレーの背景に、少し濃いグレーの文字」のようなデザインは、視力の弱い人には「真っ白」に見えています。
背景色と文字色のコントラスト比は「4.5:1以上」確保するのが国際基準(WCAG)です。はっきりとした色使いを心がけましょう。

3. 色だけに頼らない(Color Universal Design)

「必須項目は赤色です」という指示は、赤色が認識しにくい人には伝わりません。
色を変えるだけでなく、「※必須」という文字アイコンを添えたり、枠線を太くしたりと、色以外の情報も併用することが重要です。

4. 操作しやすいボタン(Usability)

スマホのタップ領域は「44px × 44px以上」が推奨されています。
指が太い人や、手が震えてしまう人でも確実に押せるよう、ボタンは大きく、隣のボタンとの間隔を十分に空けましょう。

【事例】シニア向けに改善して売上が伸びた健康食品通販

「ターゲット層に合わせたデザイン変更」が功を奏した事例です。

健康食品ECサイト(メインターゲット:60代以上)の事例

【Before】
「若々しさ」を出そうとして、淡いパステルカラーとおしゃれな英語フォントを多用。文字サイズは12px〜14pxと小さめだった。
電話での問い合わせで「字が読めない」「どこを押せば買えるのか分からない」という苦情が多かった。

【After:ユニバーサルデザイン導入】
ターゲット層に合わせてデザインをフルリニューアル。

  • 文字の拡大:基本フォントを18pxに設定し、太めのゴシック体を採用。
  • 配色の改善:白背景に黒文字(コントラスト比最大)を基本とし、購入ボタンは「緑」から「鮮やかなオレンジ」に変更して目立たせた。
  • 入力フォームの改善:入力欄を大きくし、全角・半角の自動変換機能を導入。

【結果】
「見やすくなった」という声と共に、サイトからの購入率(CVR)が向上。
途中離脱が減り、Web経由の売上が前年比150%を達成しました。

誰でも使えるサイトへ!UDチェックリスト30

あなたのサイトは「誰にでも優しい」ですか?以下の項目をチェックしてみましょう。

文字・配色(見やすさ)

□ 文字サイズは16px以上か
□ 行間は詰まりすぎていないか
□ 背景色と文字のコントラストは十分か
□ 文字が画像化されていないか
□ リンクの色は青など分かりやすいか
□ 色だけで情報を伝えていないか

操作性・ナビゲーション

□ ボタンは指で押しやすい大きさか
□ ボタン同士の間隔は十分か
□ 現在位置(パンくずリスト)はあるか
□ ページ内検索機能はあるか
□ エラーメッセージは分かりやすいか
□ フォームの入力項目は最小限か

技術・支援(アクセシビリティ)

□ 画像に代替テキスト(alt)があるか
□ 音声読み上げに対応しているか
□ 動画に字幕がついているか
□ キーボードだけで操作できるか
□ 激しい点滅(光過敏性)がないか
□ 専門用語に注釈があるか

ユニバーサルデザインに関するQ&A

導入にあたっての疑問にお答えします。

Q1. ユニバーサルデザインにすると、ダサくなりませんか?

いいえ、そんなことはありません。AppleやGoogleのデザインも、極めてシンプルで視認性が高いUDの一種です。「分かりやすさ」を追求することは、洗練された機能美につながります。装飾過多なデザインよりも、むしろ今風のスタイリッシュな印象になります。

Q2. 費用は高くなりますか?

最初からUDを意識して設計すれば、通常の制作費と変わりません。完成した後に修正しようとするとコストがかかります。OmniWebでは、標準仕様としてUDの観点を取り入れた設計を行っています。

Q3. SEO(検索順位)にも影響しますか?

はい、良い影響があります。Googleは「Webアクセシビリティ(使いやすさ)」を評価基準の一つにしています。画像にalt属性を入れたり、リンクを分かりやすくすることは、SEO対策そのものでもあります。

Q4. ターゲットが若者だけでもUDは必要?

必要です。若者でも「太陽光の下でスマホを見る」「電車で揺れながら操作する」といった状況では、コントラストが低かったりボタンが小さいと不便を感じます。UDは「全員」にとっての使いやすさを向上させるものです。

「優しさ」は、最強の差別化になる。

商品やサービスの内容が同じなら、お客様は間違いなく「使いやすい方(見やすい方)」を選びます。
ユニバーサルデザインを取り入れることは、お客様への「おもてなし」そのものです。

「誰ひとり取り残さない、優しいホームページを作りたい」
その想いを、OmniWebが形にします。

OmniWebなら月額4,000円で
「誰にでも優しいサイト」を構築

👁 プロによる視認性チェック

コントラスト比や文字サイズを厳密に調整し、シニア層にもしっかり届くデザインを提供。

👆 押しやすいボタン設計

スマホでの誤タップを防ぐ、十分な余白とサイズを確保したレイアウト。

🔊 音声読み上げ対応

画像には適切な代替テキスト(alt)を設定し、目の不自由な方や検索エンジンにも情報を伝えます。

💰 標準装備で追加費なし

UDは特別なオプションではありません。月額4,000円の中で、標準品質としてご提供します。

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